■ 普通自動二輪小型限定 受験体験記


※このページを作成するにあたり、「物理のかぎしっぽ」様の「小型自動二輪一発試験体験記」を参考にさせて頂きました。
また、全てのページにリンク可という事なので、幾つかの素材に直リンクさせて頂いています。
文中のコース図においては、pdfファイルが使用されています。閲覧される場合はAdobe Reader等を導入して下さい。



KSRの排気量アップに伴い、二輪免許が必要となりました。

早速地元の自動車学校に問い合わせてみたところ、私は普通運転免許を持っているので学科の殆どが免除となるのですが、それでも自動二輪小型限定の免許で100900円が必要です。

とてもそんなお金はありません。



そこで思い付いたのが運転免許試験場に直接出向き、いきなり試験を受けて取得するという、通称「一発試験」です。

自動車学校で順当に取得するのと比べて非常に難易度が高いそうですが、幸いにも私は50ccながらMTのバイクに乗っています。一般の人より受験に有利な立場ではないかと考えました。


■ ACT1 事前準備

まずは詳しい情報を得る為、運転免許試験場に電話してみました。

山口県の場合、小郡町(現・山口市)にある「山口県総合交通センター(0839-73-2900)」となります。そこで聞き出した情報を以下に掲載します。



Q.小型二輪の試験を受けたいのですが、受付時間を教えて下さい。
A.月曜から金曜までの8:30〜9:45までに来て下さい。

Q.事前に予約などが必要ですか?
A.予約は不要です。当日その場で受付手続きが出来ます。

Q.何を用意して行けばいいですか?
A.免許証と証明写真が1枚…これは3×2.4cmの大きさで、当日こちらで撮影する事も出来ます。あとは手数料が4400円…これは試験料3300円と車両使用料1100円になります。それと、ヘルメットとグローブですね。

Q.試験に使うバイクの車種は何ですか?
A.ヤマハのSR125です。

Q.当日の流れはどうなりますか?
A.まず受付後に適正試験があり、技能試験を行います。これに合格すると後日最寄りの自動車学校で取得時講習を受けて頂き、再びこちらで免許証の交付手続きをします。講習日程は合格時に応談します。
取得時講習に掛かる費用は12300円で、免許証の交付時にも1750円必要です。

Q.試験の難易度はどのくらいですか?合格率は何%くらいですか?
A.1回で合格される方もいますし、10回以上受験される方もいます。難易度は一概に言えないですね。



電話を終え、万全を期す為に翌日から自主練習をする事にしました。

自動車免許を取得した時を思い出し、ミラーや目視による安全確認、進路変更などの練習を日常から気を付けるようになりました。

通勤経路全てが練習の場です。





それらの練習と並行し、ネットで受験経験者の記事を探しました。

それによると、二輪の試験では課題走行と呼ばれる技能試験があるようです。

・ 一本橋

・ クランク

・ S字

・ 短制動

これらの課題も事前に練習し、試験に臨む事が望ましいでしょう。



通勤経路での一本橋の練習は、道路と歩道との白線の上をノロノロと走行する事にしました。

人通りの多い道路で時速10km/h未満のノロノロ運転は迷惑なので、渋滞して車が進まない時などを狙い、並んでいる車の左側を超低速で走ったりしました。



クランクは普段の通勤経路を変え、ある畑の中のあぜ道を利用する事で練習としました。

道幅は1m50cm程度、直角に曲がっている箇所が2箇所、ほぼUターンに近いカーブが1箇所あり、しかもローギヤでなければ上れないような急勾配、難易度としては通常のクランク以上の難所です。

最初のうちは足を付いてしまう事は勿論、曲がりきれなくて壁にクラッシュする事もありました。

ただでさえ狭い道なのに、日によって放置自転車が停めてあったり、猫のウ○コがあったりして更に難易度が上がる事もありました(笑)。



S字は…クランクが出来れば問題ないでしょう。特に練習はしませんでした。



短制動は人目につかないよう山の中へ行って練習しました。

練習時は小型二輪の試験基準を知らなかったので、時速40km/hからの急制動を繰り返し練習しました。普通二輪が「40km/h進入・11m以内で停止」なので、これをクリアしていれば小型二輪でも大丈夫だと思ったのです。

初めて挑戦した時は後輪をロックさせてしまい、13m程度の制動距離になってしまいました。

制動試験ではエンストが減点対象外なので、わざと低めのギヤで高回転まで回して40km/hを出し、クラッチを切らずにエンブレを効かせ、そのまま前後ブレーキを掛けっ放しでエンストさせて停止しました。それを何回か繰り返し、最終的に9m以内で停止出来るようになりました。

1時間しか練習出来ませんでしたが、かなりの効果はありました。この技能だけは、事前練習なしで本番に臨むのは避けた方が良いですね。





また、身の回りで二輪免許を持つ人にもアドバイスを求めました。課題走行別の走行のコツや、見落とし勝ちな減点項目、そして試験の難易度などです。

殆どの人が「一発試験は難しいよ」と口を揃えるので、だんだん不安になります。

確かに身の回りの人をみると二輪の免許を持つ人自体は多いのに、一発試験で取得した人は一人もいませんでした。



最後にお金の問題です。

自動車学校より安いとは言え、試験に落ち続ければ莫大な金額となります。全てを私の個人的な小遣いから賄うには、ちょっとキツい金額ですね。

…かと言って、全て家計から捻出しようとすると、金銭的な安心感から「少々落ちてもいいや」と怠慢してしまうかも知れません。


そこで、受験料は私の小遣いから支払い、合格後の取得時講習代金を家計から出して貰うよう妻にお願いし、了承を得ました。

私の月々の小遣いは2万円なので、どんなに切り詰めても月に4回までしか受験出来ない事になります。ま…多少は貯蓄がありますので、最初の月くらいは無理して受験も出来ますが…。


■ ACT2 試験当日



そして試験当日、自宅を7時に出発しました。

事前のネットによるリサーチで、試験官の印象を良くする服装を心掛けた方が良い事を知っていました。

そこで、気温33〜34度の猛暑となる事を予想しながらも二輪の運転に適した長袖・長ズボンを着用します。

色合いやデザインも、持っている服の中で最も地味な物を選びました。



ヘルメットも普段愛用しているゴーグルを外し、フツーの地味なヘルメットに見えるようにして持って行きました。

グローブは薄い生地の作業用手袋を準備しました。さすがに軍手じゃマズイでしょうし、一見バイク用の手袋に見えつつ、実は作業用…といった1000円の安物手袋です。

手の甲側は派手な黄色、手のひら側は滑らないようにゴムで出来ています。本物の二輪用の手袋であれば皮で出来ているんでしょうけどね。



徳山市(現・周南市)と防府市で渋滞に捕まりながら、交通センターに到着したのは9時20分でした。

早速受け付けの列に並び、試験代金4400円を払いました。書類に必要事項を記入しながら、証明写真も撮影します。


書類が完成すると技能試験窓口(6番窓口)に持って行きます。書類と免許証を提出すると、窓口職員に質問されました。



職員「君は今日が初めて?」

私「はい」

職員「それじゃもっと早く来ないと。コースを覚える時間が無いでしょ?」

私「えっ?」



そんな話は知りません。…って言うか、もしそうなら電話で受付時間を問い合わせた時に教えてくれれば良いのに〜っ!!

ま、もう仕方がありません。ここは覚悟を決めるしかありませんね。下手に色々と言って心証を悪くしてもいけませんし…。



私「すみません、朝7時に家を出たのですが、この時間になってしまいました」

職員「(書類を見ながら)…ああ、岩国市から来たの?そりゃ時間も掛かるよね」



適性検査として視力検査を行い、再び6番窓口に戻って受験番号を聞きました。これで受付は終了です。

2階へ上がり、渡り廊下を渡って試験場へ向かいました。



試験場の掲示板で本日の試験コースを確認します。試験コースは受験免許別にA・B・Cの3種類があり、本日はAコースとなっていました。

時間的にもうコースを歩いて覚える事は出来ませんので、コース図を見ながら頭の中だけでコースを覚えます。

コース図を見ながら覚える作業…、日頃経験していたジムカーナがここでも役に立ちました。





本日の自動二輪受験者は3名で、大型を受験するFさんと中型を受験するK君、そして小型を受験する私と、3人がバラバラの試験でした。

全員が初対面でしたが、年齢が近い事もあって、直ぐに雑談するくらいまで打ち解けてしまいました。



いよいよ試験開始です。前記の二人は既に何度か受験経験があり、初めて受験する私にだけ試験内容の説明がありました。要約して記述します。



試験は100点からの減点方式で、試験終了時に70点残っていれば合格です。

最初に、バイクに慣れる為に慣熟走行があります。
慣熟走行では、何をしても減点の対象にはなりません。

試験中は無線で指示をする事がありますので、その際は手を挙げて意思表示をして下さい。

コースが分からなくなった場合はその場で停車し、手を挙げて下さい。無線で誘導します。
コースを間違えた場合も無線で経路を指示して復帰して貰いますが、復帰経路も審査の対象となります。

試験を始めて間もなく、長い直線の部分がありますが、ここでは必ず40km/h以上のスピードを出して下さい。

一本橋の課題走行では、信号機の所で必ず一旦停止して下さい。
もしも一本橋から落ちてしまった場合は、危険なので再び橋に上がろうとしないで下さい。

最後に急制動の課題走行がありますが、小型二輪の場合は30km/h以上で進入し、8m以内で停止して下さい。



受験者3名の試験順では私が最後となりました。

参考までにFさんとK君の走りも見てみましたが、2人とも走行前のミラー調整を忘れたりしていましたね。一瞬「調整しなくても良いのか?」と思ったりもしましたが、後にしっかりと減点されていたようです。

私の番になりました。試験車両はヤマハSR125、当然初めて乗るバイクです。
…って言うか、見るのも初めてです。

KSRより全然大きくて重い車体の割に、パワーの無いエンジン・ドラムブレーキなど、見るだけで走りにくさを予感させるバイクです。


まずは慣熟走行を行いました。慣熟走行と言っても、発着所の周りを一周するだけ。距離にして150m程度でしょうか。

しかし、これだけで慣れる訳がありません。有料でも良いから、1時間くらい貸して欲しいくらいです。

バイクに跨り、クラッチを握ってギアを入れた瞬間にエンスト。あれっ!?クラッチは思いっきり握ったままなのに、何故エンストするのでしょう。このバイク大丈夫か?


恐る恐る発進してみると、取り回しが凄く難しい感じですね。ハンドルの惰性が大きく、細かい操作が出来ません。アメリカンタイプと言えば聞こえは良いですが、ハッキリ言って乗りにくいだけでした。

唯一、クラッチのアタリはしっかりしていて、発進時の半クラッチなどはスムーズに出来ました。これなら坂道発進も問題ないでしょう。



短い慣熟走行で出来るだけ慣れようと、超低速で走ってみたり軽くスラロームをしてみたりしましたが、全然慣れる事は出来ませんでした。


■ ACT3 試験開始



いよいよ試験開始です。

前後を確認してバイクに跨り、左右のミラーを調整します。

クラッチを握ってセルスイッチを押し、エンジン始動。
いやぁ…セルスイッチがあるって幸せだなぁ…。。・:*:・( ̄∀ ̄ )。・:*:・ポワァァァン…(KSR乗りの悲哀)

右後方を目視で確認してから右足をつき、左足でギヤをローに入れます。

再度左足をついて発進の為の右ウインカーを出し、右後方を目視して発進。

直ぐにウインカーを戻し、本線合流の為に左ウインカーを出します。左右の安全確認を行って本線に入りました。



…ふぅ、発進だけでこんなに大変です。どれか1つ抜けてしまうと減点ですしね。

緊張から手順を迷いましたが、多分大丈夫でしょう。ただ、迷いながら操作した為「スムーズな発進」という項目に引っ掛かってしまったかも知れません。



さて、コース上に出ると不慣れなバイクが大きなハンデとなって襲い掛かります。コーナー1つ取っても、乗り慣れたKSRと違ってフラつきます。一番の原因は車体の重さでしょうね。

キープレフトを心掛け、交差点では車線変更に気を付けます。事前のネットリサーチでは、右左折時には白線から50〜80cm位の距離をキープしなければならないと聞いていました。それ以上離れると「左離れ」の減点です。



…難しいです。想像以上です。道幅の狭い交差点をシケインのように右左折する場合、それぞれのサイドの白線から離れる訳には行きませんし、ウインカーの操作も忙しくなります。

左折前は左側50cm以内に寄せ、右折時には道路の真ん中にセンターラインがあると仮定してそこから50cm以内に寄せる…。道幅が約1.5mの道なら、その2つの位置にどう違いを見い出せば良いのか分かりません。



目視による安全確認も必要ですが、手順としてはウインカーを出して3秒後にミラーと目視によって安全確認、そして曲がる方向に一旦幅寄せ(車線変更)し、曲がる直前に再度左右と後方をミラーと目視で確認しなければなりません。

単純計算すると、左折1回する度に、「ミラーで左後方」「目視で左後方」左寄せしてから「目視で右前方」「目視で左前方」「ミラーで左後方」「目視で左後方」と、6回も安全確認する必要があります。



ウインカーは交差点の30m以上手前から出さなければなりませんが、細かく交差点が並んでいる為、目的の交差点から30mの区間に4つ5つ交差点がある事はザラです。

ウインカーを出したままそれらの交差点を直進して行くと、何ともいえない罪悪感に苛まれます。実際の交差点でこんな事をしていたら、他車から見れば迷惑この上ないでしょう。



すると、知らず知らずの内にウインカーを出すタイミングが、交差点の形状によって変わって来るようになりました。これもまた減点の対象になる事でしょう。





最初の課題走行、一本橋に差し掛かりました。
小型二輪の合格基準は、5秒以上の時間を掛けて通過する事です。

最も難しいのは橋に上がる瞬間で、段差を上ったショックで車体がふらつき、落ちてしまうケースが多いと聞いています。

事前のネットリサーチを思い出しながら、ふらつき防止の為にある程度のスピードを出して橋に乗り、乗った後に思いっ切り減速して残った距離で時間を稼ぐ…という手法で臨みました。

ハンドリングの悪いバイクでの不安はありましたが、何とか落ちずにクリア。時間も5秒は充分に経過していたと思います。



次に坂道発進ですが、これはいつもKSRでやっている通りに発進しました。

バイクは車と違って足で車体を支える事が出来ますので、発進と同時に少し地面を蹴ってやれば、少々ラフにクラッチを繋いでもエンストする事はありません。



S字は、狭い事は狭いのですが、コーナーのRが充分にありますので、余裕…とまではいきませんが大丈夫でした。



クランクはS字と同じくらいの道幅ですが、こちらはRが小さいので苦労しました。
出来るだけアウトインアウトを行ってRを稼ぎ、多少フラフラしましたが足をつく事もなく抜け出せました。しかし、ふらつきも減点対象なんだよなぁ…。


ちなみにこれらS字とクランクですが、当然の事ながら入口と出口は右左折になりますので、30m手前からのウインカー・右左折直前での車線変更・目視による安全確認が必要になります。

足をつかないようにするだけで精一杯の私にとって、こんなの出来る訳がありません。ここでの安全確認ミスで、かなり減点されてしまったと思います。



最後の区間に向けて一旦幹線道路?に出ますが、大型牽引車が来ていたので速度を落として道を譲ろうとしました。相手の方が優先道路でしたしね。

しかし、信号機が赤に変わってしまい、牽引車は私の進路を塞ぐ形で停車してしまいました。
慌てて私も停車しましたが、よく見てみると道路の真ん中、交差する道路を塞ぐ形で止まってしまいました。一発不合格の重大違反(−100点)「進路妨害」に該当するミスではないでしょうか。

しかし、コースの方が実際の道路では有り得ないような、ちょっと変わった形をしていた為、試験官から見れば交差点手前で大人しく止まっているように見えているかも知れません。何とか誤魔化そうと、左足でチョコチョコ地面を蹴りながら、微妙に立ち位置を変えたりしていました(爆)。





後はコースを大回りして、最後の課題走行である短制動を残すのみです。少しだけホッとして走っていたら、…やってしまいました。コースを間違えてしまいました。

無線で連絡があったので停車しましたが、左折するつもりで交差点を走っていた為、停止線直前で、メ一杯左側に寄せて停車しています。

「じゃ、その交差点を右折して、もう一度西側交差点からやり直して」

えっ?右折?メ一杯左に寄って停車しているのに、ここから右折させますか?

ミスコースの場合、正規コースに戻るまでも審査対象になりますが、ここ(左折車線)から右折すると当然の事ながら減点です。

ま、試験官に指示されたのだから…と右折しました。いいのかな?これ。



そして最後の短制動です。
進入速度である30km/hまで充分な加速区間があった為、半分位までは普通に巡航し、その後で速度調整をしました。

エンブレを効かそうと思ったので30km/hの適正ギヤより1段低いギヤを使い、エンジンを高回転まで回し気味にして進入しました。


SR125は後輪ドラムブレーキなので制動力が弱いかな…と思って強めにブレーキを掛けましたが、全然余裕でしたね。
何でKSRはディスクブレーキなのに(以下略)

ここでのエンストは減点対象外ですが、あまりに余裕だったので、減速しながらギヤを1速まで落とし、クラッチを切ってエンストする事なく停車させました。

もしも1速まで落としていなかったら、右足を付いてギヤをニュートラルに戻し、エンジンを掛けて再びギヤを入れる…そしてそれに伴って何度も後方確認をしなければなりません。

可能な限り、ギヤが1速の状態でエンジンを殺す事無く停止出来た方が、その後の発進がラクなのです。



そのまま発進して停車位置まで進み、エンジンを止めました。

しかしここで大ポカ。普段の私はギヤを1速に入れたままKSRを駐車する癖があります。MTバイクの構造を知らない人に対しての簡易的な盗難防止策です。

それをここでもやってしまいました。キーを捻った瞬間に気付いた為、エンジン停止の状態でコソッとニュートラルに入れておきました(それでもダメです)。


■ ACT4 試験終了後



試験が終わり、受験者3名に対して試験官からアドバイスがありました。

「3人全員に言える事ですが、ウインカーを出すのがとにかく遅い。それから、もっとしっかり安全確認をして下さい」

そして個別にアドバイスがあります。まずは中型を受験したK君からでしたが、かなり細かい事を具体的に指示されていました。彼は今日で4回目の受験との事でしたが、まだまだ色々と問題点があるようですね。一発試験…凄い難易度のようです。



次に私ですが…

「運転が不安定ですね。運転中の目線も近いので、もっと遠くを見て下さい。
一本橋は5.7秒で問題ありませんが、もっとゆっくり走っても良い位です。
急制動の進入速度も31.7km/hでしたので問題ありません。
あと、足で地面を蹴る癖がありますのでそこを直して下さい。
全体的にまだまだ未熟な部分が多いですが、あれだけの短時間でコースを殆ど覚えたのは大したものですね」

・・・なんだかK君とうって変わって大雑把なアドバイスでした。もう少しポイントを絞った具体的なアドバイスが欲しかったのですが、まだ全体的にレベルが低いので「基礎的な技術向上から練習しなさい」という事でしょうか。



最後に大型を受験したFさんですが、「スピードが遅過ぎ」と怒られていました。
「二輪は風を切って颯爽と走るのが醍醐味。もっとスピードを出してスマートに走って下さい」との事でしたが、これにFさんは大反発。
「前回はスピード出し過ぎって言われたから今日はゆっくり走ったのに、遅過ぎて駄目ってどういう事!?」と食ってかかっていました。

また、クラッチレバーを指2本で握る癖も指摘されていましたが、「倒れた時に指を保護する為に苦労して習得したんだ」と主張していました。

更に一本橋が8.6秒だったので減点(大型の基準は10秒)、急制動の進入速度も36km/hで「全然遅い」と言われていました(中型・大型は40km/h以上)。





後は結果発表を待つだけですが、発表までまだ1時間もあります。その間、Fさん・K君と雑談をしました。

どうやらこの試験場にはかなりの数の試験官がいるらしく、今日の試験官はその中でも特に厳しい人らしいのです。そして試験官としては不適格ではないかという話も出ていました。

本来試験官は、試験後のアドバイスの場で合否に関する事は話してはいけない事になっています。しかし今日の試験官は急制動の進入速度不足に言及した際、「36km/h」と具体的な速度を挙げていたのです。


通常、進入速度不足はもう1度やり直しが命じられますが(2回目も不足すると不合格)、Fさんの場合は1回目の失敗後、やり直しを命じられませんでしたので、その時点で既に他の減点が30点に達し、不合格が決定していたと言っても差し支えないでしょう。



また、K君も沢山の箇所にダメ出しされていたので、同様に不合格の可能性が高いでしょう。

私も予想以上に難易度が高かったので、無理だと思っていました。ただ、一応完走出来ましたので1%位は合格の可能性が…と淡い期待を抱いてみます(爆)。

注:殆どの試験場では、減点が30点に達した時点で「試験中止」を無線機で言い渡されます。




11:30、2階の電光掲示板に合格者の受験番号が発表されました。

…ってコレ、筆記試験の合格者でした。どうりで人数が多いと思った(笑)。



その後は一気に人数が減り、待合室には20人程度しかいません。これらが技能試験を受験した全員という事ですね。

自動二輪を受験したのは私達3名だけですので、残りはタクシーなどの2種免許や、特殊車両・牽引車両の免許を受験した人達です。




11:40、試験官達が窓口に集まり始めました。真っ先にFさんとK君が窓口に並びます。

Fさん「どうせ不合格だから、書類下さい」

試験官「まぁ発表されるまで待ちなさい」



間もなくしてアナウンスが流れ、合格者が掲示されました。


たった4人…。(((;゚Д゚)))ガクガク

当然?、自動二輪受験者は全員不合格です。覚悟はしていましたけど、やはりショックですね。これまで各種資格試験は得意分野だったのですが…。



不合格となった私達3人はすっかり意気投合し、そのまま一緒に防府市のバイク屋さんまで遊びに行きました(笑)。


■ ACT5 受験2回目



・・・それから1週間後、2回目の試験に臨みました。今度は前回より1時間弱早い時間に自宅を出発しました。

試験場に着いたのは8時半、本日も4400円を払って素早く受け付けを済ませ、待機場に行って今日の試験コースを確認しました。本日はBコースです。



試験開始まで1時間、コース図を持って実際のコースを歩き、必死に覚えます。
殆どの部分はAコースと変わらないのですが、中盤の二輪専用コースの部分だけが大きく異なっています。

区画整理?されたコースなので、曲がる箇所を間違わないように注意しなければなりません。時間ギリギリまで何度もコースを歩きました。


写真のような進入路地だと、「手前から○本目の道…」と覚えるより、「○番の立札の道…」というように、出来るだけ立札番号で覚えたほうが効率が良いでしょうね。



試験開始時刻が近付いたので待機場に戻ると、先週一緒に試験を受けたK君が来ていました。今日の自動二輪受験者は、K君と私の2名だけのようですね。

あれからK君は何度か受験に来ていたそうで、今日が8回目の受験と言っていました。



彼はコースをすっかり覚えているようで、歩きながら覚えていた私に対し、

K君「コースを覚えて来る事は基本中の基本。試験にならないですから(笑)」

と言っていました。ガーン!…( ゜д゜)



しばらくして試験官がやって来ました。モサッとした感じの、小太りの中年男性です。

K君「これはチャンスですよ。この試験官が一番甘いらしいですから」( ̄ー ̄)ニヤリ



私達は2人とも段取りが分かっていたので、直ぐに試験が開始されました。

まずK君から走りましたが、さすがに8回目の受験、先週見た時より格段に安定した走りをしています。

ただ、残念ながら一本橋で脱輪してしまいました。一本橋の脱輪は−100点の重大違反・一発不合格です。
最後にエンジン停止する辺りの段取りは試験官が全く見ていなかったので、この時点で既に不合格が確定していたのだと思われます。



私の番になりましたが、やはり交差点で白線から離れないように走るのが全然ダメですね。

意識すればするほど緊張してフラつきます。前回よりも悪い感じでした。



それでも課題走行は全て問題なくクリアしました。
クランクを通過する時にパイロンが1本倒れて道幅を狭くしていたので苦労したくらいですね。
※これは試験場側に問題があると思います。



前回ヤバかったエンジン始動→発進と、エンジン停止→降車の段取りは、ここへ向かう途中の車内でイメージトレーニングを積んでいたので、前回より格段にスムーズに行えました。





さて、試験終了後のアドバイスです。

K君は「ニーグリップがしっかりと出来、走りが安定して来た」と褒められていました。ただ、「背筋が曲がって姿勢が悪い」とも言われていましたね。

逆に私は「ニーグリップが出来ていない」と言われました。交差点でフラフラするのはその為だそうです。


…ニーグリップって何? (´・ω・`)?


また、「停止線に近付き過ぎ」と言われました。
停止線はギリギリ直前で停止するものだと思っていたのですが、どうやら違うようです。


試験官「あまりギリギリに着けていると、前を横切る車が接触するかも知れないよ」

・・・そんなの疑ってたらキリが無いじゃん(怒)。

そして「安全確認が不充分」とも言われました。しっかり首を振って確認していたつもりでしたが、まだダメなのでしょうか。





受験者は2人だけだったので、かなり早い時間に終了しました。しかし合格発表の時間はいつも通りなので、すっっっっごくヒマです。

一本橋を落ちて絶望的なK君は、発表前から凹んでいます。

私も淡い期待を抱きながら待ちましたが、やはり2人共ダメでした。
…って言うか、二種免許や特殊車両・牽引車両の受験者も含めて誰一人合格者はいませんでした(爆)。

いつまで経っても電光掲示板が光らないのでおかしいな…と思っていたのですが、まさか全ての受験者が全滅とは…。
一発試験、恐るべし…。(-"-;)

皆で仲良く用紙を受け取り、スゴスゴと引き上げました。





うーん…、初回より悪かった2回目の受験。このままではダメです。

試験から2日後、私は再び山道にこもり、KSRで個人練習を行いました。最大の課題は低速での小回りです。

少し広くなっている所を見つけて空き缶を並べ、ひたすら低速クランクの練習をしました。

これまでハンドルだけで曲がろうとしていたコーナーリングを、車体を寝かせて曲がるコーナリングに変えなければなりません。

正直、『ニーグリップ』という言葉の意味も良く分かっていませんが、ワザとらしく両膝でタンクを押さえてみたり、色々なアクセルワークを試してみたりして車体の安定化を図りました。



そして自宅に帰ってからも、座学で試験対策を考えます。

連続する小さな右左折で、とにかく白線から離れないように走る「直角コーナリング」が本当に出来るのだろうかと考え直しました。

小回りの効く小型二輪であれば、上手い人は問題なく出来るでしょう。
しかし、この基準は全ての自動二輪で同一の為、大型二輪でこんな直角コーナリングが出来る訳がありません。

すると交差点を「斜め渡り」しなければなりませんが、大型二輪でそれが許されるなら小型二輪でも許されなければならないはずです。


…よし、開き直りました。次回の試験で斜め渡りを実行してみます。平気な顔をして堂々とやれば、「スムーズで安定している」と逆に好印象を与えるかも知れません。



そしてもう1点、実は2回目の試験終了後、K君から良い話を聞きました。

K君「ここの試験コースは、毎日A・B・Cの順で変わるんですよ。Cコースはとても難しいから、AとBの日を狙って来るといいですよ」

本来はランダムで変わらなければならないはずの試験コース、山口県ではABC順でローテーションしているんですね。

確かにこの方法なら「毎週○曜日しか受験出来ない」と言うような人にとっては毎回ランダムでコースが変わります。しかし私のようにメチャクチャな勤務体制の人にとっては、好きなコースの日を狙って受験に来る事が出来ます。

これは良い事を聞きました。(・∀・)


■ ACT6 受験3回目



2回目の試験から4日後、3回目の試験に臨みました。
こういうのは慣れです。出来るだけ期間を開けず、連続して受験するのが吉でしょう。

そして本日は狙い通りのAコース。一番最初に走ったコースなので、比較的ハッキリと頭の中に残っています。本日も早目に試験場に着きましたが、コースは簡単におさらいする程度でOKでした。



そして今日もK君と鉢合わせです。彼は今日で10回目の受験でした。私以上に連続受験しています。さすが、夏休み中の高校生は強い…(笑)。

また、今日は私達の他にも年配の男性が大型二輪を受験に来ていました。試験官から説明を聞いているので初めての受験である事が伺えます。少し前の私みたいで微笑ましいですね(笑)。



今日の試験は私からです。交差点を斜め渡りすると決めた事で、かなり精神的にもラクになっていました。イメージトレーニングもバッチリ、スムーズに発進して本線に入ります。

しかし、大きな交差点を右折する時、少しタイミングが遅れて交差点中央の菱形のゼブラゾーンを踏んでしまいました。
うわーっ…今の、見られただろうなぁ…。(-"-;)



そこからは大きなミスも無く、最後までスムーズに走れました。今回は会心の出来です!

停止線も80cm程度手前で停止しました。充分でしょう。

前回までの諦めムードとは違い、もしかしたら合格するかも!とワクワクして来ました。

もしも小さな交差点での斜め渡りを言われたら…直しようが無いので逆ギレして免許取得を諦めましょうか(笑)。



私の次はK君の番です。さすがは10回目、スムーズに走ります。安全確認で思いっ切り振り向いても、車体の挙動は全く乱れません。彼が苦手とする一本橋もクリア、至って順調です。

最後の急制動で進入速度が低かったらしく、やり直しを指示されていました。
しかし、やり直す為にUターンする際、対向車線側に少しはみ出してしまいました。うわぁ…これは大きな減点ですよ?



最後に大型二輪を受験する年配の男性です。
早速準備を始めますが、ヘルメットを被って…グローブをはめて…って、軍手!?(((;゚Д゚)))ガクガク

それはちょっとナメ過ぎでしょう。試験官の心証も悪くなります。



彼の試験内容はメチャクチャでした。踏み切りや坂道発進ではエンスト、ウインカーを出した方向と反対側に曲がったり、一本橋では脱輪、右足を付いてしまうシーンも何度かありました。

それでも試験中止にはせず最後まで完走出来たのは、年配の受験者に対する試験官の情けでしょうか。・゚・(ノД`)・゚・。



さて、今日の試験後の私へのアドバイスは、「所々で安全確認が抜けますね」と言われました。

えーっ、メチャメチャ確認してたけどなぁ…と反論したい所ですが、心証が悪くなってはいけないのでグッと我慢です。
所々…という事は複数の箇所で減点となっている訳で、自信がガラガラと崩れ落ちて行きました(悲)。

心配していたゼブラゾーン踏みは言われませんでした。本当に気付いていなかったのかな?



K君は、やはり急制動のやり直しに伴うUターン時の、センターライン超えを注意されていました。超えた瞬間に本人も「ヤバい!」と気付いていたそうです。

それ以外は特に注意される箇所も無かったので、これは…遂に合格か!?



年配の男性へのアドバイスは「よく頑張っていたと思います」という社交辞令的な言葉から始まりました。試験官も苦笑いを浮かべていましたね。

「もっとニーグリップを心掛けるようにして、余裕を持って走って下さい」との事でした。

私が最初に受験した時のような、具体性の無い漠然としたアドバイスです。

うんうん、これを超えて大きくなるんだよ…おじさん(爆)。




合格発表までの間、このおじさんも私達に話し掛けて来ました。バイク乗り同士の、暗黙の仲間意識みたいな物が伝わって来ます。初対面の相手でも気さくに雑談が出来る…これもバイク乗りの醍醐味でしょうね。


おじさんは現在中型免許を持っているそうで、秋吉台などにツーリングに行くと大型二輪ばかりで肩身が狭いので、今回大型二輪免許を取ろうと思ったそうです。

中型免許を取ってからのブランクが長いので、今から免許を取るのは大変だろうなと笑っていました。



結果発表…自動二輪はK君だけ合格です。ヤッタ!とガッツポーズをし、飛び上がって喜んでいました。
後は二種免許を受験した人が3人合格しただけでした。

K君が合格書類を受け取りに行くと、試験官が「よく頑張ったな、おめでとう」と声を掛けていました。短期間に10回も受験すれば、顔も覚えられますね。
全てにおいて事務的な試験官でしたが、この時だけは人間味が感じられました。


私も今回は自信があっただけに、不合格の内容が気になりました。減点の内訳などは教えられない決まりになっていますが、せめて最終的に何点だったのかだけでも教えて貰おうと試験官に質問してみましたが、アッサリ断られました。

試験官「上手い人の運転を見ていれば、自然に自分のどこが悪いのか解って来るようになるよ」

…あのねぇ、合格発表した後で改めてその人の走りを見せて貰えるならそうかも知れないけど、私達が見られるのは落第続きの受験者の走りだけでしょ?

受験の度に4400円も払っているのですから、点数くらいは教えてくれても良いですよね?
他の都道府県では教えてくれる所もあるようですし、次回の受験に向けての参考・励みにもなりますよね。

ちょっとムカつきましたが、心証を悪くしないように(以下略)。


■ ACT7 受験4回目


えーい、へこたれるものか!ヽ(`Д´)ノ

実は翌日も連休だったので、2日連続で受験する事にしました。不合格したとは言え、前回はかなり自信のある走りが出来た事は事実です。その感覚を忘れない為にも、今日も遠路遥々試験場に向かいます。



今日も試験開始1時間前に到着し、コースに出て歩きます。本日はBコースでした。

既にコースは覚えていたのですが、より完璧にする為に今日はライン取りまで綿密に考えて歩き、その全てを体で覚えます。徒歩でコースを歩きながら「ここでウインカーを出して、3秒数えて目視!そして車道の中央に寄って…」

タイミングを間違えるともう一度戻り、再度攻略法を考えます。

試験官の席からは見えないだろうと思われていた交差点も、あちこちに監視カメラが取り付けてあります。コース上は全ての箇所で気を抜けない訳ですね。



時間ギリギリまでコースを歩き、試験場に戻りました。

今日の自動二輪受験者は3名、私以外の2名は見た事の無い人です。一人は既に受験経験があったようで、もう一人の若い男性だけ試験の説明を受けていました。

試験官「・・・説明は以上です。何か質問がありますか?」

若い男性「はい、交差点で右折する時は、右側の車線を走行した方がいいんですか?」

試験官「・・・・・・それは実際の交通規則に従って走行して下さい」

うわ・・・この人何も分かっていない、この質問はかなりのイメージダウンですよ!?試験官もムッとしています。





そして試験が始まりました。初めて見る無口そうな人が最初に走り、先ほどの若い男性が2番手、最後が私です。

最初の人は一見スムーズに走っていましたが、スムーズに目視などを忘れていました(笑)。
私の目から見ても、「多分ダメだろうな…」という感じがします。

前回の合格発表後に試験官が「上手い人の運転を見ていれば、自然に自分のどこが悪いのか解って来るようになるよ」と言っていましたが、この人の走りは参考になりそうもありません。

強いて言えば、『ダメな見本』として参考にする程度でしょうか。



次に先ほどの若い男性です。どんなダメダメな走りをするのか、逆に興味が沸いて来ます(爆)。

予想通り、全体にフラフラとして、危なっかしい走りです。安全確認はおろか、ウインカーなどもメチャクチャです。
昨日のおじさんを彷彿とさせますね。…いや、おじさんは中型二輪は走り慣れているはずですから、それ以上ですね。

コース全体の1/4も走らないうちに、既に合格ラインである70点は切ってしまっていたでしょう。それでも試験を中止する事なく走らせてくれるのは、次回の受験に向けて少しでも試験車両に馴れさせてくれる為でしょうか。
今日の試験官は見た目にも優しそうな人でしたしね。


しかし、クランクに差し掛かった時、彼は曲がり切れなくて停止してしまいました。

彼には『足を付いたら減点』というプレッシャーが重くのしかかっていたのでしょうか、ギリギリまで粘っていた為に足を出すのが遅れ、ガッシャーン!!と派手に転倒してしまいました!!


うわっ…!! マジで!? (((;゚Д゚)))ガクガク


転倒するシーンは初めて見ましたが、こんなに派手だとは驚きました。

知り合いのバイク乗り達が、一度転倒するだけでバイクを買い換えてしまう気持ちも分かります。試験車両はガードが付いているからいいようなものの、普通のバイクだと車体へのダメージは計り知れないでしょう。

さすがに試験中止となりました。現場に係員が駆けつけ、車両を起こして回収します。
受験男性もトボトボと歩いて発着場まで戻って来ました。




さて、私の番です。
4回目の受験ともなればすっかり馴れ、先程の綿密な慣熟歩行によって余裕を持って臨んでいたのですが、今の転倒シーンを見てすっかり萎縮してしまいました。


意識すればするほど、緊張して車体がふらつきます。

これまで3回の受験では減点無しでクリアしていた課題走行(一本橋・クランクなど)も、今日は危うく足を付きそうになったりしました。


くそぅ…、あの人の転倒さえ無ければなぁ…。(-"-;)


あまり人のせいにはしたくないですが、今回ばかりは明らかに影響が大きかった為、恨んでも恨み切れません。

少しでも気を紛らわせて試験に集中する為、声出し確認をしながら走行しました。
幸いにも試験車の無線は一方通行、こちらが幾ら声を出しても試験官には聞こえません。

「ここでウインカーを出して、1…2…3…で目視!」

「はい右オーライ、左オーライ、後ろオーライ…」

車の試験だと隣に試験官が乗るのでこんな芸当は出来ません。二輪でのみ出来る技です。

実際に声を出して安全確認をすると、慣熟歩行時のポイントを思い出し、同時に、前の人の転倒事故は忘れていきます。
マイペースを取り戻した…って感じですかね。


それともう一点、試験対策として考えて来た事がありました。
目視による安全確認…、自分ではキチンと行っているつもりですが、試験官からは毎回のように「不十分」と言われてしまいます。

K君からも「ハッキリと試験官にアピールする事が大事ですよ」とアドバイスを貰っていましたが、自分ではハッキリと頭を動かしてアピールしているつもりでも、試験官には充分に伝わっていないようです。

そこで、『アピール』ではなく『パフォーマンス』として割り切る事にしました。もうね、道化ですよ、道化(爆)。

傍から見れば変な人と思われるくらい、故意に派手に頭を振ります。
首がグキッとなって脳ミソがどこかに飛んで行くんじゃないか…ってくらいの勢いです(笑)。

これ、多分一発試験を受験するに当たっては、凄〜く重要なポイントだと思いますね。


そして試験は終了。
大きなミスは無かったと思いますが、昨日と比べてふらつく箇所が何回かあった為、不安要素を残したまま試験は終了しました。




さて、試験後のアドバイスです。

まずは転倒した若い男性。試験官に「怪我は無かったですか?」と聞かれています。
試験は中止となりましたので、発表を待つまでもなく不合格です。この場で直ぐに用紙を返されました。…容赦ないですね(笑)。

もう一人の受験経験者っぽい人は、やはり安全確認が抜ける事を指摘されていました。私から見ても同様の意見です。

そして私へのアドバイス。「発進して直ぐ、本線に合流する時の安全確認が抜けていました」
…自分ではきちんと安全確認したつもりでしたが、まだ不十分なのでしょうか。

しかし、『発進時』と限定されていたという事は、他の箇所での安全確認は問題なかったという事でしょうか。
それ以外には何のアドバイスもありません。=他に減点箇所は無いという事なのかな?ちょっと期待が持てます。

心配していた「ふらつき」についても、何も言われませんでした。




2階ホールで結果発表を待ちます。

正直言って、今日不合格となれば今月はもう忙しくてここには来られません。次回に受験出来る日は来月になってしまいますので、10日以上間が空いてしまいます。

昨日の時点では「まだ明日がある」とか思っていましたが、今日不合格となると、受験そのものを諦める事も検討しなくてはならなくなる状態でした。


不安なまま発表を待ちます。

筆記試験受験者の合格発表が終わり、実技試験の結果発表を待つのは約20名、やはり今日も二種免許受験者が多いようです。
その内訳は殆どがタクシー運転手なのでしょうが、かなり態度が悪いのが印象的でした。


チャイムが鳴り、いよいよ合格発表です。

20名の視線が一斉に電光掲示板に注がれました。
私も祈るような気持ちで見つめます。



 1220番


うわ…合格者はただ一人ですよ。
ブーイングが飛び交います。


…って、俺じゃん!!!  やっ・・・

「やったー!」と叫びそうになるのを必死で我慢します。ブーイングの嵐の中で『唯一の合格者』として目立ってしまえば、ロクな事にならないでしょう。

無言でうつむいたまま必死で喜びを抑え、周りの人が皆用紙を受け取って退出するのを確認して、ひっそりと窓口へ行きます(笑)。
その様子が試験官の目に不審に映ったようで、自分が合格者である事を静かに告げると、明らかに動揺が走りました(爆)。


合格後の取得時講習は最寄りの自動車学校で…日程は応談…と聞いていましたので、慌てて勤務を確認します。


「それじゃ講習は周南自動車学校で、日時は8月21日の9時半からで予約が入れてあるからね」



・・・は? 周南自動車学校?( ゜д゜)


周南と言ったら、自宅から4つ隣の市町村、距離にして30kmはあるぞ?
最寄りの自動車学校って、地元の自動車学校の事じゃないの?

しかも8月21日の9時半からって…メチャ仕事と重なっています。
更に、「既に予約が入れてある」って、変更不可って事!?応談可じゃなかったのか?


…最悪です。こちらの都合は確認される事も無く全て無視され、知らされた時には全てが確定していました。
社会人がそんな一方的なスケジュールに合わせられる訳がありません。

合格したはずなのに暗く思い悩みながら帰宅し、上司と掛け合って何とか当日の勤務を変更して貰いました。
本当、職場に申し訳なく思いました。




さて、余談ですが、合格した事を何人かに報告すると、ちょっと気になる話を聞きました。

それは、ある人が自動車の免許を取得する為に総合交通センターに行った時の事です。
朝の受付をしている時、通り掛かった試験官達の雑談を耳にしました。

「おい、今日の受験者、態度が悪いから全員不合格にしろ」

その人は自分達の事かと思って落胆したそうですが、その後も雑談をよく聞いてみると『自動二輪の一発試験受験者』に限っての話だったそうで、一旦は安心したそうです。

そのまま自動車の筆記試験には合格して免許を取得したそうですが、試験前に全員の不合格が決定しているという試験場の不正を知った為、今回私が一発試験を受験する事を聞いて「多分無理だろう」と思っていたそうです。


これが本当なら許せない話ですね。
試験での減点は一人の試験官が密室で全て決めますので、不正が行われても証拠が残りません。実際にこういう事を行うのは充分に可能です。

こういう疑いを掛けられない為にも、不合格の際の減点の内訳などを本人に公表すべきではないでしょうか。
採点内容を秘密にする本当の理由は何なのでしょうか。

結果を公表する事は受験者の安全運転技術の向上も促せますし、公正な試験である事をアピールする手段にもなると思うのですが…。



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