肩こり

A分類
肩こりは寒邪を受けたり、筋肉の疲労、精神疲労などにより起こります。東洋医学では、次のように分類しています。
@風寒・・・風寒の邪が侵襲し、そのために運行が悪くなり、頚や肩の経絡が疏帯すると肩こりが起こります。
A肝気の上亢・・・肝気が上亢し、頭や頚に影響すると肩こりが起こります
B血不足・・・病後、月経過多により血虚となり、そのために肩や頚の経絡が疏帯すると肩こりが起こります
C寒邪・・・胸部に寒邪が停滞していて、胸の気がうまく動かないと頚や項部にも影響します
D気滞・・・ストレスなどにより疏泄機能が悪くなり、そのために肩部の血行が悪くなると肩こりが起こります
B鑑別
Bは虚証であり、その他は実証です。@は感冒様症状を伴います。Aは肝気の上亢によるめまい、口が苦い、目の充血、顔のほてりなどの症状がみられます。Bは眼精疲労、めまい、動悸などの血虚による症状がみられます。Cは寒邪による胸のつまり、咳、めまいなどの症状を伴います。Dは気滞による胸や脇のつまり・痛み、ため息などの症状を伴い、ストレスにより増悪します。


C主な病証
A)虚証例(血不足による肩こり)
(病態)
血不足のために頚や肩の経絡がうまく滋養されないと、肩こりが起こります。また眼精疲労、目の乾きなどの症状を伴いやすくなります。頭の血が不足すると、顔面蒼白、めまいなどの症状が起こります。
(症状・所見)
@主要症状・・・肩こり
A舌脈所見・・・舌の色は淡く、舌の上の付着物は薄く、脈は細い
B随伴症状・・・めまい、眼精疲労、目の乾き、顔色蒼白
(治療方針)
血の改善を図ります。主として脾の経穴、局所穴を取穴します
**(鍼灸施術に使うツボ)
○至陽・・・肩甲骨の一番下の尖った所が、背骨と合わさった所の背骨に取ります。ここは、第7・第8胸椎の尖った所の下に当ります
○天柱・・・後頭部の下側、延髄のくぼみの外側指2本分の所、2箇所に取ります。これは、頭半きょく筋の膨隆部の外縁に当ります
○肩井・・・肩を叩くポーズをとって、ちょうど当る所(いわゆる肩の中央、左右2箇所)に取ります
○三陰交・・・内くるぶしの上、指3本分の場所、向うずねの骨際に取ります
○血海(けっかい)・・・大腿(もも)の内側よりにあり、膝の上側内側よりから上へ指3本分の所に取ります
B)実証例(気滞による肩こり)
(病態)
肝機能の低下により血行が悪くなると、経絡がつまり肩こりが起こります。気滞による胸や脇のつまり・痛み、ため息などの症状を伴います。
(症状・所見)
@主要症状・・・肩こり
A舌脈所見・・・舌の色は紫、舌の下に血豆を伴います、脈は弦をはじくようです
B随伴症状・・・精神不安定、ヒステリー、胸や脇のつまり・痛み
(治療方針)
気と血の流れの改善を促します。鍼にて寫法を施します
**(鍼灸施術に使うツボ)
○至陽・・・肩甲骨の一番下の尖った所が、背骨と合わさった所の背骨に取ります。ここは、第7・第8胸椎の尖った所の下に当ります
○肩井・・・肩を叩くポーズをとって、ちょうど当る所(いわゆる肩の中央、左右2箇所)に取ります
○膈愈・・・至陽(上記)の外側指2本分の所に取ります
○太衝(足の第1指と第2指の間を足首側にすりあげて、止まる所に取ります)
※肩こりもひどいと病的なものがあります。養生で治療を必要としない体を手に入れましょう。

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