西表島リゾート問題

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反対運動と訴訟の経緯

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 突然降ってわいてきたような開発計画。
その後のユニマット、町主催の住民説明会によって、その開発規模の大きさ、開発計画の概要が次第に明かされるにつれ、開発に対し地域住民の様々な不安が募るようになりました。

 こうした状況のなか周辺環境、地域経済への影響を危惧する西表島エコツーリズム協会や日本エコツーリズム協会が計画の見直しを数度要請しました。
しかし計画は見直されることなく、2002年10月県行政から開発許可が下りました。
この事態に対し、開発計画に反対する西表島エコツーリズム協会会員、竹富町ダイビング協会会員、宿泊施設経営者といった島民が集まり、「西表の未来を創る会」(「創る会」)を結成しました。

 「創る会」は町、ユニマットに対し、話し合いの場となる西表リゾート問題調整委員会の設置することを要請してきました。また、広く問題を知ってもらうため、インターネットを通じての広報活動も行ってきました。

 こうした広報活動に伴い、問題が全国に伝わり、全国環境保護連盟による保安林確認請求西表島リゾート開発差し止め動植物原告訴訟が東京で行われたり、インターネット上での署名活動が行われたりするようになりました。

 しかし、全国に広がりつつあった反対運動にもかかわらず、状況は何ら変わることなく11月にはホテル建設予定地の造成工事が行われるようになりました。
また、要請していた調整委員会も設置されることなく日ばかりが過ぎていました。

 そこで反対住民は法規的な手段も用いることにしました。まずは2003年1月、沖縄県開発審査会に対し開発行為許可取消審査請求を申し立てました。
また、建築許可がおりてしまい建築予定地で地鎮祭がおこなわれた、3月10日には西表島住民石垣金星氏ほか101名による建築禁止仮処分命令申立を那覇地裁におこしました。

 これ以降ユニマット側は、本件は係争中のことだからと、反対住民と開発計画について話し合う場を持つことを拒み、工事を一方的に押し進めていきました。
しかし仮処分審尋がなされていた同時期に、日本生態学会、沖縄生物学会、日本魚類学会が相次いで、工事一時中止と環境影響評価を求める学会決議を採択し、これらは町、ユニマット等関係諸機関に提出されました(詳しくはこちら)。
そして反対運動は全国にも徐々に広がり、各地で集会が開かれたり、ユニマット製品の不買運動がおこったりしました。
さらに5〜6月にはウミガメまでもがトゥドゥマリ浜に応援にかけつけてくれました。
仮処分の審尋としては珍しく、6月には裁判官が西表島に来て現地見分がおこなわれました。

 さて仮処分はあくまで「仮」の措置であり、工事中止のためには本訴訟をおこす必要があったこと、
また反対運動が全国的な広がりを見せていたこともあり、広く原告を全世界から募り、その人達とともに本訴訟をおこすことになりました。
こうして仮処分審尋が和解物別れに終わった7月14日、西表島リゾート開発差し止め訴訟が那覇地裁に提訴されたのです。

   

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保安林確認請求
ユニマットが町から借り、建設予定地として開発許可申請していた土地が、森林法が定めるところの「保安林」であるかどうかの農林水産大臣に対する確認と、
その土地が県の保安林台帳に記載がないことについて県行政の不作為を確認するため全国環境保護連盟がおこした裁判。2002年10月22日、東京地裁に提訴した。
しかし、「保安林であることの確認は公権力の行使とはいえず、訴訟の対象にはならない」と却下された。
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西表島リゾート開発差し止め動植物原告訴訟
イリオモテヤマネコなど22種の動植物を原告として全国環境保護連盟が、その生存権の侵害ということで開発差し止めを求めた裁判。2002年10月29日東京地裁で提訴。
「動植物には原告適格がない」との理由で却下された。
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開発行為許可処分取消審査請求
実際開発がおこると直接的被害を受けるおそれのある地域住民4名が県の出した開発行為許可を取り消すよう沖縄県開発審査会に2003年1月6日不服申立をおこなった。
3月10日に口頭審理が行われ、4月1日付けで審査会は「開発による危惧、懸念は理解できるが、法に基づく不服審査請求で主張するには妥当性を欠き、審査請求は不適法」として請求を却下した。
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建築禁止仮処分命令申立
工事進行中のホテル建築差し止めなどは緊急性を要するものであり、裁判所はそうした場合通常の裁判と異なり、双方の用意する準備書面の審理のみで仮の差し止め命令を出すことができる。
2003年3月11日那覇地裁に申立人101名によって、水不足、ゴミ問題、自然環境破壊などから引き起こされる人格権侵害を根拠に工事差し止めを求め提訴した。
審尋は3回行われ、2回目と3回目の間の6月14日には実際の工事現場、開発予定地周辺環境、ゴミ処理場等で裁判官3人による現地見分がおこなわれた。
その後、申立人の要求を受けて裁判長からユニマットに対し、
「工事を一時中止して環境影響評価をしてはどうか」という異例とも思える提案が提示された。
ユニマットは持ち帰り「検討したい」とした。
そして7月14日には最終の和解協議が行われたが、
「工事を一時中断したうえでの企業側負担の環境影響評価」という申立人側の要求と裁判長の提案も拒否され協議は決裂した。
(同日直ちに本訴(下記差し止め訴訟)を提訴。)
なお9月19日付けで、この仮処分申請は却下された。
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西表島リゾート開発差し止め訴訟(現在進行中)
本訴訟では仮処分の時と異なり、厳密に検証され、じっくり時間をかけて審理がおこなわれる。そのため結果が仮処分命令申立の時と異なることもあり得る。
2003年7月14日原告291名、弁護士96名で那覇地裁に開発の差し止めを求め提訴した。
さらにその後、2004年2月4日には、原告123名が追加提訴した。
現在も原告団加入者は増え続けており、第三次提訴、第四次提訴と続けられていく見込み。
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開発行為許可処分取消請求(現在進行中)
開発許可に対し不服審査請求をおこなったものの認められなかったので、今度は沖縄県知事を相手に開発許可の取消を求め、地域住民3名が行政訴訟を起こした。
2003年6月30日に那覇地裁に提訴した。

  

開発行為変更許可処分取消審査請求(現在進行中)
沖縄県は2003年11月6日、ユニマット側から出されていた開発行為変更申請(ホテル増築)を許可した。
これに対し、地元住民および大学教官ら4人が2004年1月5日、開発許可の変更許可を取り消すよう沖縄県開発審理会に不服申立をおこなった。岡島実弁護士、石垣金星氏、馬場繁幸氏が意見を述べた。