消化器には若いときのにがい思い出があります。はらわたが煮えくり返るとか、食事がのどを通らないとか、言うように神経と消化器とは直結していて、気を付けていなければいけないのに、知識が無くて、身体を危険な状態にしました。
仕事のトラブル対策に忙殺されているとき、次第に顔があおざめ、手のひらを見ると血の気がなく、階段を上がる途中では息がはずんでも、そのときには単に過労としか思っていなかったのでした。後から考えると食事前は、必ず腹がきりきり痛み、便は、いわゆるコールタールのようで、真っ黒の色と合わせて典型的な十二指腸潰瘍の下血症状でした。
(ちなみに、胃潰瘍は、食後すぐ腹が痛み、真っ赤な喀血。でも、これだとすぐ病気が分かりますね。酸化して黒くなり下から出ると危機感がなくなる。)
(*この時期に、会社内の診療所に出かけたことを、あとから、思い出しました。大事な、そのことを、この6項の末尾に書き足します。)
どうもアカんなーと思って、地域で評判の良い○○胃腸科病院に行ったら、即入院。夕方に看護婦(いまは看護師)がきて、あそこを剃ると言いました。聞くと、翌日手術で胃と十二指腸を取るというので、何の説明も無くなんだと、腹を立てました。病院の玄関で、待ち構えていたら、なにかの会合で飲んでいたらしくて酒臭い院長が帰ってきたので、つかまえて詰問したら、俺の診立てに文句あるのかとおこられました。
納得できず、その晩のうちに病院を出ました。
家に帰って、洗面所で歯をみがいていたら、そこで卒倒(あとは記憶ありません。極度の貧血になっていたのでした。)。会社の勤労課長(当時)○○様が我が家に来ていただき、その夜のうちに手配していただいた病院の外科に運ばれました。こちらではきちんと状況説明を受け、「いまは貧血のため、きわどい状態なので、まず輸血で安定してから手術」ということで覚悟を決めました。
輸血というのは、点滴のような方法で、冷蔵されていた冷たい血液が血管のなかに入ってくるのですが、ほどなく身体が、ぽっぽと温かくなり、なんとなくかゆくなり(血液型が同じでも別細胞なので、拒絶反応する)、そして、ぐんぐん元気になります。とても有効な薬と実感しました(後に昭和天皇崩御の直前、輸血で、かなり持った理由も、よく分かりました。)。
数日に分けて、1.8リットルの輸血が済んだ頃に、先生が再度レントゲンで見てくれたら、「若い人は回復が早いので、手術しないでも良いようだ」と言って、外科の6人部屋で、ただ一人、内科治療となったのでした。そして約一ヵ月後、潰瘍が完治して退院することができました。
なお、私が「この!」と思った、前述の胃腸科病院院長は、その後、胃がんで亡くなられました。以来、他人を「この!」と思うと、その人(や組織)に、わざわいが起きるような気がして、なるべく腹を立てないようにしています。どーか、私をおこらせないでね。
(それとも、”医者の不養生”?)
あと、消化器だけでなく身体全体にとって、お酒もいけません。少しなら薬になることもあるようですが、薬だけに、服用の量と時間間隔は、きちんと守って、薬害を避けたいものです。薬害(二日酔い)でたときは、毒を飲んだときと同じで、多量の水分を飲んで、薄めるのが、いちばんの対処法。
百薬の長なんて、酒屋かヘビードリンカーが言ってるだけ(イスラム教やアーミッシュの信者が飲酒を戒律で禁じたり、仏教やキリスト教の聖職者が禁酒していたりするのは深い健康志向があるかもしれない。日本でもアイヌ民族がシャモ〜和人〜の持ち込んだ酒にオボれて民族の矜持を忘れ追い詰められたように、世界各国の先住民族が白人の持ち込んだ飲酒文化で自滅してゆく、「酒はあきまへん」例が多いな。そんな事例が多いアメリカにも禁酒法の時代があったなー。最近のNHK番組で見たけど、有働アナウンサーのニューヨーク桜レポートで、花見時の飲酒禁止規則を知った。いいねー!日本では花見なんかの酒飲みに甘すぎる!桜の根本での飲んべー立ちションベンオヤジ達を取り締まろー!飲酒がカッコイイと思うのは、大人になりきれないコンプレックスでかたまったガキの発想だってか!!このカッコ内は2008年3月28日書き足し)。
もともと、きらいでないだけに、こうやって、いましめないと、つい量が過ぎます。
(ここまで、2004年3月31日)
*社内診療所の看護婦さんのことを書き足し:
さすがに仕事へ支障出るくらい不調になったとき、会社内の診療所に出かけてみました。そこのチョビヒゲ医者は、病院をリタイアした、相当のご老体で、おっくうそうに診察した後、「仕事の疲れだな。ちょっと休めば元気になるよ。」と肩をたたいて励まされました。
なんか、授業をさぼって保健室に行った生徒みたいな気分で退室したところ、医者のわきであたしの症状を聞いてた、そこの看護婦さんが走ってきて、小さい声で「あなたは潰瘍だと思います。ちゃんとした病院で見てもらったほうがいいですよ。」とささやいたんです(そこのキミ、よけいな詮索しないように。この方は人妻です)。
ん?どういうこっちゃ?と感じたのは一瞬で、すぐ、このシチュエーション全体を察し、心から感謝しつつ、静かに診療所を去りました。
能力は、資格だけで判断できませんね。(2005年2月8日追記)
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