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2.その他の本能
「食べる」 「寝る」 の他にも、一定の状況下で発動する本能があります。
これらの本能は、「これがなければ死ぬわけではないけれど、よりよく生きるために必要なもの」 というところでしょうか。

生命維持に直接関わるものではないので、条件がそろわないとこれらの本能は発動しません。
 ● 子孫を残すための本能
   −性欲−


 ● 母性本能

 ● 群れ本能

 ● 闘争本能

 

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子孫を残すための本能 −性欲−

ほぼ一定の周期で発情を迎えるメス犬と違い、性的に成熟したオス犬に 『発情期』 はありません。
発情中のメス犬から発せられる独特のホルモン臭に刺激され、オス犬の 『性欲』 のスイッチが入り、発情中のメス犬を追いかけます。

ですが、メス犬がオスを受け入れる期間は、発情が始まってから大体13〜16日目の排卵にあたる数日のみです。
この時期のメス犬はお尻のニオイをかがれると、尻尾を横にずらしますが、どんなオスでもいいというわけではないようで、自分の好みに合わないオス犬が寄ってくると、歯をむいて怒る場面も見られます。

誤解が多いのですが、犬は子孫を残すために交尾するわけではありません。
仔犬が産まれるのはあくまでも交尾の結果であって、発情中のメス犬と、交尾をしようとするオス犬を動かしているのは 『性欲』 です。

そのため、交尾を経験したことのある犬は、交尾に対する執着心が強くなる傾向にあります。
そしてたとえ去勢をしても、その執着心はほとんど消えることは無いようです。
また、不妊手術をしたメス犬でも、周期的に自分のお尻をオス犬に向けて、ニオイをかがせようとすることがあります。

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母性本能

母性本能は、基本的に仔犬を見ることによってスイッチが入ります。

仔犬は、丸顔で目が大きく鼻が低く耳が垂れていて、ほぼ3頭身の体つきをしています。
(耳以外は人間の赤ちゃんの特徴とよく似ています)
この、見た目の幼さやかわいらしさが、メス犬の母性本能を刺激するわけです。

そして、母犬以外の成犬も、基本的に仔犬に対しては非常に寛容で、イタズラをされても叱らずに大目に見るなど、寛大に接します。

もともとイヌは群れを作って暮らしていたのですが、群れのメス全てが出産をするわけではありませんでした。
発情→交尾→出産をするのは、メスの中でも一番上位のメス (アルファ・メスと呼ばれます) だけで、アルファ・メスと交尾するのはアルファ・オス(群れのリーダー)です。
アルファ・メス以外のメスは発情せず、当然交尾や出産もしませんでした。
(群れの仔イヌは、全てアルファ・オスとアルファ・メスのペアの仔です)
これは、群れの全てのメスが発情することによって、オス同士の争いが激化したり、出産が続くことで狩りに参加できるメンバーが極端に減少、獲物が十分に行き渡らなくなるなどして、群れが自滅してしまうのを防ぐための自然の摂理と思われます。

そのかわり、他のメスは母イヌに食べ物を運んだり、離乳期に入った仔イヌの世話をするなど、群れ全体で子育てをしていました。
そのために、自分の産んだ仔イヌでなくても母性本能が刺激されるようになったと考えられます。

仔犬は 『社会化期(生後2〜4ヶ月頃)』 と呼ばれる時期に、親兄弟とのじゃれ合いや遊びを通じて犬同士の付き合いや基本的な行動を集中的に学習します。
あまりにも早い時期に親兄弟から引き離されるなどして、健全な社会化期を過ごす事ができなかった犬は、仔犬に対して適切な行動が取れないなどの問題が発生する場合があります。

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群れ本能

群れを作って生きてきたイヌは、孤独や単独行動を嫌います。

それは現在の犬達も同じで、人間に飼われている犬は、人間の家族を 「自分の属する群れ」 であり、「群れのメンバー」 と認識しています。
そのため、ある程度成長した仔犬は、家族に対して反抗的な態度を取るなどして、家族という群れの中での自分の順位を確認し、自分より上だと認めた家族の言うことを聞くようになります。

自分の属する 「群れ」 の有無というのは、犬にとって非常に大きな意味を持っていて、群れを持っている犬 (飼い犬) と群れを持っていない犬 (野良犬) が出会った場合、どんなに体の小さな犬でも、飼い犬の方が優位に立ちます。
それと同じように、一緒に飼われているチワワ2頭と、一頭飼いのシェパードが飼い主のいない場面で出会えば、群れを形成している2頭のチワワの方が、優位に立ちます。

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闘争本能

特にオス犬が強く持っています。

野生の状態では、メスと交尾して子孫を残せるのは、群れのリーダーであるアルファ・オスだけでした。
犬の社会は厳しい序列を持っていて、明確な上下関係があり、成長した仔犬は群れの中での自分の順位を上げるために、周囲に挑戦していくようになります。
(最も早いものは兄弟間の争いで、兄弟の間でも明確な順位が決まっていきます)

ですが、もともとイヌは争うことを嫌う動物で、体格や年齢、性格的な強さや弱さなどによって勝敗が明らかな場合には、深刻な上下争いは起こりません。
目と目とがあった瞬間に、相手の強さを認めて目をそらせばそれで負けが決まり、相手も攻撃はしません。

逆に体格が同じくらいの犬同士だったり、体は小さくても気の強い犬同士の場合は、なかなか負けを認めようとしないで、ケンカに発展してしまいます。

散歩中にも同じことが起こり、初対面の犬に会った時、体格が同じくらいだったり年齢の近いのオス犬同士だと、ケンカや唸り合いが起こることが多くなります。

オスとメスの組み合わせでは、基本的にオスはメスを攻撃しないため、ケンカはほとんど起こりません。

他にも、犬種の特徴として気が強い犬種 (テリア種など) や、闘犬としての歴史を持つ犬種 (ブル・テリアなど) は、他の犬とのケンカが起こりやすく、逆にキャバリアのように闘争心をほとんど持たない犬種は、仔犬の頃から馴らしておかないと、他の犬から逃げてばかりいるような行動が見られます。

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