Site Network: Institute of Rhodesian Army | Link

ローデシア軍の火器

ローデシア軍は、合法・非合法の武器輸入、ゲリラからの鹵獲など、手段を選ばず世界中から武器をかき集めたため、使用された火器は驚くべきほど多岐にわたる。その中でも、アフリカ大陸での戦争では、戦場が広大であることが影響し、威力が大きく射程の長い火器が好まれたようである。

ローデシア軍が使用した小銃

FN FAL

FN FAL

ローデシア軍がもっとも多く使用していた自動小銃はFN FAL(Fusil Automatique Le'gere)である。FN FALはNATO諸国で広く採用された西側を代表する小銃で7.62mm NATO弾を使用し、総生産量は100万挺を超える。FALはフランス語表記の略称で、英語での略称はLAR (Light Automatic Rifle)となる。

ローデシア軍は、ローデシアがイギリスの植民地だった頃には、FN FALのイギリス軍仕様でセミオート射撃のみのL1A1を採用していた。しかし、英国からの一方的独立でL1A1が輸入出来なくなると、南アフリカからFN FALの南アフリカ軍仕様である、R1を輸入して使用していた。

南アフリカ軍仕様のFN FALには、R1,R2,R3の3種類があり、南アフリカ国内でライセンス生産されていた。R1はFN FALの50.00仕様でセミ&フルオートが可能だった。R2は50.64仕様で金属製の折りたたみ式ストックを装備し、ロアレシーバーをアルミニウム合金製に変更して軽量化を図ったモデルで、R3はセミオート射撃のみの警察仕様だった。

ローデシア軍では、一般的なFAL以外にも、FAL PARAと呼ばれる金属製折り畳み式銃床型(50.64仕様)も使用されている。また、FN FALにはSUITと呼ばれる、専用スコープが存在しており、ローデシア軍でもSUITの使用が確認されている。SUIT以外にも、一般的なスコープを載せている場合もあった。通常は20連マガジンが支給されたが、兵士の中にはFN FALO用の30連マガジンを使用する者もいた。

FALにはハンドガード、グリップ、ストックが木製のものと、プラスチック製の物があるが、ローデシア軍ではその両方が使用されている。また、FALには英国製のインチ設計の物と、メートル設計の物があり、両者には部品の互換性がなかった。インチ設計のFALはSLR(Self Loading Rifle)と呼ばれ、L1A1として英国に採用された。

FN FAL PARA

ローデシア軍を援助していた、ポルトガル軍もH&K G3と共にFN FALも採用しており、ポルトガルの植民地であったアンゴラやモザンビークの部隊にベルギーから購入したFN FALを支給していた。

また、コンゴ動乱(1960年〜1965年)でチェ・ゲバラと戦った、第五コマンド『ワイルド・ギース』の指揮官だったマイク・ホアー中佐によると、当時のアフリカで戦う白人傭兵にとって、FN FALを扱えることは傭兵として大切なスキルだったそうだ。そのため、志願兵との面接では「FALは扱えるのか?」と聞いていたそうだ。

FN FALは堅牢で命中精度が高く、作動も確実で信頼性の高い小銃だったが、唯一の弱点があった。それは、FN FALが精度を上げるため、精密に作られていたため、砂塵に弱かったのだ。そのため、イギリス軍仕様のL1A1では、作動部分にスリットを設けて隙間を持たせ、内部に砂塵が侵入しても作動し易いようにしていた。

H&K G3

H&K G3A3

ローデシア軍では、ローデシア紛争の中頃からFN FALの他に、ポルトガルがH&K G3A3をライセンス生産したM/963と思われる小銃を使用していた。これはアンゴラやモザンビーク経由でローデシアに持ち込まれた。

H&K G3A3を使用していた主な部隊は、インターナル・アフェアーズ(Ministry of Internal Affairs)とガード・フォース(Guard Force)だった。

H&K G3は、7.62mm NATO弾を使用する自動小銃で、ローラーロッキングによるディレードブローバック方式を採用しているため、高い命中精度を誇っていた。

また、人間工学的に優れたデザインであったため、練度の低い兵士でも扱うことが出来た。そのため、練度の低い兵士を多く抱えるアフリカ諸国では15ヵ国が採用していた。

ローデシア紛争末期には、経済封鎖のため、FN FALやH&K G3に使用する7.62mmNATO弾が不足した。そのため、ローデシア軍兵士は、FN FALやH&K G3を装備したゲリラ兵士を倒した場合、その死体から7.62mmNATO弾を奪って使用していた。

Lee Enfield No.4

Lee Enfield No.4

ローデシア軍ではFN FALやH&K G3などの自動小銃が使用されていたが、予備役や第二線部隊ではLee Enfield No.4 小銃が使用されていた。

Lee Enfield No.4は.303British弾を使用するボルトアクションライフルで、1939年にイギリス軍で採用され、英連邦諸国でも広く使用された。Lee Enfieldの名称は設計者のジェームス・パリス・リーの名前と、王立小火器工廠のあるエンフィールドから命名されている。

そもそも、Lee Enfieldは、1895年11月にイギリス軍によって採用されたMagazine Lee-Enfield "MLE"まで遡ることが出来る。その後、MLEは短縮・軽量化され、1904年1月にShort Magazine Lee-Enfield "SMLE"としてイギリス軍に採用される。

この後も、Lee Enfieldには、幾度も改修が加えられ、最終的にはLee Enfield No.4 MK2に改修さ、1958年にFN FALがイギリス軍で採用されるまで使用され続けた。

このように、長い期間に渡ってイギリス軍および英連邦諸国で使用されたため、Lee Enfieldの総生産量は1億7千万丁を越えると推定されている。インド警察や元英国植民地諸国の治安部隊では、現在でも使用されている。

AK47

AK47

ローデシア軍の特殊部隊では、アフリカ人解放組織から鹵獲したAK47やAKMなどが大量に使用されている(AKMはAK47の改良型だが基本構造は同様)。

AK47は7.62x39弾を使用する自動小銃で、「小さな大量破壊兵器」と呼ばれている。

AK47は内部の部品同士に、遊びを持たせて設計されているため、頑丈で故障が少ない。他の小銃ならば部品同士が凍り付いて動かなくなるような極寒の地から、高温多湿のジャングルや砂塵が入り込む砂漠まで、どんな過酷な環境でもAK47は確実に作動する。

また、AK47の内部は部品点数が少なく、その部品もユニット化されており、部品を紛失してしまわないよう工夫されているため、清掃や整備が簡単にできるようになっている。AK47の整備には分解に2分、掃除に10分、組み立てに3分と合計15分程度しか、かからないと言われている。

このようなAK47の頑丈さと簡素さは兵士の負担を減らした。また、それまでの小銃とは違い、AK47は全長が短く軽量であった。そのような特徴のため、AK47は子供や女性にも扱うことが出来る。そのため、AK47が多く出回っているアフリカでは、子供兵士が問題になっている。

SKS Carbine

SKS Carbine

ローデシア軍では、AK47の他に、鹵獲したSKSカービンも使用していた。SKSカービンは、1945年にソビエト連邦で制式採用された半自動小銃で、AK47と同じ7.62x39弾を使用する。

SKSカービンは、セミオート射撃しか出来ない、固定マガジンへのクリップ装弾など、設計が古かったため、AK47の登場により、ソビエト連邦では二線級兵器に格下げされた。

しかし、SKSカービンは、AK47よりも構造が単純で故障が少なく、そのうえ、AK47よりも銃身長が長かったため、命中精度に優れていた。

また、SKSカービンは銃剣が付属していることと、古色蒼然とした固定マガジンへのクリップ装弾のため、銃剣とマガジンを兵士に支給する必要が無いため、経済性に優れていた。このような事情から、経済力の弱い東側諸国や、アフリカ人解放組織からは歓迎されていた。

M16A1

M16A1

ローデシア軍では、米国から武器供与されたと思われるM16A1が、ローデシア紛争末期に、セルース・スカウツなどの特殊部隊で、極少数が使用されている。

M16A1は5.56mm NATO弾を使用する自動小銃で、1957年に米国で開発され、その後にアメリカ軍で制式採用された。

M16は非常に優れた小銃で、開発されて半世紀が経った現在でも第一線で活躍し続けている。

ローデシア軍が使用した拳銃

FN Browning Hi-Power

Browning Hi-Power

ローデシア軍が使用していた拳銃には、9mmパラベラム弾を使用する、ブローニング・ハイパワーがある。ブローニング・ハイパワーは第二次世界大戦中にイギリス軍で採用され、英連邦諸国を含めた世界50ヵ国以上の軍隊と警察で制式採用された。

ブローニング・ハイパワーはジョン・ブローニングが設計し、FN社が1934年に完成させた拳銃である。ブローニング・ハイパワーは、内部機構にはティルトバレルによるショート・リコイル方式を採用し、弾倉にはダブルカラムを採用した拳銃で、現在の多くの拳銃に、多大な影響を与えている。

1934年当時、他の自動拳銃は装弾数が8発程度だったが、ブローニング・ハイパワーは、ダブルカラム弾倉を採用していたため、装弾数が13発と多かった。そのため「ハイパワー」と命名された。したがって、9mmパラベラム弾を使用する他の拳銃よりも、発射する弾丸の威力が強い訳ではない。

ローデシア軍が使用していたブローニング・ハイパワーは、M1935や戦後輸出モデルのM58かM73だった。

Walther P-38U

Walther P-38Uは、ワルサーP38の戦後生産型で、ワルサーP1とも呼ばれる、9mmパラベラム弾を使用する自動拳銃である。ワルサーP38Uは南アフリカから、ローデシア軍に供与されていた。ワルサーP38は非常に優れた拳銃で、アメリカ軍の厳しい基準を通過して採用されたベレッタM92などは、ワルサーP38の模倣品と言える構造をしている。そのことから、ワルサーP38の基本設計が優れていることを証明している。

Star M1920/21/22

Star M1920シリーズはスペインで作られた、9mmパラベラム弾を使用する拳銃である。この9mmスター拳銃は、ローデシア軍の制式採用拳銃だったが、この拳銃は故障しやすく暴発するため、兵士からは不評だった。また、この9mmスター拳銃は、空挺訓練が終了した兵士にも支給されていた。

Colt Government

ローデシア軍では、私物の拳銃を兵士が使用することを許可していたため、ありとあらゆる拳銃が使用されていた。その中でも、人気が高かった拳銃がコルトガバメントである。コルトガバメントは、ジョン・ブローニングの設計に基づき、米国のコルト社によって軍用に開発された、.45ACP弾を使用する自動拳銃である。

ローデシア軍では、コルトガバメントは私物の拳銃として人気が高かった。なぜなら、コルトガバメントの使用する、.45ACP弾は発射される弾丸の威力が高いとされ、また、コルトガバメントは、いかなる状況でも作動し頑丈だったため、信頼性が高かったからである。

ローデシア軍が使用した短機関銃

UZI

UZI

ローデシア軍の車両搭乗員や騎乗歩兵が使用した短機関銃は、9mmパラベラム弾を使用するUZIだった。

UZIは1951年にイスラエル軍のウジール・ガル中佐によって開発された。L型ボルトの採用や、グリップ内にマガジンを挿入する構造などから、基本設計はチェコ製のVz23を参考にしたと思われる。

UZIは生産性を高めるため、プレス加工が多用されている。また、UZIは、砂漠での戦闘を想定していたため、内部機構には精度に劣るが、構造が簡単で信頼性の高いオープンボルトファイヤー方式を採用している。

さらに、UZIは分解や整備が容易に行えるよう、「ごく少数の金属部品とバネ一つで出来ている」と言われるほど、内部構造を単純化している。

そのため、UZIは砂だけでなく、水や泥などに強く確実に作動する短機関銃として、多くの兵士から支持されている。

Sterling

Sterling

スターリング短機関銃は、英国のスターリング社が開発した、9mmパラベラム弾を使用する短機関銃で、1953年にイギリス軍で採用され、英連邦諸国を含む90ヵ国で採用され、40万挺以上が生産された。

ローデシア軍でも、スターリング短機関銃は使用されており、軍用短機関銃らしく着剣装置も装備している。

スターリングは、構造の単純なオープンボルトファイヤー方式で、なおかつ、内部に侵入した異物を自動排除する設計になっているため、信頼性の高い短機関銃だった。

また、外見からもわかるとおり、ステン短機関銃に外見が似ているが、これはステンの生産施設を出来る限り流用可能なように設計されているからである。しかし、外見はステン短機関銃に似ているものの、設計は遙かに優れたものであった。

ローデシア軍が使用した軽機関銃

RPK

RPK

RPKはソビエト連邦で開発された7.62x39弾を使用する軽機関銃で、全長1040mm、重量5kgと携行しやすいため、アフリカ人解放組織からの鹵獲したRPKが、ローデシア軍特殊部隊で多数使用されていた。信頼性と汎用性の高いRPKは、ローデシア軍兵士から高く評価されており、戦闘時に使用するには最高の軽機関銃だと称える者も多かった。

RPKの基本構造はAKMをそのままに、AKMを分隊支援火器として改造したものである。そのため、操作方法などはAKMとほぼ同じで、弾倉もAKMと共通だった。AKMからRPKへの変更点は以下の通りだった。継続射撃のため各部の強化、初速強化のため銃身の延長、射撃時の安定性確保のため二脚の追加とストックの形状変更、装弾数増加のため弾倉の延長、である。

RPD

RPK

RPDは1944年にソビエト連邦で開発された7.62x39弾を使用する軽機関銃で、ソビエト連邦軍を初めとする多くの東側諸国でライセンス生産された。RPDは前任のDP軽機関銃の欠点を克服し、AK47と弾薬の共通性を持たせることに成功したが、給弾方法が煩雑な上にAK47と弾倉が共用出来なかった。そのため、1960年代には後継として、AK47と弾倉や操作性に共通性を持たせた、RPK軽機関銃が開発され、RPDは使用されなくなった。

RPKと交代して、東側諸国では使用されなくなったRPDだが、ソビエト連邦や中国は、余剰となったRPDを予備兵器として保管していた。そのRPDをソビエト連邦や中国は、軍事援助品として、アフリカやインドシナでの紛争に供給したため、ローデシア紛争においてもRPDはアフリカ人解放組織によって大量に使用された。RPDは性能の高い軽機関銃だったため、ローデシア軍もRPDを鹵獲して使用していた。

Bren

ブレンガン

Brenは、通称ブレンガンと呼ばれる軽機関銃で、1935年にチェコスロバキアのブルーノ社が開発し英国でライセンス生産された。ブレンガンは、優れた設計のため、命中精度が高く、銃身交換も容易で、耐久性が高かったことから、第二次世界大戦中には、イギリス軍と英連邦諸国のみならず、連合国軍で広く使用された。

ブレンガンは、8.68kgと比較的重量があったことから、軽機関銃としてだけではなく、三脚を使用し射手と装填手の2名で運用することにより、機関銃のように持続射撃を行うことも出来た。他にも、車載用として多く使われていた。また、使用弾薬はLee Enfield No.4と同じ.303British弾だったが、1950年代には7.62mmNATO弾仕様に改修された。

ブレンガンは、ローデシア紛争の初期に、ローデシア軍によって使用されていたが、より性能が高く、携帯性に優れるRPDとRPKに取って代わられることになった。このように、ローデシア軍ではRPDとRPKに取って代わられたブレンガンも、イギリス軍兵士の間では非常に評価が高かったため、FN MINIMIが導入されるまでイギリス軍では現役で使用された。また、英連邦諸国では、現在でも現役で使用されている。

FN FALO

FN FALO

FN FALOは小銃であるFN FALを、軽機関銃として使用出来るように設計したもので、連続射撃に耐えうるための肉厚銃身と、二脚および30連発弾倉を装備していた。

FN FALとFN FALOは、共用できる部品も多く、また、操作方法や分解・組立方法も同様の部分が多いため、兵士の訓練を短縮することが出来た。

FN FALOはFALを採用した各国で、少数だけが使用されており、プラスチック製ストックを装備した物と、木製ストックを装備した物がある。また、FALOはLAR-HBとも呼ばれている。

FN FALOにはカナダやオーストリアの物のように、ハンドガードが無いモデルもあるが、ローデシア軍ではハンドガードが付いているものが使用されている。

ローデシア軍が使用した汎用機関銃

FN MAG

FN MAG

ローデシア軍が、最も多く使用した、汎用機関銃はFN MAGで、ローデシア軍歩兵部隊の火力の要だった。ローデシア兵は、全長1,250mm、重量10.5kgもあるFN MAGを、パトロールからエアボーンまで、あらゆる局面で使用していた。

特に、ファイヤー・フォース攻撃では、大きな火力を必要とするため、4名編制の「スティック」に1挺のFN MAGが配備されていた。

FN MAGは、1955年にベルギーのFN社で開発された、7.62mm NATO弾を使用する汎用機関銃で、1957年にL7A1としてイギリス軍に採用され、英連邦諸国でも広く採用された。また、FN MAGはNATO加盟諸国など80ヵ国以上で採用され、約15万挺が生産されている。

FN MAGはプレス加工技術を多用することで生産性と軽量化をはかっている。また、内部機構は、信頼性の高いBrowning Automatic Rifleのロッキング機構を基礎とし、MG42のベルト給弾機構とロッキング・ボルト機構を参考にしている。

また、FN MAGは非常に簡単に銃身を交換することが出来る構造になっているため、訓練された兵士なら約3秒ほどで銃身を交換することが出来る。だが、FN MAGは、たとえ銃身交換を行えない状況にあっても、確実に動作することを実戦で確認されている。

PK

PKM汎用機関銃

PKは1961年にソビエト連邦で開発された7.62mmx54R弾を使用する汎用機関銃で、東側諸国の標準的な汎用機関銃である。PKの内部構造はAK47とほぼ同様で、射撃中に可動する部品が少なく、非常に信頼性の高い物だった。また、銃身の表面積を増やし、冷却効果を高めるため、銃身には水平方向に溝が彫られていた。その銃身も、素早く交換出来るよう設計されていた。銃身にキャリングハンドルが固定されており、フィールドカバーを開いて銃身の固定を解除すれば、キャリングハンドルを使用して素早く銃身を交換出来るようになっていた。

PKは全長1170mm、重量9.0kgでFN MAGより短く軽かった。また、7.62mmx54R弾を使用するため、FN MAGよりも威力が大きく射程が長かったため、ローデシア軍特殊部隊ではアフリカ人解放組織から鹵獲したPKが大量に使用された。

ローデシア軍が使用した重機関銃

KPV

KPV重機関銃

ローデシア軍が使用した機関銃の中で、もっとも強力な機関銃は、アフリカ人解放組織から鹵獲して使用したKPV重機関銃だった。ローデシア軍特殊部隊は鹵獲したKPVを、多数使用していた。

1949年にソビエト連邦軍に採用されたKPVは、14.5x114mm弾を使用するため、西側諸国で最も普及しているブローニングM2重機関銃(12.7x99mm)よりも、二倍の破壊力を持っていた。また、KPVの銃身内部にはクロームメッキが施されていたため、発射速度や連続射撃の耐久性が高かった。

Browning M1919

ブローニングM1919重機関銃

M1919は7.62mm×63弾を使用する重機関銃である。M1919は、ジョン・ブローニングによって1901年に開発された、水冷式のM1917重機関銃を空冷化したもので、1919年に米国のブローニング・アームズによって開発された。M1919は車両や航空機に搭載されたほか、分隊支援火器としても使用された。

故障が少なく信頼性の高いM1919は、多数が米国から海外に輸出された。アメリカ軍では1958年にM60汎用機関銃が採用されたためM1919は使用されなくなったが、世界中に輸出されたM1919は継続して使用された。ローデシア軍でも、M1919は車両や航空機に搭載して使用された。

Browning M2

ブローニングM2重機関銃

ブローニングM2は12.7x99mm弾を使用する重機関銃で、水冷式のブローニングM1917重機関銃(7.62mm×63弾)の改良型である。ブローニングM2の発射する12.7x99mm弾は、非常に強力で、あらゆる目標に対して威力を発揮するため、三脚に固定して歩兵が運用したり、航空機や車両の搭載機銃として使用するなど、あらゆる用途で使用されている。

ブローニングM2は基本構造が非常に優れており、いまだにブローニングM2を越える重機関銃は現れていない。ローデシア軍でも、少数のブローニングM2、が航空機や車両に搭載され使用された。

ローデシア軍が使用した狙撃銃

M21

M21

M21狙撃銃は、7.62mm NATO弾を使用する、米国製のスプリングフィールドM14自動小銃を、狙撃銃に改造したもので、ローデシア軍でも少数が使用されていた。

M21狙撃銃は、機関部のベディング加工や、銃身を銃床からフリーフロート化するなど、各部を狙撃に適した形状に加工・変更するなどの改良を施されていた。

M21狙撃銃の元になった、M14ライフルは、1957年にアメリカ軍で採用されたが、ベトナム戦争ではその全長の長さや、連射時の制御が難しいことから敬遠され、M16ライフルに取って代わられることになった。

Lee Enfield No.4(T)

ローデシア軍で使用されていた狙撃銃は、イギリス軍や英連邦諸国と同じくLee Enfield No.4(T)だった。これは、Lee Enfield No.4小銃の中から精度の優れた物を選び出し、照門を取り外し、頬当てを取り付け、3.5倍率のスコープを取り付けたものだった。

この狙撃銃は構造上の問題で命中精度は良く無かったが、ローデシア軍では、火力による制圧を重視しており、狙撃はあまり重視されていなかったため、あまり問題とはならなかった。

Lee Enfield No.4(T)の他にも、ローデシア軍では、チェコスロバキアのブルーノ社が製造する民間向けライフル、Brno(7.62x51mm)を改修し、命中精度と耐久性を向上させ軍用としたライフルを、狙撃銃として使用していた。

SVD

SVD

ドラグノフ狙撃銃(Snayperskaya Vintovka Dragunova)は、1963年にモシン・ナガンM1891/30狙撃銃の後継として、ソビエト連邦で採用されたセミ・オートマチックの狙撃銃で、AK47と同様に頑丈で信頼性の高い狙撃銃だった。

ドラグノフ狙撃銃は、軽量化のためストックは大きく肉抜きされている。また、AK47を参考にして作られているため、部品点数が少ないが、AK47と部品の互換性は無い。また、ガスシステムには腐食を防ぐため、クロムメッキ処理が為されている。

ローデシア軍は、アフリカ人解放組織の武器集積所を攻撃し、ドラグノフ狙撃銃やモシン・ナガンM1891/30狙撃銃を押収している。

ローデシア軍が使用した散弾銃

Browning Auto-5

ショットガンを装備するローデシア兵

ブローニング・オート5は、ジョン・ブローニングが設計した、世界初の反動利用式オートマチック散弾銃である。ブローニング・オート5は、マラヤ紛争にて英SASが使用していた。英SASのパトロール隊のポイントマンからは、ブローニング・オート5は制圧力の高い武器として、非常に高い評価を得ていた。

また、マラヤ紛争からローデシアに帰国したSAS隊員は、ローデシア紛争時にもブローニング・オート5を使用していた。ローデシア軍では、ブローニング・オート5以外にも、イサカM37や、レミントン、ウィンチェスター、モスバーグなど様々なショットガンが使用された。

ローデシア軍においても、藪林地帯における遭遇戦や、建物を制圧する際など瞬間的な火力が必要な場面で、各種ショットガンは兵士達から重宝されていた。

ローデシア軍が使用した対戦車ロケット

RPG-7

RPG-7

RPG-7は、1960年代にソビエト連邦で開発された、携帯式対戦車榴弾発射器で、世界中の紛争で使用されている。

ローデシア紛争でも使用されており、アフリカ人解放組織が装備していた武器の中で、もっとも効果的な武器の1つだった。アフリカ人解放組織は、待ち伏せや、農場などの施設を攻撃する時に、RPG-7を使用し、大きな戦果を挙げていた。

RPG-7は、構造が単純で取扱も簡便なのに、威力が強いことから、ローデシア軍特殊部隊も、アフリカ人解放組織から鹵獲したRPG-7を、多く使用していた。

M72 LAW

M72 LAW(Light Anti-Tank Weapon)は、1960年代に開発された携帯式対戦車弾で、米国のTalley ディフェンスが設計し、ノルウェーのNammo Raufoss ASが製造していた。

ローデシア紛争でもM72 LAWは使用されていたが、ローデシア兵にはM72 LAWよりもRPG-7の方が、高性能であるとして人気が高かった。

ローデシア陸軍が使用した火砲

L16 81mm Mortar

81mm迫撃砲

L16 81mm迫撃砲は、英国とカナダで開発された迫撃砲で、1965年にイギリス軍で採用され、英連邦諸国やローデシアでも使用されていた。

現在でも、イギリス軍で使用されており、イギリス軍の全ての歩兵大隊の迫撃砲小隊が装備している。英連邦諸国以外にも、日本や米国でもライセンス生産されている。

L16 81mm迫撃砲は、全てのNATO標準81mm迫撃砲弾を、1分間に15発(持続射撃時)発射することが出来る。射程は最短で100m、最長で5,650mである。

また、重量が36.6kg(銃身12.7kg、マウント12.3kg、ベースプレート11.6kg)と、81mm口径の迫撃砲としては、非常に軽量であるため、歩兵が分解して携帯することが出来る。そのため、火力と機動力を重視するローデシア陸軍には打って付けの迫撃砲だった。

25-Pounder Field Gun

25ポンド野砲

ローデシア陸軍の砲兵連隊でも、他の英連邦諸国と同様に、25ポンド野砲を装備していた。25ポンド野砲は、1937年にイギリス軍で採用され、その後、英連邦諸国でも採用された。砲口制退器を付けるなどの改修を受けつつ、1960年代まで、イギリス軍と英連邦諸国の標準的な野戦砲として活躍した。

25ポンド砲は基本性能が優れていたため、インド軍では、なんと1980年代まで使用され続けていた。25ポンド砲の口径は87.6mmで、榴弾と徹甲弾が発射でき、最大射程は12253mだった。ちなみに、25ポンドという呼び名は、口径を長さで表す方式が一般化する以前に、口径を重量で表す方式があり、その口径を重量で表す方式での呼び名である。

OTO-Melara Mod 56

25ポンド砲以外で、ローデシア陸軍の砲兵連隊が使用していた火砲は、OTO MELARA社のM56 105mm榴弾砲だった。M56 105mm榴弾砲は山岳や空挺での使用が想定されており、砲身が短く軽量化がなされていた。M56 105mm榴弾砲は徹甲弾も発射可能で、最大射程は10600mだった。

B-10 recoilless rifle

B10無反動砲

B-10無反動砲は、1954年にソビエト連邦で開発された、口径82mmの無反動砲である。B-10無反動砲は、砲弾の発射時に発生する爆風を砲後部に放出することで、発射の反動を相殺する典型的な無反動砲で、発射可能な砲弾は、対人瑠弾と成型炸薬弾だった。

ソビエト連邦では、1960年代に新型のSPG-9無反動砲に更新された。B-10無反動砲は、ソビエト・ブロックに広く供与されており、アフリカ人解放組織のゲリラ部隊にも数多く供与された。

ローデシア軍も、ゲリラ部隊から鹵獲した、B-10無反動砲を使用していた。また、中国製のB-10無反動砲は、65式無反動砲と呼ばれる。

ローデシア軍とアフリカ人解放組織の使用火器

ローデシア軍とアフリカ人解放組織が使用した主な火器を記載した。鹵獲品は記載していない。表には記載していないが、ソビエト連邦製武器を中国でライセンス生産した物も多く使用されている。また、ローデシア紛争では、世界中のありとあらゆる火器が使用されており、全てを挙げるのは困難であるため、表に挙げたものが全てではない事をお断りしておく。

火器の種類 ローデシア軍 アフリカ人解放組織
拳銃Browning Hi-Power
Colt Government
Star M1920/21/22
Enfield No.2 MkI Revolver
Walther P38U
Beretta M92
Tokarev TT-33
Makarov
短機関銃UZI
Sterling
Sten
PPSh-41
PPS-43
Vz.61
MAS-38
MP40
散弾銃Browning Auto-5
Ithaca Model 37
Remington(12gauge)
Winchester(12gauge)
Mossberg(12gauge)
Greener(12gauge)
不明
小銃FN FAL
G3A3
M16A1
M14
Lee Enfield No.4
Short Magazine Lee-Enfield
AK47
AKM
SKS Carbine
Kar98k
CZ M52/57
狙撃銃Lee Enfield No. 4(T)
Brno 7.62x51mm
M21
SVD
Mosin-Nagant M1891/30
汎用機関銃FN MAGPK
軽機関銃Bren 7.62x51mm
FN FALO
DP
RPK
RPD
重機関銃Browning M2
Browning M1919 7.62x51mm
DShK
KPV
対戦車ロケットM72 LAWRPG-2
RPG-7
対人地雷M18 Claymore
British No.5
PMD-6
POMZ-2M
PMN
対戦車地雷British Mk-5TM-46
TMN-46
TM-57
TMD-44
TMA-3
PT Mi-Ba-III
火砲25-Pounder Field Gun
OTO-Melara Mod 56
L16 81mm Mortar
2A18 122mm howitzer
2B9 82mm Mortar
B-10 recoilless rifle
地対空ミサイル不明SA-7(9M32 Strela-2)
Rapier missile
対空砲不明ZPU-1
ZPU-2
ZPU-4
ZU-23
M1939
ZSU-23-4