いざ!フィルムシティへ

ムンバイの北部にフィルムシティはあります。
1回しか行ったことはありませんが、以下はその時の経験に基づいたものです。

第一関門:敷地内に入るゲート

私の場合はアンデーリ(Andheri)という町からオートリキシャで行きました。40分位かかったかと思います。
町からややはずれた小高い丘にある広大な敷地がフィルムシティです。
フィルムシティにたどり着いても、入館許可証を提示しなければ敷地内に入ることはできません。

もちろん許可証やコネクションがあればベストだということは言うまでもありません。
もしムンバイにインド人の知り合いがいたら、ダメ元でフィルムシティに行きたい旨を言ってみてください。もしかしたらフィルムシティに働く知り合いがいるかもしれません。知り合いの知り合いレベルでも、人間関係の強い国なのでこうしたコネは有効に活用してください。

さて、そうしたコネがない人はどうするか?ここからが勝負です!
一言で言えば「インド人に負けない粘りを見せる」につきます。
しかし言葉で言うのは簡単ですが、ひ弱な日本人にはこれがすごく難しい。

警備の人は英語を話せないこともあるので、簡単なヒンディー語はわかった方がいいと思います。

「日本から来た。どうしても見たい。」
「きょうは撮影(shooting)をやっていない。」(←やっていても必ずこう言う。)
「撮影がなくてもいい。ちょっと中を見たいだけだ。」
「許可証がなければだめだ、帰れ帰れ。」
「お願い、バイサハ―ブ・・・(=旦那、というよりはオジサマのニュアンスで)」

というやりとりが延々と続きます。
ヒンディー語と英語を混ぜこぜにしてとにかく哀願。
結局30分近く粘ったでしょうか?
私たちの熱意に負けた警備員はどこかに電話をして許可をとってくれ、なんとか入れてもらえることになりました。

第二関門:撮影所内ゲート

第一ゲートから撮影所敷地内に入るゲートまでオートリキシャ(偶然走ってきたところを捕まえた)で2〜3分あります。
第一関門をクリアしていればまず大丈夫。ここで止められても
「さっきの所で許可をもらった。そこに聞いてくれ。」
と言い通して入ることができました。

第三関門:いよいよ撮影現場に

第二関門さえクリアすれば、もうそこはフィルムシティです。
多くの人が行き来し、セットを組み立てたりして、なんとなく工事現場のようでもあります。
あの夢の世界はこうした大勢の裏方さんやスタッフが作りあげているのだということを実感します。

屋外ロケをやっていれば、遠巻きに見学できます。
敷地内にはいくつかの倉庫のような建物や、撮影用に建てられたテントなどがあり、外からでも音楽や人の声で撮影をしているかどうかがわかります。
そしてそこにも出入り口にボディーガードや警備の人がいて見張っています。

まずは警備の人に見学の許可を求めますが、ここでも許可証がないとおそらくダメだと言われるでしょう。
なぜなら彼らは不審者を入れないことが仕事なので、彼らの一存で勝手に誰かを入れて上司に怒られるなどということはしないからです。
休憩時間中でセットだけを見るというのなら入れさせてくれるかもしれません。


これは結婚式のシーン。セットとはいえ、こういうきれいなテントが作られてしまう。

しかしここまできたのなら是非とも撮影現場を見たい!
そこで比較的エライと思われる、感じの良さそうなスタッフにお願いしてみましょう。

「日本から来た。私はボリウッドが大好きだ。
決して撮影の邪魔はしない。お願いですから中を見学させて下さい。」


大物っぽい人のほうが「うむ、うむ」といった感じで、見学希望の外国人の1人や2人のことにあまり細かいことをごちゃごちゃ言わないようでした。

これもヒンディー語だと好感度高しです。決して流暢である必要はありません。片言でもいいのです。
「なぜ、君はヒンディー語を話せるのだ!?」といった具合に場がなごんだりします。
これはインドの旅全般に言えることです。

『Shaadi Se Pehle』の現場では、誰に話しかけようかとかタイミングを計ったりして中に入れてもらうのに結構時間がかかった一方で、『The Killer』の現場ではすぐに「いいよ、入っても。」というスタッフがいて比較的簡単に入ることができました。ということで、こればかりはその時の状況次第かもしれません。

運よく撮影現場に潜入できたら、撮影中の写真は禁止。邪魔にならない所でおとなしくしていましょう。俳優さんにサインをもらったり写真を撮るのはこれから撮影に入る時ではなく、控え室に戻る時や休憩時間の方がいいでしょう。
この辺は一般的なマナーの問題ですね。

おまけ

フィルムシティ内にはあまりきれいとは言えませんが、安食堂があって食事ができます。
小さな売店もあり、水などが買えます。
ちなみに主演俳優以外のエキストラやスタッフは、食事時間を設けられて現場に作られたビュッフェ形式の食事をとっていました。
フィルムシティ内の食堂。様々なポスターが貼られている。

またこのエリアに居住しているのか、裏手では普通に子供たちが遊んだりしています。
その人たち用なのでしょうか、バスがフィルムシティ内の敷地を走ってます。
このバスに一般人が乗れるのか、またどこまで乗って行けるのかは未確認です。

私の場合は一緒に行った女友達(日本人)がムンバイ在住で英語とヒンディー語が話せ、過去にフィルムシティに来たことがあるという恵まれた条件でした。
同じようなことをしても、すべての人が入れるとは限らないということを念のためお断りしておきます。
なかなか大変ではありましたが、先の友人は3回チャレンジして3回とも入れたとのこと。
第一関門のゲートではバクシーシ(チップというよりは賄賂)を渡して入ったこともあったようですが、日本人の気持ちとしてはできればこの方法は使いたくないものです。

やや強引な方法ではありましたが、インド映画好きの私にとってはとても印象深い経験となりました。
運も良かったのだと思いますが、このようにダメ元でもなんとかなってしまう、融通の利くところがインドならではだと思いました。
保証はできかねますが、「フィルムシティを見るためなら多少の苦労はいとわない」という私のような物好きな方はチャレンジしてみてください。
もっと良い方法があったら是非ともご連絡下さい。