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第二話 宗教

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インドネシアの国民のほとんどはムスリム(9割以上)ですが、その他にプロテスタント・カソリック・ヒンズー教・仏教(この5つが公的に認められた宗教とのこと)が信仰されてます。とにかく国の基本政策(*1)として神への信仰があるわけで、無神論は許されません。無神論でもいいんじゃな~いなどと考えている無自覚的仏教徒の私などは、言行に注意しないとすぐにヒンシュクを買う恐れがあります。

さて、仕事をするうえで一番対応に腐心したのが国民の大多数を占める(つまり合弁会社の従業員の多数を占める)ムスリムの人達。

(1) お祈りの時間(*2)
彼らは、一日に何回かお祈りをしますが、お祈りの前に必ず身体の露出している部分を洗い清めます。具体的には、顔・首・手・腕・足です。お祈りの時間が近づくと、彼らはお手洗いに殺到します。洗面所の蛇口のところで、顔・首・手・腕を洗います。そして靴(若しくはサンダル)を脱いで、片足で立ち、もう一方の足をヨッコラショとばかりに洗面台にのっけて洗うんですよ!
はじめてこれを事務所のトイレで見かけた時は、驚きで吹き飛びました。次は、お祈りです。田舎の工場なんかだと、チャンとお祈りする場所が確保されているのですが、ジャカルタ市内の高層ビル内だと、社内の空いている部屋を使ってお祈りしてます。この部屋は空いてるかな?などど、不用意にひとけのない部屋を開けようものなら、敷物の上に座り込み、お祈りしている彼・彼女に出くわします!
彼らは祈りを邪魔されたとは思わないかもしれませんが、チョット気まずいです。

(2) プアサ(断食)の時期
インドネシアのムスリムは1年に一回4週間ほどのプアサ(断食)を行います。(多分、他の国のムスリムと同じでしょう。) この期間、朝の4~5時から夕方の6時くらいまで(*3)日中は食事をしませんし、飲み物もとりません。(喫煙もダメと聞いてます。) なぜこんなことが戒律として決まっているかについては諸説があるようですが、ここでは横に置いときます。

ガチガチのイスラム教国と違って、宗教的寛容のあるインドネシアではムスリムではない人達はその期間も食事を日中取ってかまわないことになってます。当然、日本人も平常通り食いたい放題やってるわけですが、社内では結構気を使います。打ち合わせの席上へのお茶出し(*4)を止める、その期間内は飲食を伴う日中のセレモニー等を行わない、ムスリムの運転手が運転する社有車の中では喫煙を謹む、等々。私はよくスーパーマーケットでお菓子を買い込み、事務所の部下達(インドネシア人)と一緒に食べてましたが、この時期は自粛でした。

普段の生活で宗教的な行いなど一切しない私にとっては、床に頭を擦り付けてお祈りする彼らの姿が、奇妙で不思議に映ります。バカバカしいとは思いませんけど。こればかりは、信仰してみないとわからない?

※1:国家五原則パンチャシラは;
1.全能の神への信仰
2.公正にして教養ある人道主義
3.インドネシアの統一
4.合議と代表制による民主主義
5.全インドネシア国民に対する社会正義
を指します。インドネシア共和国憲法のページも是非ご覧ください。

※2:お祈りの時間になると、モスク(イスラム教の寺院)からコーランの一節が聞こえてきます。(拡声器を使うのですごい音量です。)彼らは時間の許すかぎりモスクに行ってお祈りするようです。特に金曜日(ムスリムの安息日)のお昼のお祈りは一番重要らしく、普段はお祈りをしていないような信者もモスクに出かけます。

※3:太陰暦で決められているせいか、太陽暦の時間だと毎日微妙に時間が変わります。新聞に時間帯を載せるコラムが現れ、ラジオ放送でもその時間になると、お知らせの放送をします。

※4:インドネシアで一般的なお茶は、もちろん紅茶です。でも、香はあんまりありません。彼らは砂糖をたっぷり入れた紅茶が大好き! 事務所で日本人が砂糖抜きのお茶を頼むと、オフィース・ボーイに怪訝そうな顔をされます。

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