インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国を観て



 1997年ですか、その頃シリーズ化されていた小説シリーズの最新刊の折り込みに書かれていた「インディ4」の映画化情報。
 舞台は1960年代、宇宙からエイリアン等をストーリーを構想中・・・なんて書かれていました。

 あれから11年、「最後の聖戦」からは19年後の今年ついに新作インディ4が公開されました。
 作り手であるのルーカスサイド側はSWシリーズの時など徹底的な秘密主義でほとんど話の筋に触れる情報は
 出しませんでしたが、インディは事情が違うとみえて公開前からいろんな情報が飛び交い、私達以外の長年待ち続けた
 ファンにとっても実に歯がゆい期間を過ごしたと思われます。

 2ちゃんねるのクリスタルスカル板ではプレミアム・ジャパン以降それこそ色々な感想、批判、時には酷評まで書かれていました。
 それでなくとも公式HPから次々写しだれる動画には年老いたインディの姿に心配をしたファンも少なくないと思います。

 それでは完成されたインディ4は本当のところ、私にはどう見えたのか長々と感想を書いてみようと思います。

 まずはおおまかな感想と想いから


  インディ・ジョーンズは冒険物であり、ロマンチックなオカルト映画なのである。

 今回なにより待ち望んだファンにとって心配だったのはタイトルにもなっている「クリスタル・スカル」の存在だったと思う。
 記念すべき1作目のレイダースはそれまで日本人にとってあまり馴染みの無かったと思われる「アーク」が題材だった。
 今でも単にアークと書いてもレイダースを観てる人か聖書に通じてる人でないと意味が分からないと思います。
 だからこそ劇中でまずアークとは何なのか、どんな物なのか上手く説明されていて観てる我々も一緒に学ぶことが出来ました。

 続く2作目はルーカスらしく、時代設定は前年で全作からの繋がりを無視するかのようにインドを舞台に邪教と秘宝を上手く
 絡めてインディが冒険野郎でトレジャーハンター(当時にこの言葉があったかは不明ですが)という事を観客の私達に印象付けた
 のだと思います。

 そしてすっかり「インディ」を覚えた私達にルーカス氏は再び欧米の人達には分かりやすいキリスト教の聖遺物の「聖杯」を題材にし
 さらにインディの身の上話と父親の登場をもってインディ像を決定付け3作をもってインディシリーズを終わらせたのでありました。
 
  この世界的な人気シリーズは色々な人・作品に影響を与えSWシリーズと同様に映画界だけでは収まりきれない伝説的な作品になり
 考古学=インディの図式が出来上がったと言っても過言ではないと思います。
 要するに「インディ・ジョーンズ」は完成されつくした素晴らしい出来の映画のレッテルが貼られてしまってるのだと言えると思うのです。
 これは映画界、マスコミによって。

 でも忘れてはいけないのは「インディ・ジョーンズ」はルーカス氏が子供の頃観た冒険活劇やスピルバーグ監督が憧れた007シリーズ
 を作りたくてわざと狙ったドタバタ映画なのである。そしてストーリーの核、題材は考古学とは直接結びつかない伝説上の秘宝なのである。
 そう伝説の秘宝は多分にオカルトちっくで眉唾物なんです。21世紀を迎え科学が発達した現在、まじめにこんなものを語ってちゃぁ笑われ
 ちゃいますし、科学者なんて名乗ってる方が語れば人格否定までされかねない時代です。

 そう、インディはオカルト映画って言っても過言ではないと私は思っていますし、新作を観た後でそう確信してます。


 クリスタル・スカルとは

 映画を見に行くぐらいだから知ってるとは思いますが、単純にクリスタル・スカルについて知りたい方は検索してみてください。

 もしクリスタル・スカルについて何も知らない人が今回の新作を見たら悪いですけどそりゃ観る資格が無いってもんです。
 現在30歳のあたしが子供の頃、オカルトや超古代文明についてもっともらしく書かれていた本はたくさんありました。
 その中でも南米の古代文明は宇宙人と切っても切れない関係なんですよね。オーパーツもたくさん発見されてます。

 そして今回問題?と思われていたクリスタル・スカル、ネットをよく見てた人達には見事なネタバレによって細長い頭のスカルを
 公開のだいぶ前から見てしまっていました。  当然あのエイリアンを思い出させましたよね・・・


 UFO・宇宙人
 
 パンフレットにも書かれますし、劇中でも宇宙人じゃないと言ってます。空飛ぶ円盤なんて誰も言ってません。
 でも私達は目撃してしまいました。
 心躍らせて見れた人がどれだけいたでしょうか。
 クライマックスのあの展開に引いてしまった人もきっと多かったのだと思います。長年のファンだった人達もかなり引いたかもしれません。
 私もなんとなく、グレイ型の宇宙人とUFOの登場を知ってしまったので心配していましたが、思わず心躍ってしまいました。
 小学生の頃、UFOを見たくて見たくて。宇宙人に遭ってしまったらどうしよう?と無駄な心配をしてた頃の心に戻ってしまいました。
 そして嬉しくなっていました。


 ドリフの影響!?

 ルーカスもスピルバーグもいつからドリフファンだったんでしょうか。と真面目に思ってしまうほど今回の映画にはドリフ的なギャグが満載でした。
 細かくは挙げませんけど、一番は「志村後ろ、後ろ!」ならぬ、「マット後ろ、後ろ!」でしょうか。


 結論は?

 映画を見る前に期待していたのは違う、でもほぼ事前の情報通りに進んでいく今回の新作に正直思いっきり楽しませてもらいました。
 そしてエンドロールには歓喜の涙を流していました。正直嬉しかったしなにより愉しめました。
 個人的にはインディの息子は登場させて欲しくなかったし、いまさらマリオンとの関係ももういいかなぁ。と思ってました。観る前は。
 でも観てるウチにマットにはインディの青年期に通ずる所を感じたり、インディのパパっぷりに笑えて笑えて受け入れてしまいましたし、
 したくても出来なかった「同窓会スペシャル」に替わる展開としてはあの結婚式は良かったのかなぁ。とも思えました。
 あれはあれでさらなるコアなる残念さを生んでしまいましたが・・・

 と言うことで今回の新作、個人的には「一般的な映画ではなく、インディマニア向けの映画」と勝手に断定させてもらいます!
 脚本がどうの、撮り方がどうの言ってないでインディを楽しもうよ!
 あの年老いて益々元気なインディはまさしく我らのインディだった。


 ただし
 最後にこれだけは日本人として許しちゃいけないのが原爆のシーン。
 原爆の実験シーンを入れるのはまぁイイです、時代が時代だけに。だけどそれをギャグの一部にするのは悪ノリしすぎ。
 と言うかやっぱりアメリカ人は基本的に原爆の悲惨さ、恐ろしさを理解できてないんだろうね。
 原爆に替わるソ連の新しい武器(兵器とした方が良かったんじゃないの)がクリスタル・スカルによる超能力兵器。これにつなげる
 意味でも冷蔵庫で防いじゃう描き方はそんな意味でも良くなかった。これは今回の最大の欠点ですね。

























   でもね、そうは言ってもあたしは自称インディフリーク。さらに超個人的に。。。

 
超個人的に嬉しかったのはヤング・インディシリーズをスピンオフにさせなかったルーカス。
 きっとスピルバーグにはヤングシリーズなんか思い入れはないでしょうが、作中に見え隠れするエピソード。

 WW2でもスパイで活躍したインディ。マットに話すパンチョビリャのくだり。あたしは嬉しかったねぇ。
 もっと言えばマックに「デファンス!」なんてからかってほしかったり。
 ヤングインディを観てない人はなんでインディがスパイしてたかなんて全く分からないし、下手するとそのことすら
 理解できなかったかもしれないもんね。そうしたらマックとの関係がまた理解できないで面白みが半減かも。
 そんな事おかまいなしな感じがまた嬉しかったりもしました。
 だいたい仲間にすぐ裏切られちゃうインディだけど、その裏切られっぷりがまたヤングインディな感じだった気がした。

 どうせ結婚式をラストにするんだったらサラーとかショーティー出してよ。もっと言えばレミーだって。
 まぁ役者さんが亡くなってしまっているから現実的に無理だったけど、最後の最後に丸々した丸メガネのお爺ちゃんが
 もの凄く嬉しそうに「インディ〜!」って叫びながら抱擁&キスしてしてね、インディ苦笑いみたいに。
 その間ヤング・インディ観てない人達はポカーンと。この爺さん誰だ!?ってね。
 ヤング・インディファンのためだけの幻のエンディングって事で。

 だいたいあっと驚く大物ゲストって誰だったの!?有名な役者さんがカメオ出演ってのは許さないよ、オモロないから。
 サラーでもショーティーでもなかったよね。パパとマーカスは他界しちゃってたし・・・

 それと面白かったのはインディのパパっぷり。マットが息子だと分かると急に親父面。
 しかもその親父っぷりがあのコネリーパパとそっくり。若い頃あんなに嫌ってたのにねぇ。(本心ではないにしろ)
 最近私自身も一児の親ですが、イヤだなぁと思って多部分が自分の親父に似てきているから余計に面白かった。
 前半のバイクチェイスでマーカス像を(成り行き上にせよ)壊しちゃって得意げなマットに「許さん!」と睨め付けるシーン。
 マットが息子と分かってなければ後から「な〜るへそ」!」と思えてそっちの方がより深みが出たんだけど、あらかじめ
 息子なんだよ。とみんなが知ってる方が分かりやすいって事なんでしょうね。


   そして気になるお次は?

 私はこの次のインディ、続編はもういらないかと。マットを主役にインディをコネリーパパのように出演。なんて監督さんは
 のたまってたようですが、リップサービスにしても辞めてもらいたいですね。マットが良かったのはあくまでも今回のこの
 話の展開だったから。マットがインディの影響受けて自らもお宝探ししちゃったらおれこそ「ナショナルトレジャー」だ!
 しかも次こそは片目失わないとダメだし。 っえ、ジョージ・ホール爺ちゃんはさすがに抹消されちゃったの!?
 あのNY博物館(だっけ?)で悪ガキ相手にジャッカルの目を語るインディは無くされちゃイヤなんですけど。

 そして気になる「孔雀の目の秘宝」これにケリ付けてくださいよ、ルーカスさんよぉ。
 インディの結婚式に出られなかったレミーのその後、気になって気になって仕方がないんですけど!
 (こんなインディファンは世界中にどんだけいるんだ!?)

 って事でお次は是非1930年代に話を戻してインディシリーズやってくださいよぉ。
 ショーン(パトリックの方ね)なかなか渋みのある俳優さんになりましたよ〜
 本当はシカゴ大学時代のマリオンとの恋、レーブンウッド教授との関係をショーンで観たかったんですけどね、もう年が年だし。
 まぁ今回の新作でさらにインディ=ハリソン・フォードのハマリ役を世界中に再認識させたから絶対に通らない企画だけど。。。

 まぁ現実的な所でヤング・インディのDVD、日本での発売を願います。

 とそうしてもヤング・インディネタに持っていってしまうCaptain・Iの映画感想でした。

 おそまつさまでした。

 2008年6月14日26時50分