18日目 大石囲天坑、羅妹蓮花洞観光後百色市へ

 楽業の郊外には天坑と呼ばれる絶壁に囲まれた巨大な天然の縦穴が多数あり、最近観光開発が行われて2つの風景区が作られている。今日はそのうち重慶にある小寨天坑に次いで世界第2の大きさの天坑がある大石囲天坑景区を訪れることにして8時にホテルを出発する。


天坑の分布(拡大)

 道の両側には美しい棚田が続くが今日も曇り空で霞がかかっていて折角の風景もイマイチである。

 
棚田 (拡大)       (拡大)

 大勢の人が田んぼで土を盛り上げていた。田圃を果樹園に変えているのだ。すべて人力でやるのだから大変な作業である。


盛り上げた田圃の土

 20分ほど走ると大石囲天坑景区の入場口に到着した。ここから構内用の電気バスに乗り奇岩の山の間を進んでいく。ここの山からは胡桃がとれ皮が薄くておいしいと好評だという。

 
大石囲天坑景区入場口      大石囲天坑景区案内図

 10分ほど走ると左手に流星天坑が見えてきた。大石囲天坑景区のなかで2番目に大きい天坑で展望台があるが穴が大きすぎてカメラにおさまらない。


流星天坑(拡大)

 さらにいくつかの天坑の脇を通って8kmほど走ると大石囲天坑の駐車場に到着した。ここから10分ほど遊歩道を歩くと東の展望台に出た。

 大石囲天坑は長さ600m、幅420mで最大の深さは613m、平均の深さは513m、底の面積は10,5000平方mある。穴の周囲は垂直に切り立った石灰岩の絶壁がとり囲んでいる。

 
大石囲天坑(拡大)       右手の絶壁

 展望台から天坑の底までは513mもあり途中の木立にさえぎられて底は見えないが、底には9.6haの原始林があり国家保護級の貴重な植物が生えている。天坑の中には2本の川が流れていて、そのうちの1本は西側絶壁の下にある高さ25m、幅55mの三角形をした洞窟から流れこんでいる。地下川の幅は6mから10m、深さは0,5mから2m、流速は1.06から1.3m/sで毎秒1.65立方mの水が流れている。

 洞窟の中に大広間があり巨大な鍾乳石や石筍のあってまるで地下宮殿(文献1)のようだという。大石囲天坑は希少な生態系があること、美しい鍾乳洞があることから世界自然遺産の申請が行われている。原始林や洞窟内を観光する旅の日程が現地の旅行社のサイトに掲載されているので、もう一度ここにきて天坑の底に降りてみたいものである。

 
大石囲天坑の平面図と断面図

 この天坑には1973年に地質学者が最初に入って初歩的な調査が行われており、1995年には雑誌記者が専門家と一緒に入り、1998年からはテレビ局も入るようになった。2001年の2月から4月にかけて中国地質学会と米英の洞窟探検隊が協力して全面的な調査を行っており洞窟の中で透明盲魚らしい魚やパンダ、犀,劍齒象等の大型脊椎動物の化石が多数発見されている。透明盲魚は髭と角のあり目のない希少な魚ある。2002年からは中国内外の科学考察隊が9回の調査を行っていて中華渓蟹、幽霊蜘蛛という目のない新種の生物が発見されている(文献)。後日NHKスペシャルでこの天坑を探検した番組が放送され多数の新発見をしたと報じているが、殻の割に体が大きいカタツムリ以外はすべて発見済みでよくここまで嘘をつけると感心するほどである。

  
透明盲魚                 中華渓蟹               幽霊蜘蛛
天坑の洞窟にすむ珍奇な生物(案内板の写真から)

 展望台の左手にある東峰の頂上にも展望台があるので頂上からなら木立に邪魔されないで天坑の底まで見えるかと思って200mほど階段を登ってみたが残念ながら天坑上部の壁しか見えなかった。ただ周囲360度の素晴らしい眺めが得られるので登る価値は十分あった。東峰から対岸の西峰まで鋼鉄のケーブルが1本張られている。2004年9月26日に大石囲天坑開放1周年を記念して雑技団がこのケーブルの上を綱渡りをしたり、オートバイや自転車や一輪車で渡ったりした(文献)。

 
東峰から眺めた大石囲天坑(拡大)        登山道と展望台(拡大)

 もう冬なのに登山道の脇に野草が花を咲かせていた。夏に来たらたくさんの花を見られるだろう。


野草の花

 このあと羅妹蓮花洞を訪れる。この鍾乳洞は全長1kmで250万年前にできたという。


羅妹蓮花洞入り口

 この鍾乳洞には蓮の葉のような形の石が296個もあり最大のものは長径が9.2mもあって世界一の大きさだという。蓮の葉の形の石の上に柱上の鍾乳石がつながってキノコをひっくり返したような形の石もある。またくねくね曲がった蛇のような形の石筍もあり自然の造形の妙奥深さに感嘆させられる。

  
千枚田型の石(拡大)               (拡大)            (拡大)
  
(拡大)               最大の蓮の葉型の石(拡大)            蛇のような形の石(拡大)

 11時に出発、昨日とは打って変わり良い道を快調に走る。1月初めだというのにもう田んぼに植えられた菜の花が咲き始めている。

  
菜の花 (拡大)              (拡大)               (拡大)

 この先どんどん暖かくなるので菜の花が咲いた棚田の写真を撮れると喜んでいたら、また枯れ草の棚田になってしまった。

 
棚田 (拡大)     (拡大)

 12時45分凌雲県の県城に到着、昼食をとる。


凌雲県県城の通り

 市場の前に来るとヤオ族の女性が買い物にきていた。劉さんが話しかけたが言葉が通じない。広西壮族自治区はヤオ族の民族衣装が多く残っている。また何度か来なければならなくなりそうだ。

  
市場                 ヤオ族の女性

 13時45分凌雲県を出発、3時間ほどで澄碧湖の湖畔についた。南の方に来たせいか冬なのに半袖シャツが欲しくなるほど暑い。


澄碧湖

 このあと澄碧湖景区に入る。ダムの周囲に造られた公園で、園内に民族館があったので民族衣装の写真を撮ろうと思ったが時間が遅く閉まっていた。


澄碧湖景区入り口

 16時10分百色市の市内に到着、まず紅八軍司令部旧跡を訪れる。この建物は清の時代に造られたもので門には手の込んだ装飾が施されている。

 
紅八軍司令部旧跡の門(         門の装飾(拡大)

 建物の中には会議室を兼ねた食堂、ケ小平の部屋、参謀の部屋などが当時のままに保存されている。

  
紅八軍司令部旧跡           食堂兼会議室             ケ小平の部屋

 このあと紅八軍司令部の記念碑に登る。50m近く階段が続き疲れた脚にこたえた。

 
記念碑に登る階段            記念碑

 ホテルを探す。初めに訪れたホテルは宿泊料が250元と高いが部屋は良くないといって劉さんが戻ってきた。次のホテルは120元、最後の福金大酒店は100元だったのでここに泊まったが、なかなか良い部屋だった。


福金大酒店

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