昨日、コナラの下でハイイロチョッキリの切り落とした小枝を見たので、その仕事ぶりを見ようと探して回る。しかしなかなかそれはそう簡単ではない。その切り落とされた小枝の存在から、あちこちで活動していることはわかるのだが、それを観察するのにいいポイントとなると、なかなか見つからないのだ。
ハイイロチョッキリはコナラのドングリにとりつき穴を開ける。穴あけの行程の前には、そのドングリのついた枝元あたりをしばしば折れ曲がるまでかじり切っておく。その長い口で深い穴を開け(中に入り口よりも広い空間をつくるのだが)終えると、お尻の産卵管を差し込んで卵を一つだけ産卵。産卵後は口を使って穴をふさぐ。材料はドングリのかじりカスだ。こうして産卵活動が終わると、最初にかじり切っておいた枝元に行き、残りの部分をかじり、ドングリつき小枝を切り落とす。ただし、昨年までの観察からいうと、いつも切り落とすわけではなさそうだ。薄皮一枚残してかじるのをやめ、小枝をぶら下げたまま立ち去ることもしばしば見られる。この「切り落とす、切り落とさない」の違いも、オトシブミ同様気になるところだが、まだどういうしくみなのかはわからない。いずれにしろ、ハイイロチョッキリのとりついたコナラの木の下は、切り口のついた小枝が多かれ少なかれ散乱することになる。だから、ハイイロチョッキリの所在を知るには、まずコナラの木の下を見て回ればいい。
また、ハイイロチョッキリはコナラだけでなく他のドングリにもつく。ここらではクヌギの小枝も切り落とされている。ただしやっている現場はまだ見たことがないのだが。
さて、そうやって見て回ったのだが、なかなか観察できる木が見つからない。ドングリはなかなか低いところにはたくさんなっていない。たいてい目の届きにくい高いところだ。しかもドングリがたくさんなっていればハイイロくんがいるかというとそうでもない。そのあたりの好みがまだ把握できていない。コナラのドングリは、木によってなっていたりいなかったり。一応それなりになり年になりそうな実り具合だ。
ドングリを見て回っていてオッと思ったのは、そこにコアオハナムグリやシラホシハナムグリ(?)がとりついていたことだ。見ると、ハカマあたりに開けられた穴に引き寄せられているようだ。そしてその穴はハイイロチョッキリによるものと思われた。つまり、ハイイロチョッキリが開けた穴を利用して汁を吸っているということなのだろう。樹液がわりみたいなもんだ。
半日見て歩いて、ようやくある公園の植栽されたコナラに何匹か群がっているのを見つける。残念ながら撮影できるほど低くはなかったので、飼育用に何匹か連れ帰る。

左上はオス、下のメスは穴開け中で、右のメスはどのドングリにするか探しているところ。
ドングリつきの小枝とともにプラケースに入れておいたら、さっそく何匹かがドングリに口をつっこみはじめた。それは必ずしも産卵用とはかぎらず、自分の栄養摂取のためだったりする。オトシブミ同様、けっこう気まぐれで、思うような場面に立ち会えるとは限らない。まあ気長に見ていこう。
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