ウランガラス研索日記
Uranium Glass Search Diary Part 7 (2017.1〜 )

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Last Update June 6, 2017



ウランガラス ギャラリー Uranium Glass Gallery (⇒生産国別)

ゴブレット Goblet









タンブラー Tumbler





















ロック グラス Rock Glass





ショット グラス Shot Glass







カップ Cup



スプーン立て Spooner



ノン ウランガラス ページ Non Uranium Glass Page




新聞の記事 で関心のあったウランガラスをたまたま手に入れたことからウランガラスを研索(「けんさく」は「研」究と検「索」からの造語)することとした。対象は使って楽しめるグラス類とし、その記録を「ウランガラス研索日記」としてまとめることとした(2010.12.11)。また、情報収集のため、ウランガラス同好会 に入会する(2010.12.13)と共に、Uranium Glass Antenna を作成した(2011.1.1)。

ウランガラス はボへミア(現在のチェコ共和国)の Franz Xaver Anton Riedel フランツ・クサファー・アントン・リーデル(1782−1844)によって開発され、1830年代には量産されていたとされる。また、珍しい蛍光色と二色性を持つ、もっとも有名なウランガラスの名称も、リーデルによるもので「アンナゲルプ Annagelb 」(アンナの黄色)と「エレオノーレングリュン Eleonorengrun」(エレオノーラの緑)は、フランツ・リーデルの二人の娘 Anna Maria Theresa Riedel と Eleonora Riedel にちなんで名づけられたとされている。

ウランガラスの魅力 はその妖しい色合い。一般にみられるのは、イエロータイプ(米国ではワセリンガラス Vaseline glass と呼ばれている)かグリーンタイプ であるが、その中間の色合い、また、ブルーブラウン(琥珀色)タイプ、さらにはルビナ ベルデ(Rubina Verde) のような赤系のタイプもある。ウランガラスはブラックライト(紫外線)を当てると緑色の蛍光を発する。したがって、光線中の紫外線の量によって蛍光の発光量が変化するので妖しい色合いとなる。

ウランガラスは蛍光灯下でみるのがよい。蛍光灯からは紫外線が出ているので、室内でも妖しい色合いが醸しだされる。イエロータイプは蛍光灯の下では緑がかってみえ、グリーンタイプ はグリーンがさらに鮮やかにみえる。また、ブルータイプ は緑がかってやさしい水色にみえる。さらに琥珀色タイプ では琥珀色とグリーンが混ざりこの上もない美しさがある。この妖しい美しさがウランガラスの魅力である。

ウランガラスの収集をはじめてから1年近く経過して、玉石混交ではあるが、ようやくコレクションらしくなってきたので、「ウランガラスギャラリー」 をページに追加した。なお、ギャラリーは、ゴブレットタンブラーロックグラスショットグラスカップスプーナー などに分けて、写真(96X127)のみを掲載し、この写真からそれぞれのグラスのページにリンクすることとした(2011.11.28)。また、生産国別のギャラリー を作成した(2016.1.13)。

さらに、ウランガラス収集の過程で入手した蛍光を発するグラス類の「ノン ウランガラス ページ」 を掲載した(2012.10.5)。

ウランガラスギャラリーに掲載されているウランガラスはオークションサイト:セカイモン により米国から入手したものがほとんどである。米国では一般的に、Yellow または Canary 色のウランガラスは、 ワセリンガラス(vaseline glass) と呼ばれている。

米国におけるウランガラス生産は、1800年代半ばから始まった模様で、1800年代後半から1910年代までに製造されたウランガラスは 「Eary American Pattern Glass(EAPG)」 として知られている。ただ、これら独特なデザインの EAPG は人気があることから、1910年以降、複製品 が多数生産されている。

また、1920年代から40年代にかけて米国で生産されたウランガラスは「Depression Glass(恐慌ガラス)」 と呼ばれている。そのデザインは実用的なシンプルなもので EAPG とは一見して見分けができる。現在でも米国のいくつかのガラスメーカーはウランガラスを生産している。使用しているウランは劣化ウランとされている。

米国では南北戦争(1861〜65年)以外に戦災がなかったため、古くからのウランガラスが数多く現存している。また、ボへミアなど海外から輸入されたウランガラスも残存していると考えられる。そのため、オークションには米国で生産されたもののみならずボへミアなど海外で生産されたと考えられるウランガラスも出品されている(2014.10.31)。

ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 6(2016.1〜12)
ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 5(2015.1〜12)
ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 4(2014.1〜12)
ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 3(2013.1〜12)
ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 2(2012.1〜12)
ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 1(2010.12〜2011.12)

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月日年内容
6/6/2017

ボへミアン ビーダーマイヤー タンブラー 8 パネル
BOHEMIAN TUMBLER



セカイモンで入手した。説明書では、生産者は Riedel又は Harrach Glassworks とされている。生産時期は1840〜60年代でボヘミヤ製のタンブラーとされている。

イエロー・グリーンのウランガラスで、蛍光灯下での緑色の蛍光が美しく、非常に重量感(770g)のあるタンブラー。上面の金の縁取りは使用されたことから剥離しているが横面には残っている。その下には10面の四角のダイヤ状のパネルが施されている。持ち手には黒いエナメルで8面のパネルの縁取りがされており、その内側には金彩の枠も施されているが摩耗して薄くなっている。下部の胴の周囲にも細い金線があるがやはり薄くなっている。全体的に金彩が薄くなっているが、本来の状況が分かる程度には原形を留めており、特に真横から見ると原型に近い。タンブラーとしてのデザインがよく、 は見事に放射状のカットが施されている。

デザインが良く年代を感じさせるボヘミアンタンブラー。ガラスが厚くて重く770gもあり、コレクションの中で最も重い。自然光での下でも発色が良いが、放射活性はそれほど高くない。BIEDERMEIER時代、1840〜60年代のものと見られる。

4/14/2017

タンブラー ドレイプ バイカラー
Tumbler Drape Bicolor



セカイモンで入手した。タイトルでは、TS Vintage Drape or Fish Scale Vaseline Tumbler! Drape(襞)または魚の鱗パターンのワセリンタンブラーとされる。「Drape」はゆるやかなひだのある布で覆うの意味。

説明では1930年代にドイツのボフェミア地方で生産されたのではないかとされている。

IDENTIFYING Pattern Glass REPRODUCTIONS, BILL JENKS・JERRY LUNA・DARRYL REILLY, WALLACE-HOMESTEAD BOOK COMPANY, Radnor,Pennsylvania(EAPGの複製品の専門書)には、このパターンは掲載されていない。

形態と大きさは米国に見られる典型的なタンブラー。上半部がオレンジ色(ブラウン)、下半部が淡緑色のバイカラーで、徐々に均一に移行している。蛍光灯下での緑の発色は強くない。

タンブラー ルビナ ヴェルデ ポルカ ドット のような華やかさはないが、落ち着いた趣がある。タンブラー ルビナ ヴェルデ ポルカ ドットを貴婦人に例えると、タンブラー ドレイプ バイカラーは老境に入った貴婦人の趣がある。

デザインからEAPGとは考えにくく、1930年代の米国製のDepression Glassと考えられる。

4/13/2017

デージー & ボタン タンブラー V
DAISY & BUTTON Tumbler V



セカイモンで入手した。説明には「Antique Vaseline Canary Yellow Daisy & Button V Pattern Tumbler Glass 」 とされていた。

先に入手した同じデザインのデージー & ボタン タンブラー (DAISY & BUTTON Tumbler)にVパターンが入っている。外形が広く、タンブラーというよりもロックグラスに最適。蛍光灯下で蛍光の発色が美しい。また、下部から紫外線を照射すると美しい。

EAPGであるが生産時期は不明。手に持った感じはオリジナルのようにパターンがしっかりしている。オリジナルと考えたいが、オリジナルの鋳型により生産された再発行品とも考えられる。

(参考)「EAPG Reproductions You Need to Know」by PatternGlass.com
Reissue vs. Reproduction(再発行と複製品)

A reissue is a pattern that is produced subsequent to its first production, regardless of the time span and regardless of the maker without any changes to the original molds or plates.(再発行は初回の生産に続いて生産されたパターンで、オリジナルの鋳型になんら変化がないもので、タイムスパンやメーカーにはかかわらない。)

A reproduction is a copy or imitation of an original pattern which was not produced from the original molds or plates.(複製品はオリジナルのコピーまたは複写品でオリジナルの鋳型で生産されていないもの。)

3/1/2017

ゴブレット メダリオン
Goblet Medallion



セカイモンで入手した。 説明書には、「Medallion (Hearts & Spades) Goblet - VASELINE」とされており、1890年代に生産されたとされている。

「Medallion (AKA: Hearts & Spades) is maker unknown, c. mid 1880's based on colors produced. This goblet is done in the VASELINE base with exceptional pattern detail. Any bright or dark areas you might see in my pics are just sunlight glare or shadows. The glass is consistently colored, clear and sparkling bright throughout. Stands 6 1/4" tall.」

「PatternGlass.com」の「Goblet」⇒「the 2nd room of goblets」の9列目に本品と同じパターンのゴブレットが「MEDALLION aka HEARTS & SPADES 」とされ、典型的なビクトリア時代のパターンとして、amber, blue, green のゴブレットが掲載されている。ただ、同時に生産されたと考えられる本品vaselineは掲載されていない。また、生産者は不明であるが、Bryce社ではない(グリーンは生産しなかったので)が、1880年代のものとしている。」

「MEDALLION aka HEARTS & SPADES is a VERY Victorian pattern. The factory is unknown but it is not Bryce - they didn't make green - which is many glass people's first guess. It has to be 1880s.」

同じタンブラーが「Vaseline Glass Collectors, Inc.」「VASELINE GLASS MANUFACTURERS」⇒「U.S. Glass: Conglomerate of 18 glass manufacturers formed in 1891.」の2番目の「写真」:MEDALLION goblet, by one of the factories of U.S. GLASS CO. combine.に掲載されている。「U.S.Glass」は18のガラス生産会社のコングロマリット(多くの異なった企業を吸収併合した多角経営の大会社)で、注目に値する会社としては、「Adams & Co.」, 「Bryce Bros.」, 「Geo. Duncan & Sons」, 「Richards & Hartley」, 「Central Glass Co.」, 「AJ Beatty & Sons」,「Novelty Glass Co.」などが含まれる。この複合体は後の「Tiffin Glass」に引き継がれている。

「U.S. Glass: Conglomerate of 18 glass manufacturers formed in 1891. Notable companies included: Adams & Co., Bryce Bros., Geo. Duncan & Sons, Richards & Hartley, Central Glass Co., AJ Beatty & Sons, and Novelty Glass Co. Among other patterns, they made this example of “Palm Beach” pattern. The vaseline glass in the palm beach pattern is very bright, almost like the contempory glass being made today, but was made after 1906. I have not been able to discover which of the 18 factories made the “Palm Beach” pattern. This combine continued as Tiffin Glass in later years.」

本品は、イエロー(yellow)のワセリンガラス。1890年代製とされるが、パターンの触感はなめらかで、ガラスも新しい感じがする。オリジナルではなく、複製品の可能性が高い。

1/25/2017

タンブラー フラワー アートグラス
Tumbler Flower Art Glass



セカイモンで入手した。タイトルでは、BEAUTIFUL VICTORIAN FLOWER DECORATED PANELED VASELINE TUMBLER 1880S ビクトリア時代(1880年代)のフラワールアートグラスとされる。

淡黄色のウランガラスで、米国の古いウランガラスは黄色が薄いとされている。また、 既に入手している「タンブラー ルビナ ベルデ アートグラスTumbler Rubina Verge Art Glass」 の生産時期は1880〜90年代とされており、概ね ビクトリア時代(およそ1850-1910年)の製品と考えられる。 また、図柄は既に入手しているボヘミア製の「ボへミアン ビーダーマイヤー タンブラー BOHEMIAN BIEDERMEIE TUMBLER」 「ボフェミアン エナメル タンブラー BOHEMIAN ENAMELED TUMBLER」 とは趣を異にするので米国製と考えられる。

年代を経ていると見られるくすみがあるやさしい14面のガラスの生地に米国らしいシンプルな果実の図彩のタンブラー。

1/7/2017

ゴブレット ビーダーマイヤ
Goblet Biedermeier



セカイモンのオークションで入手した。説明では、1850年代のビーダーマイヤー様式のイエローのワセリンゴブレットとされる。

ペイルイエローのウランガラスで、蛍光灯下でも緑色の蛍光がよく発色している。縁取りの金彩は薄くなっている箇所はあるが、概ね残っている。周りの絵はほぼ原形のどおりで絵柄が繊細で美しい。底に12本の切込みがある。形からタンブラーよりゴブレット。ただ、放射活性は高くなく、また、ガラスのくすみもない。1850年代のボヘミア製のビーダーマイヤー様式のゴブレットとみられる。


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