「氷河期の池」にザリガニ大発生

2014年10月2日
河北新報

網に掛かったアメリカザリガニ。捕っても捕っても減らない

仙台市太白区の「地底の森ミュージアム」の敷地内にある野外展示「氷河期の森」の池に外来種のアメリカザリガニが大量発生し、職員が頭を抱えている。外部から持ち込まれた個体が繁殖した可能性が高いという。職員は「ルールを守って観察を」と呼び掛けながら、終わりの見えない駆除作業に追われている。
 アメリカザリガニが池で増え始めたのは、数年前。ことしの初夏が近づくと、うようよと動き回る状態が目立つようになった。メダカなどの水生生物は激減し、水辺の植物もかなり姿を消してしまった。
 このためミュージアムは6月、他の生き物を水槽に移して池の水を抜き、ザリガニの捕獲作戦を実施。2日間で2500匹を捕った。
 捕獲作戦から3カ月以上過ぎた現在も餌入りの網を掛けると、わずか30分の間に、体長5センチ未満〜10センチ前後が20〜30匹掛かる状態が続く。
 池周辺の森は囲いがなく、外部から自由に出入りできる。ミュージアムは「休館日や夜間に放流された可能性が高い」とみる。ザリガニを放置すれば池の動植物が捕食されるので「池を含む森の景観にも影響する」と心配する。
 「氷河期の森」は2万年前の仙台の植生を再現した人工の森。池は「くの字」型で外周約100メートル、深さは最大約50センチで、森の東側にある。トンボやカエル、ミズバショウなど水辺の動植物やサギが飛来する様子なども見られ、住民の憩いの場にもなっている。
 野外展示担当の長田麻里学芸員は「人間が安易に動植物を移動させると、どれほど環境に影響を与えるか知ってほしい」と訴える。来館者などへの啓発を強める方針だが「多分、完全な駆除は難しい」と途方に暮れている。




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