感覚過敏に関する研究

身体像に関する研究

お知らせ

2016/11/22
Scientific Reportsに触覚による視覚の阻害効果の神経基盤に関する研究が掲載されました。WebsiteNEW
2016/10/26
The Journal of Neuroscience(JNS)にマウスの身体像錯覚の研究が掲載されました。Website
2016/08/28
第94回日本生理学会の生理学会若手の会シンポジウム「多様な感覚に基づく身体機能の調節 ―基礎と臨床の視点から―」でオーガナイザーをします。Website
2016/08/28
11月12日-16日にサンディエゴで開催される北米神経科学学会(Society for Neuroscience)で3件のテーマの発表をします。
2016/08/28
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研究内容

 自閉症スペクトラム障害(Autism-spectrum disorders:ASD)に関しては、これまで社会性・コミュニケーションの障害に着目されてきましたが、この背景には特有の感覚処理が関与している可能性が注目され始めています。 例えば、多様な刺激に対して反応が過剰になることや(感覚過敏)、反応が過少になること(感覚鈍麻/感覚探求)が報告されています。 この神経基盤を明らかにするためヒトと自閉症モデルマウスを対象に研究しています。 ASDの方の感覚に関する特徴を明らかにし、その理解を一般に広く普及することを目指しています。


感覚過敏・感覚鈍麻/探求に関する研究

 ASDの方では、特定の素材の衣服を着用することが苦痛であったり(感覚過敏)、包まれている感覚を好む(感覚鈍麻/感覚探求)といった特徴がしばしば見られます。 これまで、刺激(触覚、聴覚など)に対する感度が上昇しているといった報告や、その際の脳内における神経活動の上昇が報告されてきましたが、その神経生理学的基盤は明らかではありません。 私たちは、刺激に関する時間処理が向上(低下)していた場合、その処理の加算回数が増加(減少)し、感覚過敏(感覚鈍麻)が生じるという仮説について検討しています。 また、その背景には感覚刺激によって生じる神経活動の頻度が関わるかに注目しています。


感覚過敏と時間分解能との関連

  • 2016〜2018年(研究代表者:井手正和)
    日本学術振興会 新学術領域研究:こころの時間学 「自閉症者の触覚過敏と触覚に関する時間分解能向上との関連性の検討」(課題番号:16H01520)

  • 身体像に関する研究

     自分の身体の境界は自分そのものの境界でもあると当たり前のように感じますが、その背景には複数の感覚の統合が関わります。 特に、視覚と体性感覚(触覚や深部感覚)の統合は身体像の形成に重要です。 一方で、ASDの方では、身体の左右を混乱し易かったり、障害物に接触しやすいといった身体像の特徴が知られています。 これには、体性感覚に過剰に比重を置いて処理をするため、視覚との統合が困難であることが関わる可能性があります。 このような感覚間の統合と身体像の特徴について検討しています。


    ラバーハンド実験

  • Ide, M & Wada, M (2016) Periodic visuotactile stimulation slowly enhances the rubber hand illusion in individuals with high autistic traits. frontiers in integrative neuroscience10(21).Website
  • Ide, M (2013) The effect of "anatomical plausibility" of hand angle on the rubber hand illusion. Perception, 42(1), 103-111.Website