お知らせ

2017/11/20
BRAIN and NERVE誌に自閉スペクトラム症の感覚過敏について神経科学的視点からの総説記事が掲載されました。WebsiteNEW
2017/10/1
研究分担者として小山慎一先生(筑波大学)が研究代表の科研費「課題設定による先導的人文科学・社会科学研究推進事業」領域開拓プログラムに加わりました(課題名:脳機能亢進の神経心理学によって推進する「共生」人文社会科学の開拓)。Website
2017/9/9
10月28日に立正大学大崎キャンパスで開催される日本心理学会生活行動心理学研究会で招待講演を行います。Website
2017/8/30
9月20日-22日に久留米で開催される日本心理学会第81回大会のシンポジウム「過敏性の神経心理学」で話題提供を行います。Website
2017/8/5
9月12日-13日に奈良で開催されるThe 2nd International Symposium on the Science of Mental Timeで3件のテーマの発表をします。
2017/7/1
国立障害者リハビリテーションセンター研究所の研究員として着任しました。
2017/5/6
6月刊行の季刊Be!の特集「みんなの「感覚」でこぼこ図鑑」で取材協力をしました。Website

2017/4/7
frontiers in human neuroscienceにオキシトシンホルモンの濃度とラバーハンド錯覚の強さの関連性に関する研究が掲載されました。Website
2017/2/12
発達障害サイエンスカフェ「感覚の世界を探検!」で自閉症の感覚過敏について研究紹介をします。Website
2016/11/22
Scientific Reportsに触覚による視覚の阻害効果の神経基盤に関する研究が掲載されました。Website
2016/10/26
The Journal of Neuroscience(JNS)にマウスの身体像錯覚の研究が掲載されました。Website
2016/08/28
第94回日本生理学会の生理学会若手の会シンポジウム「多様な感覚に基づく身体機能の調節 ―基礎と臨床の視点から―」でオーガナイザーをします。Website
2016/08/28
11月12日-16日にサンディエゴで開催される北米神経科学学会(Society for Neuroscience)で3件のテーマの発表をします。
2016/08/28
ホームページリニューアルNEW

研究内容


 自閉症スペクトラム障害(Autism-spectrum disorders:ASD)の代表的特徴として、これまで社会性や対人コミュニケーションの問題が着目されてきましたが、近年、特有の感覚処理がそれらの背景にある可能性が注目されています。 その一つが、ASD者の90%以上がもつと言われている感覚処理障害です。私たちの日常生活では、様々な環境刺激に晒されますが、それらの感覚は無意識に抑えられ、特に気になることはありません。 しかし、感覚過敏がある方では、蛍光灯の光が過剰にまぶしく感じられたり、洋服の繊維のチクチクとした感覚が耐え難い苦痛になります。 一方で、怪我をしたのに、そのことに気づかず、悪化させてしまうような感覚鈍麻という症状もあります。 私たちは、この神経基盤を明らかにするための研究行っています。 本人のわがままだと誤解されがちな感覚の障害について、科学的理解を一般に広げることを目標としています。


 ASDの脳の状態の代表的特徴の一つが興奮/抑制バランスの乱れです(E/I imbalanceと言います)。これには、神経活動の抑制に関わるGABAの代謝異常や発達の変容が関係していると言われています。 この脳の神経活動の抑制低下は、何らかの感覚刺激を受け取った時、脳の神経が過剰に興奮し、その知覚される印象が過剰に強くなる可能性を示唆します。 この脳活動の特徴が、感覚過敏の背景にあるかもしれません。 この仮説に基づいて、私たちは心理物理実験脳画像解析を組み合わせて研究を進めてきました。 これまで、ASD者では、刺激の時間処理精度が高いほど、感覚過敏を強く経験していることを明らかにし、現在はその神経基盤の解明を進めています。



  • 井手正和,矢口彩子,渥美剛史,安 啓一,和田 真(2017)時間的に過剰な処理という視点から見た自閉スペクトラム症の感覚過敏.BRAIN and NERVE 増大特集 こころの時間学の未来