
![]() 秋は黄金色に 秋の登山を楽しむ方々が、思いのほかたくさん通り過ぎて行った伊吹山3合目。 頬をなでる涼風が心地よいのです。 左の建物が伊吹高原ホテル、食事・休憩・トイレ利用が出来ます。 右の建物が3合目ゴンドラ駅です。 ![]() 琵琶湖が朱に染まっています。 紅の御柱が、琵琶湖・長浜沖に立ったように見えます。 山頂から3合目に戻る頃、涼風は、厳しい冬の息吹へと変わっていました。 ![]() 午前10時頃、3合目の様子 あるぼぼさん・パートナーさんとは終日同行、 KEKOさんは3合目だけご一緒しました。 画面中央 ゲンノショウコ・ヤマラッキョウと格闘するKEKOさん (*^_^*)。 3合目で見られる花たち |

登山口ファミリーマート(あるぼぼさんグループと合流)8:10 →
(林道経由) →3合目8:25(KEKOさんと合流)
→ (3合目中央散策/あるぼぼグループとはぐれる) → 登山再開(単独行)9:27
→ 4合目標識前9:37 → 5合目標識前(あるぼぼグループと再合流)9:50 →(休憩)→
スタート9:55 → 6合目標識前10:20 → 7合目標識前10:39 →(休憩)→
スタート10:52 → 8合目標識前11:10 →(休憩)→ スタート11:15
→ 9合目標識前11:32 → 山頂到着(〜恵比寿屋さんで食事・休憩)11:45
→ 山頂部散策開始(今回周遊はせず)12:30 → 9合目から下山開始12:57
→ 8合目標識前1:22 → 7合目標識前1:41 → 6合目標識前 → 5合目標識前2:10
→(休憩)→ スタート2:20 → 4合目標識前2:32 → 花の散歩道入る(上手から)2:37
→ 花の散歩道出口(下手)3:04 → 3合目駐車場着3:25
| 1〜2合目・花のいる風景 No1 |
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| ゲ ン ノ シ ョ ウ コ ( 現の証拠 ) 花期 : 7月〜10月 場所 : 登山口(林道辺り)〜山頂 草丈 : 30cm〜60cm(花の直径1.5cm) 花の少なくなった10月の野に、ゲンノショウコの花姿が点在していました。 ゲンノショウコはお腹の薬(医薬品)として有名で、短時間煎じたものは下 剤として、20〜30分程煎じたものは下痢止めとして使われます。煎じる時 間を調節することで抽出成分を選び、正反対の薬効を引き出すのです。 3合目のゲンノショウコは、式典で使われる絨毯のような「深い赤色」。小 さい花ですが、強く印象に残るものです。山頂までの登山道全域で見られ ますが、3合目のものが一番色調が濃くて、山頂に近い所では若干薄くな ります。ただし「上になるほど薄くなる」というものでも無く、場所・場所によ り色調が変化します。 花とともに種房も目立ち初め、花期はもう終盤。下段写真の右側はタネを 飛ばす前のもの、左側はタネを飛ばした後のもの、投石器のような仕組み でタネを辺りに散らします。 ゲンノショウコは多年草なので、根は冬を越 して来年も生命を見せ続けます。タネも発芽しやすく、育てやすい植物で す。タネを散らした後の姿が「お神輿の屋根」を連想させるため、ミコシグ サとの別名でも呼ばれます。 ゲンノショウコは秋に花の盛りを迎えるもので、赤花は主に西日本(以西)で見られ、白 花は主に東日本(以北)で見られます。伊吹山では赤花が優勢ではありますが、赤・白 混合で咲く姿が見られます。お腹の調子を整える薬草(医薬品)として知られるゲンノシ ョウコですが、赤花と白花では効果に違いは無いと思われます。(イカリソウも、赤花・白 花で効果に違いは無いと言われます)岐阜の野山を散策する事が多いのですが、岐阜 中央部(郡上市)では白花ゲンノショウコが主流でした。 フウロソウの中では(エゾ・ハクサンと比べれば)若干小ぶりの花ですが、優しく微笑み かけるように咲いていました。8月上旬は2合目には白花、3合目には赤花と色分けさ れていましたが、9月に入ったこの日は白赤交じり合って咲いていました。下痢・便秘と もに改善効果がある薬草で、相反する症状に作用するのが面白いところです。下痢の 治療には20〜30分沸騰させて煮込んだ液を飲む使用方法で、便秘の改善には短時 間でさっと煮込んだ液を飲みます。 |
![]() 面白いですね、ゲンノショウコの種飛ばし。 投石機みたい、タネを少しでも遠くに飛ばそうとしています。 左側がタネを飛ばした後、 右側がこれからタネを飛ばすものです。 左側のものが「おみこしの屋根」を連想させるので、 ゲンノショウコは「ミコシグサ」とも呼ばれます。 |
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| エ ゾ フ ウ ロ ( 蝦 夷 風 露 ) 花期 : 5月末〜10月 場所 : 2合目〜山頂 草丈 : 25cm〜30cm(花の直径2cm) 可憐な花姿、優しいピンクが枯れ始めた野を彩ります。長い花期で伊吹 山のお花畑を下支えしています。同属のゲンノショウコ(フウロソウ属)はお 天気屋サンが過ぎて、「雨天・曇天・午後4時以降」は花びらを閉じてし まって、どうもやる気が伝わりません。それに比べてエゾ・ハクサンの両 フウロソウは、雨が降っても開花してくれるので感情移入しやすいので す。 「スイスの山で見られる花」という本を見ていますが、その中にはアケボ ノフウロに似た、色の濃いフウロソウが写っていました。「世界はつなが っている」といえば使い古された陳腐な言葉ですが、一枚の写真に世界 のつながりを感じました。伊吹山には織田信長の命令で作られた薬草 園があったとの言い伝えがあります、南蛮人をメンバーにしたと言うこと から、ハーブ園とも呼べるものだったのでしょう。派遣された南蛮人は伊 吹山に広がるフウロソウを見て、生命に対してどのような思いを抱いたの でしょうか。ヨーロッパに広がる山辺の花とほぼ同じ物が、世界の果て「 日本」に咲くのを見てどう思ったのでしょうか、「キリスト教絶対主義、欧 州絶対主義、すべての生命・創造物は自らの神が与えたもの」という意 識が揺らいだ者もいたのではないでしょうか。その時代に生きて、そして 死んでいった者たちの心を、遙か後生から愛おしく思うのです。 「風と露」と書いてフウロソウと読ませる、命名者のセンスがきらり光っています。6 月に入ると3合目に広がるエゾフウロ、人にも植物にも得意な時期(季節)が有る ようで、3合目では6月と9〜10月にはこのエゾフウロが目につき、盛夏にはハクサ ンフウロに勢いがあるのです。花は2cmでフウロソウ属としては大きいほう、ツボミ (花の付け根にも)や茎には毛があります。同時期に咲くハクサンフウロにはそれら の部分に毛がなく(またはほとんど無い)、つるっとした状態なので容易に区別でき ます。葉の形にも若干の違いがあります。薬草・ゲンノショウコ(下痢・便秘の症状 の改善に用いる)の仲間で、含まれる成分も似通っています。薬草としての利用は 無く「比較的簡単に育てられる山野草」として知られます。欧州〜西アジアが原産 のゲラニュウム・サングィネウム(和名:アケボノフウロ)には多くの園芸品種もあり、 世界中の人々に愛されています。 |
![]() エゾフウロとも、そろそろお別れの季節です。 上段の写真で分かるように、エゾフウロの花の付け根には うぶ毛が生えています。 ハクサンフウロには毛が無くて「つるり」とした印象を受けます。 (ゲンノショウコ、イブキフウロ、ヒメフウロ、グンナイフウロにも毛が確認出来ます。) |
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| セ ン ブ リ ( 千 振 り ) 花期 : 8月〜10月 場所 : 3合目 草丈 : 15cm〜30cm(花の直径1.5cm) センブリの花が7分咲き、株数は結構多い印象でした。センブリに関して (他の山野草ももちろん)、株を切ったり抜いたりして持って帰ってしまう人が 目立ちます、絶対にやめて欲しい事です。 昨年11月初旬、伊吹山でセンブリが咲いているのは確認しましたが、花 期の終わり近かった事もあり、花の印象など言える状態ではありません でした。そして今年、センブリの花の良い時期に訪れる事が出来ました。 花びらは白、花の中心は黄色、シベの先は黒色、花びらのの裏側は薄 紅、少ない色調ですが、清潔感が強調されて良い印象を与えるうまい色 使いです。 葉・茎・花を口にすれば飛び上がるほどの苦さ、その苦さが胃腸に働き掛 ける事から薬草として「胃腸のくすり」として知られます。日本では室町時 代以降親しまれる歴史の古い薬草で、インド・チベットでも使用例がありま すが、中国では殆ど使われません。日本でも当初は外用や、いわゆる害 虫予防のために使われるのが主流だったようですが、何時の頃からか胃 腸薬として内服されるようになり、その使い方が現代まで行き続けていま す。 センブリは2年草で、2年目にようやく花を付けます。けれど開花したもの 全草(根〜茎・葉〜花・蕾)を薬用に出来るため、盗掘・不正採掘の場合 はタネが出来るまで野に残らず、日本のセンブリ(草丈20cm程)は減少 の一途をたどっています。人気TV番組で罰ゲームとして「センブリ茶」を 飲ませ若者に興味を持たせているのも心配の種です。 2003年のテレビ放送で、センブリのアルコール浸出液を頭に塗ると「毛 が生えてくる」という特集をしました。翌日から注文が引きを切らず、極 端な品薄になってしまいました(才谷屋は薬草を扱う会社で勤務中♪)。 業界のものから言わせると、新しい情報では無く、昔から言われている 事で、センブリを配合した養毛剤は数多くあるのに、テレビで取り上げ られると、最新情報のように反響があるものなのだと驚きました。ちなみ にセンブリの標準・店頭販売価格は20gで¥1,300程、内服で使用すれ ば2ヶ月分位、それほど高い物ではありません。 その昔、保健制度が整備されて無い頃、医者にかかる事が結構な出費を意味し、実 際問題として庶民は医師の診断を受けられませんでした。医療は、幕末以前は漢方 治療が中心、複数の薬草を組み合わせた漢方処方を治療薬として用いてました。漢 方処方は中国の古典文章で定められていたもので、日本に自生しない薬草(生薬) も当然そこには含まれていましたから、それらは中国からの輸入に頼っていて、それ も薬の価格を上げる要因でした。戦国期には中国から、鉄砲や玉薬(火薬・硝石)に 混じって薬草のセンキュウが輸入され、日本で高額取引されていました。そんなわけ で、庶民は身近に生えている植物で、病を治すしかなかったのです。代表的な物がド クダミ、ゲンノショウコ、そしてこのセンブリです。これらは漢方の本場中国ではほと んど省みられなかったものです。ただしこの3品は現在医薬品に指定されているもの で、効果は間違い無いと保証されています。 民間薬草の飲み方としては3パターン、「粉末にしてのむ」「薬草を水で煮て、その汁 をのむ(煎じる)」そして「湯呑みに入れた薬草に熱水を注ぎ、その水をのむ」という方 法があります。最後に記した方法が「振り出し」と呼ばれるやり方で、このセンブリは 「1,000回振り出しても苦さが残る」ほどと感じる印象から付けられた名称です。 |
![]() 感じの良い花、センブリ 花言葉は「はつらつとした美しさ」です。 ![]() 小さい花、気が付かずに通り過ぎてしまいそうです。 |
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| ツ ル リ ン ド ウ ( 蔓 竜 胆 ) 花期 : 8月〜9月 場所 : 3合目 草丈 : 30cm〜90cm(花の長さ2〜3cm) 今までの伊吹山散策では花を見付ける事が出来ませんでしたが、今回 3合目森林の最深部を歩いていると鮮やかな赤い彩り、ツルリンドウの 果実でした。 伊吹では弥高の山道脇、国見の山道脇でも多く見られるようです。花の 様子はリンドウと酷似していますが、色あいは薄く、花は葉が出ている 脇から下を向いて咲くのが違う点です。 山地の木陰を好み、名前の通りツル性で右巻きに絡んで伸びます。 |
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| ヤ ク シ ソ ウ ( 薬 師 草 ) 花期 : 8月〜11月初旬 場所 : 3合目〜山頂 草丈 : 20cm〜80cm(花の直径2cm) 4合目標識少し手間では小さな群落で、毎年花姿を見せてくれるヤクシソ ウです。「やさしい」というよりも何か頼りない立ち姿、薬師の名を冠してい ますが、薬草としての利用は(現在は)ありません。ゲンノショウコと同様、 早朝や曇天・雨天には花を開きません。 「ヤクシソウ元気がないなあ〜、しなしなしている。むむ、面白いところから茎が出てい るなあ〜。」と葉っぱをひっくり返して見ていると、登山者は不審そうに後ろを通り過ぎ て行きます。ヤクシソウは自己を表現するのが苦手という感じの植物、咲き終わった 花もうなだれるようにうつむいてしまいます。センブリと同じ2年草で、茎の先に7〜8 個の花を付けます。ヤクシとはひとの健康をつかさどる神様「薬師如来」の事で、薬師 は別名をイオウ(医王)と呼びます。 薬師如来の名を冠しているからには万病に効く 薬になると思いきや、現在は薬草としての使用はされていません。う〜ん不思議、何故 にこの名前になったのでしょう。 乾燥した頭花を胡麻油に浸け込み、この油を腫れ物 に塗り込むと良いとされています。 |