山陽電鉄3000系 製作記 1 〜それは1枚の紙から始まった〜 一応走る姿になったものはこちら

 「ペーパーで鉄道模型を作る」 かつて、いや今でも製品化されていない16番(HO)車両、特に電車などを製作するのに有効な方法である。いぶき工房ではかねてよりこの車両製作技法を習得したいものだと考えていたが、ペーパークラフトを作ったりして浮気しているうち、ずるずると月日が流れ、いつしか30過ぎのオッサンに成り果てていた。本来、この手の工作は高校生までに習得するものらしいが、元はNゲージャーだったということもあって「やる気はあった」のだが今になってしまったのである。
 で、何を製作するのか?仕掛品の神戸市営地下鉄2000系もあるが、すぐには完成させる気力がない。ここに至って山陽3000系を製作する、という実は1996年頃から構想だけはあった計画を実現に移すことにした。山陽電車ばかりを走らせる(そりゃ山陽電鉄の主催だから)公開運転会では現行塗装の山陽電車が無い(他から借りるという手もあるが・・・)ため、子供たちには旧塗装車が「山陽電車」であるという事実を認識しない。5000系や3000系のアルミカーは他のメンバーが持っている。ということは鋼製の3000系が今作るのに最も効果的であるということなのだ。

 そして製作開始は2003年7月末。初めて完成を目指すペーパー車両工作。運転会は10月19日。
 
  「構想7年・制作期間80日」
の無謀な闘いが始まろうとしていた。

※ご注意
  車両製作にあたり、この道の諸先輩方、模型店などからご指導、ご教示を賜りました。また、ペーパー車両に関するホームページ等も参考にしています。このページについては初めてペーパー車両を製作した経験をご紹介するもので、その技法や工法は「いぶき工房」オリジナルのものではないことをあらかじめお断りしておきます。


写真1

2003年7月31日

 
こういう工作の場合、難しい先頭車から作るのか、簡単な中間車から作るのか意見は分かれるところだが、山陽3000系の場合、流線型のような複雑な形状ではないため、中間車も先頭車も難易度は大して変わらない。ということで、車体断面が正しいかどうか確かめる意味もあって中間車から製作を始めた。
 材質は白いボール紙。会社で使用していたトレーシングペーパーの台紙として入っていたものをもらってきたもの。要するに廃材利用である。あらかじめ作成していた展開図(要するにペーパークラフトの展開図だが・・・)をこの紙にプリントアウトする。外枠を切り取ったら窓やドアを抜く前に屋根に曲げ癖を付ける。裏側にカッターナイフで細かくスジを付けたら車体断面を抜いた台紙を作り、中に通して形状を整える。(写真1)

 屋根形状に問題がなければ一度台紙から抜いて窓およびドアを抜く。窓隅のR部は丸ノミで、それ以外はカッターナイフを使用した。抜いた部分の角には瞬間接着剤をしみ込ませて固めてしまう。ヤスリでR部をきれいに整えるためである。(写真2)

 同様にドアを1段くぼませるのと補強の目的で内張りを製作する。内張りは本来外板に貼り合わせてから窓を抜くのがセオリーだが、今回は「パソコンで出しているのだから 正確に合うはず。」と貼り合せる前に抜いてしまった。結果的に大きな失敗はなかったのだが、貼り合わせ作業のほうに正確さがより必要となり、さほど楽は出来なかった。(写真3)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真2
写真3
写真4

2003年8月4日

 外張りと内張りを貼り合わせたら、数日間重しをして紙の反りを防ぎ、きちんと乾くのを待つ。乾いたら最初に使った台紙の中に再び通し、屋根形状を整える。(写真4)
  その後車体下部裏側に補強と床板止めのために 3×3mm角材を取り付ける。乾いたら妻板を取り付ける。

写真5

2003年8月20日

 車体を組み立てたら、表面を整えるためにサーフェイサーを吹く。ここではホームセンターやオートバックス等クルマ用品の販売店で入手できる「プラサフ」という商品を使用した。やや目が荒いが、金属パーツ使用時のプライマーとしても使えるし、なによりクルマ用なので量が多いことがうれしい。

 とりあえず中間車の製作を中断して先頭車を製作することとする。


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