求刑無期懲役、判決有期懲役 2015年度





 2015年度に地裁、高裁、最高裁で求刑無期懲役に対し、有期懲役・無罪の判決が出た事件のリストです。目的は、無期懲役判決との差を見るためですが、特に何かを考察しようというわけではありません。あくまで参考です。
 新聞記事から拾っていますので、判決を見落とす可能性があります。お気づきの点がありましたら、日記コメントでご連絡いただけると幸いです(判決から7日経っても更新されなかった場合は、見落としている可能性が高いです)。
 控訴、上告したかどうかについては、新聞に出ることはほとんどないためわかりません。わかったケースのみ、リストに付け加えていきます。
 判決の確定が判明した被告については、背景色を変えています(控訴、上告後の確定も含む)。






【2015年度の有期懲役、無罪判決】

氏 名
池永チャールストーマス(22)
逮 捕
 2013年10月8日
殺害人数
 1名
罪 状
 殺人、住居侵入、銃刀法違反
事件概要
 住所、職業不詳の池永チャールストーマス被告は2013年10月8日午前3時頃、寝泊まりしていた東京・吉祥寺の漫画喫茶を出、以前交際していた東京都三鷹市に住む私立高校3年生の女子生徒宅に向かい、午前4時ごろから隣の空き家の屋根によじ登って潜んでいた。その後、昼前に女子生徒宅2階のベランダに移り、無施錠の窓から室内に侵入。1階にある女子生徒の部屋のクローゼットに隠れた。同日午後4時55分ごろ、所持していたナイフ(刃渡り約13cm)で、高校から帰宅した女子生徒の首や腹を何度も突き刺した。女子生徒は路上まで逃げたところで倒れ、午後6時49分に搬送先の病院で女子生徒の死亡が確認された。
 通行人が「助けて」という叫び声を聞き、血まみれの女子生徒に気付いて110番。池永被告は午後6時29分、ネット掲示板「2ちゃんねる」に「被害者。無差別ではないです。恨みがありました」と携帯電話から書き込みをしている。午後6時31分ごろ、現場から約600m西の路上で捜査員が服装などが似た池永被告を発見。ズボンに血が付いており、職務質問したところ、「私がやりました」と容疑を認めたため、殺人未遂容疑で緊急逮捕した。
 当時京都に住んでいた池永被告と女子生徒は2011年秋にフェイスブックで知り合い、12月ごろから月1回、池永被告が上京する形で交際を始めた。しかし約1年後の2012年9月ごろ、女子生徒が海外に留学することが決まり、女子生徒から池永被告へ別れ話を切り出した。2013年3月の帰国後も池永被告は執拗に交際継続を迫り、6月に女子生徒は池永被告の携帯電話の着信やメール受信を拒否。池永被告は女子生徒の友人に無料通話アプリLINE経由で「殺してやる」などとメッセージを送り、女子生徒の動向を探るなどしたが、女子生徒の父親が池永被告へ忠告したため、池永被告は連絡を絶った。しかし池永被告は9月末に京都から上京。10月1日午前7時半ごろ、女子生徒は池永被告を目撃。10月4日午前7時45分ごろ、女子生徒は再び池永被告を目撃したため、同日午後、女子生徒が担任教諭にストーカー被害を訴え、教諭が杉並署に相談。同署は自宅を管轄する三鷹署への相談を勧めた。事件当日である10月8日午前9時ごろ、女子生徒が両親と三鷹署を訪れ、被害を相談した。その後、女子生徒は高校へ登校。三鷹署は午前9時ごろ、昼過ぎ、夕方と3回池永被告の携帯電話に掛けるも応答しなかったため、その都度留守番電話に連絡するように吹き込んでいた。ところがこの携帯電話の番号は、池永被告が2013年春以降に再び連絡を取り始めたときに着信を拒否されたため、友人の携帯電話を借りたものだった。友人は電話帳に登録されていなかった番号なので出ず、メッセージには事件後に気付いたと説明した。三鷹署員は午後4時51分ごろ、女子生徒に安否確認した際は「大丈夫です。家にいます」と答えたという。53分に電話を切った後の犯行であった。
 女子生徒は小学5年のころに芸能事務所に入り、テレビドラマや映画などに出演。2013年8月には別の大手芸能事務所に移籍し、女優を目指していた。また、女子生徒の祖母の弟に脚本家の倉本聡がいる。
裁判所
 東京高裁 大島隆明裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年2月6日 一審判決破棄、東京地裁へ審理差し戻し
裁判焦点
 2014年12月16日の控訴審初公判で、弁護側は「(幼児期に母親らに虐待された)過酷な成育歴が十分に考慮されていない」として量刑不当を主張し、検察側は控訴棄却を求め、結審した。
 判決で大島裁判長は、名誉毀損罪として起訴されていないリベンジポルノについて「起訴されていない犯罪事実を、被告の性格や事件の目的、情状を考慮する資料にするのは許されるが、事実上処罰する趣旨で刑を重くすることは許されない」と指摘した上で一審の審理経過を検討。検察側が画像の拡散状況や削除の困難さまで立証した一審審理について、画像投稿の結果や影響の立証は書類で足りるのに、警察官の証人尋問で過剰に行ったなどと判断。「殺人に関する情状立証として許される範囲を超えており、被害者の画像をネット投稿した行為を名誉毀損罪と認定し、起訴されていない罪で実質的に処罰した疑いがある」と批判した。さらに、こうした判断を導いた要因として、公判前整理手続きで「リベンジポルノが判決に影響する恐れがあったことは明らかなのに、量刑への影響を検討していないばかりか、適切な証拠調べの範囲、方法を検討した形跡もない」と、不十分な論点整理を疑問視した。
 また、審理を差し戻す理由について、控訴審はプロの裁判官のみで審理することを挙げ、「改めて一審で評議することが裁判員制度の趣旨にかなう」と述べた。
 高裁判決が確定した場合、差し戻し審を行う地裁は別の裁判員を選任する。
備 考
 被害者の「たらい回し」を防ぐため、警視庁は他の署に被害相談を引き継ぐ場合は記録を残すよう指示しているが、杉並署で応対した生活安全課員担当者は女子生徒の名前や住所、詳細な被害状況なども把握しておらず、内容を記録して上司に報告せず、三鷹署にも連絡していなかった。杉並署幹部は「電話での問い合わせの範囲で、正式に受理する以前の段階だった」と説明している。
 三鷹署は警告先の電話の所有者を確認していなかったが、警視庁側は「一般論だが、名義人の確認は必ずしも必要ではない」としている。また三鷹署は、女子生徒側から口頭か文書による警告を求められたにもかかわらず、別の相談処理や上司が防犯イベントに出席していたことから、内容をすぐ上司に伝えず、元交際相手からのメールや手紙を9日に確認してからと考え、被害届や女子生徒宅周辺に警察官を派遣する措置をとらなかった。警察庁は通達で速やかな上司への報告と署長指揮を求めているが、上司への報告は事件発生時間帯まで遅れ、署長に伝わったのは事件後だった。
 2013年12月6日、警視庁はストーカー相談への対応の検証結果報告書をまとめた。女子生徒が事件当日に三鷹署へ相談に訪れていた点について「(担当者の)危険性の判断に問題があった」と認め、「(危険性を)組織的に判断して評価していくことが必要」と指摘した。報告書は、関西に住んでいた池永被告が事件直前、女子生徒の自宅付近で目撃されていながら、「殺す」などの危害を加える言動が把握されていなかったことから「危険が切迫しているとの判断に至らなかった」と指摘。「危険性・切迫性を的確に判断するための仕組みが必要」とした。また、事件当日の10月8日、三鷹署の担当者が女子生徒の相談を受けた後も、ほかの相談案件に追われ、上司に報告していなかった点について、組織的な対応の不備を認め「上司に口頭で速報する仕組みが必要」と指摘。このほか、直ちに警察官を派遣して女子生徒を保護しなかったことや、自宅以外への避難を勧めていなかったことも反省点として挙げた。
 被害者の女子高生が地元署に相談した当日に刺殺されたことを受け、警察庁は2013年12月、全国の警察本部に対し、ストーカーやDV(ドメスティックバイオレンス)などの人身安全関連事案について、警察署でなく警察本部で一元的に対処する体制を求める通達を出した。同庁によれば、2014年4月までに47の全都道府県警で体制が整ったとされる。
 警視庁では2013年12月、従来ストーカー事案に対処してきた生活安全部と、捜査1課や機動捜査隊など刑事部の捜査員ら約80人で構成する「ストーカー・DV総合対策本部」を設置した。
 また警察庁は、2014年度より警察から警告を受けたストーカー加害者に精神科医の診察を受けるよう促す取り組みを始めた。
 この事件で池永被告は交際中に撮影した女子生徒のプライベートな写真を事件前後にネット上で流出させ、「リベンジポルノ」という嫌がらせが広く知られるきっかけとなった。
「リベンジポルノ」を防ぐための「私事性的画像記録の提供被害防止法」(リベンジポルノ対策法)が2014年11月19日に成立。防止法は、インターネット上などに第三者が被写体を特定できる方法で、個人的に撮影した性交や、それに類似する性的な画像記録などを不特定多数に提供した際、3年以下の懲役、または50万円以下の罰金を科す。画像記録を拡散させる目的で特定の者に提供した場合も、1年以下の懲役か30万円以下の罰金とすることも盛り込んだ。プロバイダー(接続業者)責任制限法に基づいたネット上の画像削除をめぐっては、発信者の反論がないのを確認して削除するまでの期間を、問い合わせ後7日から2日に短縮することも定めた。12月17日より罰則が適用されるようになった。
 2014年8月1日、東京地裁立川支部で求刑無期懲役に対し懲役22年判決。検察側上告せず、差し戻し確定。差し戻し審で検察側は懲役25年を求刑。2016年3月15日、東京地裁で懲役22年判決。

氏 名
竹内敏和(45)
逮 捕
 2013年1月25日
殺害人数
 1名(他に火災で1名死亡)
罪 状
 殺人、現住建造物等放火、傷害、覚醒剤取締法違反(使用)他
事件概要
 無職、竹内敏和被告は2013年1月25日午前9時40分、堺市の木造2階建て共同住宅で、父親(当時82)の腹を殴り、包丁で刺して失血死させ、室内に灯油をまいて火を付けた。またパンツ1枚で飛び出してきた竹内被告は、住宅の住人と路上に止まっていたタクシーの運転手など計3人に殴るなどの暴行を加え鼻の骨を折るけがを負わせるなどした。またこの火災で、2階に住む女性(当時63)が全身やけどで4日後に死亡した。他に2人が負傷した。
 竹内被告はたびたび父親宅に金の無心に訪れていた。他に2013年1月、覚醒剤を使用した。
 大阪府警は傷害容疑で25日に竹内被告を逮捕。この時取り調べ中の警察官を殴ったとして、公務執行妨害の現行犯でも逮捕されている。処分保留となったが、2月15日、覚醒剤取締法違反(使用)容疑で再逮捕。3月6日、現住建造物等放火と父親の殺人容疑で再逮捕。
 鑑定留置の結果刑事責任は問えると判断し、大阪地検堺支部は9月20日に殺人他の容疑で竹内被告を追起訴した(覚醒剤取締法違反では起訴済み)。住人の女性が死亡した件について、同支部は「女性を殺害した実行行為は認めがたい」としている。
裁判所
 大阪地裁堺支部 畑山靖裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年2月10日 懲役30年
裁判焦点
 裁判員裁判。
 2015年1月16日の初公判で、竹内被告は「覚醒剤を使っていて、殺害のことは記憶にない」と述べた。
 冒頭陳述で検察側は「火災で無関係の女性が逃げ遅れ、死亡しており悪質だ」と主張。弁護側は「覚醒剤による中毒で錯乱状態だった。責任能力がなかったか、著しく低下していた」と訴えた。
 判決で畑山靖裁判長は、責任能力を認定。そして放火によって共同住宅の別の住民女性が死亡したことも踏まえ、「甚大な被害を与えた重大かつ悪質な犯行、強い非難を免れない」と判決理由を述べた。
備 考
 被告側は控訴した。2016年3月11日、大阪高裁で判決。被告側控訴棄却と思われる。

氏 名
前原雅也(27)
逮 捕
 2013年3月18日(自首)
殺害人数
 1名
罪 状
 殺人、住居侵入、銃刀法違反
事件概要
 奈良県大淀町の新聞配達アルバイト前原雅也被告は、2013年1月20日午後7時15分ごろ、吉野町の無職男性(当時87)方の無施錠の玄関から侵入し、男性を殺害しようとして首を手で絞め、持っていた包丁(刃渡り約13cm)で首を突き刺すなどして失血死させた。その後放火したが家は焼けなかった。
 前原被告は3月17日午後7時半ごろ、捜査本部のある吉野署に1人で出頭。18日、殺人容疑で逮捕された。
 奈良地検は4月3日〜7月16日までの鑑定留置で責任能力があると判断し、7月19日、殺人他の容疑で起訴した。
裁判所
 大阪高裁 横田信之裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年2月18日 懲役19年(検察側控訴棄却)
裁判焦点
 不明。
備 考
 男性の遺族は2013年12月、前原被告を強盗殺人や現住建造物等放火未遂容疑で地検に告訴したが、地検は不起訴にした。奈良検察審査会は2014年9月25日付で、現住建造物等放火未遂罪は「不起訴不当」と議決した。強盗殺人罪については「不起訴相当」とした。同審査会は「火が燃え移らなくても、ろうそくや線香に点火してばらまいた時点で火災の危険はあった」と指摘した。2015年2月(日付不明)、奈良地検は「関係証拠を再度精査したが、十分な嫌疑は認められなかった」として改めて不起訴(嫌疑不十分)とした。
 2014年6月13日、奈良地裁で求刑無期懲役に対し一審懲役19年判決。上告せず確定。

氏 名
羽鳥浩一(43)
逮 捕
 2012年8月30日(窃盗、住居侵入容疑。9月19日、強盗殺人容疑で再逮捕)
殺害人数
 2名
罪 状
 殺人、非現住建造物等放火
事件概要
(以下は起訴事実と報道をまとめたもの。無実となっているため、殺人・放火等については事実と異なると裁判で認定される)
 羽鳥浩一被告は2011年3月10日頃、当時同居していた熊谷市の自宅で、父(当時68)を何らかの方法で殺害しと母(当時69)の首を圧迫して窒息死させたうえ、同月11日未明、自宅に灯油をまいて火を付け、木造2階建て住宅約119平方メートルを全焼させた。羽鳥被告は25歳ごろから2010年5月まで親族が経営する市内の建設会社に勤めていたが、事件当時は介護のために退職し、無職だった。父親も母親も脳梗塞などを患っており、母親は足が不自由だった。羽鳥被告は事件当時百数十万円の借金があり、両親からも金を借りていた。
 羽鳥被告は事件後に行方不明となり、6日後の3月17日、静岡・伊豆半島の崖下に父親の車が転落しているのを地元の漁師が見つけ110番。現地に赴いた県警の捜査員が、近くの路上で羽鳥被告を発見した。羽鳥被告は「(伊豆には)釣りをしに来た。(発生時には)既に家を出ていたので火災は知らない」と供述していた。
 その後、羽鳥被告は親族の知人が経営する群馬県のアパートに移り、ペットショップで働きながら生活していた。事件後も、お盆と彼岸に必ず両親の墓参りに訪れていた。
 司法解剖で母親の首に絞められた痕があったほか、2人とも煙を吸い込んでいなかったことが判明。県警は何者かが2人を殺害した後、犯行を隠すため放火したとみて捜査を始めた。物色や外部からの侵入の形跡もなかったことなどから、事件直後に車で家を出たまま数日間行方をくらましていた羽鳥被告が捜査線上に浮上。県警は早い段階で任意で事情を聴いたが、羽鳥被告は殺害を否認していた。
 埼玉県警の捜査で、携帯電話のGPS(全地球測位システム)で火災発生時に火災発生時に自宅付近にいたことが確認され、2014年5月28日、埼玉県警は非現住建造物等放火容疑で羽鳥被告を逮捕。6月17日、殺人容疑で羽鳥被告を再逮捕した。
裁判所
 さいたま地裁 栗原正史裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年3月3日 無罪
裁判焦点
 裁判員裁判。
 2015年2月16日の初公判で、羽鳥被告は「全く違います。いずれの事実も私はやっていない」と起訴事実を否認し、無罪を主張した。
 冒頭陳述で検察側は玄関などで灯油反応があったと指摘。父親は頭に強い衝撃を受けた跡があり、母親は喉の骨が折れており「両親は心中を図るような生活状況にはなかった。何者かに殺害された」と述べた。
 弁護側は「介助が必要な母親の病状を悲観し、両親は心中を図ったのではないか。被告は両親の遺体を発見してパニックとなり、絶望感から自殺しようと考え家を出た」と主張。出火についても、石油ファンヒーターの失火や第三者による放火の可能性があるとして無罪を主張した。
 23日の論告で検察側は石油ヒーターは運転停止状態で両親に心中を図る理由がないと弁護側主張を否定。被告が遺体を発見しても通報せず、出火当時に自宅か周辺にいたが、火が強くなった頃には離れていたことを示す携帯電話の通信履歴などを挙げ、「不審な行動を多く取っており、直接証拠はないが、被告が殺人と放火の犯人であることは明らかだ」と指摘。「金銭トラブルから殺害した可能性は十分ある。証拠を隠滅するため放火し、悪質だ」と述べた。同日の最終弁論で弁護側は「両親の死因は不詳で心中も考えられ、殺害の動機は弱い。火災は失火の可能性もある」とし、「父親から150万円の借金があったが、関係は良好で動機がない。直接証拠がなく、犯人であるとまではいえない」と無罪を主張した。通報しなかったことについては「心中を周囲に隠したいという心境は通常あること」と述べた。
 判決で栗原裁判長は、母親の甲状軟骨が折れ、ひもで首を圧迫されたような痕があったことから殺害されたと認めたものの、解剖で急性硬膜下血腫が見つかった父親は「何者かの攻撃で生じたとまではいえない」と指摘。母親が2009年に悪性リンパ腫で入院し介助が必要な状態だったことや、父親も2010年に脳梗塞で入院したことなどから「父親が病気を苦にして母親を殺害後、自殺した心中であっても十分説明がつく」とした。また放火について羽鳥被告宅の複数箇所から灯油反応が検出されたことから母親の死後に何者かが火を付けたと認めたが、羽鳥被告が出火時、自宅にいた証拠はなく「第三者が放火した可能性を否定できない」と結論付けた。さらに窃盗目的の第三者による犯行の可能性などにも言及。羽鳥被告が事件後連絡が取れなくなり、静岡県内で発見されたことについては「被告は携帯電話を壊すなど不審な行動を取っているが、遺体を発見し、犯人と疑われることを恐れ通報しないことも否定できない」とした。そして「犯人が被告であると認定するには合理的な疑いが残り、犯罪の証明がない」とし無罪を言い渡した。
備 考
 検察側は控訴した。2016年6月7日、東京高裁で検察側控訴棄却。

氏 名
藤川雅己(61)
逮 捕
 2011年5月5日
殺害人数
 1名
罪 状
 傷害致死、死体遺棄、詐欺、横領
事件概要
 繊維会社社長・藤川雅己被告は2000年2月下旬、大阪市豊島区の衣類卸売会社社長の男性(当時54)に935万円の未払い金があった繊維会社の実質経営者から預かった400万円を横領。3月23〜24日には、男性の会社事務所で首をひもで絞めるなどして男性を殺害。2日後に遺体を三重県熊野市の山林に運んで遺棄した。また2〜3月、男性に1500万円を出資し、会社を共同経営することで合意したとする覚書を偽造。男性の妻から役員報酬や出張経費の名目で、計80万円をだまし取った。
男性が行方不明となり、事務所の壁やソファから男性の血痕が検出されたため、大阪府警は事件に巻き込まれたとみて捜査。府警は同年7月、藤川雅己被告を事情聴取したが、藤川被告は同月21日に関西空港から韓国へ出国。8月に中国・マカオで中国人女性2人を殺傷したとして逮捕され、懲役14年6月の判決を受けて現地で服役。府警が捜査員を派遣して再聴取したところ、殺人及び遺体の遺棄場所を自供し、その通りに見つかったため、2001年1月、殺人・死体遺棄容疑で藤川被告を国際指名手配した。
 藤川被告は2011年5月4日に仮釈放された後日本に強制送還され、5日、府警に逮捕された。6月23日、詐欺容疑で再逮捕された。
裁判所
 大阪高裁 横田信之裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年3月11日 懲役10年(一審破棄)
裁判焦点
 一審判決は、藤川被告が2000年10月、中国・マカオで大阪府警の捜査員に「殺した」と犯行を認めた自供書などから殺人罪を認定していた。
 横田裁判長は、藤川被告と捜査員に殺意があったかどうかの具体的なやり取りがなかったと指摘。「暴行の結果、死亡させたとしても『殺した』と表現する可能性がある」とし、殺意が立証されていないとした。そして一審を破棄して傷害致死罪を適用した。
備 考
 2014年1月14日、大阪地裁の裁判員裁判で求刑無期懲役に対し、一審懲役17年判決。被告側は上告した。2015年3月11日、大阪高裁で一審破棄、懲役10年判決。2016年5月23日、被告側上告棄却、確定。

氏 名
山野輝之(40)
逮 捕
 2013年8月9日
殺害人数
 2名
罪 状
 殺人、殺人未遂、現住建造物等放火
事件概要
(以下は起訴内容)
 埼玉県志木市の会社員、山野輝之被告は2008年12月3日午前5時過ぎ、妻(当時33)と次女(当時4)、長男(当時12)の3人を殺害する目的で当時住んでいた志木市の自宅木造三階建てに放火して全焼させ、長男は逃げて無事だったが、3階で寝ていた妻と次女が一酸化炭素中毒で死亡した。長女は別居していた。
 埼玉県警は火災の再現実験を重ねるなど捜査した結果、失火の可能性が否定され、火の気のない室内に放火されたとみられることが判明。さらに、外部から人が侵入した形跡がないことも分かった。出火当時、山野被告は「外出していた」と説明していた。山野被告は火災前、別の女性と交際し、妻に離婚を求めて8月に家裁に離婚調停を申し立てていた。火災後、山野被告は再婚して志木市のマンションに暮らしていた。
 埼玉県警は燃焼実験の結果、漏電などによる失火の可能性は低いと判明したことから、放火とみて捜査。2013年8月9日、殺人他の容疑で山野被告を逮捕した。
裁判所
 さいたま地裁 河本雅也裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年3月23日 無罪
裁判焦点
 裁判員裁判。
 2015年3月2日の初公判で、山野輝之被告は「私はやっておりません」と起訴内容を否認した。
 冒頭陳述で、検察側は「被告は当時妻との離婚を考えており、事件を起こす動機はあった」と指摘。出火元は中2階の踊り場付近で、放火による火災であることは明らかだとした。
 一方、弁護側は「被告は出火当時、自宅にいなかった」と主張。出火原因は漏電などによる事故か、死亡した妻や第三者による放火の可能性もあると反論した。
 11日の論告で検察側は燃焼実験などをもとに、火元が中2階の踊り場付近だとして「放火であることは明らか」と主張した。また現場付近の防犯カメラなどから、山野被告が出火当時は自宅におり、家が施錠されていたことなどから、家族を殺害しようと放火したのち、逃亡したと結論づけた。そして「犯行態様が残忍で動機も身勝手。否認したまま謝罪すらしない」と述べた。
 同日の最終弁論で弁護側は「燃焼実験が当日の火災を完全に再現したものとはいえず、別の場所が火元である可能性もある。不確かな情報で人を裁くのは避けなければならない」と主張。漏電などによる電気火災のほか、妻による放火の可能性などを挙げ、「山野被告が外出した後に誰かが放火した可能性もある」と指摘して無罪を主張した。
 最終陳述で山野被告は「私はやっていません。家族を亡くし、家をなくし、とてもつらかったです」と述べた。
 判決はまず、漏電の痕跡がないことなどから放火と認定した。近所にあった防犯ビデオに車で出かける山野被告の姿と火事の煙が映っていたが、燃焼実験の結果などから、火がつけられたとみられる時間には山野被告が外出していた可能性があると指摘。さらに、服用していた睡眠薬の影響で妻が放火に及んだ可能性も「排除できない」とし、「被告人以外の者が放火した可能性は否定できない」と結論づけた。検察側の主張する動機についても「元妻は別として、次女を殺害する動機までは認められない。妻らと断絶を企てるほどの状況だったか疑問」と退けた。
備 考
 検察側は控訴した。2016年7月14日、東京高裁で一審破棄、地裁差し戻し。

氏 名
山本勉(71)
逮 捕
 2012年4月5日
殺害人数
 1名
罪 状
 殺人、詐欺、詐欺未遂
事件概要
 富山県射水市の無職山本勉被告は2008年1月3日ごろ、愛知県犬山市の入鹿池ほとりに止めた車内で、豆炭を燃やしてドアを閉め切り、酒を飲んで寝入っていた富山県南砺市の弟(当時61)を放置。一酸化炭素中毒にさせて殺害した。当時、2人は豆炭の入ったコンロでスルメを焼きながら飲酒し、弟は深酔い状態だった。さらに直後の同月7日、事故死を装って保険会社3社に保険金の支払いを要求。不審に思った2社は拒否したが、1社から600万円をだまし取った。
 弟は2005年12月から2007年4月の間に、生命保険、釣り保険、傷害保険に相次いで加入。死亡時の保険金は総額4600万円だった。山本被告が手続きし、借金苦から自身の保険料を払えず保険を失効させた後も、弟の保険料を支払い続けていた。2007年1月には兄弟で石川県七尾市に釣りに行き、車内に1人で残された弟が一酸化炭素中毒で一時、意識不明となっていた。
 愛知県警犬山警察署は検死の結果、事件性は無いとして司法解剖を実施しなかった。山本被告は弟の死亡後、保険会社を相手取り傷害保険の支払いを求めて富山地裁に提訴。同地裁は2011年、被告の訴えを退けた。愛知県警は保険会社のほうから不審な点があるとの指摘を受けて捜査本部を立ち上げ、2012年4月5日に山本被告を殺人容疑で逮捕した。5月13日、詐欺、詐欺未遂容疑で再逮捕した。
裁判所
 最高裁第一小法廷 桜井龍子裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年3月23日 懲役30年(被告側上告棄却、確定)
裁判焦点
 一、二審で被告側は無罪を主張している。
備 考
 2014年7月10日、名古屋地裁の裁判員裁判で求刑無期懲役に対し、一審懲役30年判決。2014年12月16日、名古屋高裁で被告側控訴棄却。

氏 名
松本隆(58)
逮 捕
 2014年5月2日
殺害人数
 1名
罪 状
 殺人、銃刀法違反、殺人予備、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法違反
事件概要
 平野区の無職、松本隆被告は2014年5月1日午後7時40〜50分ごろ、刺身包丁2本を準備し元妻が勤務する平野区内の食品販売店近くを訪れレンタカーで待機し、機会を見て殺害しようとしたが、機会が無く断念。2日午前2時20分ごろ、同区内の歩道で、帰宅中だったスナック従業員の知人女性(当時38)の腹や首を包丁で数回刺すなどして殺害した。殺害後、レンタカーで逃走。約4時間後、捜査員が現場近くのコンビニエンスストアで車を発見し、運転席にいた松本被告を確保した。
 松本被告はギャンブルにのめりこみ、2012年に離婚。2013年6月、元妻への傷害容疑で府警平野署に逮捕され、執行猶予付きの有罪判決を受けた。その後も、元妻の関係先に現れたため、同10月、裁判所から配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法(DV防止法)に基づき、元妻への接近を禁じる保護命令を受けた。しかし10月11日〜12月3日に計20回、元妻の勤務先に電話をかけた。元妻は自宅を管轄する府警八尾署に相談。同署は同法違反にあたると判断したが、元妻の処罰感情が薄いなどとして早期の逮捕は見送り、2014年3月中旬に初めて松本被告から任意で事情を聞いていた。
 一方、松本被告は2013年8月、女性がアルバイトしていたスナックに客として訪れ、やがて女性にしつこくメールを送りつけるなどのストーカー行為を開始した。松本被告は2月に店を出入り禁止になり、2014年3月1〜2日、女性に殺害を示唆する内容などのメール29通を送信。女性は3月、店を一時的に変えるとともに、松原署にストーカー被害を相談。ただし、女性が逮捕を望まなかったため、脅迫容疑などでの逮捕は見送られた。このとき、松原署の担当者は元妻とのトラブルも把握していたが、人権上の配慮から、松本被告の前科等については女性に伝えなかった。府警の危険度チェック票で、3段階(A〜C)の中度にあたる「B」と認定(直接的な付きまといがなく、行為がメール連絡などに限られていたため)され、2週間に1回以上の頻度で安全確認を行うことが決まった。女性の保護と同時に、同署は松本被告へのアプローチにも乗り出し、ストーカー規制法に基づいて同署は松本被告に電話で注意したが、その後も、さらに4通のメールが送られるなどしたため、同署は、文書で警告するなどした。すると、4月にはストーカー被害が沈静化し、松本被告がもう関わらないと弁解したため、判定を最も低い「C」に引き下げた。しかし松本被告は4月下旬から、女性の店周辺をうろつき、居場所を確認していた。
裁判所
 大阪地裁 坪井祐子裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年5月28日 懲役30年
裁判焦点
 裁判員裁判。
 2015年5月20日の初公判で、松本隆被告は「(間違いは)何一つありません」と述べ、起訴事実を認めた。元妻の殺害を計画したり、接触を禁じる裁判所の保護命令に反して電話したりした点についても認めた。
 冒頭陳述で検察側は、松本被告が2013年9月頃、接客した女性に好意を抱き、頻繁にメールや電話をするようになったと説明。2014年3月以降、警察からストーカー行為をやめるよう警告を受けたり、離婚した元妻に連絡を拒まれたりしたことに立腹し、2人を殺害しようと思い立った、と指摘。「包丁を準備して元妻の勤務先に行ったが他の従業員らがいたため、先に女性を待ち伏せして殺害した」と述べた。弁護側は、松本被告は病気で仕事ができなくなり、ギャンブルにのめり込むなどして2012年に離婚し、犯行当時は孤独で悩んでいたと主張。現在は反省しているとし、寛大な刑を求めた。
 26日の論告で検察側は、女性の相談を受けた大阪府警から警告を受けていたことなどを挙げ「矯正は困難で、結果も重大だ。再犯の恐れも大きい」と指摘。弁護側は「実父を亡くし孤立した環境で育ち、人に悩みを相談することを知らなかったが、事件後反省を深めている」として、懲役20年が相当とした。
 判決で坪井祐子裁判長は「被告は相談に乗ってくれた女性に拒絶され恨んでいるが筋違いの恨みである。包丁を2本使って何度も刺したり、切りつけたりし強固な殺意があった。計画性と残忍さ、執拗さの両面で悪質。今でも女性らの行為を裏切りであると言い、反省は不十分」」と断じた。また「自分の問題に気づく機会があった。ストーカー行為は社会問題となっており、この事件を重く処罰することで、再発防止に向け警鐘を鳴らす必要もある」と指摘した。しかし、「無期懲役刑を選択する余地がある」と指摘した上で、「被害者が1人である」「遺族に謝罪するなど反省しようとしていて、再犯必至とまでは言えない」ことなどを考慮したと述べた。
備 考
 控訴せず、確定。

氏 名
福田伸也(39)
逮 捕
 2012年12月6日
殺害人数
 0名
罪 状
 殺人未遂、銃刀法違反(発射)他
事件概要
 指定暴力団工藤会系組幹部の福田伸也被告と藤野義光被告は2012年1月17日午前5時35分頃、福岡県北九州市に本社がある建設会社の中間支店前の路上で、社長(当時)の男性(53)に殺害しようと拳銃2発を発射し、全治約3か月の重傷を負わせた。男性は午前5時頃から支店内で仕事をしており、飲み物を買おうと道路に出たところを撃たれた。近くに居た母親が110番通報し、男性自らも119番通報した。事件後、男性は社長を退任している。
 福岡県警は19日、工藤会本部事務所など十数カ所を家宅捜索した。
 12月6日、福岡県警は福田、藤野両被告を逮捕した。2010年4月の同県暴力団排除条例施行後、県内で多発した民間人銃撃で立件された初めての事件。
裁判所
 福岡高裁 福崎伸一郎裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年6月29日 無罪(検察側控訴棄却)
裁判焦点
 2014年5月26日の控訴審初公判(当時は古田浩裁判長)で、検察側は控訴趣意書で、福田被告宅から出されたごみ袋内の薬きょうなど複数の状況証拠から推認すれば両被告による犯行と認定できると指摘。「一審には事実誤認がある」として一審判決の破棄を求めた。弁護側は答弁書で「証拠は有罪認定の証明として不十分。検察側の主張は一審の繰り返しにとどまる」と反論し、改めて無罪を主張、控訴棄却を求めた。
 判決は一審と同様に、事件の翌朝に福田被告宅から出されたごみ袋から拳銃の薬きょう5個や発砲時の痕跡が残った衣服が押収されたことを認定。「福田被告が実行犯である可能性は相当に高い」と指摘しつつも、「薬きょうや衣服が犯行で使われたことを示す決定的証拠はなく、状況証拠の積み重ねでも立証されていない。重要な部分に決定的証拠がやや薄い部分がある。一審判決は不合理とは言えない」と判断した。
備 考
 藤野義光被告も同様に無罪判決(求刑懲役20年)。
 2013年11月15日、福岡地裁小倉支部で求刑無期懲役に対し、一審無罪判決。上告せず、確定。

氏 名
板橋雄太(30)
逮 捕
 2013年12月7日
殺害人数
 1名
罪 状
 窃盗、傷害、覚醒剤取締法違反(強盗殺人は無罪)
事件概要
 柏市の無職、板橋雄太被告は共犯M・K被告、A・Y被告と共謀し2013年2月22日午前6時50分ごろ、柏市に住む会社員の男性(当時31)の自宅アパート前駐車場から乗用車を盗んだ。そして逃走を阻止しようとと立ちふさがった男性を殺意を持ってボンネットに乗り上げさせた上、急加速後に減速して振り落とし、頭を強打させて6日後に死亡させた。そしてM・S被告とM・M被告は盗品と知りながら男性の車を袖ケ浦市内の中古車解体作業所(ヤード)に運搬した。
 現場周辺の防犯カメラに、男性の車ともう1台の車が逃げる様子が映っており、県警は自動車窃盗グループによる犯行とみて捜査。男性の車が袖ケ浦市にあるヤード(自動車解体場)に運ばれたことを突き止めたが、車は既に解体されていた。その後も千葉県や埼玉県で自動車盗が相次いだことから、捜査線上にこの自動車窃盗グループが浮上。県警は10月15日、埼玉県春日部市で9月に起きた別の自動車窃盗事件でA・Y被告を逮捕。A・Y被告は調べに対し、事件発生時に男性の車を運転していたのは板橋被告だったと説明。県警は、現場に残ったタイヤ痕などから板橋被告が約50mにわたり車の急発進と急ブレーキを繰り返し、ボンネットに乗り上げた男性さんを振り落としたとみて、強盗殺人容疑での逮捕に踏み切り12月7日、板橋被告、M・K被告、A・Y被告(二人は窃盗容疑)を逮捕した。板橋被告は事件後、松戸市から柏市に引っ越していた。同日、M・S被告を、12月8日、M・M被告を逮捕した。
 逮捕された5人のグループは計十数人で構成され、県内や周辺の都県で自動車盗を繰り返していた。
裁判所
 千葉地裁 高橋康明裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年7月9日 懲役6年
裁判焦点
 裁判員裁判。
 2015年6月24日の初公判で、板橋被告は「盗みに行ったのは間違いないが、車を運転していたのは私じゃない」と述べ、車を運転していたとする検察側の主張を否定した。
 検察側は、共犯の男らの証言などから、盗んだ車を運転していたのは板橋被告と主張。一方、弁護側は冒頭陳述などで、車を盗んだ実行犯はM・K受刑者で、現場から逃げるために車を運転していたのもM・K受刑者だったと指摘。逮捕後、黙秘していた板橋被告にM・K受刑者が「強盗殺人は板橋被告が主導で、私が被告の言いなりだったことにしろ」などと強盗殺人を認めるように指示する手紙を送っていたことを明らかにした。板橋被告はその後、犯行を認める供述をしたという。
 25日の第2回公判で、M・K受刑者、A・Y受刑者が出廷し、2人はいずれも「(男性をはねた車を)運転していたのは板橋被告」と証言した。強盗殺人を認めるように板橋被告に送った手紙について、M・K受刑者は「警察が『首謀者はM・K』として捜査していて、それは事実と違うので(板橋被告が首謀者だとするよう)頼んだ。自白を指示するものではない」と説明した。M・K受刑者は事件後、「車を運転し、男性をはねたのは『モハメド』という架空の外国人ということにしよう」と板橋被告らと口裏合わせをしていたという。
 26日の第3回公判で行われた被告人質問で、板橋被告は「誘われて現場に行き、車の中で待っていた」として、強盗殺人罪をあらためて否認した。板橋被告は被告人質問で「当時、自分は車の窃盗でドアロックの解除はできても、エンジンをかける技術はなかった」と供述。板橋被告が車を盗んだ実行犯とする検察側の主張を否定したうえで、「運転もしていない」と述べた。逮捕後、M・K受刑者から届いた手紙について「(M・K受刑者を)かばえという意味だと解釈した。言うことを聞かなければ、妻子に危害を加えられると思った。自白すれば、妻子に経済支援をしてくれるかもしれないという期待もあった」と説明した。
 30日の論告で検察側は、共犯の男性らの証言から板橋被告が運転していたと断定し、「蛇行運転など、ボンネットにいた被害者の命を危険にさらす行為に及んでおり、殺意が認められる」と指摘した。そして「逃走のために殺害することをいとわない悪質な犯行だった」と断じた。
 同日の最終弁論で弁護側は、運転していたのは共犯の男の可能性もあるとして、強盗殺人罪については無罪を主張。「懲役6年が相当」と訴えた。
 判決で高橋康明裁判長は、事件後の経過や男らの証言内容を検討。板橋被告が運転していたとする2人の供述について「元組員のM受刑者は罪を軽くするため自分の犯罪を押しつける十分な動機がある。もう一人も従属的立場で、組員から働きかけがあれば虚偽の供述をする可能性がありうる」とした。さらに、板橋被告がいったん自白した際の供述について、「現場に行った別の車の助手席から見た光景を、男性をはねた車の運転席から見たように話せば足りる内容。犯人でなければ話せない内容ではない。経済的支援を期待してM受刑者の指示に従ったことがありえないとは言い切れない」と指摘。「被告が運転していたことが常識的に見て間違いないと認められるほどの証明はなされていない。被告が男性をはねた車を運転していたとするには合理的な疑いが残る」と強盗殺人罪について“無罪”との判断を示し、車を盗んだ窃盗罪を認定。そのうえで懲役6年を言い渡した。
備 考
 窃盗で逮捕されたM・K被告は懲役5年が確定、A・Y被告も懲役3年6月が確定している。盗品等運搬容疑で逮捕されたM・S被告、M・M被告は不明。
 検察側は控訴した。2016年8月10日、東京高裁で一審破棄、差し戻し判決。

氏 名
少年(18)
逮 捕
 2012年8月30日(窃盗、住居侵入容疑。9月19日、強盗殺人容疑で再逮捕)
殺害人数
 2名
罪 状
 強盗殺人、窃盗
事件概要
 東京都葛飾区に住む解体作業員の少年(事件当時17)2014年3月26日、埼玉県川口市のアパートで、祖父母(当時73、77)を電気コードや包丁で殺害。祖父母の次女である母親(事件当時41)と共謀し、キャッシュカード4枚や現金約8万円を奪うなどした。また同日、祖父母のキャッシュカードで現金計28,000円を引き出すなどした。
 少年の母親は祖父母に約30万円の借金があり、さらに借金をしようと少年に「殺してでも借りてこい」と指示。また事件当日、借金を拒んだ祖父母を殺害した少年と現場近くの公園で合流した際には「お金はどうすんのよ」などと迫り、少年が再び祖父母方に戻って金品を奪った。
 29日午後0時50分ごろ、2人と連絡が取れないことを不審に思って訪ねた長女と警察官が、台所で倒れている2人を発見した。
 4月29日、埼玉県警は少年と母親を窃盗容疑で逮捕。5月20日、少年を強盗殺人容疑で再逮捕した。5月28日、母親を強盗容疑で再逮捕した。さいたま地検は6月11日、少年を強盗殺人と窃盗の非行内容でさいたま家裁に送致した。さいたま家裁は同日から2週間の観護措置を決定した。その後2週間延長のうえ、起訴した。
裁判所
 東京高裁 秋葉康弘裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年9月4日 懲役15年(被告側控訴棄却)
裁判焦点
 2015年6月18日の控訴審初公判で、弁護側は、少年が一審判決後に支援者と文通を続けたことで「社会に貢献できる人間として立ち直れる可能性が出て来た。懲役15年は重すぎる」として、少年法に基づく保護処分にするよう改めて主張した。検察側は控訴棄却を求め、即日結審した。
 被告人質問で少年は「何が償いになるのかわからないが、忘れるのはいけないと思っている」と供述した。
 弁護側証人として理化学研究所脳科学総合研究センターの黒田公美氏が出廷。精神科医の黒田氏は一審後に少年と面会した結果を踏まえ「少年は、母親に『お金がないのはお前のせいだ』と責められたり、他者と関わる機会を奪われたりしたため、心をコントロールされていた」と分析した。一方、少年が生後間もない妹を献身的に世話してきたことを例に挙げるなどし、「今後母親以外との人間関係を築くことで、少年は社会に適応することが期待できる」と述べた。
 判決で秋葉裁判長は、母親の浪費で学校にも通わせてもらえなかった少年の不遇な生い立ちについて、「考慮すべきだが、殺害方法を自ら考え、強い殺意で2人の命を奪った重大な犯行だ」と述べた。また、母親が事件前、「祖父母を殺してでも金を借りてこい」と少年に発言したことについて、一審と異なり、強盗殺人の指示があったと少年側に有利な判断を示した。一方、当初は指示に従うつもりはなかったが、祖父から借金を拒絶され「母親や妹のために」との思いで犯行を決意したと指摘。「母親にむやみに従っていたわけではなく、自身で状況を判断、行動していた面が十分あった」と述べ、量刑を見直す必要はないとした。その上で「反省を深める兆しが見られ、今後の更生や社会復帰を期待させる」としつつ、「母親の言動が犯行の決意に大きな影響を与えたことは、一審でも量刑に考慮されている」とし、少年院送致などの保護処分にとどめるよう求めた被告側の主張を退けた。
備 考
 強盗罪などに問われた次女は2014年9月19日、さいたま地裁(井下田英樹裁判官)で懲役4年6月(求刑懲役7年)の実刑判決を言い渡された。判決で井下田裁判官は、「(夫妻から借金を断られた)息子は、母である被告に説明できないと思い悩むあまり夫妻を殺害した」とし、「父母の殺害は別として、犯罪事実の責任は息子より重い。後悔の念はうかがえず、規範意識が鈍磨している」と指摘した。控訴せず確定。

 2014年12月25日、さいたま地裁の裁判員裁判で求刑無期懲役に対し、懲役15年判決。被告側は上告した。2015年9月4日、東京高裁で被告側控訴棄却。2016年6月8日、被告側上告棄却、確定。

氏 名
高間美花(31)
逮 捕
 2011年7月25日
殺害人数
 1名
罪 状
 殺人
事件概要
 奈良県大和郡山市のホステス高間美花被告は2011年7月21日未明、京都府木津川市のアパートで、アルバイト店員の女性(当時27)の胸や腕、背中などを刃物のようなもので刺し、バスタオルで首を絞めて窒息死させた。
 高間被告は数年前、勤務先のスナックで知り合った30代の妻子ある男性と交際を始め夢中になった。高間被告はこの男性に執着し、2009年10月には住んでいた大和郡山市のアパートの駐車場で別れ話を巡ってトラブルになり、男性を包丁で切り付け、けがを負わせたとして現行犯逮捕され、懲役3年執行猶予4年の有罪判決を受けた。
 この男性は、被害者が勤めていた高級クラブの常連客で女性をひいきにし、7月20日も2人で外で食事をしてから来店する同伴出勤をしていた。しかし、ただの従業員と客の関係であった。被害者と高間被告に面識はなかった。
 21日夜、女性と交際していた男性が死体を発見。被害者の女性を自宅まで送った代行運転業者が、後から車でつけてくる女性がいたと証言し、勤めていたクラブ近くの防犯カメラにも車が映っていた。レンタカーであることが判明し、記録から高間被告が浮上。25日、高間被告を逮捕した。高間被告は「女性宅に行ったら既に死んでいた」と容疑を否認した。
 京都地検は高間被告の精神状態を調べるため8月11日から約3カ月半、精神鑑定を行うために鑑定留置した。刑事責任能力を問えると判断し、12月2日、殺人罪で起訴した。
裁判所
 最高裁第一小法廷 小池裕裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年11月10日 懲役20年(被告側上告棄却、確定)
裁判焦点
 一、二審で被告側は殺意を否定している。
備 考
 2013年5月31日、京都地裁の裁判員裁判で求刑無期懲役に対し懲役17年判決。2014年6月27日、大阪高裁で一審破棄、懲役20年判決。

氏 名
中井知宏(43)
逮 捕
 2013年2月14日(強盗殺人、現住建造物等放火容疑)
殺害人数
 1名
罪 状
 強盗致死
事件概要
 所沢市の中井知宏被告は2010年8月12日午前4時ごろ、以前アルバイトをしていた同市のガソリンスタンドに金品を奪う目的で侵入し、勤務中だった店員の男性(当時67)の服やカウンターなどにガソリンをまいてライター様の着火用具で火をつけ、5日後に熱傷性ショックで死亡させた。
 埼玉県警は2011年4月、事件当日に同店からノートパソコンを持ち去って壊したなどとして、中井被告を器物損壊容疑で逮捕。当時、中井被告は「解雇されたため店を困らせてやろうと思った」と器物損壊などの罪は認めたが、放火は無関係であると主張。2011年7月、さいたま地裁で懲役10月の実刑判決を受けて服役し、その後出所していた。
 埼玉県警は状況証拠などから、殺害容疑が濃厚になったとして2013年2月14日、中井知宏被告を強盗殺人と現住建造物等放火容疑で逮捕した。
 さいたま地検は3月6日、中井知宏被告を強盗致死罪でさいたま地裁に起訴した。殺意の有無を問うのは難しいと判断した。放火容疑は処分保留となった。
裁判所
 最高裁第二小法廷 千葉勝美裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年11月13日 懲役30年(被告側上告棄却、確定)
裁判焦点
 上告理由は不明。
備 考
 2014年3月17日、さいたま地裁で求刑通り一審無期懲役判決。2014年9月17日、東京高裁で一審破棄、懲役30年判決。

氏 名
柳沼幸一(49)
逮 捕
 2014年3月29日(自首)
殺害人数
 1名
罪 状
 殺人、銃刀法違反
事件概要
 福島県鏡石町の無職柳沼幸一被告は2014年3月29日午後5時35分ごろ、栃木県那須塩原市に住む無職女性(当時85)宅を訪れ道を尋ね、応対した女性の脇腹を果物ナイフで2回刺した。女性は翌日午前0時25分頃、搬送先の病院で死亡した。死因は出血性ショック死だった。
 犯行後、現場の里んかに110番通報を依頼し、駆け付けた県警那須塩原署員が近くにいた柳沼被告を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。
 鑑定留置が4月14日〜7月14日で実施されている。
裁判所
 宇都宮地裁 松原里美裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年11月27日 懲役25年
裁判焦点
 裁判員裁判。
 柳沼被告は事件前日まで精神科病院に入院しており、責任能力の有無が争点となっている。
 2015年11月19日の論告で検察側は、被告は「精神ではなく人格の障害に過ぎない」と、強い殺意があり、責任能力も十分だったと主張した。同日の最終弁論で弁護側は、「統合失調症の圧倒的な影響下にあり、衝動を抑えられなかった。医療観察により徹底的に治療すべきだ」と訴えた。
 判決で松原裁判長は、被告の一連の行動について「被告は事件の前の日に無差別に人を殺そうと考え、訪問した家から出てきた被害者を刺すなど具体的な段取りをして犯行に及んでおり、自己の行為の意味や違法性を十分認識し、医療観察法に基づく入院を求めるなど精神障害による免責可能性まで認識していた」と指摘した。そして「誰でもよいから人をめった刺しにしてやろう」と考え落ち度、面識のない女性を殺害した悪質さを強調。一方、再犯の恐れを認めつつも自首による減軽を認め、「更正の余地がないとまでは言えない」と説明した。
備 考
 30年以上前に殺人未遂他、前科前歴多数。
 控訴せず確定。

氏 名
小野崎広(29)
逮 捕
 2014年9月24日
殺害人数
 1名
罪 状
 殺人、現住建造物等放火未遂、住居侵入他
事件概要
 北九州市小倉南区に住む無職小野崎広被告は2014年9月23日午後5時ごろ、同区に住む一人暮らしの女性(当時83)方に侵入し、女性の頭を殴り、首を刃物で切り付けるなどして殺害。約200円を奪い、証拠隠滅のため台所のガスコンロにタオルを置いて火を付けた(現金を奪ったことは裁判で否定された)。午後5時35分ごろ、女性方から煙が出ていたため近所の人が119番した。駆け付けた消防隊員が意識不明の女性を見つけ、病院に運んだが死亡が確認された。
 駆けつけた警察官が現場近くにいた小野崎被告を職務質問したところ、女性方の室内の様子などを話したため、24日、小野崎被告を殺人、住居侵入容疑で逮捕した。小野崎被告には知的障害があった。
 福岡地検小倉支部は12月12日、強盗殺人、現住建造物等放火未遂などの罪で福岡地裁小倉支部に起訴した。
裁判所
 福岡地裁小倉支部 柴田寿宏裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年12月23日 懲役12年
裁判焦点
 裁判員裁判。
 2015年12月7日の初公判で、小野崎被告は殺害を認めたものの、「200円は盗んでいない」と強盗罪については否認した。
 検察側は「遊ぶ金ほしさの犯行。自発的に強盗を認め、精神鑑定でも責任能力はあった」と主張。弁護側は「男は被害者に叱責されたことを恨み殺害した。事件3カ月前から薬を服用できず、責任能力があるとした精神鑑定は服用を再開した時のもので、信用性を争う」と主張した。そして「犯行時は心神喪失または心神耗弱で責任能力はなかった」と無罪を主張した。
 判決で柴田裁判長は小野崎被告が200円を奪ったことについて「被告の供述は曖昧で一貫性を欠いており、客観的な裏付けもない。衝動的に殺害した可能性も考えられる」と退けた。ゲーム代欲しさが動機で計画的とした検察側の主張も「衝動的な殺人であることをうかがわせる」と認めなかった。さらに、被告には精神障害があり、犯行時には別の症状も加わり、行動を制御する能力が著しく低下していたと認定。「残虐な犯行で厳しい非難は免れないが、責任は軽減される」とした。
備 考
 被告側は控訴した。2016年5月27日、福岡高裁で控訴審判決。被告側控訴棄却と思われる。

氏 名
菊池記志(40)
逮 捕
 2013年8月9日
殺害人数
 1名
罪 状
 殺人、銃刀法違反(加重所持)、死体遺棄、労働者派遣法違反(禁止業務派遣)他
事件概要
 栃木県筑西市に住む指定暴力団住吉会系三次団体幹部の菊池記志被告は2013年11月6日午後9時5分ごろ〜7日午前10時20分ごろ、茨城・栃木の両県かその周辺で筑西市の暴力団組員の男性(当時37)の頭を拳銃で撃って殺害。弟分である組員男性とともに小山市中島の鬼怒川河川敷に穴を掘り、男性の遺体を遺棄した。
 菊池被告と殺害された男性は同じ住吉会系三次団体だが別の組に所属していた。
 他に菊池被告は2013年8月から2014年7月までの間、自らが雇用する男性3人を約60回にわたり、稲敷市内の工事現場など計4か所に建設作業員として派遣した。

 11月20日、下妻市の解体業者から「持ち込まれた車から血痕が出た」と110番があり、捜査を開始。車は殺害された男性名義のワゴン車だった。
 県警は2014年10月16日、菊池被告を労働者派遣法違反(禁止業務派遣)容疑で逮捕。10月27日、組員男性と、結城市に住む自営業男性を証拠隠滅容疑で逮捕(自営業男性は11月14日、処分保留で釈放)。
 11月上旬、菊池被告と伊藤被告が死体遺棄を自供。13日の実況見分で、頭や手などが白骨化した遺体が地中から見つかり、DNA型鑑定で殺害された男性と一致した。
県警は11月16日、菊池被告と組員男性を死体遺棄容疑で再逮捕した。2015年2月20日、2人を殺人と銃刀法違反(加重所持)の容疑で再逮捕した。
 3月13日、水戸地検は菊池被告の単独犯と認定し、殺人罪と銃刀法違反(加重所持)で追起訴。一方、組員男性については不起訴(嫌疑不十分)とした。
裁判所
 水戸地裁 北村和裁判長
求 刑
 無期懲役
判 決
 2015年12月22日 懲役25年
裁判焦点
 裁判員裁判。
 2015年12月8日の初公判で、菊池被告は「殺意があったわけではない。激しくもみ合っている中で拳銃が暴発した」と殺人罪を否認し、傷害致死罪を主張した。
 冒頭陳述で検察側は「拳銃を用意し、事前に遺体を埋める穴を掘り、車の解体も依頼していた」と計画性を指摘した。弁護側は「拳銃は被害者のもので、取り上げようとした中で意図せずに暴発した」と述べた。
 15日の論告で検察側は「暴力団員による拳銃を使った犯行。殺人の中で最も重い部類に入る」と断じた。同日の最終弁論で弁護側は、「もみ合っている最中に暴発した」と、傷害致死罪にとどまると主張し結審した。
 判決で北村裁判長は、被害者の傷の状態などから「殺意を持って拳銃から弾丸を発射した」として弁護側の傷害致死の主張を退けた。そして「拳銃を持参した相当程度計画的な犯行で、殺意は強固なものだ。至近距離からの発砲で非常に悪質」としながらも「複数の組員が関与するなどといった組織的な背景に基づく犯行ではない」などとして、無期懲役を避けた。
備 考
 死体遺棄で起訴された組員男性は2015年4月6日、水戸地裁で懲役1年6月(求刑懲役3年)が言い渡された。能登谷宣仁裁判官は、菊池被告が男性を殺害し、遺棄も主導したと認定。「菊池被告による殺害事実の露見を恐れて埋めた」とした上で、「菊池被告と実行行為を分担し、犯行に重要な役割を果たした」と述べた。
 被告側は控訴した。2016年6月16日、東京高裁(朝山芳史裁判長)で控訴審判決。被告側控訴棄却と思われる。




※銃刀法
 正式名称は「銃砲刀剣類所持等取締法」

※麻薬特例法
 正式名称は「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律」

【参考資料】
 新聞記事各種

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