
音楽を楽しむのに楽典(音楽通論)は知らなくてもほとんど不都合は感じません。
が,楽譜を読んだり,楽譜の中に書いてある事が理解できないと,“知りたい”“調べたい”っていう欲求が・・・
そんなとき,活用していただければ,と思い作成していきます。浅く広く・・・しらないうちに深くなることも・・・・
「音楽用語」「音と音楽と人」「簡略音楽史」ともリンクしながら五線譜をつかって,こつこつと作成していきます。
音楽は、いろんな長さの音と、いろんな長さの休みを交えて、時を刻んでいきます。
この時間的な音の流れを、記すために楽譜が完成されました。音の長さの割合を示すものを音符といい、休みの長さの割合を示すものを休符といいます。また、音符は、譜表の出現により、音の高さも表せるようになりました。
音符の発達 今日の音符 付点音符 複付点音符 連符
休符 休符の発達 今日の休符 付点休符 全休符
■音符の発達
単旋律であった音楽が重ねて歌われるようになったのは10世紀頃からといわれています。
最初は同じリズムで重ねられていたのですが、しだいに、1つの旋律に対して、いろんなリズムで重ねて歌われるようになりました。そこで生まれたのが、有量楽(Musica mensurata)といわれる、長さの定まった音符を用いる音楽なのです。
(音の長さをみんなでそろえないと、ばらばらに、、、歌うたびにまちまちに、、、。これは教会という厳粛な場では、不都合だったのでしょうね。)
音の長さを正確に表す方法は、13世紀の中頃、二人のフランコ(Franco−パリとFranco−コロン)によって確立されました。
パリのフランコの工夫した音符は、「長」・「短」・「半短」の3種類で、それらの長さの関係は以下に示したとおりです。今日の音符のように、必ずしも、上位音符と下位音符の関係が2:1とはなっていません。
(何故でしょう!!???)
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| ※音符のくっつき方によって音符の長さが変わっていました。 | |||
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| その後次のような最長の音符や、最小短の音符がつかわれるようになりました。 | |||
長さの単位を短音符にして、短音符をときには三つの半短、ときには二つの半短とする方法が用いられ、今日のような二分的な方法が始まったということです。
15世紀の中頃から、音符の頭を白くする方法が行なわれましたが、のちに短い音符が用いられるようになって、再び黒くするようになりました。
16世紀頃から、符頭を丸くするようになり、その大部分が今日に残っています。
ただし、↓のように、中世に半短と呼ばれたものが、今では最長の音符となっています。
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■今日(こんにち)の音符
今日、通常用いられる音符は、だいたい〔下左図〕のような音符です。
よ〜〜く、ご覧ください。長さの割合は、長い音符から次の長さの音符へ、二分の一づつになっています。
※この他楽譜には、
(六十四分音符)、
(百二十八音符)、
・
(倍全音符)
などがときどきあらわれます。
※ここで、私がいつも子どもたちに教える方法を紹介しておきます。〔上右図」を参照してください。
(ただし、この説明は、音符の比を説明するもので、このようにして各音符ができたということではありません。)
《大きなマルを紙に書いて説明します。
「この白丸をお饅頭だとおもってね。一人しかいないときは、
ひとりで『全』部食べることができるけど、二人いるときは、半分にしなくちゃぁいけないよね。
半分は『二分の一』っていうんだよ。
お饅頭一個を『全音符』としようね。
じゃあ、半分しか食べられないときは、、、『二分の一音符』っていうんだよ。
いつも『にぶんのいちおんぷ』っていうのは面倒だから、
『二分音符(にぶおんぷ)』にしちゃったわけ。
お饅頭を4人で分けると四分の一、8人で分けると八分の一、16人で分けると、、、。
こんなわけで、順番に、『四分音符』『八分音符』十六分音符』、、、と考えると、
音符のことなんとなくわかるかな!」》
今日の音符は、「白」または「黒」の@「楕円」と、短いたてのA「棒」と、それにつけられたB「かぎ」の三つの部分、あるいはその一部分からなっています。
楕円=『たま』、直線=『棒』 、かぎ=『はた』といいます。
【はた】は次のように、書き方は違いますが意味は同じです。
=
,
=
, 以下同じ
§付点音符
●付点の長さは、そのつけられた音符の半分の長さを意味しています。
したがって、付点音符の長さは、原音符の1.5倍になります。
※四分音符を1拍とした場合、各付点音符の長さは次のようになります。
4+4×1/2 |
6拍 |
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2+2×1/2 |
3拍 |
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1+1×1/2 |
3/2拍 |
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1/2+1/2×1/2 |
3/4拍 |
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1/4+1/4×1/2 |
3/8拍 |
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1/8+1/8×1/2 |
3/16拍 |
※実際の音楽において付点音符は、以下に示すように、その前またはその次の一つあるいは二つの音符(休符)と合わせて、原音符の2倍の長さになるのがふつうです。
§複付点音符
複付点音符の付点は、付点音符の付点(・)の右側に並べてつけます。
第一の付点の長さは、付点音符の場合と同じですが、
第二の付点の長さは、第一の付点の二分の一となります。
ゆえに、複付点音符の長さは、原音符の長さにその四分の三を足した長さになります。
↓にその例を示しておきます。
§連符
現在使われる音符は、すべてが↑に書いたように、偶数的分割として組織化されています。
しかし実際の音楽には、例えば3等分や5等分された音符が含まれることも多々あります。このような特殊な分割法によってできた音符の一群を連符といいます。
連符は、分割の数によって、三連符、五連符、六連符などと呼ばれます。
分割の数には制限はなく、作曲者の任意ですから、連符の種類はたくさんあります。
書き表し方の原則として、単位になる音符の本来の分割法による音符でかかれます。例えば、2等分すべき四分音符を三等分した場合には八分音符で、なお特殊な分割法(連符)であることを示すために、分割数を表す「数字と弧線」、または「かぎと数字」を書き添えることになっています。
↓に、楽譜によく表われる、主な三連符を載せておきます。
| ニ連符(3等分すべきものを2等分) | |
| 三連符(2等分すべきものを3等分) | |
| 四連符(3等分すべきものを4等分) | |
| 五連符(3,4等分すべきものを5等分) | |
| 六連符(三連符をさらに2等分、または 四等分すべきものを六等分) |
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| 七連符(6,4等分すべきものを7等分) | |
■休符
音楽は、音だけが続いているわけではありません。音楽は時間的に流れており、一見(一聴?!)、音のない箇所があるようには感じられませんが、「音のない部分」は確かにあるのです。(余談ですが、私が演奏の中で最も大切にするのは休符です。この休符を演奏者が意識するのとしないのとでは、その音楽が天と地ほど変わってくるのです。)
このような音のない部分とその長さを楽譜に表す記号を「休符」といいます。
§休符の発達
最も古い休符は中世の、長音符、短音符、半短音符にあたる長休止(Pause longa)・短休止(Pause brevis)・半短休止(semi‐brevis)で、次のように書かれていました。
| 長休止 | 短休止 | 半短休止 |
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§今日の休符
通常用いられる休符は↓に示しました。いずれも、音符の長さに呼応し、その名称も音符に準じています。
| 休符の名称 | 記号(休符) | 呼応する音符 | 休む長さ | (※四分音符を1拍として) |
| 全休符 | 4拍 | |||
| 二分休符 | 2拍 | |||
| 四分休符 | 1拍 | |||
| 八分休符 | 1/2拍 | |||
| 十六分休符 | 1/4拍 | |||
| 三十二分休符 | 1/8拍 |
§付点休符
音符に付点音符と複付点音符があるように、休符にも付点休符と複付点休符があります。
以下の通りです。
| 付点全休符 | 付点二分休符 | 付点四分休符 | 付点八分休符 | 付点十六分休符 | 付点三十二分休符 |
| ※↓のように複付点休符もありますがあまりつかわれません。 | |||||
| ※付点休符と複付点休符は↓のように、いくつかの休符を並べて記します。 | |||||
§全休符の用いられ方
全休符が小節内に一つあるときは、1小節の休みを表します。
すなわち、2/4拍子のときは2拍休み、3/4拍子のときは3拍休み、6/8拍子のときは6拍休みます。
§長い休み
合奏や合唱において、あるパートが長い間休むことがあります。↓のとおりです。
| 2小節 | 3小節 | 4小節 | 7小節 | 8小節 | 10小節 | 24小節 | |
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| ※↑は「大休符」といい二分の四拍子の1小節全部を休むときにも使われる記号(休符)です。 | |||||||
2002年09月15日