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コラム (2001/12/17)



日本経済のゆくえ
   (日本再生をみつめる)

 日本経済の原点

 かつて、太平洋戦争の敗戦直後、日本全土は焦土と化し焼け野原であった。そこから、復興を成し遂げた。ろくに輸出するものもなく僅かな民芸品などを輸出し外貨を稼せいでいた。外貨の持ち出しは厳しく制限され、海外旅行など考えられない時代があったと聞く。
 私が中学生のとき(昭和43年ごろ)、社会科でこんなことを学んだことを覚えている。「日本は資源のない国、だから加工貿易をして国が成り立っているんだ。日本人が勤勉なのはそういう訳だ。」と。「日本は資源のない国」という言葉が鮮烈な印象として今も残っている。幼いながらも「本当は、日本はあまり豊かな国じゃないんだ」とかなり落胆したことも覚えている。
 やがて、日本は、「技術立国」とか「電子立国」とか言われるようになり、アメリカがベトナム戦争でもたついている間に、アメリカを抜き「世界一の経済大国」といわれるようになった。「資源のない国」は、すぐれた技術力と生産力をもった。同時にそれは「資源のない国」が追う者から追われる者に立場を代えたときでもあった。
 そして、日本はバブル経済を迎えた。バブルに酔いしれる中、労働力は極端な売り手市場となり、企業は安価な労働力を求め、次々に海外に生産拠点を移していった。「資源のない国」の原点は忘れ去られていった。国家の利益と企業の利益にズレが生じ始めていたのだ。

 技術立国の崩壊

 そしてバブルの崩壊。追われる者の立場は一気に苦しくなる。企業のリストラは 進み、巷に失業者が溢れる。空洞化しつつあった国内産業はこれを受けきれない。日銀はゼロ金利政策をとるが景気は回復しない。金融政策の限界が見えてくる。もう金融政策では市場は反応しない。
 国内消費の拡大が必要だといっても、労働分配率(人件費を付加価値で除したもの。すなわち、企業が生み出す付加価値のうちに人件費が占める割合だ。これが、5割を超えたら経営が圧迫される始めるといわれている)が7割に達している状況で所得が伸びるとは考えにくい。史上最悪の失業率を抱えて、消費が伸びるのだろうか。勝ち組、負け組などといっても、所詮小さなパイを取り合っているだけで消費が拡大しているわけではない。
 さらに、後進国の激しい追い上げがある。新製品を開発しても、後進国は、すぐに模倣品を作り追い上げてくる。膨大な開発費をかけても、それが回収しにくくなっている。開発費は企業の重荷になってきた。企業は開発費を削減するため、相次いで中央研究所を閉鎖し始めた。「技術立国を支えてきた柱が倒れていく」そう感じるのは、私だけだろうか。

 技術立国の再建

 この閉塞状況の中、日本再生への道を「技術立国の再建」にかけるべきだと思う。アメリカでは産学一体がかなり進んでいる。日本でも産学一体はあったが、日本のそれは手ぬるい。産官学一体となり、一社で、できない研究開発を複数の企業が資金を出し合い、政府もこれを今まで以上に支援すれば,大学が各企業の中央研究所の代わりになり得る。これによって各企業の開発コストも下がる。一社で技術を独占する時代はもう終わりだ。資金を出した複数の企業で技術を共有すべきだ。先端技術の開発、新製品の開発に力を注ぎ、企業のトップと大学のトップが入れ替わってもいい。それくらいの発想が必要だ。そして「技術立国の再建」をなすべきだ。
 最後に、「日本は資源のない国」という言葉をもう一度噛み締めなければならないときだと思うのである。

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