個人ACE 優羽玄乃丈 (ゆうは げんのじょう)

L:優羽玄乃丈 = {
 t:名称 = 優羽玄乃丈(ACE)
 t:要点 = 黒衣,帽子,やせぎす
 t:周辺環境 = 廃園
 t:評価 = 全能力20
 t:特殊 = {
  *優羽玄乃丈のACEカテゴリ = 個人ACEとして扱う。
  *優羽玄乃丈のみなし職業 = 探偵,ハードボイルド,白狼,電撃使いとしてみなす。
 }
 t:→次のアイドレス =懐中時計(イベント),浜辺を歩く(イベント),ささやかなデート(イベント),雷球(優羽玄乃丈版)(アイテム)


# SHQ取得により全能力さらに+2。

優羽玄乃丈

地上から切り離された空飛ぶ密室都市、通称『廃園』に突如現れた謎の人。
電撃を操り、白狼に変身できる。変身すると更に強くなる。
ヘビースモーカー。
多分においに敏感(よく、くんくんしてる…)。
貧乏(と本人は言っている。多分本当)
暑いと、ちょっとくたびれる。

式神世界に住む、大神の一族にして、悪をふっとばす青年探偵、日向玄乃丈の同一存在。

みなし職業、特殊

探偵
*探偵は近距離戦行為が出来、この時、攻撃判定は評価+3される。
*探偵は追跡判定で+5の修正を得る。
*探偵は隠蔽判定で+5の修正を得る。

ハードボイルド

*ハードボイルドは隠蔽に必ず成功でき、隠蔽を破ろうとする場合の判定難易に評価+4を与える。
*ハードボイルドは追跡行為ができ、判定は評価+4される。
*ハードボイルドはI=Dに乗っていないとき、独自で近距離戦行為ができ、この時、近距離戦の攻撃判定は評価+3できる。補正を選択した時は燃料1万tを必ず消費する。

行動評価値メモ(SHQ取得後の数値です)

装甲 22
近距離戦闘(AR距離1) 基本値25 (補正選択で +3) (「雷球(アイテム)」使用時 +8)
追跡 31
隠蔽  必ず成功する

#「雷球(アイテム)」 10/2 取得しました



/*/

彼は、光と共に、突然現れました。

その日私は、いつものように遺跡で調査をしていました。
そこで、都市の建設を担っている筈のロボットに何故か突然襲われ、
あと少しで同行していた人達を巻き込んだ大惨事になるところでした。
ところがその時、彼がどこからか突然現れて、電気の塊のような物を操り、あっというまに全長30mはあろうかというロボットを倒してしまたのです。

彼は何かを調べに来ているようでした。
人口が減ったことで、今は使われなくなった居住区の一角にひっそりと住みつき、あまり私達にも関りたくないような感じでした。
でも私は、何故か彼が気になって、何かと理由をつけて彼にまとわりついていました。

私はその頃、この都市のシステム管理者である父のコンピュウタのデータから、おかしな情報を見つけていました。
この都市の歴史に関る情報でした。
そのデータは穴だらけで、空白部分には簡単にはアクセス出来ないようでしたが、とぎれとぎれの情報を繋いでいくと、
昔、地上で”何か”を巡る大きな戦争があり、その”何か”を封じるために、私達の住む『廃園』は都市ごと封印され、空に隔離されたというのです。
そしてその封印が、今ゆるみはじめているかもしれないという記述があり、そこから先は、私ではアクセスできませんでした。
父は、もういなくなってしまっています。私が父の保有するIDパスワード使って調べたことは違法にあたります。
私は誰にもその事を言えずにいました。

私は内心、おそらく外の世界からやってきたであろう彼が、この事を調べているのでは、と、なんとなく思っていましたが、
でも、聞けないでいました。



数日後、私たちは、また例のロボットに襲われました。
このロボットは『建設者』と呼ばれていて、普段は土砂などを掘削したりする機械です。人を襲うようなものではありません。

理由は分かりませんが、『建設者』は、私が身につけてつけている父の形見の腕時計を狙って攻撃してくるようでした。
襲われた私達を庇うために、その場に居合わせた彼は、その腕時計を持って『建設者』を引きつけ、都市のはずれにある竪穴の中へ行ってしまいました。
結局私達も、彼と、暴走した『建設者』と、腕時計を追って、竪穴の中へ入りました。


竪穴の中は、まるで迷路でした。
私達は、1000を超える動き出した『建設者』のせいで、後戻りをすることも出来ず、別の出口を探していました。
私は、この竪穴は都市エネルギーを管理するコントロールルームに繋がっている、と聞かされていましたが、
あまりに広く入り組んだ構造と、信じられないような数の『建設者』の数を見て、
ここには、別の何かがある、と、考えていました。

もしかしたら、『封印』のことや、いなくなった父のことも、何かわかるかもしれないと、密かに思っていたのです。


あの出来事が起こるまでは。


その出来事について、私は上手く話すことができません。

理屈にあわないことや、分からないことが多くて。
それに…思い出すと苦しくて、どうしてよいかわからなくなります。
私はあの時の、傷つき消えていった彼の姿を忘れることは出来ないと思います。


突然、同行していた仲間のひとりが、見たこともない化け物のような姿に変身し、私達を襲いはじめました。
彼は私を逃がした後、変身した私達の仲間を助けるために、一人でもとの場所に向かいました。


そして、彼はいなくなりました。


その時になってようやく私は、自分がどれだけ彼を好きになっていたかということを知りました。
自分の失敗が、どれだけ取り返しのつかないことだったかということも。
だけどもうそれは遅すぎて、私は彼を助けることも、
一瞬だけ白狼の姿で戻ってきてくれたように見えた時も、彼を捕まえることが出来ませんでした。




それから…3年経ってしまいました。


結局、ロボットの暴走の意味も、封印についても判らないまま、漠然と不安だけがありました。
廃園は、よくも悪くも、あまり変化がありません。
壊れた所は、壊れたままです。
彼と出合った遺跡は塞がれました。
彼がいなくなった竪穴は、簡単には降りられなくなりました。


私は彼に会いたくて会いたくて、でもどうしてよいか分からなくて、ただ何も出来ずに、泣いて暮らしていました。
最後に見た、白く綺麗な狼の姿をした彼の夢を、毎日のように見ました。
私はその白い狼を抱きしめたくて、でもいつもそれが叶わないまま、目を覚ましました。


ある日、私は家の玄関に、竪穴で無くしたはずの腕時計が届けられていることに気がつきました。
時計はきれいに直っていました。
彼が時計を回収して、届けてくれたのだと思いました。他にそれが出来たと思える人はいませんでした。
私は、時計を届けるように頼まれたのだという子供に、その人の居場所を聞き、追いかけました。

時計を届けてくれたのは、やはり彼でした。
彼は私に会わずに帰るつもりだったようですが、私は必死で彼をつかまえました。
彼に謝らなければとずっと思っていたのに、それをまともにすることも出来なくて、
ただ、彼に好きだと、貴方のそばにいたいと、私は何度も彼に言いました。
どうして3年前のあの時に、これが出来なかったのだろうと思いながら。

彼は、最初は私の言うことを全然聞いてくれませんでしたが、同じくらい全然彼の言うことを聞かずに泣きそうな勢いで話す私に折れたのか、
結局最後は「傍にはいてくれる」と、言ってくれました。

彼が何故、私の傍にいてくれる気持ちになったのかは分かりません。
私は時計のことで彼を巻き込んで、何も出来ず何もかもを彼に押し付けてしまったから、私の顔など見たくもないのかもしれないとも考えていました。
でもこの前、浜辺で会った彼は優しくて、私はそれを、どう考えていいのかわからくなりました。
どう振舞っていいのかもよくわからなくて、でも結局私は、彼といられるのがただ嬉しくて、
なんでもない、静かな散歩を壊さないように、ただ、そっと浜辺を歩きました。
彼が生きていてくれたら、笑っていてくれたら、もう何もいらないと思いました。





結局、彼が何をどう思っているのか、今もわかりません。
私は彼が好きで、男の人だと思っていますが、

頭をなでてくれたりするので、私のことは子供だと思ってるのかもしれません。
たしかに、何も出来ず、ただ泣いたり助けてもらったりするだけの私は、やはり子供に見えるだろうと思います。

彼は、あまり考えていることを話してくれません。
一人で何かを考えて、一人で全部背負ってしまいます。
私が、上手く聞けていないというのもあります。

彼が、どうして廃園にやってきて、何を思って廃園から去り、また戻ってきたのか、とか、そういうことも、私は未だ知りません。
聞いたら話してくれるでしょうか。まだ聞けないでいます。


何をどうするのが、彼にとって幸せなことなのか、まだよくわかりません。
何か私に出来ることがあるのかどうかもわかりません。
私には彼を好きだと思う気持ちしかなくて、
それでも、一人で何かを考えて、決めて、傷ついてしまう彼を守れる方法はないかと、ずっと探しています。



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作成 文 イラスト 優羽カヲリ