
博多の新春を告げる祭りといえば、博多区東公園にある十日恵比寿神社の正月大祭です。
十日恵比寿神社といえば商売繁盛の神様として、博多では絶大な信仰を得ていますが、他にも
厄除け、開運などのご利益があるそうです。
2003年は1月8日から11日にかけて、初日の初えびすに始まり、宵えびす、正大祭と続き、
最終日が残りえびすとして福引や祈願祭、かち詣りなどの行事が取り行われます。

正月は福岡各所の神社で初詣相手に一仕事した露店商たちは、休みなくこの十日恵比寿へと
場所を移して、また軒を連ねます。店の内容は箱崎の放生会に似たものが多いものの、
干支グッズや熊手、まねき猫やだるまなど、商いに関わるものが混じるのが大きな特色です。


この日はまだ昼過ぎだったので、それほどの混雑ではなく、すんなりと本殿に進むことができました。
夜になると人の波がすごく、なかなか前に進めないほどの混み具合になることも。


本殿では大々的に福引が行われていて、当たりがでるとマイクを使って射幸心を煽ります。
当たりがでると、熊手やさがりものの特大サイズがもらえ、鼻高々に抱えて帰ることができます。

東公園内には日蓮聖人と亀山上皇の像が海を向いて立てられています。1980年代半ばに
中央区天神から県庁が移転してくるまではお二方は海を望んでいましたが、現在は県庁舎を
見つめるかたちになっています。もともと福岡で最初にできた自然公園でしたが、県庁が移転してからは
自然公園というよりは、都市型の公園へと変貌を遂げました。

2日目の宵えびすでは、午後に博多の芸妓さんが、博多那能津会の三味、笛、太鼓で十日えびすの唄を
はやしながら参拝する「かち詣り」が行われました。

周囲のものすごい数のギャラリーをかき分けるように、かち詣りの一行が歩いてきます。
ギャラリーの喋り声でお囃子はかき消されているようにあまり聞こえてきませんが、
芸妓さんたちの華やかさで、周囲は一瞬明るくなりました。


かち詣りの通り道は、早い時間からカメラを抱えた方々が場所取りをしていて、
三脚を使ったり、酒のケースを台にしてその上に乗って撮影する人など、祭りを写真に収める方々が
数多くおられました。芸妓さんが通るのは一瞬の間を、寒い中みなさん辛抱強く
待っておられる姿が印象的でした。
(2003年1月9日作成)