「日高発」

馬産地日高では競馬以外でもいろいろな馬にまつわる行事が行われています。このコーナーでは内地の競馬ファンでは普段なかなかお目にかかれない、日高の馬事(馬関係のイベント)と馬産地競馬・ホッカイドウ競馬についてレポートしていこうと思っています。

「日高発」バックナンバー2004年〜2007年
「日高発」バックナンバー2008年〜2009年
↓↓↓“道営三冠”クラキンコ、感動の3歳シーズンドキュメントは↓↓↓
「日高発」バックナンバー2010年
「日高発」バックナンバー2011年
「日高発」バックナンバー2012年〜2013年


第36回王冠賞(H2)はオヤコダカが完勝、クラシック二冠を達成!川原正一騎手は重賞100勝目のメモリアル。

7/30門別競馬場にてホッカイドウ競馬の三冠最終戦、第36回王冠賞(H2)〔ヨハネスブルグ賞〕が行われました。この開催は初日が濃霧でメインレースが中止になり実施が心配されましたが、この日の門別は薄い霧に留まり無事に行われました。

圧倒的な1番人気は北斗盃(H2)の勝ち馬、北海優駿(H1)では1.1倍と断然の人気を背負いながらまさかの落馬競走中止となったオヤコダカが今度こそと1.3倍の支持を集めました。2番人気は今期ホッカイドウ競馬に転入し5戦4勝の上がり馬アルランピード3.8倍、3番人気は北海優駿(H1)勝ち馬フジノサムライ14.9倍と続きました。

オヤコダカ2着タイムビヨンド3着フジノサムライ着差以上の完勝でした

レースはオヤコダカが引っ張る展開、先手を主張というよりスピードの違いでハナに立ちました。この馬が逃げると追走できる馬は限られ縦長に。付いて行ったアルランピードは徐々に脱落、ダービー馬の意地でフジノサムライも追走しますが徐々に差が開く。後方で脚を溜めていたタイムビヨンドが追い込んで来ましたが3馬身差を付けてのゴール、二冠達成を決めました。

川原騎手は嬉しい重賞100勝目!オヤコダカの騎乗依頼を受けて園田から参戦、見事に勝利へと導いた川原正一騎手にとってはこれが嬉しい重賞100勝目のメモリアル勝利。笠松時代、JRAの調教師から安藤勝己騎手に匹敵する評価を受けていながらJRA重賞は未勝利です(同時代の安藤光彰騎手、吉田稔騎手、安倍幸夫騎手らでも勝ってるのに…)。今は地方馬のJRA重賞参戦の「所属地区縛り」が無くなったので、オヤコダカとのコンビでJRA重賞を狙って欲しいところ。星雲賞(H2)で跳ね返された古馬三強との再戦も楽しみですが、血統的には父サムライハート、母系がゴッドインチーフ(従姉弟にヌーヴォレコルト)、芝でのレースぶりを見たい気もします。

オヤコダカは新冠町の森永聡氏の生産馬。その名の通り、生産が息子の聡氏、馬主名義が父の正志氏になっています。この日は協賛レースに新冠町軽種馬生産振興会特別が組まれていたので新冠町から多くの生産者が集まっていました。新冠町生産馬の優勝にウイナーズサークルは大賑わい、表彰台に立った森永聡氏も仲間達からの祝福を受けて嬉しそうでした。北海優駿(H1)の落馬は相当ショックだったそうなんで本当に良かった。

今後オヤコダカは“幻の三冠馬”と呼ばれることになるでしょう。ですが、ホッカイドウ競馬三冠の距離変更は個人的には寂しく感じています。昨年までの三冠路線は1200m→2000m→2600mと距離幅1400mの過酷なものでしたが、今年からは1600m→2000m→1800mと距離幅僅か400mになってしまいました。2歳戦が主体のホッカイドウ競馬では有力な3歳馬は南関東に移籍してクラシックを戦うことが多いだけに層が薄いです。今後“抜けた馬”が現れた時、昔より簡単に三冠馬が登場するのでは?と感じています。(2015.7.31UP)


札幌競馬場でHBAトレーニングセールが行われました

5/26(火)札幌競馬場にて日高軽種馬農協(HBA)主催のトレーニングセールが行われました。昨年、新装オープンした札幌競馬場は競走馬セールに対応した設計をされていると聞いていたので、その記念すべき最初のセールを見に札幌競馬場まで見に行ってきました。

今年は申し込みが300頭近くあったので5/23(土)、5/24(日)が事前下見、5/25(月)が公開調教、5/26(火)がセリ開催という日程になりました。入場ゲートを通過したファンファーレホールがセリ会場になります。広さは十分で空調も効いています。セレクトセールのセリ会場は乗馬施設の覆馬場に設置するので蒸し暑くて大変なので、この点は大変優れています。

セリのパレードリンクに当たるのがパドックになりますが、実際の競馬で使っているものだけに広く、そこに10頭程の馬を入れて周回展示を行っていました。パドックから出ると仮設のラチで仕切られた道を上がってセリ会場へと進んでいきます。

最終的に今年は267頭が上場し166頭が購買(売却率62.17%、平均価格656万円)されました。函館で行われた昨年は137頭の購買(売却率74.86%、平均価格642万円)だったので売却率は下がりましたが、売却頭数は29頭増、平均価格も上がっているので成功だったと思います。佐賀競馬場で行われる九州トレーニングセールと同様に一般の競馬ファンが見学することも可能で競馬業界に理解を深める場としても貴重な存在になりそうです。(2015.5.27UP)

待機馬房からパドック(パレードリング)へパドック周回からセリ会場へ空調の効いたセリ会場・1950万円で落札されたスイートカマンズの2013(父タイキシャトル)


三冠馬クラキンコ、出産まであと1ヶ月。母クラシャトルと「親子水入らず」とはいかないようで…

今年24歳の母クラシャトルと娘のクラキンコ、親子の距離感はこれが限界…2010年に北斗盃(H2)、北海優駿(H1)、王冠賞(H2)を制し、ホッカイドウ競馬史上初の“牝馬による三冠制覇”を果たしたクラキンコ(堂山芳則厩舎)。33戦12勝(重賞8勝)の成績を挙げ一昨年の11月に引退、生まれ故郷の倉見牧場に帰って来ました。初年度の配合相手は自らがノースクイーンカップ(H2)で手にした副賞の種付け権を行使しキングベスト(英国2000ギニーの勝ち馬、ダービー馬エンシンフラッシュの父)が選ばれ無事に受胎、出産予定日まであと1ヶ月となりました。

クラキンコの北海優駿(H1)制覇は父クラキングオー(2000年)、母クラシャトル(1994年)と世界的にも稀な“父母娘ダービー制覇”になりました。父のクラキングオーは2010年に13歳の若さで早逝してしまいました。母のクラシャトルは明け24歳になりますが、2013年に繁殖を引退、現在は功労馬として暮らしています。

倉見牧場では、春〜秋は「繁殖牝馬&当歳」「空胎馬&引退馬」「1歳牝馬」「1歳牡馬」が分けて放牧されていますが、当歳離乳後の秋〜春(出産まで)は「繁殖牝馬と引退馬」が一緒に放牧されています。即ち、現在は2010年のダービー馬と1994年のダービー馬が同じ放牧地で過ごしているという貴重な光景が見られるんです。クラシャトルはまだまだ元気ですが明け24歳の高齢、この先何回、同じ放牧地で過ごせるか分かりません。「何とか今のうちに貴重な親仔ツーショットを撮りたい!」と昨年秋から何度も倉見牧場に足を運んでいるのですが、これがなかなか難しい…。

「我関せずの静かなボス」クラフィンライデン、「ボスを慕う武闘派」クラキンコクラキンコは同じ時期に繁殖入りした1歳上のクラフィンライデン(2009年エトワール賞(H3)勝ち馬)と大の仲良し。放牧地でのボス格はクラフィンライデンなんですが、クラキンコはクラフィンライデンを慕って常に一緒です。そのクラキンコは放牧地ではNo2的な存在なんですが、なかなかの“武闘派”で他の馬を威嚇しているんです。その為、クラキンコが近寄って来るとクラシャトルは距離を取って離れてしまう…

ツーショットを狙うと間にクラフィンライデンが入り込む。クラキンコが近寄るとクラシャトルは逃げる。なかなか難しい条件の中で一番近いツーショットを撮影することが出来ましたが、怯えるクラシャトルにとってはこの距離(約5m)が限界、「親子水入らず」の光景とはいきませんでした。

クラキンコが母になって性格も丸くなれば、秋には同じ放牧地で親仔三代が拝める日が来るかもしれません。その日までクラシャトルには元気で居て欲しいし、クラキンコが母子ともに健康なまま出産を迎えてくれる事を願いたいですね。(2015.2.15UP)



2014年ホッカイドウ競馬閉幕、道営記念(H1)はウルトラカイザーが優勝!

吹雪で閑散としたスタンド(館内は大混雑)・ブロッサムカップ優勝ユズルノオンガエシ11/13門別競馬場が2014年開催の最終日を迎えました。この日は北海道を低気圧(えりも岬では最大風速37mを記録)が襲い天気は荒れ模様、4Rは降雪中止に見舞われました。例年、最終開催は屋台村など賑やかなイベントが数多く行われるのですが、強風の影響で屋外でのイベントは開門直後に中止になってしまったようです。私が門別競馬場に着いたのは19時前ですが既にテントは撤収されてました。競馬場には多くのお客さんが来場していたんですが暴風吹きすさぶスタンドは閑散、皆んな館内で暖をとってました。

この日はW重賞、11Rは2歳牝馬重賞の第2回ブロッサムカップ(H3)〔ゼンノロブロイ賞〕。重賞勝ち馬がいないメンバー、上位人気の5頭が4.1倍〜7.7倍と人気を分け合う混戦模様。勝ったのは5番人気のユズルノオンガエシ(田中淳司厩舎)。勝った吉原寛人騎手、2着の永島太郎騎手、共にゲスト騎乗によるワンツーでした。

12Rは古馬の頂上決戦、第57回道営記念(H1)〔エンパイアメーカー賞〕。1番人気は佐賀競馬出身、今期緒戦のエトワール賞(H3)は大敗も、距離を伸ばした以後は4連勝中のウルトラカイザー2.6倍。2番人気は今年ステイヤーズカップ(H1)で初重賞制覇、このレースでもクラキングオーとの親仔制覇の掛かっているクラグオー3.5倍。3番人気は前走1年ぶりもJRA所属時代に重賞3勝の実績光るシルクメビウス5.0倍。4番人気は夏にホッカイドウ競馬に転入、3連勝中のキタノイットウセイ7.6倍。5番人気は今シーズン重賞勝ちは無いものの、OP戦4勝と堅実に活躍したニシノファイター8.7倍と続きました。

クラグオー・ニシノファイターウルトラカイザー・キタノイットウセイ道営記念スタート直後とゴール前

(クラグオーばっか見てたんでレース展開は見てなかったんですが)勝ったのはウルトラカイザー(林和弘厩舎)、吉原寛人騎手鞍上のキタノイットウセイの追撃を振りきって優勝、ホッカイドウ競馬の頂点に立ちました。ウルトラカイザーはつつみ牧場(新冠町)の生産馬、兄にJRA重賞2勝のアスカクリチャンがいますが、そのアスカクリチャンが天皇賞(GT)で故障を発症、引退種牡馬入りが決まったばかりだっただけに兄に捧げる勝利となりました。2着キタノイットウセイ、馬主の北所直人氏(キタジョファーム代表)は似たような臨戦課程で挑んだ2009年ヒロアンジェロに続き悔しい2着でした。

道営記念表彰式・騎手交流会の様子注目していたクラグオーは内4〜5番手を進むレースだったんですが、4コーナーでは既に力尽きた感じでズルズルと後退、ブービーの11着と大敗してしまいました。最終レース後の騎手交流会で宮崎光行騎手と話すことが出来たんですが「状態が良くなかった」との事。残念ですがまだ4歳馬、来年再びこの舞台に戻って来てくれることを期待しましょう。

最終レース後にはメインスタンド内で今年もケーキが振る舞われ、騎手交流会が行われました。ゲスト騎乗の吉原寛人騎手や怪我で療養中の五十嵐冬樹騎手も姿を見せてファンに囲まれていました。その後、騎手が勢揃いしてフィナーレイベント、101勝で今年のリーディング1位に輝いた岩橋勇二騎手の表彰が行われました。

あっという間の7ヶ月でしたが、これにて今年のホッカイドウ競馬も閉幕。細かい数字データは後日マスコミ報道されるでしょうが、今年の売上は前年比112%と好調だったようです。地方競馬全体に言えることですが、J-PLACEやI-PATなど眠っていた需要(PAT会員)を掘り起こせたのは大きいです。更なる魅力作りに務めファンの裾野を広げてくれることを期待したいです。(2014.11.14UP)


第58回ステイヤーズカップ(H1)はクラグオーが優勝、クラキングオーとの親仔制覇を達成!

クラグオー9/17(水)門別競馬場にて第58回ステイヤーズカップ(H1)〔アドマイヤムーン賞〕が行われました。晴れてたと思ったらゲリラ的な豪雨が襲ったりする不安定な天気が続くので、門別まで行くか行かないか迷ったんですが、何とか時間が出来たので19時に家を出てステイヤーズカップ(H1)だけを見に門別競馬場に行ってきました。

6月まで南関武者修行(船橋/矢野義幸厩舎)に出ていたクラグオー、南関では5戦を消化し1勝2着1回3着3回、596万円の賞金を稼ぎましたが、「道営記念(H1)出走にはホッカイドウ競馬に所属し3戦消化が必要」という内規があるので7月に堂山芳則厩舎に戻って来ました。南関A級でいい勝負してたので、すぐに重賞戦線に出てくるだろうと思ってたのですが、甘かった。

佐賀で中島記念を制したウルトラカイザー、岩手で北上川大賞典を制したモズが立ちはだかり、オープン戦で3戦連続2着、特にウルトラカイザーに負けた2戦は完敗と言ってもおかしくない敗北でした。同じ位置から追い出したら離されるばかりの負け方に「追って甘い…」という厳しい評価もありました。

そのクラグオーの転入4戦目が父クラキングオーが制したステイヤーズカップ(H1)、姉のクラキンコはこのレースに2度挑戦しましたが3着2回と勝てませんでした。2600m戦のこのレース、かつて短距離戦を主戦場にしていたウルトラカイザーは流石に出て来ませんでした。モズ相手なら何とかなるんじゃないかとパドックを注視。

1番人気はそのモズ、これが転入2戦目なので明らかに道営記念(H1)でもライバルになるでしょう。2番人気は星雲賞(H3)で初重賞制覇、今期6戦3勝2着2回3着1回のグッドグラッド。3番人気が我らがクラグオー、4番人気が王冠賞(H1)を制した3歳馬スタンドアウト。以下スーパーパワー、ニシノファイターと続きました。クラグオーとニシノファイターはどちらも堂山厩舎の加藤厩務員の担当馬。加藤厩務員は付き合いの長いニシノファイターを曳いています(こっちが勝負気配ってこと?)。

ニシノファイター・モズスタート直後・ゴール前の叩き合い嬉しい初重賞制覇がH1レースでした

生まれて5日目のクラグオーと母クラシャトル・それを見ていた父クラキングオーモズが逃げ、2番手をニシノファイター、外にスタンドアウトを置き、クラグオーはラチ沿い4番手からのレース。淡々と進んだレースですが2周目向正面で馬群が固まって来ます。先に抜けだしたニシノファイターをじっくり見て、残り200mからニシノファイターと併せての叩き合い、半馬身交わしたところがゴールでした。クラグオー初重賞制覇の瞬間です!

嬉しい重賞初勝利がH1レース(JRAで言うGT格)、姉も果たせなかった父クラキングオーとの親仔制覇を達成しました。殊勲の宮崎光行騎手によると「ニシノファイターが2着に残るように可愛がった」とのことで見た目以上の完勝だったようです。堂山厩舎ワンツー、加藤厩務員担当馬のワンツーなんですが、逆の結果だったら心から喜ぶことが出来なかったですね。パドックではニシノファイターを曳いていた加藤厩務員ですが、枠場に入るとすぐにクラグオーを曳いていた代打の厩務員と交代していました。

表彰式ではダーレージャパンから副賞のアドマイヤムーンの種付け権(2014年度250万円)が贈られました。倉見牧場には「ダーレー種牡馬のスタリオン競走に強い」というジンクスがあったのですが、それが守られましたね。副賞の種付け権は馬主に贈られる場合と、生産者に贈られる場合の2パターンあります(馬主に付与される方が多い)。今回は生産者への副賞だったんですが、馬主/倉見光弘氏、生産/倉見牧場なんだから同じことですね。

ちなみに今春繁殖入りした“三冠馬”クラキンコはキングズベスト、“ワカオライデン最後の産駒”クラフィンライデンはパイロを受胎しています。どちらも、来春の産駒誕生が今から楽しみです。ホッカイドウ競馬も残り2ヶ月、頂点の道営記念(H1)に向けて戦いが繰り広げられます。(2014.9.18UP)


函館競馬場でゴールドシップの公開調教が行われる

8月13日、函館競馬場にてゴールドシップの公開調教が行われたので見に行ってきました。この公開調教、急遽決まったイベントで行くか行かないか迷っていたのですが、日にちが迫るとともに気持ちが抑えられなくなり、意を決して今年3度目の函館訪問することにしました。

前日の夕方には出口牧場でゴールドシップの全妹になる「ポイントフラッグ2014」を拝見。開催中の門別競馬場で少しだけレースを観戦し、(交通費節約のため)下道で函館方面へと向かいました。途中で局地的豪雨に見舞われたりもしましたが真夜中のドライブは流れもスムーズ、静内から計算すると350kmを約6時間半で踏破。函館競馬場には3:30分に到着し、北口駐車場の前で開門を待ちました。

ゴールドシップの全妹ポイントフラッグ2014早朝4:30北口駐車場・前日のスーパームーンが見守る中、公開調教前半は雨でしたがゴールドシップが姿を表すと降り止みました。先着100名に配られた人気店のサンドイッチ

ゴールドシップ調教の様子4:30に駐車場開門、競馬場の入場門に向かいましたが数人の徹夜組を含めて既に30名ほどが並んでいました。少し雨がパラつく厳しい状況でしたが、5時の開門前には300名近くの大行列が並びました。

5:00に正門横の入場ゲートが開きましたが私は整理券27番目でした。2階から外側スタンドに入る形になりますが、1ブロック(6席×10列)の客席がほぼ埋まり最終的には620名の競馬ファンを集めたようです。整理券を配った先着100名には特設ブースで函館市内で人気のカフェレストラン「PERRY'S BAR」の特製サンドイッチとコーヒーが配られました(美味しかったです)。

時折激しい雨が降る中の調教が開始。多くの馬が馬場に姿を現しましたが、事前に用意されていたゼッケン一覧表は早々と品切れになり馬番号の照会が出来なかったのは残念。ゴールドシップの動向に関しては広報担当者が逐一メガホンでアナウンスしてくれたので助かりました。5:38分にゴールドシップが姿を現すと降っていた雨も止み、ファンもラチ沿いまで歩を進めての調教観覧が可能になりました。内馬場で10分ほどウォーミングアップ、5:52分からウッドコースで一週前追い切りを開始しました。

先行する僚馬のアドマイヤランディ(1000万下)を追いかける形で調教開始、直線で軽く追われるとアドマイヤランディを交わし1馬身先着、5ハロン70.0秒(ラスト1ハロン13.2秒)と好仕上がりを感じさせる調教でした。レース後にはファンの前を通って、装鞍所からパドックに入りクールダウン。間近でゴールドシップの姿を拝むことが出来て多くのファンがカメラや携帯を構え、一挙手一投足に熱い視線を送っていました。

装鞍所からパドックに向かいクールダウン函館競馬場出張馬房ゴールドシップ

水仙店内・日替わり定食900円スタンドは全馬の調教が終わる9時過ぎまで開放されていました(私は車に戻って少し仮眠)。ゴールドシップは来週、ロゴタイプと追い切りを行い木曜に札幌競馬場に輸送するそうです。あくまで本番は10月の凱旋門賞(GT)ですが、一緒に参戦が予定されている3歳馬ハープスターとの初対決が実現する札幌記念(GT)当日は大混雑することになりそうです。。

レース後は、ゴールドシップを管理する須貝尚介調教師の父、須貝彦三氏(元調教師)が厨房で腕を振るう「食彩工房水仙」に立ち寄りました(旅打ちLXXXでもレポートしてます)。店内には須貝親子が関わった馬の記念写真やグッズが飾られ、競馬ファンにも楽しめる場所です。(主菜1品+小鉢3品を選ぶ)日替わり定食900円を注文、家庭的な味で美味しかったです。※この日はお盆だったので白飯が(北海道の甘い)お赤飯でした。

下道で日中に帰ると9時間以上掛かるので道路が空く夜中まで仮眠や観光して時間を潰し、翌朝に帰って来ました。今回のイベントは主催者的には想像以上の人出だったようです。人が集まりすぎて40名にゴールドシップの写真が当たる特別抽選会が早めに終わってしまうという不手際もありましたが、大成功のイベントでした。是非また企画して欲しい。(2014.8.14UP)※流石に下道での函館往復(トータル800km)は肉体的に辛く、翌日の門別ブリーダーズゴールドカップ(JpnV)は自宅観戦になりました。

※追記:ハープスターvsゴールドシップが初対決が実現!46000人が熱狂した札幌記念(GU)も見に行ったのですが、(怠けすぎて)レポートするには旬が過ぎたのでボツにしました。


“無事是名馬”種牡馬マンハッタンスカイの三粒種をご紹介

マンハッタンスカイ2013年6月撮影2008年の福島記念(GV)を優勝、2歳時から8歳時までで通算68戦7勝(獲得賞金25672.5万)を挙げ“無事是名馬”の代名詞とも言われたマンハッタンスカイ(父マンハッタンカフェ母デック/新冠町・カミイスタット生産)に初年度産駒3頭が誕生しました。既に種牡馬を引退し、現在は土佐黒潮牧場で功労馬として余生を送っている同馬の一粒種ならぬ三粒種をご紹介します。

2012年に競走馬生活を引退したマンハッタンスカイは静内の岡田牧場で種牡馬入り(種付け時はアロースタッドに出張する)しましたが、この年は牝馬に乗ろうとせずに種付けを断念。このまま種牡馬登録を抹消するという話もあったのですが、生産者のカミイスタットと繋養先の岡田牧場の熱意でもう1年だけ種牡馬登録を続けることとなりました。

牧場やスタリオンスタッフのケアが功を奏し、2013年は“男”としての自信を取り戻し3頭の繁殖牝馬を迎えることが出来ました。残念ながら産駒がデビューする2016年まで種牡馬登録を続ける余裕は無いので、種牡馬は1シーズン限り、その後は土佐黒潮牧場で功労馬になることが決まっていました。種付けシーズン後の7月には去勢され高知へと旅立って行きました。

2014年2/5に岡田牧場で初仔の「ソプランマリダフの2014(母父Persian Bold)黒鹿毛♀」、2/23には「ノーザンジュンの2014(母父クロフネ)芦毛♂」、4/9にはカミイスタットで「ヒシシャトルの2014(母父ボストンハーバー)鹿毛♀」と3頭全てが無事に誕生し、現在はすくすくと育っています。牧場関係者からは、3頭共「このまま順調に成長すればユニオンオーナーズクラブに提供したい」とのコメントも出ています。「数多く走りながら堅実な成績で賞金を獲得、年に一度は勝利の喜びを届けてくれる」一口馬主孝行だった父を超えるような馬に育って欲しいものです。(2014.8.5UP)※大きな画像は後日「名馬座」にてご紹介します。

ソプランマリダフの2014(2/5父マンハッタンスカイ・黒鹿毛♀)ノーザンジュンの2014(2/23父マンハッタンスカイ・芦毛♂)ヒシシャトルの2014(4/9父マンハッタンスカイ・鹿毛♀)


ホッカイドウ競馬開幕まで2週間、2歳能検の様子とクラキンコ近況

クラキンコの半妹でクラシャトル最後の産駒クラミネルヴァ昨年は22年ぶりの黒字収支となった(らしい)ホッカイドウ競馬、今年度は4/23から開催が始まります。昨年の開催が終わるとすぐに1歳(現2歳)が多数入厩し、今年のデビューを目指して調教を積んで来ましたが、開幕を1か月後に控えた3/19から能力検定(能検)がスタートしています。

この能検は門別競馬場で行われているのですが、一般に公開されています(実際に見に来ているのは牧場関係者が多い)。4/10に行われた能検には個人的に興味のある馬が多数出走していたので見に行ってきました。

7Rに出走、53.3秒で合格したナナイロ(牝、松本隆宏厩舎/父ヴァーミリアン、母ベンテンヒカル)は先日亡くなったライデンリーダーの孫。母ベンテンヒカルは笠松でJRA認定競走など3勝を挙げています。あまり活躍馬を送り出すことが出来なかったライデンリーダーの産駒の中では、ベンテンヒカルだけが唯一繁殖として残っている血統のようです。

8Rに出走、53.5秒で合格したクラミネルヴァ(牝、堂山芳則厩舎/父フサイチコンコルド、母クラシャトル)は“三冠馬”クラキンコの半妹。ライデンリーダーより1歳上のクラシャトル最後の産駒になります。

ライデンリーダーの孫ナナイロ、クラシャトルの孫クラヴィクトリー10Rに出走、54.4秒で合格したクラヴィクトリー(牡、堂山芳則厩舎/父トワイニング、母クラビッグレディ)はクラシャトルの孫。(私は見れなかったのですが)前半の能検には引退したダービートレーナー高橋成忠元調教師が馬主になって所有するユリカゴ(牝、田部和則厩舎/父メイショウサムソン、母ケイエスユリ)や、南関二冠牝馬ネフェルメモリーの初仔ゴールドザタッチ(牡、堂山芳則厩舎、父ゴールドアリュール)などが出走していました。ホッカイドウ競馬の開催は僅か7ヶ月間、一頓挫あるとシーズンを棒に振る可能性もあるので、どの馬も順調に進めて欲しいものです。

レース後には引退したクラキンコの様子を見に倉見牧場にお邪魔させて頂きました。初年度のお婿さんには自身がノースクイーンカップ(H2)の副賞で獲得したキングズベストが予定されていますが、種付けはもう少し暖かくなってからとのことです。同じ放牧地には2月に帰って来た“ワカオライデン最後の仔”クラフィンライデンが居ました。高橋はるみ知事の前で優勝したエトワール賞(H3)、重賞タイトルは一つですが南関で94戦7勝の成績を挙げ賞金だけならクラキンコより稼いでいます。この馬が引退し、現役のワカオライデン産駒は岩手のタグライディーンと金沢のサプライズアゲンの2頭だけになりました(後者はデータベース上だけの現役かもしれない)。※牧場の入口に「立入禁止」の看板が新たに設置されていましたが、家族経営の倉見牧場では多忙なため一般見学は行っていません。ご了承下さい。

果たして今年の2歳に第二のコスモバルクやプレイアンドリアルは居るのか?はたまた“萌える”血統の馬が居るのか?近場の門別競馬場とはいえ、見たい馬がいないと観戦モチベーションも上がらないのでスターホースの誕生が待ち遠しい。(2014.4.11UP)

クラキンコ&クラフィンライデン豪華な名牝ツーショット1歳下のライデンリーダーが亡くなったのでクラシャトルには長生きしてもらいたい



TOPページに戻る