毎月10日発行

2006年8月10日 
Vol.34
ookubo@pappa-tara.com

          



独自の視点で世界をみる
◆  エッセイ

『ああ、ダイエットかな』

日常から何が見えるか?
◆  
写真
『コイケ展シリーズ
〜トルコ編〜』

あなたの悩みごと、相談にのります!
◆ 
HのからだとこころQ&A
『人を醜いと思った瞬間は?』


多様な仕事を垣間みる
◆  
WORK
『僕の青空』関連企画

 

ああ、ダイエットかな

 
 「ダイエット」と聞いて、すぐに思い浮かぶのはソプラノ歌手のマリア・カラスのことである。
 マリアカラスはもう亡くなってしまっているが、ご存知の方は、大歌手であるとともに、目鼻立ちがくっきりとした美貌の歌手として認識していよう。スタイルも決して悪くはない。クラシックの歌手というとまるまると太った歌手が多い中、あの顔と身体の美しさは白眉であった。
 けれど、カラスは実はその昔、ずいぶん太っていたそうだ。まるまると太り、声は良くても、身体がね、と言われていたらしい。彼女の顔を知っている方ならば、誰もが認識すると思うが、あの目つきは尋常ではない。意思力の塊のような目つきで、太ったカラダを何とかしようとしたのだろう。いや、その頃はダイエット方法として流行っていた方法を用いてカラダを絞ったわけだから、なにもカラスが特別だったという訳ではないのではないかと推測もできるが、いずれにせよ、驚くべき方法で痩せたのだ。その方法とは蛔虫ダイエットである。蛔虫の卵を飲み、腹の中で育てて、自身は痩せるという手法。
 食事をしても、その栄養がカラダに回らないように、蛔虫に食わせ、自身は太らず、蛔虫が肥え太っていくという仕組みのダイエット方法だ。そして、痩せたら一気に、虫下しを飲んで、蛔虫を腹から排除するのである。
 ダイエット方法もいろいろあるが、この方法は確かに、分かりやすく、理にかなっているとも言える。蛔虫が食ってくれるのだから、痩せる。いやでも痩せる。そして化学反応を用いた薬によるダイエットでないだけ、健康であると言えよう。
 
 つくづく人間とは、自身に欲望があれば、どこまでも貪欲に身体を変えうる生き物だと思う。

 整形手術も最近は凄いらしい。整形の技術が上がったからだろうが、それにしても、いろいろな人がいる。自身を人形たらしめるべく、整形に整形を重ね、バービー人形化することが幸福だという人もいる。頭を小さくし、鼻をツンとさせ、唇に厚みを加え、頬をふっくらとし、顎を小さく、脂肪を取り去り、乳房を極端に大きくし、腹回りの贅肉をキレイにこそげ取って、引き締め、尻肉をグッと持ち上げ、足を細くし、皮膚のたるみを消す・・・等々、まったく昔日の面影を留めずに、マスコット人形化したり、あるいはアニメーションのキャラクター化していくわけだから、誰にも、彼女が誰であったかを判別できない。当人ですら分からない存在になっていくことに意識的に力を注ぎ込む人もいるのだ。何という欲求。存在の否定。そして、完全な新しい存在への肯定。ただし、それはモデルがいて、表面だけは自分を離れるが、内部は何も変わっていないという矛盾を抱え込む。いつまで経っても、内面の変化がない。だから、整形は飽くことを知らぬ。永遠に、整形のための整形すら行なわれることになる。

 もちろん通常のダイエットは存在否定どころか、自分自身をさらに肯定するために行なうものである。しかし、しばしば極端なダイエットは、自身の姿から逃れんがための存在否定になってしまう。肯定させるために始めたはずのダイエットだが、限界値を超えても尚、止めずに、目的が変容し、いつの間にか、ダイエットのためのダイエットになっていく人もいるのだ。痩せ続けることこそが目的化していく。自分の健康な容姿も存在もなくなる。だが、一度、その蟻地獄のようなダイエットにはまり込むと、なかなか抜け出すことができない。

 私も3年半前に、一気のダイエットをしたことがある。24年ぶりに舞台に立つために、約2ヶ月で10キロ体重を落とした。ダイエットも整形も似たようなものだと思うのは、自分の容姿が変わっていくことに快感を覚え出すと、実は際限がなくなり、僕自身、さらに細くなり、まったくの第一線で動いているダンサーの身体になってみたい、と思ったことがあるからだ。
 
 ダイエットは、結局は変身願望だろう。しかし、変身をし出すと、さらに変身したくなる。不思議なもので、自身の中に際限のない意思力を見いだしたりするのだ。
 すべからく、中庸こそが肝心。これを忘れずに、内臓脂肪を落とすことにしよう。

   
 
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コイケ展シリーズ
〜トルコ編〜
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このコンテンツは、からだ、こころの悩みごとに、小池博史がお答えするものです。

演出家とは、いわば「人間をみるのが仕事」というのが小池持論。その立場からの答えは独自の視点をもっています。

「からだとこころ」に焦点をあてていますが、「からだとこころ=人間」そのものです。広い意味で、恋愛、人生相談となるでしょう。

なお、医学的なご質問には応じられませんので、あらかじめご了承ください。

読者のみなさまより、質問を募集します。
件名
「小池Q&A質問」として、 こちらまでどうぞ。


ookubo@pappa-tara.com

 

人を醜いと思った瞬間は?

Question=A.Y(21歳 女)

 小池さんが普段生活している中で、人を心底醜いと思った瞬間、または美しいと思った瞬間はありますか?
 

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Answer=小池博史

 答長く生きれば、醜いと思うことも、美しいと思うこともたまにはあるものです。しかし、人は本当にいろいろな人がいて、こちらの理解の限界を超える方々は実に多く存在するものだということが何となく分かるようにはなってきます。

 人間は不思議なもので、どんなに醜いと思っても、別の側面に対しては頭が下がることもある。全面的に醜さだけ、美しいだけの人はいるものではない。それは当然、自分の価値観というのがあって、その価値観に完全に合致する人間など存在しないからに過ぎないのですが・・・。それでも、自分自身の欲求や希望があると、それに近づけるべく、人を基準値に持っていこうとする。だから、人は厄介です。

 面白いなあと思うのは、他者の視点の取り方です。実は物事は、どの視点から見ているかで判断はまったく違ってくる。しばしば思うのは、それは一面から見たら美しい人だと感じるかも知れないが、まったく別の視点から見たら、ただのお節介だったり、ありがた迷惑だったり、あるいは醜悪に変わる場合もあり得る、ということを人は実は分かるべきなのだと思います。

 ところが、表面的なものに流されるのが多くの人であります。真に深い考えはなかなか理解されにくいものです。浅い思考ほど、理解しやすい側面があることは否めません。
また、考え方次第で、どうにでも変わりうるものを、強固な意固地によって、自分を解放しないことが多い。そういう人は、だんだん醜さの塊になっていくのではないか、とも思います。
 
 醜さとは学習し続けない限りは消えていくものです。美しさも同じですが、しかし、カラダの奥底にしっかりと根付いた美しさは折に触れ、思い出し、そして気分のいい感覚に浸ることはとても生きていく上で有効だろうと思います。そういう感覚はどんどん育てたいですね。

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都内6か所で開催!
パパ・タラフマラの
『僕の青空』関連企画

 パパ・タラフマラの新作公演『僕の青空』に伴い、都内6か所で関連企画を行ないます。それぞれの会場の雰囲気に合わせた展示ですので、どの会場も見逃せません。この夏はパパタラ巡りが面白い!!


【関連企画 その1】コイケヒロシ写真展 ー僕の青空ー
『僕の青空』の世界観を、写真家としてのコイケ作品にて表現。


8/6(日)〜9/12(火)シネマアートン下北沢 ロビー 開催中!
入場無料 (映画を見なくても入場可)




8/20(日)〜9/2(土
)  add Cafe(アッドカフェ)(下北沢)
写真作品を観ながら、カフェならではの美味しいお楽しみ。
僕の青空オリジナルカクテル『MY BLUE SKY』期間限定発売中!



【関連企画 その2】パパ・タラフマラポスター展 
デザインが美しいと定評のあるパパ・タラフマラ公演の歴代ポスターを展示。

8/13(日)〜20(日) compound cafe(三軒茶屋)

【関連企画 その3】パパ・タラフマラの「僕の青空」写真展
舞台『僕の青空』のイメージをそのままダイレクトにビジュアル化した写真を展示。

8/20(日)〜27(日) mois cafe(下北沢)



【関連企画 その4】パパ・タラフマラオブジェ展 
昨年上演した『HEARTof GOLDー百年の孤独』のフィナーレで登場した巨大アリのオブジェを展示。間近で見られる滅多にないチャンス。

9/3(日)〜9(土) ギャラリーコンシール(渋谷)


【関連企画 その5】 久保薗美鈴とパパ・タラフマラ展
近年パパ・タラフマラの衣装を担当している若手デザイナー・久保薗美鈴デザインの舞台衣装・イラスト等を展示。会場内では舞台映像も流します。
 
9 /14(木)〜25(月) アップリンクギャラリー(渋谷)

 

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もちろん、『僕の青空』チケットご予約受付中!! 
本メルマガの読者で、公演のご予約された方には、オリジナルポストカードをプレゼントいたします。
 お申し込みはEメールにて、承ります。→こちら
  下記項目をご記入下さい。
 件名「僕青チケット申込み」
(1)お名前
(2)ご住所
(3)お電話番号
(4)ご希望公演日時
(5)枚数


 
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シネマアートン下北沢
世田谷区北沢1-45-15
スズナリ横丁2F
TEL:03-5452-1400
時間;初回上映から終映まで(プログラムによって異なります。お問合せください)
地図

 
add Cafe(アッドカフェ)
〒155-0031 
東京都世田谷区北沢3-20-18 宝ビル2F 
TEL:03-3467-7344
平日・土 12:00〜22:00
土 23:00〜2:00(Bar Time)

 

compound cafe
東京都世田谷区三軒茶屋1-41-12
first bld.2-4F
TEL:03-5779-6870
11:30 〜 24:00
無休
地図

mois cafe (モワカフェ)
東京都世田谷区北沢2-21-26
TEL:03-3421-1844
12:00〜24:00
無休

ギャラリーコンシール
〒150-0043
東京都渋谷区道玄坂1-11-3 4F
TEL:03-3463-0720
11:00 - 23:00
無休
地図

アップリンクギャラリー
〒150-0042
東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル2階
TEL:03-6821-6821
12:00〜22:00
無休
地図

 
パパ・タラフマラ新作公演
『僕の青空』

2006年9月7日(木)
〜12日(火)

7(木)8(金)11(月)12(火) 
→19:30開演

9(土)10(日) 
→14:00開演 / 19:30開演

*開場は開演の30分前
*上演時間は約70分

出演
小池博史
松島誠
池野拓哉
菊地理恵

会場
ザ・スズナリ
地図
155-0031 
世田谷区北沢1-45-15
Tel:03-3469-0511

チケット料金
(全席自由・日時指定・整理番号付)
前売券 3,800円
当日券 4,300円
割引券 学生・60歳以上割引3,500円
/ペアチケット7,200円

*未就学児入場不可
 
 

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発行・H island編集 大久保有花