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放電の種類  暗放電 火花放電 コロナ放電 グロー放電  アーク放電 冷陰極アーク放電 熱陰極アーク放電 沿面放電

 大気(ガス等)中に置いた電極の間に電圧をかけ、それがある限界を超えると、電極間に強い光や音が観察される現象をいいます。
  雷も自然界で発生する大規模な放電現象で、積乱雲に蓄積された摩擦電気が大気の絶縁破壊によって大電流を発生し、それによって空気が瞬間的に加熱され空気が急激に膨張するときに強力な衝撃波が発生し大音響がとどろき、また高温に加熱された空気からは強力な光を出します。

放電の種類   上に移動します
 放電の特長によって大きく暗放電、グロー放電、アーク放電に分類されます。
 詳細な説明はこちら暗放電グロー放電アーク放電を参照して下さい。
1、暗放電
放電開始前の状態には暗流(暗電流) は宙線や自然放射能等による電離のみによる電流が流れ、まったく光が発生しません。
不連続な放電として火花放電、コロナ放電があります。
2、グロー放電
 陰極からの2次電子放出のみを放電電流とする放電です。ネオンサインがこの放電です。
3、アーク放電
 放電の最終段階で、放電電流が冷電子放出や熱電子放出による放電です。
4、その他の放電
 絶縁物(固体)の表面に沿って放電する沿面放電、絶縁物(固体)の内部で発生する放電を絶縁破壊といいます。

暗放電(Dark Discharge) 詳細な説明はこちらを参照して下さい。   上に移動します
 気体分子は中性で、結合がなく、個々の分子は互いに離れていることから、電気を通すのに必要な自由に移動できる電子やイオンが存在しませんので、気体中に電極を置いて、それに電圧をかけても電流は流れません。しかし、詳細に見ると極僅かですが微弱な電流が流れます。それは宇宙線や自然放射能等が気体分子に衝突して気体分子をイオン化し自由に移動できる電子(自由電子)と正イオンが作られ(電離作用)ていて、これらが電極間の電界によって力を受け(クーロン力)、電極に向かって移動すると、極僅かな電流が流れます。これを暗流、または暗電流(暗流)といいこの領域を,暗放電といい
ます。

火花放電(Spark Discharge フラッシオーバ/flashover絶縁破壊あるいは全路破壊)   上に移動します
 自然に存在する荷電粒子によって生成された電子が次の分子を電離し、正イオンは陰極に衝突すると陰極材料から電子を叩き出す(二次電子放出)ことにより陰極から電子が放出されるようになます。この二つの作用によって生成される電子の量が、雪なだれのように増加し、電極間に大電流が流れると、気体が加熱され、高温になることから光が発生します。大電流が流れると電極間の電圧が低下してこの現象が消滅することがあります、大電流が消滅すると再び電極間の電圧が回復して再度光が発生するといった断続的な現象が火花の発生のように見えることから、この現象を火花放電といいます。
 火花放電から連続した放電になるとグロー放電やアーク放電と呼ばれる放電現象に移行します。
雷は空気の上昇による摩擦で静電気が発生し、性電気を大量に蓄積した積乱雲と大地間あるいは積乱雲相互間に発生する大規模な火花放電です。
 通常、気体中の放電あるいはある物体の表面を伝って発生する放電(沿面放電)のことをフラッシオーバ(flashover)といい、液体、固体、真空の中で発生する放電を絶縁破壊といいます。

コロナ放電(Corona Discharge局部破壊放電)   上に移動します
 コロナ放電は先の尖った電極(針電極)の周りに局部的に高い電界が生じることにより起こる持続的な放電をいいます。
針電極の電界の集中する部分に限定された発光部をコロナといい、コロナの状態は針電極の極性と電極間にかける電圧により状態が変化します。特に正極側の針電極に発生するものを正針コロナ(正極性コロナあるいは正性コロナ)、負極の物を負針コロナ(負極性コロナあるいは負性コロナ)と呼びます。

グロー放電(Glow Discharge) 詳細な説明はこちらを参照して下さい。   上に移動します
 グロー放電は低圧(大気圧の100分の1程度)の気体中で生じる持続的な放電現象です。
放電が持続的に継続するには、継続的に放電電流が流れなければなりません。そのためには、電子が電極から連続的に放出されねばならないのですが、グロー放電では電極間の電流は正イオンが陰極に衝突して電子を放出する2次電子放出が必要です。その電子が加速され気体分子を電離して大きな電流が流れる放電に発展するものです。
グロー放電の構造は気体の種類、圧力、放電管の形状などにより変化します。 

アーク放電(Arc Discharge) 詳細な説明はこちらを参照して下さい。   上に移動します
 グロー放電から更に電流を増加させるとアーク放電になります。グロー放電が高い電圧で小さな電流で、気体分子の温度も低い放電であるのに対し、低い電圧で大きな電流で、気体分子の温度も高い放電です。
アーク放電は放電電流が2次電子放出によらない放電で、大きく別けて、冷陰極アーク放電と熱陰極アーク放電の2種類の放電形式があります。

冷陰極アーク放電(Hot Cathode Discharge非熱アーク)   上に移動します
 陰極表面の非常に強い電界によって直接大量の電子が放出される電界放出または冷電子放出による電子が放電電流の主要部分を占める放電です。

熱陰極アーク放電(Cold Cathode Discharge熱アーク)   上に移動します
  正イオン衝突等によって陰極が加熱されて局部が非常に高い温度(沸点近く)になると、陰極から大量の電子が放出され(熱電子)、これによる電子が放電電流の主要部分を占める放電です。

沿面放電   上に移動します
気体、あるいは液体中の放電ギャップの間に絶縁体(誘電体)が存在する場合、コロナ放電あるいは火花放電では絶縁物の表面に沿って樹枝状の放電路が形成されることがあり、この様な放電を沿面放電と呼びます。

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