電子の基礎知識  Aコース   top map map3 電子の基礎知識 陽子の基礎知識 原子の基礎知識 原子核 中性子 分子の基礎知識 三態の基礎知識  


 電子(Electron)は物質を構成する素粒子の一つで、負の電荷を持ち、
原子原子核と電子によって構成され原子核の周りをとびとびのエネルギー状態(量子状態)を取りながら存在し、それを電子殻といい、電子殻には存在できる電子の数が決まっていて、最もエネルギーの低い電子殻から順に電子殻の位置を満たしていきます。
 原子にとらえられていない自由電子が電気の流れの担い手ですが、自由電子の移動する方向と電流の流れる方向は逆です。 ただし、電荷を運ぶという意味では、正孔(ホール)やイオンも電流の担い手になります。
  原子を物質の最小基本粒子と見なして、これ以上分割できない基本的な粒子と考えてきた古典的な原子理論
から、JJトムソンによる電子の発見は原子よりも小さなものがあることを証明し、これまでの認識を一新して、新たな素粒子の世界に大きく踏み出すことになりました。
 その第一歩がラザフォードの原子モデルです。彼は原子核の発見者ですが、従来考えていた原子の大きさに比べ、原子核が非常に小さいことから、原子核の周りを電子が回転していると考えました。水素原子の場合、陽子1個からなる原子核の周囲を1個の電子は回転しているとする原子モデルを考えました。



1.原子モデル
ラザフォードたちが考えた水素原子の原子モデルです。


水素原子の場合、陽子よいし)1個からなる原子核げんしかく)の周囲を1個の電子が回転しているとしていますが、電子は素粒子(そりゅうし)の一つで負の電荷でんか)電気の量のこと)を持ち、回転すると電磁波を出すことが知られており、電子は電磁波の放出によって次第にエネルギーを失い速度が低くなることから原子核に近づき、最終的には原子核に吸収されてしまうはずですが、電磁波も出していず、電子が原子核に吸収されることもないという疑問がありました。これに回答を与えたのが量子力学でした。

2.量子力学
 ボーアは量子力学を確立して、電子のの取り得る軌道は段階的であり、古典力学では粒子の運動の状態は粒子の位置と速度で表され、時刻を決めればその粒子の位置と速度は決まりますが、量子力学では時刻を決めても粒子の位置は決まらないし、位置と速度は同時に確定できないことを示しました。
原子構造のボーアモデルBohr Model)
  ド・ブロイは電子は波であると考えれば電子が電磁波を出さないでも原子核の周りを回転することができるといいました。
 そしてシュレジンガーはその考え方を方程式にし、その方程式を解くと水素原子でおきている現象がうまく説明でき、原子がつぶれることが無いことを説明しました。それによると、電子はラザフォードのモデルのように楕円軌道で原子核の周りを回っているのではなく、簡単にすると、波のように振動しながら原子核の周りを回転していると考えることができます。



そして、ド・ブロイの電子は波であるとする考えを進めて、 ハイゼンベルクもこの現象を説明する方程式を作り、その方程式を解くと、粒子の位置と運動量を同時に決定することができないことが判明しました。同じく、シュレジンガーの方程式でも粒子の位置と運動量を同時に決定することはできないが、ある位置に電子の存在する確率は計算できるといいました。
 このように、電子は量子力学に基づいて計算できる(量子論による電気の理解)ようになり、粒子としての性質と波としての性質を併せ持っていて、電子の存在する位置と運動の大きさと方向を同時に明確にすることはできませんが、ある位置に電子が存在する確率は明確にできます。






3.スピン
 電子が移動したり、回転したりすれば、磁気現象が生ずることが知られていましたが、アルカリ金属の発光スペクトルの研究中に、電子には2種類の異なったスペクトルが観測され、それは、電子自身が回転しているように見えたことから2種類のスピンがあり、これが、磁気特性に大きく関与していることがわかってきました。

4. 電子と光の関係  
 原子核の狭い領域の中に陽子が何個も閉じ込められているのは、陽子が持つ正の電荷は互いに反発することから、この電気の反発力に打ち勝って陽子をこの狭い原子核の中に閉じ込める力があるはずであるとの考えから、素粒子間に働く力(4つの力)は素粒子が互いにある粒子を吸収したり放出したりする(粒子の交換)ことによって生ずるとする考え方にしたがって、湯川は陽子や中性子は中間子を交換することによって結合しているとする説を発表し、それが証明されました。
 したがって電荷の持つ力も同様に粒子を交換していると考えられ、それは光子ですが、光子は光そのものですが、それと共に電気の力を伝播する媒体でもあります。電荷によるクーロン力は光子を放出し、吸収する(光子の交換)によって力が伝達されます。
 この様子を詳細に見ると、電子の周囲では光子が生成され遠くに飛んでいくものもありますが、飛び込んでくるものもあり、生成してすぐに戻ってくるものも沢山あり、 電子の周囲にはエネルギーの異なる(遠くまで飛ぶものと近くで放出・吸収を繰りかえすものが混在している)光子が群がっていると考えられています。
 電子の周りでは光子が放出され吸収されますので、電子の周りに雲のようにさまざまなエネルギーを持つ光子が群がっているように見える?のであると考えることもできます。
 ところで、電子の大きさ(寸法)はどれだけであるのか、電子がある塊であるとすればその塊の形状や表面の様相はどのようになっているのでしょうか?  下の図は正確ではありませんが、さまざまなエネルギーを持った光子に包まれて(光子の雲)見えない?ことにしてあります。





関連事項
素粒子とは
誕生は
発見者は
名付け親は
重さは
大きさは
電荷とは
電子が自転
電子が光を出す
量子論による電気の理解
4つの力 (重力、電磁力、強い力、弱い力) 概説

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