≪弘前オペラ30周年記念誌・2001/3/31発行≫より

『私とオペラ』
 長坂先生からの突然の電話で「オペラのお化粧についてちょこっと相談があるの・・・関係者が伺いますので力を貸してちょうだい」と言われました。どんな方がオペラをやっているのかと思いながらお待ちしました。
 当時は先生の舞台の衣装やいろいろな洋服を作らせていただき、ファッションデザイナーの仕事をしておりましたので、メイクの仕事は?と頭をひねってみました。数日後、現れたのは直美さん。赤ちゃんをおんぶして、2~3歳の坊やの手を引いて、オペラとはとてもかけ離れた、縁のない感じで、驚いてしまった事を今でも思い出します。
 それがまた舞台に出ると立派にその役をこなしているのにはさらに驚かされたものです。
 舞台メイクは普通と違うので、すっかり悩みました。
その頃、外国のメーカーの方で『風と共に去りぬ』の映画のメイクをした方が指導に来るということで、興味を持って出かけました。10日間の研修、試験の結果ライセンスをいただき、オペラをお手伝いするようになりました。
 「ラ・ボエーム」の時だったでしょうか、志鳥先生に「メイクをかえたでしょう?」と言い当てられ、ずいぶん注意深く見られてることに気づき、手が抜けないのだとだんだん細かく気をつけるようになり、役に合ったメークができると嬉しくなったものです。無我夢中で1公演60人以上のメークをして30年近い年月が過ぎてました。          
メーク担当  宮川 喜久代