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無題

 

「〜〜〜〜っ」

「あれ?フェイトちゃん?どうしたの」

 変な体勢で固まっている私に、なのはが不思議そうな目を向ける。

 ……けれど、ここで悟られてはいけない。

「な、なんでもないよ」

 にっこり笑顔で返して見たけれど、それは余計なことだったようだ。

「ふぇーいとちゃーん、私達の間に隠し事は無しだよね?」

「え、えと、隠し事というほどでもないです」

 笑顔で迫るなのはに思わず敬語になってしまう私。これでは何かありますと自分で言っているようなものだ。

「嘘はつかない方が身のためだと思うんだけどな〜」

 すぐ目の前にある笑顔のなかの、ちょっと意地悪な瞳。

 これは……まずい。

 そう思った瞬間、つん、と足に触れるなのはの指先。

「〜〜〜〜〜っ!」

 言葉で表せないような感覚が、足下からじんわりと響いてきて、私は再び変な体勢で固まる。

「にゃはは、やっぱり。足しびれたんでしょ〜?」

 私の反応に、すごく嬉しそうななのは。

 ……うぅ、こうなるからばれたくなかったのに。

 さりげなく後退して距離を取るけれど、もちろん、なのはは捕らえた獲物を逃すような真似はしない。

「ふぇーいとちゃん♪」

「な、何?」

 お互い笑顔だけれど、その間には実戦さながらの空気が降りる。

「えい!」

「なっ!?」

 伸びてきた手をよけようと動くと、再びしびれが回る。

「な、なのはぁ、お、お願いだから、触らないで」

 情けない格好で固まりながら降参の意を示すけれど、なのはは嬉しそうににじり寄ってくる。

「大丈夫、だいじょーぶ。痛くしないから〜」

「なのは、それちょっとやらしい……っあん!」

 すすすっ、と指先が足に触れ、そこからじわーんとしびれが広がる。

「フェイトちゃんの声の方がやらしい気がするけどな〜」

「やっ、だめっっ!」

 ちょんちょん、となのはが触れるたび言葉にならない声が漏れる。

「実は、ちょっと気持ちよかったりする?」

「そ、そんなこと……んっ」

 さわ……と、急になで上げるようになのはの手がふくらはぎを滑る。

 ただのしびれとは違う、快感に似た感じが全身を駆け抜けていく。

「な、のは……?」

 私の呼びかけに答えず、なのはが真顔で顔を寄せてくる。

 そのまま軽く唇を重ねられ、私は足のしびれも忘れてその感触に酔う。

「……フェイトちゃん、可愛すぎる」

 唇を離し、真顔のまま責めるように言われる。

「そ、そんなこと言われても……」

「そんな事言う。……フェイトちゃんがあんまり可愛いから、すぐ我慢できなくなるんだもん」

 そう言うが早いか、がばっと押し倒される。

「えーと、なのは?」

「いただきます」

 にっこり笑顔……つまりはそう言うことらしい。

 いつも通りの展開に思わず苦笑。

 だけど、優しく触れる温かい手のひらに、私はすぐに酔いしれて。

 深い口づけと共に、今度は頭の奥がしびれていくのだった……