
☆ ユンカース博士と全金属機
ユンカース博士は世界で最初の全金属飛行機を作りました。
この構造は、ジュラルミン管多桁構造に、波板を外板として貼り付ける方式でした。また中央翼は胴体と一体構造となっており、翼型はゲッチンゲンの厚翼を採用しています。以上により、現在の航空機の原型である、低翼単葉全金属飛行機が初めて世に出た訳です。
ユンカース J・1実験機
*世界で最初の全金属製飛行機
*完全片持ち式主翼
ユンカース F13
*の全金属製飛行機
*完全低翼単葉主翼
私の注目
今でこそ、迎い角をつければ下駄でも空を飛ぶという冗談が出るくらいですが、エンジン出力の少ない当時にあって、機体の軽量化は最大の課題でした。それをあえて全金属製という課題に挑戦した博士のチャレンジ精神には脱帽です。
技術的な挑戦には、その時代の技術のインフラを考え、段階的に技術的なステップを上がっていく方法と、思い切った革新的な目標を掲げ、挑戦してい中で周辺の技術を引き上げていく方式がありますが、技術者の夢としては革新的なステップを踏みたい心もあります。
そのためには日頃から、目標は不可能と思われる位のところに設定したいものですね。その為には全○○とか、オール○○とかという開発コンセプトを掲げることも必要です。
ただ、戦争をしているようなときは、物量が勝負ですので、革新的なものができても、その量的な追随ができないと敗れ去るしかありません。
ドイツにはかなりそのような悲劇がついて回りました。
日本に同じような側面もありましたが、どちらかというと現実の工作レベルを無視した無理な設計をしてしまう風土があったような気がします。
別項でデザインレビューの話をしましたが、設計者は常日頃から製造現場の声を聞き、工作方の限界を見極めるのと同時に、それのブレークスルーする方式を設計、製造方法の両面から常に考え続ける習慣をつけておきたいものです。
胴体と主翼中央部の骨格構造です
注)低翼単葉の特許は第一次世界大戦中にユンカースが博士がドイツで取得されましたが、ドイツの敗戦で無効になったと言われています。