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ひじや矯正歯科
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今月のトピックス

  こちらの今月のトピックスのコーナーでは、毎月新しい治療例や歯に関するちょっと気になる話題などを紹介していきます。これから矯正治療を始めたい方も、現在治療中の方も、このホームページを通してよりいっそうのご理解を深めていただければと思いますので、ご意見ご要望などおよせください。どうぞよろしくお願いいたします。

トピックス バックナンバー
2012年  9月 歯が溶ける!? −酸蝕(さんしょく)
2012年  10月 矯正治療の最大の敵 歯周病 
その他のバックナンバー

注: 当院のホームページにおける症例写真はすべて実際に当院で治療した症例であり、患者の皆様の協力の下に承諾を得て掲載せていただいております。



2012年11月 取り外し式装置 EOAはスゴイ!!

今月は症例のご紹介です。
T期治療(乳歯・永久歯が混在する時期の治療)で使用する取り外し式の装置、中でも当院でもっとも多く使用しているEOAという装置についてお話していこうと思います。


まずはこちらの写真をごらんください。
10歳の男の子です。
<症例 1>

上顎前突です。咬み込みが強く下顎の成長が奥に押し込められています。プラス歯が生える隙間が足らず前歯がでこぼこになっています。
上下の前歯4本ずつと一番奥の歯が永久歯です。

次にこちらは治療開始から約1年、現在の写真です。

彼は平均して毎日9時間睡眠時に使用してくれていました。几帳面な子で使用時間を書き込むチェックシートも毎日こまめに書き込んで持ってきてくれます。

前歯のでこぼこも改善し、下顎の成長もしっかり促されて上顎の前突感もよくなってきました。
今後は犬歯(中央から3番目)の生え変わりもスペースが足らないのと、上下の歯の中心が合っておらず、下顎がやや右にずれたかみ合わせになっているので、もう少し治療を継続中です。


次の症例はコチラです。
8歳の女の子です。
<症例 2>

上の前歯の永久歯が3本生えたところですが、真ん中の2本がねじれて生えており、真ん中に隙間もあります。奥歯のかみ合わせも出っ歯のかみ合わせです。

3年半後の現在です。ほぼ永久歯に生え変わりました。歯のねじれ・すきま・かみ合わせ、いずれもよくなっています。
やはり、毎日9時間くらい使ってくれました。歯の生え変わりに沿って装置を調整していき、永久歯が上手く生えてくるように誘導してくのがポイントです。

次の症例はコチラです。
6歳の女の子です。
<症例 3>

上の歯並びはそうでもありませんが、左下の歯が1本内側に入っているのと、一番の問題はかみ合わせが右にずれていて、右奥の歯のかみ合わせが逆になっています。このまま放置すると成長にしたがって顎の形がゆがんでしまうので、早めに治してあげないといけません。

約5年後の写真です。治療自体は2年弱で、はじめに固定式の装置で上顎の拡大を半年おこなった後、EOAで顎の位置の誘導と下顎のでこぼこを治しました。
その後、永久歯がすべて生え変わるまで、経過観察を続けてきました。すべての永久歯が生えそろい、かみ合わせのズレもなく良く安定しています。

次の症例はコチラです。
<症例 4>
7歳の男の子です。

上顎前突、正中離開(歯列の真ん中に隙間)、叢生(でこぼこ)とひととおりそろっています。
中でも顎が小さいので、歯の生える隙間がかなり足らず、現時点ですでにでこぼこになっていますが、、これから生えてくる永久歯のスペースがまったく足りません。
正直、拡大だけでそれだけのスペースが確保できるかは五分五分です。確保しきれなかった場合は抜歯によるU期治療(永久歯が生えそろってから固定式の装置で行う治療)が必要になってきます。

2年9ヶ月後です。最初は気持ち悪くて使えないと言ってなかなか装着できませんでしたが、毎日20分くらいから少しずつ使用時間をふやしていきました。
最終的には毎日10時間くらい使えるようになり、期間はかかりましたが、別人のようにきれいになりました。乳歯はすべて永久歯に生え変わり、でこぼこもありません。
ただ、装置の使用を中止して2ヶ月たったところで、少しでこぼこが戻りそうな傾向がみられたので、もう少し装置を使ってもらうことにしました。拡大量が多かった分少し戻りやすいようです。
今後は一番奥の12歳臼歯が生えて歯並びが安定するまで経過観察を続けます。 しかし、これなら、抜歯もU期治療もまず必要ありません。



さて、いろいろな症例をご紹介しましたが、こちらが治療に使用した装置EOAです。
              
ごらんいただいたように、EOAはとても応用範囲の広い矯正装置で、様々な症例を治療できます。

基本の機能としては顎の成長をうながして歯のアーチを拡大し、歯のでこぼこがきれいに並ぶスペースを作ります。

アーチの拡大だけであれば、一般的に良く使われるのは拡大床とよばれる装置ですが、拡大床でできるのはアーチの幅を拡大するろころまでで、拡大して出来たスペースに歯を並べることはできません。

対してEOAはワイヤーのバネがついているので、幅を拡大しながら、上記の症例のように前歯のでこぼこを並べたり隙間を閉じることができます。

 <拡大床>
    

 
また、拡大床が上あごなら上あご、下なら下と各顎にはめ込んで使用するのに対し、EOAは上下一体で咬みこんで使うマウスピースタイプなので、上下一度に拡大できるのに加え、出っ歯や受け口・左右のズレなどの上下の顎の位置関係を改善することもできます。

つまり、EOAは『顎の拡大』、『でこぼこの改善』、『前歯の隙間の閉鎖』、『顎位の誘導』といったマルチな機能を持った装置なのです。
適切なタイミングできちんと使用すれば、乳歯期のEOA治療だけで矯正治療を完了できることも多く、EOAは最強のT期治療装置といえます。

しかし、寝るときにマウスピースをつけて寝るだけで、歯並びが良くなっていくなんて、なんだか不思議な感じですよね。

次回は、このEOAがどのように働いて歯並びを治していくのか、その実際についてお話していきたいと思います。






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