HOME サイトマップ リンク お問合わせ
医療法人
ひじや矯正歯科
-HIJIYA ORTHODONTIC OFFICE-

医院紹介 治療例 治療法と治療装置 Q&A アクセス

今月のトピックス

 こちらの今月のトピックスのコーナーでは、毎月新しい治療例や歯に関するちょっと気になる話題などを紹介していきます。これから矯正治療を始めたい方も、現在治療中の方も、このホームページを通してよりいっそうのご理解を深めていただければと思いますので、ご意見ご要望などおよせください。どうぞよろしくお願いいたします。

トピックス バックナンバー
2010年10月 「後戻り」と「保定」 −矯正治療、その後に・・・−
2010年11月 歯の生える場所が入れ替わる!? −移転歯−
その他のバックナンバー

注: 当院のホームページにおける症例写真はすべて実際に当院で治療した症例であり、患者の皆様の協力の下に承諾を得て掲載させていただいております。無断での転載等はご遠慮下さい。



2010年12月 移転歯2 −治療例−

 先月ご紹介しました、歯の生える場所が入れ替わって生えてくる『移転歯』という症例。今月はどのように治療していくかを実際の症例を見ながら解説していこうと思います。

こちらがその症例。11歳9ヶ月当時の写真です。



一見、特に問題は無いように見えます。

そもそも、この方はこの1年前に上顎前突と前歯の叢生を主訴に来院されました。
EOAを使用してある程度治ってきたところです。


しかし、ここで、初診時から気になって注目してきたひとつの問題がいよいよ浮上してきました。
レントゲンを見てみましょう。





番号をつけてあるのが永久歯です。
3と5は上の方にありますね。つまり、まだ生えておらず上あごの骨の中にある状態です。

ここで問題は3の犬歯の位置です。
5は生え変わる乳歯とちゃんと縦に並んでいるのに対し、3は2と縦ならびになっていて乳歯とはズレています。



正常な状態のレントゲンと見比べるとよりはっきりわかりますね。

黄色い矢印がこの先、歯の萌出する進路です。

乳歯は本来、左図のように真下から来る永久歯に押されることで徐々に歯の根っこが溶けてなくなり、最終的に乳歯は頭の部分だけになって抜け落ちるのが正しい状態です。
右図の場合乳歯は抜けずに残ったまま、3の犬歯は1.2の前歯の間に割り込むように萌出し、歯並びは激しく凸凹になります。また、悪くすれば、2の根っこが3に押されて溶けてしまう危険があります。

もう一度歯の写真を角度を変えてみてみましょう。


矢印の部分の盛り上がりがわかるでしょうか?

今まさに1と2の間に3の犬歯が萌出しようと盛り上がってきています。



さて、前フリが長くなりましたが、ここからが治療の開始です。

まずは、犬歯を生えさせる場所を用意するために乳歯を抜いてもらいます。
そのうえで、動かすべき犬歯に装置をつけなければ始まりません。犬歯はかなり骨の表面に盛り上がってきていますから、一番出っ張った部分の歯ぐきを少しだけ切りとってやれば、ブラケットがつく分くらいは犬歯の先っぽが見えてきます。
痛そうな話で恐縮ですが(もちろん切るときは麻酔をかけます。)、犬歯があまり深い位置にある時点では、たくさん歯ぐきを切らないと犬歯が見えてきませんし、自然に生えてくるまで待ったのでは、動かすのに手遅れになります。
我々はこのぎりぎりのタイミングを待っていたのです。

ということで、装置がついた状態がこちらです。

装置がついて1ヶ月経ったときの写真です。少し動いてきているので、かなりしっかり犬歯が出てきています。
上からみると、こんな感じになっています。

これはLA(リンガル・アーチ)という装置で、内側の太いワイヤーが奥の大臼歯に固定されています。
その中ほどから両外に向かってのびている細いワイヤーのバネが矢印の方向に動いて先端に結び付けられた犬歯が引っ張られていくという仕組みです。
横から見ると歯の位置関係がわかりやすいと思います。

空きスペースに向かってまっすぐ斜めに引きおろすと、2番目の歯とぶつかってしまいますから、まずは真横に動かします。




4ヵ月後。

犬歯は正しい位置までやってきました。

あとは下に引っ張って下ろしていきます。
隙間の幅の微調整と前歯全体をキレイに一列にするためにも前歯にもブラケットを装着しました。






完成。

入れ替え開始から1年1ヶ月。無事キレイな歯並びになりました。

前歯部のみの治療の希望でしたので、ここで治療を終了し、歯並びを安定させる保定に入りました。
前歯は後戻りしないように、裏側から固定しています。

今月ご紹介しましたこの症例は、先月お話した3パターンの移転歯の治療法のうちの)の『歯の位置を正常な順番に入れ替える。』という方法です。
難易度は高いですが、今回の症例は治療を開始したタイミングもよく、移転歯以外の上顎前突と叢生もあらかじめ充分改善されていたので、全体に非常にスムーズに治療できた症例といえます。
できれば、みなさんこの症例ぐらいのタイミングで来院していただけるとありがたいのですが、そうとばかりも言っていられないので、最後にもう2例、入れ替えの症例をご紹介しましょう。


<症例2>
初診時 8歳10ヶ月 女子
治療前 右上に永久歯の犬歯(3)が1・2番目の間に生えてきており、犬歯の頭の部分は完全に生えきっています。

治療中 治療開始時は横のほうの歯がまだ乳歯だったので、前歯と一番奥の永久歯のみに装置をつけて1年半、なんとか本来の順番に並べ換えができました。
ちょうど他の永久歯も生えそろってきたので、これから全部の歯に装置をつけて、全体の歯並びを整えていきます。

治療後 全体の治療に入ってから1年9ヶ月。無事治療終了!
<症例3>
初診時 23歳4ヶ月 女子
治療前 左上の永久歯の犬歯(3)が1・2番目の間に生えています。乳歯の犬歯は抜けずに残ったままです。成人で完全に歯が生えきったこの状態で何年も経っています。

治療中 乳歯は抜歯し、全体の歯に装置をつけて全顎で治療を始めました。8ヶ月後、一見かなり並べ替えがすすんでいます。
しかし、ここからが問題です。写真では歯の傾きがわかりにくいのでレントゲンで示します。



歯の根っこが交差しています。永久歯が生えてずいぶん経っていたので根っこの位置自体も入れ替わっていたからです。
ここから2番の歯の傾きを治すのにはずいぶん苦労しました。
装置のワイヤーを色々な形にアレンジして、何種類もかえながら時間をかけて治療していきます。

治療後 治療開始から2年5ヶ月。なんとか無事治療終了!




このページのTOPへ

  プライバシー&サイトポリシー COPYRIGHT(c)2007 HIJIYA ORTHODONIC OFFICE,All Rights Reserved.
>文字の大きさの変更方法