実験室


 伸ばし放題の西洋芝、どうなるの?
種子はケンタッキーブルーグラス・ムーンライト 2006年3月26日実験開始!
@ 左から順に、目土用の赤玉(肥料入り)、草花の培養土、砂を芝床にしたプランターです。2006年3月26日に種子蒔きをしました。
 それぞれの床土の特徴は
・芝生の目土…肥料入り、水分をタップリと吸収するが、水の抜けも良い。
・草花の培養土…既に草花を育てた使い古しの土。肥料分はまだ残っていると思われる。保水力はそれなりにあるが、保水できる水の量は目土よりも少ないことが重さから分かる。
・砂…養分ゼロのただの砂。粉砕砂なので目が粗い。保水力は期待できない。
A 連日の散水を経て、2006年4月8日(種子蒔き後13日目)に上の写真中央の草花の培養土、2006年4月10日(種子蒔き後15日目)に芝生の目土と砂でそれぞれ発芽を確認しました。赤玉と砂の発芽は、同日でしたが、新芽の大きさから、赤玉の方が、やや早めだったと思われます。発芽に関しては、床土の保水力によって、多少ではありますが、早い遅いの差が出ることが立証されました。ただ、当初の予想は@目土A培養土B砂の順だと思っていたのが外れてしまいました。原因として考えられるのは、散水時の水圧で種子が表面に出現しなかったのが培養土でした。恐らくそれによる影響だろうと思われます。
B 2006年5月7日、一切施肥をせずに約40日が経過しました。左の芝生の目土と中央の草花の培養土は芝高が低いものでも5p以上になっていますが、右の砂の芝高は数p程度に止まっています。写真でも右のものが、いかにも弱々しいことが分かるかと思います。肥料分を含んでいるか否かの差だと思われます。
 しかも砂は病害にやられて周辺部分が裸地化してるのがお分かりでしょうか。
 
C 2006年5月20日、一切施肥をせずに約50日が経過しました。砂の病害は収まりました。左の芝生の目土は芝高が20pを優に超えています。草花の培養土の芝高は芝生の目土のものより数p程度低くなっています。そして右の砂の芝高は5p程度です。さすがに芝の目土と銘打つだけのことはあります。
 
まとめ
 芝の床土に、砂を用いると初期育生に難があることが分かりました。理由は肥料分と保水力が劣ることです。つまり、砂を床土にする場合は種子蒔き後切れ間なく散水を実施する必要があります。また、事前に充分な元肥を入れておくか、早期から薄い液肥を水の代わりに与える必要があることが分かりました。では、目土で床土を作るのがよいのでしょうか?答はNOです。あえて、さほど差が出ないものの2位に甘んじた培養土を推薦したいと思います。ここに実験室と実際の栽培地との差が出てきます。実際の栽培地は踏圧にさらされます。目土は踏圧により団粒構造が壊れやすいのが欠点です。踏み固められて空気や水の通りがどんどん悪くなっていくはずです。それに対して培養土の方はピートモスやバーミキュライがクッションの役割を果たし、実験室の状態を維持し続けやすいものと思われます。
 HIDE芝では恐らく今後床土の改良を行うことはないと思いますが、これから西洋芝を育てようと思われる方は金銭面の問題が解消できれば培養土で床土を作ることをお奨めします。金銭的に厳しいようでしたら、元からある土が、草花の培養土の質に近づくよう、ピートモスやバーミキュライト等を投入して床土を作ることをお奨めします。