今村前復興大臣の発言に係る要請書

脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーンの9団体は、今村前復興大臣の一連の発言に抗議し、下記の(1)〜(4)を求める「今村前復興大臣の発言に係る要請書」を提出しました。
要請事項
(1)復興庁は公式文書で、今村発言の問題点を明らかにし、謝罪すること。
(2)政府は「自主避難者」の住宅支援打ち切りを撤回し、国の責任で、住宅費の全額を支給する避難者住宅保障を実施すること。
(3)政府は福島原発事故被害者の「精神的損害賠償」打ち切り方針を撤回し、被害者の要求に沿った損害賠償の拡充を行うこと。
(4)政府は「福島原発事故の国の加害責任」を明確に認め、国の責任による健康手帳の交付、被害者の健康・生活補償を行うこと。そのための被爆者援護法に準じた福島事故被害者救済の法整備を行うこと。

また、2月28日政府交渉を踏まえた復興庁あて要請書、避難指示解除基準年間20ミリシーベルト以下に関する再質問書を提出しました。

要請書・質問書のダウンロード
今村前復興大臣の発言に係る要請書
2月28日政府交渉を踏まえた復興庁あて要請書
避難指示解除基準年間20ミリシーベルト以下に関する再質問書

復興庁は公式文書で、今村発言の問題点を明らかにし、謝罪せよ
 自主避難者の住宅支援打ち切りを撤回し、国の責任で住宅保障せよ
  20ミリシーベルト基準による福島原発事故被害者切り捨て政策を撤回せよ
   政府・復興庁は「福島原発事故の国の責任」を明確に認め、原発再稼働を中止せよ

今村前復興大臣の「(「自主避難」は)自己責任」、「東北で、あっちの方だったから良かった」などの一連の発言に強く抗議します。
一連の発言で深刻な点は、第一に、原発政策を推進し福島原発事故を引き起こした国の責任を認めないことです。福島原発事故の「国の責任」を認めなければ、避難者の支援も住民の立場に立った復興もあり得ません。
避難者集団訴訟の前橋地裁判決は、津波被害を予見できたとして、東電が対策をしなかった責任と国が対策を取らせなかった責任を認めています。
第二に、今村前大臣は「自主避難」せざるを得ない状況にあることを、根本的に認めず、避難は自己責任とし、その上、「ふるさとを捨てるのは簡単」という言葉(3月12日NHK日曜討論で発言)で「自主避難者」を批判しています。
避難者集団訴訟の前橋地裁判決は、「自主避難」の合理性を認めています。
第三に、国の責任をとらないことに対して問い詰められ、「裁判だ何だでもそこのところはやればいいじゃない。」と「自主避難者」を突き放しています。ここには「被害と苦しみを与えたことを謝罪し、被害者の思いに沿って補償する」という姿勢のかけらも見られません。

福島原発事故で人権を侵害された被害者の苦しみを無視した「東北で、あっちの方だったから良かった」という差別的な発言に至るまで擁護し続けた安倍首相の責任は重大です。

今村前大臣の発言は、下記@〜Cに代表される、原発再稼働・原発事故被害者切り捨て政策を強行している政府の基本姿勢の表れです。
@福島原発事故の国の「社会的責任」として執られてきた社会保障的「被災者支援」をも切り縮めています。
 例えば、原発事故に即した法整備は行わず、健康保険の特例措置による避難区域住民の医療費(窓口負担)無料化、災害救助法適用による避難者の住宅費無料化(上限6万円)、などを行っています。
A年間20ミリシーベルト以上を避難基準とし、避難指示地域以外の住民を被ばくさせてきました。
B年間20ミリシーベルト以下を帰還の線量基準とし、帰還住民が公衆の被ばく限度の年間1ミリシーベルトを超える被ばくをこうむる状況であっても「帰還政策」をすすめ、住民に長期間の大量被ばくを強いています。
C重大事故が起こりうることを認めたうえで国民の多数が反対している原発再稼働を強行しています。

これらは、国民の生存権などの人権を侵害する憲法違反です。

復興庁は公式文書で、今村前大臣の発言のどこがどのように問題であるのか明らかにし、被害者に謝罪すべきです。
自主避難者の住宅支援打ち切りを撤回し、国の責任で、住宅費の全額を支給する避難者住宅保障を実施すべきです。
政府は「福島原発事故の国の加害責任」を明確に認め、国の責任による健康手帳の交付、被害者の健康・生活補償を行うべきです。そのための被爆者援護法に準じた福島事故被害者救済の法整備を行うべきです

国の責任で、住宅費全額を支給する避難者住宅保障を実施させよう

自主避難者の住宅費支援の2017年3月末打ち切りが1か月後に迫った2月28日の9団体政府交渉において、「自主避難者の住宅支援の継続」、「国の責任による住宅保障」要求に対して、復興庁は「一人でも路頭に迷う方がいらっしゃらない様に、また戸別訪問などを通じてしっかりと対応をして行きたい、また福島県とも協力して行きたいと考えております。」と回答しました。
4月以降の住まいが未確定の避難者が119世帯との調査結果が報じられています。政府の住宅確保の支援が至急に必要です。
福島県は4月から「打ち切りの緩和措置」に移行しています。収入上限を設けたうえで、2017年4月以降1年間は最高3万円、次の1年は最高2万円とする「支援の大幅縮小」です。国の責任で、住宅費の全額を支給する避難者住宅保障を実施させましょう。

ICRP2007年勧告取り入れのための「放射線障害防止の技術的基準法改定」反対

 政府は今国会でICRP2007年勧告取入れを目的の1つとして、放射線障害防止の技術的基準法を改定しようとしています。
 改定の骨子は、5条2項の「審議会は、前項に規定する事項に関し、関係行政機関の長に意見を述べることができる。」から「前項に規定する」という制限を取り払い、諮問によらずに放射線審議会が自ら調査し、意見を述べることを可能にするというものです。
主要な法文改定 : 放射線障害防止の技術的基準法 5条2
現行改定(案)
審議会は、前項に規定する事項に関し、関係行政機関の長に意見を述べることができる。 審議会は、放射線障害防止の技術的基準に関する事項に関し、 関係行政機関の長(当該行政 機関が合議制の機関である場合にあっては、当該行政機関。以下同じ。)に意見を述べること ができる。

ダウンロード  放射線障害防止技術的基準法の改正問題資料

 放射性同位元素使用施設等の規制に関する検討チーム第6回会合(平成28/12/15)で、原子力規制庁の西田亮三放射線対策・保障措置課課長は改定案の説明の中で「ICRP等の国際的な基準の迅速な国内制度への取り入れということができるようにしてまいりたい」と述べています。
 現行法は事故時の大量被ばく強要を含む法体系にはなっていません。しかし政府は、緊急事態宣言の下で、現行法の一般公衆の被ばく限度年間1ミリシーベルトをはるかに超える、避難の被ばく基準20ミリシーベルト以上とか、帰還の線量基準年間20ミリシーベルト以下、などを原子力災害対策本部で次々に決定してきました。
 これらの決定は、現行法の一般公衆の被ばく限度年間1ミリシーベルトを蹂躙し、人々ににがん白血病などの障害をもたらす被ばくを強要するものです。
 政府はICRP2007年勧告を国内法に全面的に取り入れ、事故時の大量被ばく強要を含む法体系にしようとしています。
 国会審議(衆・参 環境委員会)は反対意見が表明されず終了しました。
参考:環境委員会議事録  2017年3月14日衆議院  3月17日衆議院  4月6日参議院

福島第二原発廃炉署名を拡大しよう

 「2017原発のない福島を!県民大集会」から「東京電力福島第二原子力発電所の即時廃炉を求める署名 」の取組みが呼びかけられています。署名を拡大し、第二原発を廃炉に追い込みましょう。

 「2017県民大集会呼びかけ」の抜粋・・・私たちは、立場や意見の違いを越え「原発のない福島を」をスローガンに行動してきました。福島県ならびに県内自治体の各議会は、「東京電力福島第二原子力発電所の即時廃炉」を強く訴えてきました。しかし、国は「第二原発の廃炉は事業者の問題」といい、東京電力は「広く社会の人々の意見と、国のエネルギー政策の動向等を勘案し、事業者として判断していく」との姿勢を続け、互いに責任を転嫁しあっています。
 第二原発の再稼働などあり得ません。私たちは、歴史的な被害を受けた福島県民の総意として「東京電力福島第二原子力発電所の即時廃炉を求める署名」を行い、国及び東京電力に対し、第二原発の廃炉を明言し、そのうえで、第一原発の事故収束と廃炉作業に全力をあげることを強く求めます。

ダウンロード  福島第二原発廃炉署名 署名用紙

20ミリシーベルト基準による福島原発事故被害者切り捨て政策の撤回、甲状腺医療費の生涯無料化、原発再稼働中止を求める要請書にもとづく「2月28日政府交渉」に参加してください

ダウンロード  要請書(案)・団体賛同用紙    質問書    案内チラシ
  会場:参議院議員会館B107
  12:15 ロビーにて通行証配布
  12:25 会場(B107)集合
  12:30 打ち合わせ
  13:00 政府交渉 要請事項1〜3(内閣府防災、復興庁、環境省、厚生労働省)
  14:50 政府交渉 要請事項4、5(原子力規制庁、厚生労働省)
  16:00 交渉まとめと参加者意見交換
呼びかけ:脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン
連絡先:原子力資料情報室 東京都新宿区住吉町8-5曙橋コーポ2階B Tel:03-3357-3800
    ヒバク反対キャンペーン 兵庫県姫路市安富町皆河1074 建部暹 Tel&Fax:0790-66-3084

 2016年8月23日、7項目要請書(51団体賛同)に基づく政府交渉を行いました。
 その中から緊急性・重要性の高い課題に絞り、新たな要請書にまとめました。
要 請 事 項 (骨子)
1.20ミリシーベルト基準による福島原発事故被害者切り捨て政策を撤回せよ
2.国の責任により甲状腺医療費を生涯無料化し、甲状腺に係る健康手帳を交付せよ
3.国の責任による福島原発被害者への健康手帳交付など被爆者援護法に準じた法整備を行え
4.国の責任で被ばく労働者の安全を守り、健康・生活を保障せよ
5.原発再稼働を中止せよ


あいつぐイチエフ労働者の労災認定

2016年12月労災認定。福島原発の緊急時作業に従事した男性。甲状腺がん。
  イチエフ労働者で3例目。甲状腺がんの労災認定は日本の被ばく労働者で初めて。・・・詳細
2016年8月労災認定。福島原発の緊急時作業に従事した男性。白血病。
  イチエフ労働者で2例目の労災認定(全体では15人目)。・・・詳細
2015年10月労災認定。福島原発などで被ばく労働に従事した男性。白血病。
  イチエフ労働者で初めての労災認定(被ばく労働者全体では14人目)。・・・詳細





 

 福島と全国を結び被害者と連帯した取り組みにより、国の「治療費」支援を勝ち取ることができました。全国の皆様ご協力ありがとうございました。2015年7月10日、県民健康調査甲状腺検査サポート事業が開始されました。引き続き、国の責任による、窓口負担の解消・生涯無料化・手帳交付、近隣県での甲状腺検査の支援と拡大などの課題に取り組んでいきます。

 重大事故が起こりうることを前提にした原発再稼働・原発維持の一環として、「原発重大事故時に緊急時作業被ばく限度を250mSvに引き上げる」省令改悪が強行され、2016年4月1日施行されました。原発再稼働反対と結んで、22団体の呼びかけで、全国署名運動に取り組み、労働者を中心とする18万筆の反対の声を政府に集中しました。全国の皆様ご協力ありがとうございました。250mSvは広島原爆の爆心から1.7km遮蔽なし被ばくに相当します。労働者の人権を踏みにじる改悪省令の廃止を目指し、今後も取り組んでいきます。