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今日のつまみ食い
「歴史はただ事実を善と悪とに分け、また時代を進歩と退歩とに分けることができないばかりでない。この対立を可能ならしめるところの心理的条件が排除さ れ、そして、さきに非難された事実及び時期が発展の中においてみたし果した任務と意義とを、すなわちかれらがこの発展の経過の中に独自的になし得たことし たがってかれらのつくりいだしたものを尋ねる精神のはたらきがこれに代わったとき、歴史がはじめてはじめられる。
「そしてすべての事実すべての時期はそれぞれその各々の様式にしたがって生産的である上は、かれらのいずれも歴史の光の中に非難されるべきものはないばか りでなく、そのすべては讃美され尊重されるはずである。非難される事実、われわれが反感をもって対しなければならない事実は、未だ史的主題ではない、たか だか、さらに論究さるべきある史的問題の前提に過ぎない。
「消極的歴史は非歴史である。その消極的作用が、肯定的である思想を駆逐し、そしてかれの実践的倫理的限界の中にまた詩的表現の範囲に、また表示の経験的 様式の範囲に止まることも忘れたとき、ここにあらわれる消極的歴史はすべて非歴史である。もとよりこれらすべての限界や範囲においてならば、確かにわれわ れは悪しき人、頽廃のまた退歩の時期についてわれわれがいつも語る如くに語る(語るのであって思惟するのではない)ことができる」
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