役員
Staffs


















 2004年9月11日(土)に行なわれた設立総会で、「グローバリゼーションを問う広島ネットワーク」の2004年度の役員が、以下の通り選出されました(このページの下段に「世話人からのメッセージ」があります)。

◆世話人
◆会計監査役
  • 馬場浩太
  • 野間伸次
    (以上、敬称略、順不同)

世話人からのメッセージ

●木原滋哉(代表世話人)
「グローバリゼーションと私たち」
 グローバリゼーションは私たちの身体に染み込んでいます。そう感じることがあります。タイに行ったとき、タイ料理は口に合わないとマクドナルドに行った学生、また環境問題を学ぶためにドイツに行ったのにコンビニがなくてドイツは不便だとこぼした学生。驚きです。ドイツでは、平日は20時、土曜日は16時に小売店はきっちり閉まります。日曜日は完全にお休みです。24時間営業とか、年中無休なんてとんでもありません。
 しかし、私自身も23時まで開店している近くのスーパーには重宝しているのです。でも、です。22時まで仕事をして23時までにスーパーで買物をすることに疑問を感じなくなったり、23時までスーパーで働いている人の暮らしについて想像できないようになったりしています。便利さや安さを求めて何も感じない自分に気がついて、愕然とします。グローバリゼーションが規制緩和や民営化を促しているとしても、私たち自身の身体もしっかりとグローバリゼーションの論理に貫かれているのではないでしょうか。また、グローバリゼーションが進められて、私たちの手が届かないところで私たちの生活が左右されるようになっているようで、私たちは漠然とした不安も感じます。
 だからこそ、広島の地で、私たち自身が自分たちの生活を見直し、自分たちの生活を自分たち自身で創りあげることが重要だと思います。フェア・トレード、地域通貨、地産地消、地場産業の活性化、環境保全など広島でさまざまな活動をしている人びとと手を携えることが重要だと思います。
 だからこそ、広島の地で、グローバリゼーションの動きをしっかりと見定めることが重要だと思います。世界銀行、国際通貨基金、世界貿易機関、政府開発援助などグローバリゼーションを推進する仕組みを監視し、できれば改革することが重要だと思います。
 こういうことを考えながら、「グローバリゼーションを問う広島ネットワーク」は歩き始めました。

●渡田正弘(事務局長)
1.活動の原点は日・米のNGO体験
 私がそもそも「グローバリゼーション」の問題に関心を持ち始めたのは、米国カリフォルニア州オークランドのNGO「食料と開発研究所」(通称Food First:フード・ファースト)で6ヶ月間インターン経験をしたことです。そして、「フード・ファースト」は、スタッフがシアトルのWTO閣僚会議に対抗する国際集会などにスピーカーとして参加する米国の対抗グローバリゼーション運動のリーダー的組織の1つだと後から分かりました。帰国後は、日本における「フード・ファースト」のような役割を担っていた東京のNGO「市民フォーラム2001」の専従スタッフとして解散時(2001年4月)まで働き、日・米で貴重な経験をさせてもらいました。
2.広島での運動への関わり方
 「市民フォーラム2001」解散後は、東京でATTAC(アタック)・ジャパンの設立時に多少お手伝いした後、地元広島に帰りました。そして、来広したタイのNGO「フォーカス・オン・ザ・グローバル・サウス」の研究員を私が広島の市民運動のリーダーの方達との交流食事会に案内したのがきっかけで、私もリーダーの方達と知り合うことができました。そして、その後いろいろな集会等に参加しながら勉強させてもらい、現在に至っています。もともと私は広島で自然食品の販売店で長く働いた経験があり、遺伝子組み換え食品、有機農業、食の安全性に強い関心があります。
3.「分りやすく」をモットーに
 広島の地産地消で育った私としては、これまでの経験と人的ネットワークを生かし「グローバリゼーションを問う広島ネットワーク」が何とか世界の運動ネットワークに参加できるように貢献したいと思っています。しかも、分かりやすく、誰でも気軽に参加でき、やって楽しい運動を目指して。ちょっと欲張りですかね。

●山田忠文
 世話人となりました山田忠文です。私は、戦後補償の問題から、「グローバリゼーションを問う広島ネットワーク」に提起をして行くことを考えています。私が関わっている三菱徴用工裁判の弁護人である奥村弁護士が、インドネシア・コトパンジャンダム裁判の弁護人でもあるということもあり、話を聞く機会をつくっていきたいと思っています。
 また、広島県がカンボジアとの結びつきを強めているように、ODAとは異なったかたちで現地との結びつきを模索するなど、国を越えた直接の交流、Asianフェア・トレードの実践にも関心があります。
 共に運動を進めて行きましょう。よろしくお願いします。

●土井桂子
 「豊かさとは」というテーマで東京YMCA主催の「足で体験する東南アジアセミナー」に参加して、香港、タイ、マレーシア、シンガポールをまわる3週間の旅に出たのは、1973年のことです。それからもう丸30年になります。その後「南北問題」と呼ばれた北半球と南半球の経済格差の問題を、世界の経済構造の問題としてとらえる視点に触れながらも、それをどのように日常生活の中で課題化し、世界経済の構造がつくり出す不公正や人権侵害をなくしていくのか、問題が大きすぎるように見えてなかなか取り組みにくい事柄でした。
 今回「グローバリゼーションを問う広島ネットワーク」が設立されたことで、世界中の人々が、一部の人々の経済的搾取の犠牲にならずに、その命の尊厳を大切にされる「もう一つの世界」を実現するために、学び、議論し、実践する新しい手がかりができました。関心はあるけれどまったくの素人の立場で設立準備に参加して、「足を引っ張る」気がしますが、多くの人々の関心を高めて笑顔が増える社会となるよう、活動に関わって行きたいと思います。皆様、どうぞ参加して下さい。

●猪原 薫
 ついに「グローバリゼーションを問う広島ネットワーク」が正式発足しました。広島の市民運動に新しい風を送り込みたいと思います。もちろん、広島だけが視野にあるのではなく、世界に発信していける運動体でありたいものです。
 現代は世界のほとんどの地域で、私たちの身近な生活からイラク戦争にいたるあらゆる場面で、(アメリカ合州国式)グローバリゼーションが影を落としていると言っても過言ではないでしょう。アフリカなどでの圧倒的な飢餓状態に置かれた人々、殺される人々、次元こそ違え日本においての日々の生活の息苦しさ等々…。
 小泉純一郎氏に象徴的な“アメリカ”に尻尾を振り、おこぼれに預かろうとする政治家が跋扈し、そしてそれらに“騙される国民(死刑廃止運動に関わっている団体・個人に時々郵送されてくるハガキに書かれている名前です。)”が多数存在することがそうした矛盾を支えているといえるでしょう。そうした状況の中でどう運動を深めていくべきか、どう私たちの生活を私たちの手に取り戻していけるのか探求していく団体でありたいと思っています。
 これからの活動については世話人会ですでにいくつかの案が出ていますが、この会報を読まれた皆様からの様々な提案・意見を期待しています。そして、この社会を、地球を、少しでもよくしていきたいと思っているすべての人々とともに、一歩でも二歩でも前進していきましょう。未来は決して暗くないと信じつつ。

●さとうしゅういち
 9月11日発足したグローバリゼーションを問う広島ネットワーク。私自身は体調を崩し、設立総会に残念ながら参加できませんでしたが、世話人に加えていただいているということもあり、コメントをさせていただきたいと思います。
 ずばり言えば、「広島で取り組むべき運動課題」を正面から取り組む団体ができた、ということです。アメリカによる核使用も辞さない先制攻撃の戦争戦略。基地の世界的再編。これらは、アメリカ式の経済や社会のシステムを、世界中に「強制」しようという戦略と表裏一体です。
 日本の小泉総理や竹中経済財政大臣(郵政民営化大臣も兼務)が、強行し、今後も強行しようという「構造改革」も、こうしたアメリカの戦略を補完するものです。
 郵政民営化は、国民の関心が低い(小泉内閣に取り組んでほしい課題としてはわずかに2%、朝日新聞世論調査)中で進められようとしていますが、日本人のお金をアメリカへ流しやすくするためのものとみて差し支えありません。
 一方で、日本はエネルギー源を海外にほとんど頼っていますが、1バレル=50ドルを突破するような原油価格の高騰、また今月から実施される中国の木炭の輸出禁止による影響が心配されています。貿易は恩恵をもたらしますが、一方で、何でも貿易に頼ってしまうことの危険性が明らかになりつつあるのではないでしょうか?ある程度、地域内で自給もできるようなシステムが求められているのではないでしょうか?
 こうしたなかで、グローバリゼーションを正面から取り組む団体が、ヒロシマで発足したことは大きな意義があると思います。平和を求める団体との連携、一方で、地域で経済活動を行っている企業や人々と連携しつつ、新たな社会システムの構築へと発展していけばと、切に願っており、わたしとしても微力を尽くさせていただきたいと思います。

●伊達 純
 私は、首都圏では「ピースチェーンリアクション」「厚木基地を考える会」、広島へ帰ってからは「ピースリンク広島・呉・岩国」といった反戦・反基地運動で活動してきました。その私が、なぜグローバリゼーションに抗する運動に関わるようになったのか。
 1991年、現在ピープルズ・プラン研究所の武藤一羊さんの講演を聞く機会がありました。そこでIMF(国際通貨基金)・世界銀行による構造調整が、「南」の第三世界の人々を飢餓や貧困に陥れ、南北間の貧富の格差を増大させていることを知りました。また、スーザン・ジョージの『債務危機の真実』などを読んで、IMF・世界銀行や南北間の経済的な不公平の問題について認識を深めたということもありました。自衛隊の海外派兵や新「日米防衛協力の指針(=ガイドライン)」は、南北間の経済的な不公平の問題と無関係ではありません。実際、アメリカの戦略文書では、経済と軍事とが一体として扱われているのです。
 1999年、シアトルで行なわれたWTO(世界貿易機関)の閣僚会議に対する抗議行動がNGO、市民運動によって行なわれ、結局WTOの閣僚会議は流会に終わりました。これは、国境を越えた民衆の力(パワー)が、南北間の貧富の格差、自然環境の破壊の原因となっているグローバリゼーションを撃ち破った歴史的な事件でした。広島でもグローバリゼーションに抗する運動をつくろうという気運があったのだと思います。昨年9月、メキシコ・カンクンで行なわれたWTO閣僚会議に抗議する世界統一行動に合わせて、「9・13グローバリゼーションとWTO(世界貿易機関)を考える広島の集い」を市民有志で行なうことができました。それから1年、準備会として学習会を積み重ね、「グローバリゼーションを問う広島ネットワーク」は正式に発足しました。かつて日本のアジア侵略の拠点であった街であり、核兵器の惨禍を体験した街でもあり、そして現在、イラク侵略を行なっている在日米軍の岩国基地、米軍を後方支援するためにインド洋やイラクに艦船を派遣している海上自衛隊呉基地を足元に抱えている街でもある広島で、世界の経済的な不公平、自然環境の破壊を引き起こし、戦争の原因のひとつともなっているグローバリゼ−ションの問題について共に考え、行動して行きましょう!

(以上、『グローバリゼーション・ウォッチ・ヒロシマ』創刊号 P.6 「世話人からのメッセージ」より)

※2005年9月11日(日)に行なわれた第2回総会で、事務局長が、伊達 純から渡田正弘に交代しました。