現在、世界は、総人口の上位20%の富裕国が世界のGDPの86%を占め、中位の60%の中流国が13%、下位の20%の貧困国が1%しか得られないという経済的に不公平な状況となっています(国連開発計画UNDPの『人間開発報告書1999 グローバリゼーションと人間開発』による)。

 世界の貧富の格差、経済的な不公平の原因となっているのが、アメリカ合州国などの「北」の「先進」諸国、そして多国籍企業にとって都合の良い経済システムの世界への押しつけとしてのグローバリゼーションの進展です。グローバリゼーションの進展によって、世界の貧富の格差、経済的な不公平が拡大し、貧困、環境破壊が増大しているのです。

 グローバリゼーションの進展は、日本においても、労働者が解雇される、農業の自由化で遺伝子組み換え作物が出回るなど食の安全性が脅かされる、教育・福祉・医療が切り捨てられるなどの影響を与えています。

 そしてグローバリゼーションの進展によって引き起こされる貧富の格差、経済的な不公平の拡大が、戦争の原因のひとつとなっていると言われています。

 広島は、かつて日本によるアジア侵略の拠点となった街であり、核兵器の惨禍を体験した街でもあります。私たち広島の市民有志は、戦争のない世界を目指すだけでなく、貧富の格差、経済的な不公平を惹き起こすグローバリゼーションの問題にも取り組む必要があると考えるに到りました。そこで2003年9月にメキシコのカンクンで行なわれたWTO(世界貿易機関)の閣僚会議に対しての国際同時抗議行動「NO WAR! NO WTO!9・13グローバルピースマーチ」に合わせて「9・13グローバリゼーションとWTO(世界貿易機関)を考える広島の集い」を開催しました。

 以降、「グローバリゼーションを問う広島ネットワーク準備会」として、11月30日(日)に第1回学習会「ビデオを見てグローバリゼーションを語ろう!」、2004年3月1日(月)に第2回学習会「世界社会フォーラム2004inインド・ムンバイ報告会」、6月12日(土)に第3回学習会「日本のODA(政府開発援助)とグローバリゼーション」を開催してきました。そして2004年9月11日(土)に設立総会を開催し、「グローバリゼーションを問う広島ネットワーク」を正式に発足しました。