アーユルヴェーダとは
アーユルヴェーダとは、サンスクリット語のアーユス(Ayus;生命・寿命)とヴェーダ(Veda;科学・知識)が組み合わさって出来た言葉で、「生命科学」という意味です。アーユルヴェーダはインドに伝わる伝統医学で、漢方(中国医学)と並ぶ東洋医学の双璧をなすもので、ギリシア医学、中国医学、アーユルヴェーダの3つを称して世界3大伝統医学と呼ばれています。

古代インドを発祥として、約5千年の歴史を持ち、中国、ギリシャ、アラビア、チベットの医学にも影響を与えたと謂われています。現存する文献として最古のものは紀元前6世紀頃に編纂された「チャラカ・サンヒター」があり全8巻120章から成ります。アーユルヴェーダは紀元前8世紀〜紀元10世紀頃に盛んだったと謂われ
ますが、その後解釈や技法が様々に解釈されるようになって行きました。こうした中、1980年代初めにアーユルヴェーダの指導的な医師達が集まり、散逸して行ったアーユルヴェーダの知識が再編され、更にこれに現代医学の立場から科学的な検討が加えられて、改めて世界で注目を浴びるようになりました。

アーユルヴェーダは、治療や治癒だけでなく生活全体にアプローチすることで、健康を最高の状態に保ち、長寿を図ろうとする考え方で、何よりも「より良く生きる」ということを目的としています。ちなみに、アーユルヴェーダが規定している健康とは、
(1)ドーシャのバランスが取れていて、
(2)食欲があり、
(3)ダーツゥ(≒新陳代謝)が正常に機能し、
(4)マラ(=排泄物)のバランスが整い、
(5)五感や精神状態が至福に満ちている状態、
を意味しています。


アーユル・ヴェーダについて最も特徴的なのは「トリ・ドーシャ理論」で、「トリ」は3を、「ドーシャ」は濁りを意味し、ヴァータ(Vata)、ピッタ(Pitta)、カパ(Kapha)と呼ばれる3つの濁りが及ぼす影響や取り扱いについて説明しており、トリ・ドーシャ理論は、パンチャカルマ(身体浄化法)、ヨガ、瞑想、ハーブ、食事療法などアーユルヴェーダにおける各治療法の根幹をなしている理論です。

ドーシャとは
ドーシャは人・物・時間・季節・人生など、生活のあらゆる場面・物質に存在し、人に影響を与えるものとされています(つまり、世の中の事象は3つのドーシャから成ると説明している)。ドーシャは各々「水」や「地」など自然の事象を表し、速い、鋭い、重いなどといった性質を持っており、各々相互関係の中で増減を繰り返し、あるときは安定した健康な状態を、あるときはアンバラスで不健康な状態を作り出しています。

また、ドーシャは1日の時間の流れの影響を受けます。4時間ごとにカパ、ピッタ、ヴァータが交代し、1日2回転します。カパが強い時にはカパを減らすようなことを行うことでバランスを取る事が出来ます。ドーシャは1日の中においてだけでなく、1年の季節において、あるいは人生においても変動が起き、サイクルを形成しています。

ヴァータ ピッタ カパ
元素 風、空 水、地
性質 速さ、軽さ、動き、冷たさ 熱さ、鋭さ、軽さ 重さ、安定、冷たさ、粘着
機能 運動;体内物質の移動 代謝;エネルギー変換 構造;組織・細胞の維持
作用 活性
呼吸・運動・輸送
活力・心の動き
コミュニケーション
分析・エネルギー
消化・代謝
情熱
知性
合成・構造・結合
体力・抵抗力
構造の維持
親しみ・寛容
サイクル 2時から6時
秋〜冬
老年期
10時から2時
夏〜初秋
青〜壮年期
6時から10時

幼〜若年期


プラクリティによる類型
プラクリティ(Prakriti)とは人間の体質のことで、個人が持っている3つのドーシャの割合によって決まります。アーユルヴェーダでは人間の体質を10パターンに分類していますが、基本は下記の3つの体質です。

なお、人間の体質は概ね下記の3パターンに分類されますが、それはヴァータ・ピッタ・カパの3つ内、特にその内の1つのドーシャが特に優勢だという意味であり、大抵は他の要素も何らかのパーセンテージで有していますので、個人によっては、複数のドーシャが(場合によっては全てのドーシャが)共に優位というケースもあります。

単一ドーシャ型 1つのドーシャが特に優勢
(1)ヴァータ型、(2)ピッタ型、(3)カパ型、
ニドーシャ型 複数のドーシャが同等に優勢で、その中で左記のドーシャがやや優勢
(4)ヴァータ・ピッタ型、(5)ヴァータ・カパ型、(6)ピッタ・カパ型、
(7)ピッタ・ヴァータ型、(8)カパ・ヴァータ型、(9)カパ・ピッタ型
三ドーシャ型 全部のドーシャが同等に優勢
(10)ヴァータ・ピッタ・カパ型
   
アーユルヴェーダでは、バランスの取れている本来のドーシャが現れている時の体質をプラクリティと呼び、本来のバランスがうしなわれた乱れたドーシャが現れている時の体質をヴィクリティ(Vikriti)と呼んでいます。アーユルヴェーダでは、このプラクリティとヴィクリティを認識することで、ドーシャのバランスを把握し、乱れたバランスを整え、ヴィクリティをプラクリティに回復するための方法を提示するとともに、バランスの取れた本来の自己を実現することを目的としています。
(1)ヴァータ・タイプ
早口で、人と話するのは好きだが、相手の考えに流されやすいタイプ。仕事がテキパキとこなし、物覚えが早いが忘れるのも早い。いつまでも過ぎたことには拘らない。好奇心が強く、色々なことを試すが長続きはしない、お金儲けが上手だが、使うのも早く、財布の中にあればあるだけ使ってしまう。行動は早く、歩くのも速い。いつも落ち着かず、アチコチで歩き回っているタイプ。スタミナはあまりなく、疲れやすい。食欲の差が大きく、大食いしたり、食べない時がある。睡眠は浅く短い。疲れると便秘傾向になる。外見は、顔の彫りが浅く、細面。髪は乾燥しがち。細身の痩せ型体型で、いかにも俊敏そう。手足も細く、指先もスラッと伸びていて、血管などがよく目立つ。
(2)ピッタ・タイプ
自分の考えをハッキリと上手に主張する。時々ストレートに言い過ぎたり、自分の考えを相手に押し付けたりする傾向がある。集中力があって、知性も鋭いので、行動に無駄が無く、知的に香道するタイプ。好奇心旺盛で、情熱を持って自分のやりたいことを追及してゆくタイプだが、特別スピードがあるわけではない。表現力に優れる反面、プライドが高く、頑固で完璧主義者。人前で雄弁を振るって、リーダーシップを取ることを好む。食欲も旺盛だが、無理が続くと下痢気味になる。外見は中肉中背、卵型の顔立ち。
(3)カパ・タイプ
物腰が柔らかく、相手の心に溶け込むように話し、落ち着いてほのぼのとした印象を相手に与える。憶えるのに時間が掛かるが一度憶えたことは忘れない。動作はゆったりとし、礼儀正しく、相手に対して寛大で、滅多に怒ったり興奮したりしない。のろまな印象も受けがちだが、誰からも愛される憎めないタイプ。食べることにお金をかける。動作はゆっくりしているが、体力や持久力に富んでいる。睡眠はが長く、朝がなかなか起きられない。食欲は大食いではないが、肥りやすい。外見は目鼻立ちがハッキリした彫りの深い顔立ちで、髪は太くてカール気味のことが多い。
3つの体質の特徴
ヴァータ・タイプ ピッタ・タイプ カパ・タイプ
身体的特徴 細身
彫りが浅い
中肉中背
赤ら顔
そばかす
大柄
彫りが浅い
大きな目
精神的特徴 活動的
理解が早い
不安
情熱的
雄弁
進取
攻撃
穏やか
落ち着き安定
(怠惰)
生活特徴 食欲変動
便秘傾向
短い睡眠
食欲旺盛
下痢傾向
中くらいの睡眠
中くらいの食欲
便秘傾向
長く深い睡眠
好みの感覚 音楽(聴覚) 絵画(視覚) 美食(味覚)

ドーシャを整える方法
(1)パンチャカルマ(身体浄化法)
(2)ヨガ瞑想法
(3)ハーブの同調作用


浮舟絵巻のトップページに戻るハーブフォーラムのトップページに戻る




☆☆☆ 本館の浮舟絵巻&別館の各ページにも是非お越し下さい ☆☆☆

浮舟絵巻
−ハーブの香り−
ハーブガーデン
−ビールの香り−
ベルギービール博物館
−ケーキの香り−
Sweet Cake
−日本酒の香り−
発泡日本酒の世界
−チーズの香り−
Say Cheese!
−お茶の香り−
Tea Lounge
−水の香り−
水鏡
−香水の香り−
フレグランスルーム
−ことばの香り−
古今詩歌集
−都市の香り−
南北東西遊記
−みやびの香り−
源氏物語の匂ひ
 −日々の香り−
浮舟日記