Full Space vol.4
-FEAVS(Far East Audio Visual Socialization)2009参加公演-
独特の声色と語り口を持つポトゥア(絵巻物師)東野健一が語った、
なんでもない、でもなんだか心に引っ掛かるいくつかの物語の録音を題材に、
石上和也とかつふじたまこがそれぞれの音世界を作り出します。
立体音響システムアクースモニウムによるsound project Full Space 第4弾!
(当日、東野さんのライブパフォーマンスはありません。)
2009年12月13日(日)18:00 & 14日(月)19:00 (開場はそれぞれ30分前)
at 月眠ギャラリーチケット(前売、当日共)1500円<1ドリンク別>
※小さなスペースなので、なるべく御予約下さいませ。(定員20名くらい)御予約・お問合せ→kaag★musicircus.net(★を@にして下さい)
フライヤー絵 東野健一 音響技術 檜垣智也(KAAG)
主催 KAAG(Kansai Acousmatic Art Group) / FEAVS
■□Full Space vol.4について、聞いてみよう!<Q1> 今回のFull Space、お二人で同じ題材に取り組まれるのですよね?
かつふじ これまでは、それぞれにテーマを持ち、共演者を選び、作品を作るというスタイルでした。私と石上さんの作風はずいぶんと違うので(関西人特有のユーモアがある、という点は共通してるかしら?)、お客さんにもまったく違った2つの世界を楽しんで頂けるといいな、というのはあったのです。でも一度、同じテーマで、同じ題材を扱って作ってみたらどうなるだろうって思っていたのです。
とは言え、先日東野さんのアトリエでいくつかのお話を読んで頂いたら、私と石上さんで食いつく話が違ったりして、やっぱり好みがある。だから今回ももちろんそれぞれに違う音世界になると思うのだけど、でもどちらの作品にも登場する同じ声、同じスピリット、そういうのがどんな効果をもたらすかは楽しみです。
石上 はい。FullSpaceは今回で4回目(実は正式には5回目)なのですが、正直よく続いたなと思いまして。かつふじさんは僕との作風はずいぶん違うと言ってますが、僕は逆に二人の作風は結構近いと思っています、かつふじさん嫌がるかもしれないけど。。。
二人とも結構、影があるというかダークサイドというか、そう月ですね、そういった作品が多いと思うのです。かつふじさんは違うと思っているかもしれないけど。。
かつふじ ふむ、月ね、、、。私、太陽の星座、獅子座のはずなんですどね(笑)。ダークサイド、、、言われてみるとそんなような気も、、、。そんな「月」な二人が今回、月眠ギャラリーで作品を上演すると言う訳ですね。ほほぉ。
<Q2> どうして東野さんに声をかけられたのですか?
かつふじ 今年の夏、フランスのフェスティバルに参加してた時に、ヘーアシュピールと呼ばれる作品を聴いたのです。これはドイツのラジオドラマのことなのだけど、単純にお話があって、効果音があって、BGMが流れて、という作り方ではなくて、そのお話の世界自体を音で表現してる、で、ストーリーもわかる(もちろん私にとって外国語なので理解できてないのだけど、たぶんわかってるのだと思う)という作品で、なかなか難しい挑戦になることは予想できるんだけど、ぜひ作ってみたいなと思ったのです。それを石上さんと話してたら「いい人が、いるじゃないか!」ってことになって。
石上 かつふじさんの話の中に出てきたヘーアシュピールですが、今までに僕はドイツ国営放送用に3作品作っているのですが、日本で発表したことがないので是非国内で発表してみたかったんです。声でインパクトのある日本人って誰だろうと思った時に、東野さんしかいないかなと思いました。
それ以上に、東野さんという太陽的な存在の力を借りて作品を作りたかったんです。我々は月ですから。
<Q3> 東野さんとは以前からお知り合いなのですよね。その出会いや、東野さんの印象を聞かせて下さい。
石上 東野さんとは10年前の1999年、アクトコウベというイベントで、一緒にフランスのマルセイユに行ったのが最初の出会いです。
はじめてお会いしたときは、「メチャクチャ声の大きい人やな〜」って思いました。フランスで紙芝居しているときも凄い迫力で、言葉なんか解らなくても観ているフランス人達は熱中していました。声は大きいけど、とても繊細な絵を描く人なんだな、とも思いました。
実は僕、10年前の当時は絵が苦手というか美術そのものに対して偏見というか、逆に嫉妬というか、劣等感というか、そういうものを感じていたのですが、東野さんの絵だけはスッと自分の中に入ってきました。
かつふじ 私が東野さんに初めて出逢ったのも、およそ10年前、心斎橋のとあるビルの屋上。ニコニコとした大柄のおじさんがきれいな布にくるまれた絵巻物を大切そうに広げながら、西インドで採取してきたお話を聞かせてくれました。私はその絵巻物をひとつ購入し、ずっとお部屋の壁に飾っていました。それからも、東野さんとは楽しい集まりや、イベントなんかで、偶然に何度となくお会いする事があって、なんだか不思議な御縁を感じていました。
そして、先日、私は10年近く壁に飾っていた、紙がもうパリパリになってしまって、何度も裏打ちして修理したその絵巻物を持って東野さんを訪ね、お話をもう一度読んでもらい、録音しました。このお話で作品が作れる。とってもわくわくどきどきしているのですよ。
■□プロフィール□■
石上和也 ISHIGAMI Kazuya
作曲 Compose1972年大阪生まれ。幼少の頃から変な音に興味を持ち、変な音を追求して三十数年間彷徨い続ける。
2002年9月、ドイツ国営放送局WDR、2003年5月、ドイツ放送局SR Radioにてライブ収録。2005年9月、Deutschland Radio(DR)ドイツ国営放送の委嘱作品[Sonic Escapism]発表。2006年6月、Deutschland Radio(DR)ドイツ国営放送の委嘱作品[2nd49]発表。
自主レーベル[NEUS-318][C.U.E.records]を主宰。
http://www.neus318.com http://www.myspace.com/kazuyaishigami
かつふじ たまこ KATSUFUJI Tamako
作曲 Compose
大阪生まれ。音作家。舞台音響家。
90年代半ば頃から、詩や言葉を用いたテープ作品やシアターピースの制作を始める。2000年、パリのINA-GRMにてミュージック・コンクレートを学ぶ。以降、国内外のフェスティバル等にて作品を発表。
振付家、ダンサー、映像作家らとのコラボレーションの他、楽器に限らない「音」を使っての即興演奏などの活動も。
日常や非日常で聞こえたり聞こえなかったりした音に耳を澄ませ、拾い集め、紡いでゆく。そうして作り出された音作品は、日常のとなりのちょっとへんてこな世界を表現する。
月猫音市場HP http://www.geocities.jp/hello_tsukineco/東野健一 HIGASHINO Kenichi ポトゥア(絵巻物師)
1947年、神戸に生まれる。神戸に住み、絵を描くことを生業としている。
もうひとつの顔は、ポトゥア(絵巻物師)。縦に長い巻き物に絵を描きそれを紐解きながら語る。
呼ばれればどこにでも出掛けて行き、演じる。一人でも何百人でもどんな場所でもどこの国でも...。
それを大道(大道芸人)と考えている。
ポトゥアとは、インド、西ベンガル州に住む語り部のことです。