コンパニオンプランツ

プラスになる組み合わせ バンカープランツ(天敵温存植物) マイナスになる組み合わせ

概略

  1. 二種類以上の植物を近距離に植えて栽培すると、一方または双方に、生育が良くなる・病虫害が減る、などの効果が現れることがある。「コンパニオンプランツ(共栄作物、共存作物)」とは、読んで字のごとく、そのような共存共栄関係のこと、あるいは、そのような関係にある植物同士のことをいう。具体的には、ウリ科野菜(キュウリなど)とネギ類を混植すると、ウリ科野菜の連作障害から来る「つる割病」が減少することなどが挙げられる。
  2. なぜそのような共存共栄関係が成り立つのかについては、いくつかの理由があるらしい。(主に、木嶋 利男氏の説に依る。)
  3. コンパニオンプランツの関係は、近年脚光を浴びており、特に、野菜の減農薬栽培に利用する向きがある。ただ、農薬のように劇的に効果があるわけでもないので、過剰な期待は禁物。長年根気よく続けていけば、ようやく、穏やかな効果が現れてくる、気の長い病虫害防除法である。害虫が10匹来るところが8匹になれば御の字、くらいの精神的余裕を持ちたい。
  4. コンパニオンプランツの効果は、環境にも大きく左右されるようで、ある人が成功した方法が、自分の所でも通用するとは限らない。ただ、たった一度試みて駄目だったからと諦めるのは早計に過ぎる。
  5. 一緒に植え付ける植物の組み合わせは、縁の遠いものほど良い。所属する「科」が同じものは、混植に適さない。たとえば同じキク科のチコリとレタスを一緒に植えたところで、互いに病害虫を融通し合うのがオチである。
  6. 科が異なるだけでなく、草姿も異なっていたほうが混植しやすい。例えば草丈が同じくらいの植物同士を混植すると、互いに日光を奪い合ったりしてケンカし、コンパニオンプランツどころではなくなる。草丈については、高いものと低いものを組み合わせて植えたい。日向を好む植物と半日陰を好む植物の組み合わせなら、なお良い。
  7. 一年以内に生育を終える一年生の作物と、何年にも渡って生育し続ける多年生の作物を混植するときは、両者の草勢の違いに留意する。多年生の作物のほうが強いので、株分けするなどし、小さくしてから植え付けるとよい。その後も監視し、はびこりそうなら間引かないと、一年生の作物を駆逐することがある。
  8. 複数の株を植え付ける距離は、組み合わせによるが、近いほうがよい。が、近すぎると生長後に茎葉が混み合い、かえって病虫害を誘発する可能性がある。つかず離れず。
  9. ただ、ネギ類だけは茂りすぎる心配がなく、距離が近いほどコンパニオンプランツ効果が高まるため、直近に植え付けたほうがよい。
  10. コンパニオンプランツの効果は、一緒に栽培するだけでなく、引き抜いた残渣(残骸)を土の上に置くだけでも得られることがある。臭いが強く、さまざまな病害虫を遠ざけるネギ類やドクダミ、センチュウ駆除効果の高いマリーゴールドが良い例。これらは、不要になった株や枯れ葉などをマルチング材の代わりにしたり(野菜の苗などを囲むようにして、土の上に並べる)、刻んで土中にすき込んだりすると、さらに効果が現れる。
  11. 古来から、先人たちの知恵と経験で、さまざまなコンパニオンプランツの組み合わせが伝わっているが、科学的に解明されていないものもあるので注意が必要。また、コンパニオンプランツには、プラスになる関係だけでなく、マイナスに作用する関係もあることを覚えておきたい。

プラスになる組み合わせ

ここから、具体的なプラスの組み合わせを列挙する。組み合わせの種類が多すぎるため、大まかに分類してある。なお、以下の記述はメモ書きレベル(私が試したのは一部)であり、間違いが多いと推測される。注意されたし。また、同じ組み合わせが、資料によって、相性が良いとされていたり悪いとされていたりで、一定しなかった点を書き添えておく。

  1. ネギ・ニラ類が良い結果をもたらす例。根に病原菌の拮抗微生物が共生しており、土壌病害の防除に役立うえ、独特な臭気が害虫を遠ざける。コンパニオンプランツの定番中の定番である。
    なお一般的に、ダイコン、結球野菜(キャベツ・ハクサイ・レタスなど)、マメ類と相性が悪いとされている。(ただし、相性が良いとする、まったく逆の説もみられた。)病害虫忌避などの効果を利用したければ、鉢植えなどにして、近くに置くとよい。
  2. ハーブ類が良い結果をもたらす例。ここでいうハーブとは、香草・薬草類全般を指す。ただし、チャイブはネギの仲間なので、上の「ネギ・ニラ類」の項に記した。
    ハーブ類のうち、ラベンダー・ローズマリー・ワームウッドなどは、他の植物の生育を妨げるといわれており、同じ土に植えないほうがよい。病害虫忌避などの効果を利用したければ、鉢植えなどにして、近くに置く。
  3. マメ科植物が良い結果をもたらす例。ここでいうマメ科植物は、穀物・野菜類だけでなく、土壌改良などに用いる有用作物も含む。根に共生する根瘤菌が空気中の窒素を土中に固定するため、土壌を肥沃にする効果がある。
    なお一般的に、ネギ・ニラ類と相性が悪いとされている。また、根から他の植物の生育を抑制する物質を出すともいわれるため、長年同じ土で栽培しないほうがよい。
  4. その他の野菜・作物が良い結果をもたらす例。
  5. その他の草や花が良い結果をもたらす例。

バンカープランツ(天敵温存植物)

コンパニオンプランツの一種に、「バンカープランツ(天敵温存植物)」というものがある。これは、「敢えて害虫の被害に遭いながら栽培作物の天敵を増やす植物」や「花粉や蜜、好適な住み処を提供し、天敵の安定的な生活を維持する植物」のことをいう。
トウモロコシやヒマワリなど草丈の高い植物を、害虫飛来を防ぐ障壁として利用する場合は、必ず草丈の高い品種を用い、風の通り道を遮るようにして植える。(小さな害虫は、風に乗って飛んでくるため。)
また、障壁とまではいかなくとも、大切な植物のすぐ側に、それより草丈の高い草本を混植、あるいは鉢植えにして置けば、害虫はまずそちらに寄生するので、大切な植物の被害を減らせる。(小さな害虫は、より草丈の高い植物を好んで寄生する傾向があるため。)

マイナスになる組み合わせ

具体的なマイナスの組み合わせはこちら。「一緒に栽培すると問題のある組み合わせ」だけでなく、「同じ土での栽培順序が問題になる組み合わせ」もある。上の方で書いた「相性の良い組み合わせ」とまったく同じ組み合わせが、一方では「相性が悪い」とされていたりで、一定しない点に注意。肯定説・否定説の両方がある組み合わせは、その旨記してある。

  1. 野菜・マメ類・ハーブ・果樹など
  2. 草花など

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