こだわりのロングセラーNo.1

『初恋の味〜カルピス』

   

こちらの画像は「LOST 60's」さんよりお借りしました

 

『こだわりのロングセラー』第一弾として、はすぴーがモノゴコロがついた頃から、

すでに存在しており(少なくとも35年以上)、誰もが慣れ親しんでいる商品って

何だろう?、、、そう思って選んだものは「初恋の味〜カルピス」だ。

「カルピス」を知らない日本人は、まずいないだろうと思えるくらい知名度の高い

商品である。調べてみたら、ぬぁんと、カルピスが発売されたのは、大正八年(1919)

七月七日の七夕の日で、80年以上も人々から愛されてている飲み物なのだ。

七夕にちなんで、「カルピス」の包装紙には天の河をイメージする水玉模様が描かれているそうだ。

     

カルピスの生みの親は、カルピス食品工業の創業者・故三島海雲氏。彼が大陸に

渡ったのは、中国がまだ清国と呼ばれていた時代。日本の雑貨を馬車に積み、各地を

まわって販売したという。ときには、モンゴル地方にも足を延ばしたようで、

そのころ、モンゴルの飲み物「馬乳」の味を知ったという。

当時、モンゴル地方では、家の前に水がめを置き、馬乳をたくわえていた。

かめのなかの馬乳は乳酸菌が醗酵して、酸乳になっている。そして、家に帰った

とき、ひしゃくですくって飲むという習慣があったのだ。

この飲み物に、三島氏は目をつけた。日本に戻ってくると、牛乳から醗酵クリーム

をつくり、「醍醐味」と名づけて発売した。しかし、この商品をつくると、使用し

た牛乳の9割くらいが、脱脂乳として残る。当時の牛乳は、かなりの高級品。

捨てるのはもったいない。

そこで、三島氏は再利用法を考えた。しかし、そう簡単につかい道は思いつかない。

しかたなく、この脱脂乳を薄めて家庭で飲むことにした。そんなある日のことである。

誰かが飲み残して、日にちのたったこの飲み物を彼は飲んでみた。すると、ふだん

より、はるかにうまいではないか!この時、彼は、この飲み物が時間をおくと、

さらにおいしくなることに気づいたのである。そして、研究を重ね、1919(大正8)年、

カルピスを発売した。

カルピスという名前は、含有成分のカルシウムと、梵語の「サンピス(最上の味と

いう意味)」の合成語。当時としては、超モダンなネーミングで、作曲家の山田耕筰氏

も「音声学上からいっても、いい名前だ」と絶賛したという。

そして、「初恋の味」という、あの名コピーが生まれ、カルピスは日本を代表する

飲み物に成長していくのである。


「カルピス」の思い出

はすぴーがガキの頃、カルピスはちょっと贅沢な飲み物であった。

友達が遊びにくると「おもてなし用」として、母がカルピスを作ってくれたし、

また友達の家に行っても、カルピスをおやつと一緒によくだしてもらったもんだ。

当時は”作ったカルピスの濃さ”によって、その家庭の経済力がわかるといわれ、

これを「カルピス薄め指数」と総理府は昭和40年に発表した。(ウソピョーン)

カルピスのビンが空になると、その中にコップ2分の1程度の水を入れ、

口を親指で押さえ、シャカシャカ振ってラッパ飲みしたのは、はすぴーだけでないはずだ。

 

には「カルピス」を濃い目に作って、冷凍庫で凍らせてアイスにして口の中で転がして

舐めるのが美味かった。特に「カルピスオレンジ」でこれをやると超美味かったなぁ。

かき氷にカルピスをかけるのも、夏の甘い味だ(今でもあるけど)。

はホットでカルピス」というCMもあった。

風邪をひいた時、母が作ってくれたことを昨日のように覚えている。

「おかあちゃん、カルピスを暖めてもいいのか?」と聞いたら

「これがホットカルピスといって今、アメリカで流行っている飲み物なのよ」と教えて

くれたが、どうやら作り話だったみたいだ。

 

カルピスのCMで思い出すのが、オズモンド・ブラザーズがカルピスの歌を歌っていた。

末っ子の「ジミー・オズモンド」が片言の日本語で「ニッポンのアジ〜♪」というんだ。

しかし、最初、彼らはカルピスを原液で飲んしまい「こんなマズイもののCMには出られない」

とクレームを言ったという話がまことしやかに聞いたことがある。

(ちなみに「フィンガー5」は和製オズモンド・ブラザーズと言われていた)

銀盤の妖精「ジャネット・リン」もカルピスのCMに出ていた。

カルピスの広報担当者が、ジャネット・リンに「カルピスのCMに出て欲しい」と依頼した

際に、カルピスを”Cow Piss(牛のおしっこ)と聞き違い、「日本人はそんなものを

飲んでいるのか」とびっくりしたという話がまことしやかに聞いたことがある。

 

CMには色々な人が出ていたように思うが、印象的なのは、「バンビちゃん」と愛唱されていた

中原ひとみの娘の土家里織が可愛いかった。

あとは、三田寛子の「駆けてきた処女」は ♪白くはーじけるカルピスソォッダ!のCMソング

だったような。。。近頃では、平山綾(最近のことに疎いはすぴーである)

カルピスといえば、文部省推薦「カルピス劇場」を抜きには語ってはいけないのだ。

ムーミンから始まり、アルプスの少女ハイジ、フランダースの犬、母をたずねて三千里、

あらいぐまラスカル、赤毛のアン、、、と眼をウルウルさせた名作ばかりだ。

(いつのまにかハウス食品世界名作劇場と替わってしまったが・・・汗)

カルピス劇場は日曜日の夜、7:30〜からの放映で、アルプスの少女ハイジの裏番組が、

なんと初代の”宇宙戦艦ヤマト”だったのだ。そしてNHKでは減点パパ(「お笑いオン

ステージ」)をこの時間帯でやっていた。

カルピスがクロンボちゃんのトレードマーク(↑)を現在のものに

変更したのは、平成2年。なんでも これは黒人に対する「人種差別ざます」

ということもあって自主的に変更したそうだ。

はすぴー的には、今の抽象的なマークよりもこっちの方が涼しげで魅力的

だと思うのだが…。同じような話で「ダッコちゃん」「ちびくろサンボ」なんかも

「人種差別ざます攻撃」にあったらしい。過剰反応のように思うけどね。

 

現在でもそうだと思うが、お中元には「贈答用カルピス」が定番である。

当時、お中元にカルピスが来ると、子供心にとってもとってもとっても嬉しかったなぁ。

白いカルピス3本にオレンジとグレープが1本づつ入っていたと思う。

とりわけ、貴重なグレープは大切にして飲んだ。「濃いやつ」を作ろうものなら、姉から殴られた。

今では、ピーチ、レモンなどと味もバラエティに富んでいるが、見た目の色といい飲んだ後

の「さわやかさ」から、やはり「オレンジ」が一番、美味いと思う。100%果汁のオレンジ

ジュースよりも ちょっとお上品に「うふふ、わたしたち乳酸菌入りで 体にいいのよ♪」なんて

訴えている感じがするのだ。

  

一方、カルピスシリーズには異端児、別名「カルピスのみにくいあひるの子」に

「カルピスソーダーコーラ」というものがあった。(今でもあるのかなぁ)

カルピスソーダーではなくて、さらにこれにコーラが加わるのだ。

缶のイラストもあの「さわやかさ」はなく、「おらおら、、どうせ俺たちゃカルピス

兄弟のはみ出しもんだぜぃ〜、なめんじゃねぇ〜よ!」みたいな図柄なのだ。

ぜひ、どこかで発見したら 飲んであげて欲しい。

余談だが、考えてみるとシリーズや兄弟の中に必ず、

”異端児”っているんだよね。たとえば、、、

・仮面ライダーシリーズの異端児

『仮面ライダー アマゾン』・・・ピラニアみたいな顔のやつ

・ウルトラマンファミリーの異端児

『ウルトラマンエース』 ・・・ハニワ顔のやつ

・セブンスターファミリーの異端児

『マイルドセブン・エクストラライト』 ・・・自己主張のないやつ

話を戻して、贈答用で思い出すのが、かならずプラスチック製のマドラー(かき混ぜるやつ)

が付いていたことだ。あれで氷もいれてかき回すと、カラカラカラって、夏の懐かしい音が

聞こえてくる。先っぽのつまむところが王冠のマークで、軽くてなんとなく頼りなくて、

カラフルだったなぁ〜。。マドラーの先に付いたしずくをそっと口に運んで、チビチビ舐めたもんだ。

 

そういえば、カルピスのヒットに目をつけて多くのメーカーが後続で類似商品を登場させた。

森永コーラス、不二家ハイカップが有名だが、他にも明治乳業ラグミン、外山食品ダイヤエース

明治屋マイラック(オレンジ味)、前田製粉のミルトンなんていうのもあった。

コーラスやハイカップは今でもあるのだろうか?値下げ合戦・冷夏・炭酸飲料の人気などで、

絶滅してしまったのかな?(今度、絶滅寸前のコーナーで調べてみることにしよう)

 

カルピスの一人勝ちということになるわけだが、その理由は「オリゴ糖」の開発に成功したから

らしい。昔のカルピスって、飲んだ後「カス」というか「澱」のような物体みたいのが残った

(牛乳で割ると さらに「カス」が増える)が、この「オリゴ糖」の成功によってカスが

出なくなったらしい(おりごうさんなオリゴ糖 ←寒〜)

 

ところで、料理を作る主婦の方ならご存知だろうが、カルピスの製造工程の副産物として「バター」

が作られるらしい。そしてこれが、ものすごく美味しいとの評判なのだ。

「カルピスバター」と呼ばれるそうで、1箱で1200円と値段はかなり高い上に、なかなか手に

入りにくいものらしい。国産バターで唯一、まともなフランス料理店が使っているバターとのこと。

ひとくちにカルピスといっても、色々とあるもんだなぁ。。。

そういえば、今年の夏休みに軽井沢に行った際に、キティちゃんのステックカルピス(信州りんご)

という粉末状のものを見つけた。カルピス中毒患者が携帯するのだろうか。(笑)

       

以上、はすぴーのカルピスチックな想い出なのだが、カルピスに関係する「いい話」や「想い出話」

は多いらしく、”カルピスの忘れなれないいい話”なんていう本も出版されているくらいだ。

長年にわたり、庶民に密着し愛され続けてきたカルピスは、もはや飲み物の域を越えて

「文化」に近い存在なのかも知れない。

  

カルピス株式会社のホームページ

(原稿:2001.8.25)

 

お便りコーナー 

こだわりのロングセラー

TOPページ