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もうひとりのぼくも、ぼく

■■小学4年生の一人は、おかあさんと近くのみわけ山に登った。
この山には、辛いことがあったときに神さまにお願いすると、からだを分けてくれるという言い伝えがあることを聞く。辛い方のからだは山に残し、そうでないからだは里に戻す。里に戻った方のからだは、しばらくすると山で辛いことを癒されたからだをかえしてもらいにもう一度おまいりにくる。だから「身分け」山なのだと。

帰り道、何気なくおかあさんが言った「ぐずぐずする子はおいていくわよ」「さっさとする子はついてきなさい」。

気付いたときには言葉どおり「さっさとする子」カズトはおかあさんと家に帰り、「ぐずぐずする子」かずとはヤマモモのおばばの元に残され、身を分けられてしまった一人。

かずとは体を小さくされて、おばばと自然の中でゆったりぼんやり、ぐずぐず過ごす。
カズトは家に帰り、何でもさっさとてきぱき物事をこなすが、それが度を越しはじめて周りを心配させる。

さて、ふたりは無事にひとりに戻れるのか。


■□ 以下、ネタバレありの感想です。□■
↓↓↓

■「ぼんやりぐずぐずする子」かずとがすごい楽しそうにぼんやりしているのに対して「さっさとする子」カズトがえらい大変な目に遭っているのが可哀想な作品・・・。


■「さっさとする」方は「さっさとする」以外が出来なくなっちゃって、だから常に焦っていてゆとりが無い。
必要なこと以外できないし思いつかない生活がいかにつまらないか、どうでもよい無駄な部分がいかに面白くて大切か、をあらためて思う。

最初は「すごいいい子になっちゃってどうしたの?」という反応のおかあさん&先生なんだけど、それが度を越しはじめるとものすごく心配になってくるのが印象的。何にせよ極端なのは良くない。いい子すぎるのもね。

■「ぼんやりぐずぐず」なかずとは、体が小さくなって、普段見ている目線とは違う世界を体験する。
自分を取り巻く世界ともう一度新しく出会い、ひとつひとつを心ゆくまで堪能する。初めてきづく、世界の美しさ。
昔のもの、あたらしいものに囲まれて暮らすおばばさまとのゆったりした時間の流れ。

・・・ただ、「ぐずぐず」な子なので、おばばさまに何か言われてもなかなかそのことをやらないし、そもそも手伝いをしようという発想も出てこない。


■おばばさまとの交流、そして無事にひとりに戻れた後の「おふろにはいりにきてね」の言葉。
ラスト一行「そして一人は、自分が自分だと感じた。」

うーん教育的感想を持つのは何かくやしいんだけど(笑)、何事もバランスが大事だよね。と思った。
あと、岡田さんの作品は、いつも「私もその世界に行きたい!!」と思わせる魅力がある。
おばばさまの世界で私もぼんやり、ぐずぐず過ごしたいーと思った。
あと食べ物がおいしそう。とか(笑)。

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