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メッシュ 後編。個人感想延々語る編。

★☆ 2005年7月2日 マチネ ルリエ(芳樹・曽世組)
☆★ 2005年7月2日 ソワレ アリエ(岩ア・高根組)


☆★ 役者陣がみんな活躍していたのもよかったので、以下、延々個人感想 ★☆

★山本芳樹さんの メッシュ

やはり芳樹さんの魔力の前にひれ伏すのが私のライフ観劇だわ。と思った(笑)。
基本を押さえた観劇であった。

芳樹さんがよくする、『どこにも焦点が合わずに空中を漂うぼんやりとした目線』が今回も多発するのだが、やはり何かこれに翻弄されてたかも(笑)。今回も。
パンフレットのミロンと二人ショットのメッシュがまさにそんな視線で佇んでいるけど。

芳樹さんは傷ついた子猫みたいなメッシュで、本当はものすごく傷ついているんだけれども強がっていて、ミロンに対しても実はかなり居心地いいんだけど、でも、ずっと探り合っていて警戒もしている。
ミロンとの距離感が、物語の中で少しずつ少しずつ変化して行く過程がとても印象的だった。

ミロンに「心配したんだぞ」とものすごく普通に言われて、その事にちょっと戸惑いながらもこっそりすごいうれしそうなところとか。


あと、芳樹さんの場合は、最初のドルーと会った頃と、ミロンと出会う頃までに何か色々あったのね・・・と思わず遠い目になる感じで悪い方に成長してしまった感があったのが印象的だった。


そしてラスト、初めて無防備に、本当に思っていた事をミロンに思わずのように言い、そして「フランソワーズ」と呼ばれた時に初めて素直に子どもに戻る。
この時にメッシュは本当に子どもみたいに泣きじゃくるんだけど、それがすごく分かる。と思った。
初めて「本当に思っていた事を言ってもいい」「泣いていい場所」という安心感の中に浸っている感じというか。

その翌日、ミロンに対して今までとちょっと違う心の開き方しているのと、あと「昨日はちょっと本当のこと言っちゃった(照)」みたいな微妙な心持ちが分かる無防備な笑顔だったのがすごく印象に残った。
この一番最後の場面が一番印象的だったかも。


あと、やっぱり芳樹さんの台詞はマイナス方向の言葉が発せられる際に妙に力があるような気がするんだけど(笑)、ミロンに「何故たのんでみないんだ?」と言われた時の「かなったことなど一度もないさ。だからやめたんだ。たのんだり、まったり。気をもむだけだし」という台詞が妙に忘れられなかったりした。

1幕でいきなり泣いた「母親が聖女だったとは言わないさ」という一連の語りとか。


芳樹さんのメッシュは、全部を諦めて、でも諦め切れなくて、愛してほしいんだけどそう思っている事を絶対自分で認めたくないみたいな頑な所があって、ちょっと居直っている感じもして、結構自分の中でぐるぐる相反する感情が回っている感じだった。

しかしちょっと大人すぎ?なのか、時々違和感が。
メッシュの行動はかなり短絡的だったり行き当たりばったりだったりするのだが、芳樹さんのメッシュだと、もう少しうまく世の中を渡れそうなので、「何でここでつかまるかな」とか「そこでその行動に出ちゃうのは何故??」みたいな疑問が結構沸いた。



★曽世海児さんの ミロン

曽世さんは基本的に、誰か助けが必要そうな人が隣に来ると、どこまでもその人に付き合っていく人になるんだなーとあらためて思った。

メッシュにとってはやっぱり冬の毛布みたいな存在で、この人がいると安心するし落ち着くんだろうなとも思った。
ラストは本当に、メッシュがきちんと守られた場所にいる事がわかって、観客もすごく安心する。
この場面は、名前呼ぶところよりも、そのちょっと前「殺さなくてよかったんだよ」「おまえはほんとうはやさしいガキなんだよ」と言うところが好き。


ミロンは結構お調子モノなんだけど、曽世さんが演じると「実は何か暗い過去とかありそう」な影がチラリと感じられてしまうのは、原作読んだからという理由だけではないと思う・・・。

曽世さんは結構「明るいお調子者」を演じると微妙に空回りしていくというか、「がんばって明るくしてま〜す」(心で涙)みたいな印象が残るのだが、それは私が曽世さんに持っている予断のせいなのであろうか・・・うーん・・・。


でも、曽世さんの持つ安心感と、「普通に親切」な空気感がやっぱり私はとても好きだと思った。
「安心できる空間」をとても上手につくる方だと思う。
ん〜でも「フランソワーズ」はもうちょっとさらっと言っちゃってほしかった気もするけど。
すごく意味がこめられてる感じで呼ぶミロンは、とっても曽世さんらしいとも思うけど。



★岩ア大さんの メッシュ

芳樹さんを見てから岩アさんを見たので余計にそう思ったと思うけど・・・岩アさんの舞台は、基本的に、いつも前を向いているというか、明るい方向を向いていて、とても健やかでまぶしい。

同じ話で同じ言葉が語られるけれども、重めな曽世・芳樹組と比べると、岩ア・高根組は軽やかで明るい。
すとーんと予想外にはまっていった芳樹組に対して、こちらはあくまでも「メッシュ」という作品を楽しむ感じで結構距離を持って楽しく見られた。
その分、ラストで突如ドはまりした事に余計驚いたのだけれども。


冒頭に書いたが、岩アさんを見て、メッシュはまだかなり子どもだったよそういえば。ということを思い出した。
岩アさんの方が芳樹さんよりも「若い」ことがすごく分かる存在で、ハピファミトビーに近いというか、自分の中の激情を自分で持て余していて、自分でもよく分からないけどいつもすごく焦燥感がある感じのメッシュ。
メッシュの行動は「わざとか??」というくらい結構行き当たりばったりに誰かにつかまっちゃったりするのだが(ドルーとの出会いとかも)、岩アメッシュの場合はこの結構支離滅裂だったり計画性なさすぎだったりの行動が納得。
その時はそうせずにはいられなかったから。で全部説明つく。みたいな感覚というか。

あと、芳樹さんが子猫なら岩アさんは子犬みたいな子。
芳樹さんみたいに常に警戒して相手を試すような行動に出たりはしない。
基本的には自分の感情に対して素直。苛立っている時はそのまま短絡的な行動に出るし、うれしい事があった時は素直にうれしそうにする。(芳樹メッシュは自分が「うれしい」と思ったとしてもそれを素直に認められなくて表面的には何でもない振りしたりする傾向がある)
割とすっと相手に自分を預けちゃうことで、相手の信頼を得ようとする感じの子。

あと、芳樹さんともっとも対極にいて、それで岩アさんの特徴なのは、岩アさんの視線は絶対に何かを見ていること。虚空をさまよったりしない。
常に、きちんと人と正面向いて向き合うのが岩アさんの舞台における基本で、だから「前向き」な印象だったり、ドルーが言う「毛並みもいい」がすっと納得できたりするんだと思う。
無防備に真っ直ぐに相手に向き合えるのは、やっぱり根本的に人を信じているからで、人を信じきれるのは裏切られる事が全く想定されていないからだから。(←ちょっと乱暴な言い方してるけど)

ミロンに対しては・・・見る前に「同期なのが災いしないことを祈る。この二人は根本的には対等だけど、やっぱり対等じゃない関係だから」とか思っていた通り、やっぱり、普通に対等だったんだけど、それでも別にいいのではと思った。

最初から二人は運命のようにさらっとなじんでいて、こちらの二人は「一緒にいると何か居心地がいい。何か落ち着く」事を直感的に感じて、それを自然に受け入れて行動に出ている感じがした。
じゃれあってるみたいな関係性。


岩アメッシュの2大印象的だった場面は、エーメとの電話と名前連呼場面。

エーメと電話している時だけ、明らかに口調が変わるメッシュ。
これを聞いて初めて、メッシュは女性と話す場面殆ど無いことに気づいた。
電話の内容はサムソンの取引を聞きだすという殺伐としたものなのだが、エーメ相手だと口調がめちゃくちゃ優しくて紳士。
これは、義理の母に対するメッシュの気遣いなのか、女性全般に対してはこうなのか、色々気になった。
そしてこういうの聞くと「突っ張ってるけどスレてない。毛並みもいい」がすごく納得というか。
基本的にすごくきちんとした子なんだなと思う。


ラストの一連の場面は本当に好き。
名前を呼ばれている間、メッシュはずっと固まっていて動かないんだけど、これはすごく分かる感じがした。

たぶん、岩アさんの方のメッシュは、この時本当に何にも考えていないと思う。
それまで言っていたお父さんの事も、全部一端飛んでると思う。
ただ、ミロンが呼ぶ「フランソワーズ」という言葉だけが聞こえている。
自分でも理由は分からないけれども勝手に涙は流れていて、何かミロンは名前呼んでるし、でも動けない。
でもとにかく何か安心している。
・・・といった感じなのではなかろうか。きっと。

たぶん岩アメッシュの方は、翌日朝起きたときに、昨日の自分の行動とミロンの行動とそれに対する自分の感情が、自分自身に対してすとんと落ちるんじゃないかなと思った。
岩アメッシュは、ラストシーンにとてもすっきりとした笑顔を見せるのが印象的。


岩アさん、今こそ、再び、ちびオスカー見たいです。
あの時はちょっといい子過ぎたところもあったけど、今ならすごくいいバランスで存在できると思う。
あと、意外とハピファミのトビーみたいな役も見てみたいと思った。
今回の役にちょっと近いところがあると思ったので。
単純に『ひざ抱え座り』がすっごい可愛くて似合ってた!という理由もあるけど(笑)。



★高根研一さんの ミロン

今回の高根さんはものすごい静かに、でも出演時間の9/10くらいの時間をかけて笑いを取りに行っていて、その事にまず驚愕(笑)。

山アさんとのバゲット対決とか(ものすごい痛恨な事に!!!聞き取れなかった(大号泣)。一生の不覚)、その後のメッシュ相手の繰り返しとか(ものすごい訝しげな視線をだまーってミロンに送るメッシュ→じぃぃーっと見つめあい→何事も無かったように次の行動に出るミロン。取り残されるメッシュ・・・ミロンの行動をだまーって反復。すごい好き)。
あと、ロッカーで人と会いそうになってごまかす時の挙動不審っぷりもすごい好き(笑)。
あと関係ないけど、パン、結構大きくちぎって口に入れてすごいもぐもぐしながら台詞言うのが妙に可愛かった(笑)。


高根さんも曽世さん同様に、誰か助けが必要そうな人が隣に来ると、その人の手を離すことは絶対できないだろうという演技展開をする方なのだけど、曽世さんとはまた方向性がちょっと違っていて、あと今までの高根さんの方向性ともちょっと違っていて、その相手との距離感が印象的だった。

高根さんの場合、強烈に自分の方に引っぱるタイプの役者さん(芳樹さんとか林さんとか)とか、何か危うさを感じさせる演技展開をする人(舟見さんとか姜さんとか)と組むと、何て言うか引きずり込まれるようにというか呑み込まれるようにどこまでも相手に付き合いはじめちゃう印象がある。

でも、今回は相手が岩アさんだったからだと思うけど・・・割と普通に面倒見のいいお兄ちゃんな感じで、ちゃんと自分の軸はブレないというか、普通に自分中心の世界を持っていて、でも、すごくメッシュの事を見守っている感じがして、そこがすごくよかったと思う。
ちゃんとメッシュとは距離があって、でも、すごく大切。というのがちらりと窺える感じが。


★ここからはメッシュとセットなので岩アさんの感想と被るのだけど・・・
高根ミロンは、メッシュを割と最初からさらっと受け入れていて、自然になじんでいる。メッシュに対して感情が揺れない。
曽世組が結構探り合っている分、最初から割と相手を信じて受け入れてしまう大らかさというか無防備さにちょっとびっくりした。
特に「メッシュがやったと思うかね?」とシラノに言われた時の反応の仕方とか。
曽世さんのミロンはここでちょっと揺れるのだが、高根さんはどちらかと言うと、やっていてもやっていなくても変わらない、みたいな流し方する。


高根ミロンの一番好きな場面は、ラストの名前を呼ぶところ。
本当に本当にめちゃくちゃ優しい。けど、とてもさらっと呼ぶ。

この場面はどちらの組も、このメッシュとこのミロンだからこういう風に呼んで、こういう風に反応するよね、とものすごく納得で、どちらも本当にいい場面だった。

久々に、高根さんの、相手をくるりと包み込んでさりげなく守ってくれる役を堪能できてうれしかった。
思い起こせば、私岩アD.D相手の高根ロジャーとか結構好きだったんだよなー(そんなには絡みないけど)、とか、ちょっと思い出したりもした。


★☆★☆★☆★☆★☆★☆

★奥田努さんの ドルー

まず見た目が好き(笑)。あのイタリアンな感じ(←単なるイメージ)の、つやりとした髪型もステキ。
スーツもお似合い。

奥田さんはこういう役をやると「叩き上がってきました」(←そんな日本語ないけどさ)風な、色々あったけどここまでやってきました風になるところがよい。
この人は、ボス・バンを蹴落として次の段階に上がろうとするだろうとすごく納得。

そしてメッシュを利用しつつも割と実は素直にメッシュの事好き?って感じがした。

・・・が、すっごい良かったんだけど、今回ドルーとメッシュの関係性はいまいち分からないままに終わる(泣)。うーん。
印象に残っている台詞とか、表情とか、すごいいっぱいあるんだけど、うまく言葉で説明できません。無念。

最後の「あばよ、メッシュ。愛してたぜ」が、うまく説明できないけど、すごいドルーだなーと思う言い方だった。これで死んじゃうのに妙にあっさりしていて、素っ気無くて、でも「愛してたぜ」は実はかなり本気で。
メッシュがお父さんに懇願してまでドルーを助けようとするのも、この言葉を聞いて思わず駆け寄ってキスするのも、とても納得。


★青木隆敏さんの ドルー

もっともびっくりキャストだったが、予想外にはまっていた。
が、今回こちらの組も、ドルーの位置がいまいち掴めないままに終わってしまい、あまりきちんと言葉で感想を説明できない(泣)。

素直にまとわりつく可愛い子犬な岩アメッシュを適度にあしらいつつも可愛がるドルーなんだけど、根本的にめちゃくちゃ健やかな岩アメッシュに対して結構愛憎渦巻く感じというか、可愛いんだけど同時に壊したいみたいな所もある感じがちょっとした・・・。

青木さんのドルーは、彼らの世界のルールに従ってメッシュに攻撃的になってるというよりも、それもあるんだけど、時々メッシュに対して暴力的な衝動がきて、破壊的になる感じが。何かちょっと暴力夫みたいな危うさも持っているというか。

最後にメッシュを呼び出して、そして拒否された時に犬をけしかけちゃうのも何となく分かる感じがする。
メッシュが出て行った後に、「おまえの荷物が残っている」とか「彼氏はやさしいかい?」とか言う場面も印象に残っているんだけど、自分のもの(であるメッシュ)が外に興味を持って自分の手から離れていく事に対して、引き戻そうと執着しているのが感じられて、ちょっと怖いんだけどちょっと切なかった。

これは深読みしすぎかもだけど、青木さんのドルーのメッシュに対する愛・・・に似た何かは、結構メッシュのお父さんがメッシュに対して持っている感覚と通じる所もあるような気がして、だからメッシュも普通にドルーが好き、以外の何だか自分でも分からない理由でドルーから離れられない感じもした。
でもこれはたぶん深読みしすぎだと思うけど。


★寺岡哲さんの ユフィル

かっこよかった!
寺岡さんの持ち味のステキ部分が一番うまく出たと思う。
もしや寡黙なのがよかったのか??

彼のもう一方の持ち味である微妙なダメさ切なさ加減が今回は封印されていて、すっと立つ姿が非常に絵になって素敵だった。
実はユフィルはそんなに何かある役ではなかったりするのだが、何かもう、かっこよかったからいいです(笑)。


★小野健太郎さんの ユフィル

オノケンの見た目の美しさはやっぱりこういう役をやるととっても生かされてよい。
彼はどんな衣装を着てもそれを美しく見せるモデルのような人なんだけど、今回のユフィルはそれが非常にプラスになっていたと思う。

あと、今回のジュニ5は皆そうだけど、ちゃんと違和感なくその役だった。変に若くなりすぎたとかも無く。
今までこういう仕事をして生きてきた人というのに違和感なくはまっていたし。
ただ、やっぱりユフィルは彼自身にすごく何かあるわけではないので、もうちょっと濃ゆい役で見たかったかな・・・。
ちょっともったいない。


★☆★☆★メッシュの身内の方々

★河内喜一朗さんの サムソン

河内さんの周辺に常に漂う「他人事感」は息子に対してもやっぱり適応されていて、だからメッシュがこの人に対してめちゃくちゃ愛憎渦巻くのが納得の一方、何だか暖簾に腕押しみたいな気もしてとっても微妙。
どうやっても共通言語が無くて、どうやっても接点を見つけることができない断絶感はものすごくよく出ていたと思う。
が、それでも父を求めてしまうメッシュ、な部分はちょっとこのサムソン相手だと出にくい・・・。

対決場面は正直メッシュばっかり見てたのでサムソンが何していたか不明です・・・。

あと、やっぱり河内さんと夫婦役させるのはジュニ1以上限定にした方がよい。
余計なサイドストーリーを見ながら展開してしまう。←エーメは一体何をどうしてこの人と結婚したのか??金??その他拠所ない事情があるのか??どうなのさ??


★石飛幸治さんの サムソン

見た目がまずものすごい素敵。ダンディ。
最近の石飛さんは意外にも渋い男性役にて(私の中では)大ヒットを連発中なのだが、今回もめちゃくちゃ素敵だった。
正直サムソンが素敵過ぎて、メッシュもうちょっと歩みよろうよ。とまでうっかり思いそうになった(笑)。

うーん・・・河内さんと石飛さんを足して二で割りたい感じがする。
サムソンとしてはちょっといい男過ぎかも。
この人と岩アメッシュだと、今は全然無理でも、数年後には普通に和解できそうな感じがしてしまう。

彼の、親としては絶対言ってはいけない一言百連発な、ちょっと普通に考えると理解しがたい子どもに対する感覚とか、自分の血縁に対する執着とか、そういう部分はもっとエゴイスティックに押し切っちゃう人でいいと思う。

石飛さんのサムソンは割とちゃんと大人に見えたのと、結構複雑にメッシュに対して感情が揺れ動く部分があるように対峙した瞬間思えて、その事でメッシュが撃てなくなったようにも思えた。
でもやっぱりサムソンは、少なくともこの作品のこのラストの時点では、メッシュにとっては完全に断絶した立ちはだかる壁であった方がいいのでは無かろうか。

でもエーメが結婚して離婚もせずにずっと寄り添っている相手としては石飛サムソンはすごい納得なんだけど・・・。難しい。


★☆★☆★

★関戸博一さんの マルシェ

実は何でも出来ることが着々判明中の関戸さん。
今回は回想シーンにおけるメッシュママ、マルシェにて登場。

関戸さんの声と話し方は、基本的には割と理性を感じさせるので、今回の舞台の、原作とは違うマルシェにすごく合っていたと思う。関戸さんのマルシェは結構しっかりさんな感じがする。

彼女が言う「いい子でいたらきっと愛してもらえますよ」という言葉が結構頭の中でリフレインしていて、メッシュはマルシェの言葉にかなり呪縛されそうな気がして、マルシェに全く悪意がないだけに辛かった。


★吉田隆太さんの マルシェ

「回想シーン」である関戸マルシェに対して、吉田さんのマルシェは「メッシュビジョンモード」で現実感が無く夢の中のように実感がなくふわりと浮遊する存在。

「フランソワーズ」という呼び方がとてもとても印象的だった。
優しく柔らかに歌うように何度も名前を呼ぶのだが、一方でやっぱり現実感が希薄で儚い。ふっと消えてしまいそうで不安になる。

最初に書いたが、メッシュが「フランソワーズ」と言った瞬間に、この吉田さんの「フランソワーズ」が重なって、重なった瞬間に自分の感情のスイッチが突然入って号泣したんだけど、私にとっては、かなり破壊力のあるマルシェだった。落ち着かなくて怖い。


★松本慎也さんの メッシュ子ども時代

松本さんは割と「わかってる」、子どもなんだけど大人な一面も持っている子どもがとてもうまいと思うんだけど、今回のメッシュも、色々な事を思いつつも同時に結構大人の事情が直感的に分かっちゃう子で、それ故に苦悩する子に見えた。

特に印象的だったのは、マルシェとの別れの場面。
駆け落ち男岩アさんと一瞬視線が絡み合い、そしてメッシュは何かを理解し、何かを諦める。マルシェを止められない。

この段階で何かを諦めはじめるメッシュで、だからこの後芳樹メッシュにつながっていくのがとても納得の存在だった。


★三上俊さんの メッシュ子ども時代

まず、見た目が「萩尾望都マンガ」そのものであることに驚愕(笑)。
うわーマンガのままだ!!!とかなりの衝撃を受けた。

あのくりくりお目目と繊細な顔立ちがそういう印象になるのかもだけど。
今まで「うわオスカーが歩いてる!」とか言われた笠原御大とか、それはキャラクターがそうなのであって、別に見た目がそうという訳ではない。けど、三上さんは見た目がそうなのでちょっとびっくりなのであった。

三上さんはまんがの印象のまま、「ものすごく素直でいい子」な時代の、本当に素直で不安を抱えたメッシュ。岩アさんのメッシュにつながるのが納得のいい子っぷりだった。


★☆★☆★

★舟見和利さんの エーメ

出番少ない(泣)。
もっと出てくるかと思っていたのに・・・。
あと前述したように、石飛さんとの並びはステキだったが、主宰と並ぶとかなり厳しかった・・・。

「スタジオライフにおける舞台上の見た目」は、年齢が上の女性の役(お母さんとかおばあちゃんとか)になると非常に不自然になる傾向があるので、今後は「年齢は気にしません」というのをスタンダードにして乗り切るべきではなかろうかとあらためて思った。とくにズラ選び。

もともと舟見さんは「いかにも衣装」な服はあまり似合わなくて、現代の普通の格好させると一番可愛いタイプなので、そこにさらにプラスして義理の母とかになってしまうと非常に微妙な方向へ行く気が。


エーメは出番は少ないけど、舟見さんの「何を考えているのかつかみにくい」穏やかな無表情が生きていたと思う。原作を読んでいても私の中ではエーメが一番謎な存在で、本当は何を思っているのか、そもそもこの人の希望は何なのか、いまいち掴めない。

その、掴めないままに、でも基本的にメッシュに対して穏やかで優しくて普通に心配している雰囲気がふわっと出せていたのがよかったと思う。


★☆★☆ ミロンのご近所さん。

★山ア康一さんの シラノ

面白かった。以上(笑)。

原作でも面白いお医者さんなんだけど、舞台ではそれ以上に面白かった。
頑固でお茶目でいい加減で突拍子もなくて飄々と生きてる。
そしてやはりパリのおじさまと言えばいくつになっても恋愛に主眼をおいてほしいんだけど(笑)、何だかんだ言ってエレーヌ激ラブなところがとってもよかった。

若かりし頃、学生運動でつかまっているというのも納得の譲れない頑固っぷりも感じられたし。
メッシュに対して、街のチンピラだと思いつつも普通に受け入れていて、でも、早耳のラッタのことがあった時に「メッシュがやったと思うかね?」とさらっとミロンに聞くくらいには冷静な、そのニュートラルな位置が印象的だった。

あと、岩アメッシュとエレーヌ嫉妬大作戦(笑)敢行中のとき、最後の方かなり限界が近づく岩アメッシュ(重そう)に対して最後まで好き勝手に動いている傍若無人っぷりが妙に好き(笑)。


★林勇輔さんの エレーヌ

面白すぎた。以上。

林さんの良いところは、実年齢よりも上の役を振られても全然違和感無くいけるところ。今回も、高根ミロンと並んで、普通にめちゃくちゃ年上のお姉さんに見える。←いやそれは単に迫力の問題かもしれないが。

上から下までどこが来てもそれなりに見える。素晴らしいことです。

今回は本当にもう一挙手一投足が面白い。衣装をすかさず笑いのために使うところも無駄遣いがなく素晴らしい。
窓を開け始める時点ですでに面白かった。ある意味笠原御大と双璧?な、0.1秒単位でキメポージングなお方だと思った。

そして山アシラノ同様、何だかんだ言っても実はシラノ激ラブな迫力があったところがよかった。可愛げがあったし。

山アさんと組んでいたので、林さんもとっても楽しそうだった。やっぱり全部拾って全部返してくれる役者さんと今後も林さんはガンガン組んでください。と思った。


★牧島進一さんの ラカン

あの日本人的には何となく「ピエール」って感じがする(←いやイメージで)トンデモ服がパーフェクトに似合っていたことがまず素晴らしかった。

そして指先まで神経を張り巡らした(笑)絶妙のくねり感もまた、素晴らしかった。

パリの贋作屋さんな、ちゃんとした美術を見る目もあって、でも一筋縄ではいかなくて、この街でガッチリ生き抜いてます感もあって、でも軽やか。
パリに詳しくない私に、「何となくここはパリっぽい感じ」と、冒頭思わせてくれたので感謝(笑)。



★☆★☆★ メッシュ、暗黒街時代の皆さん

★下井顕太郎さんの 早耳のラッタ

牧島さん同様、まずあの衣装が普通にお似合いなのはどうなのさと思った(笑)。
彼の独特の存在感がすごく生きてた感じがしてよかったと思う。
調子よくうまいこと生きてきて、そしてそのまま唐突に終わりを告げるあっけなさとか。
しつこいのかあっさりなのか分かりにくい妙な絡まり具合とか。


★大沼亮吉さんの パンチョ

何となく高根さんの後に続いているような道を行く大沼さん。(私的には、目指せ!澤さん!と思ってるから、澤さんのあとを継いでる部分もある高根さんの後は喜ばしい路線??)
そういえばかつて高根さんはバーテン専科じゃなかった??大沼さん二代目バーテン専科??

そして彼はいつも「他の同期が全員やっている役」が来ない・・・。←パサジェルカは彼以外全員女囚だったが彼だけ男囚。今回も、彼だけ暗黒街オンリーで、警官をやっていない。
うーんワイルド暗黒系一直線な大沼さんの今後がとても気になる・・・。

パンチョは、何か色々あったから今はここに落ち着いちゃったけど、でも実はけっこういいヤツな感じがして、そこが好き。
とくに印象的なのは、アレクスのところに連れて行く時にメッシュに暴行する場面。
チコと目を合わせて、そしてメッシュとは目を合わせないように、すごくやりたくなさそうに仕方なく痛めつける二人。「これくらいでいい?」ってチラチラとドルーを見ながら調整している感じが、あ、この人にとってメッシュは「仲間」なんだなーと思った。なんかけっこうメッシュの事は弟みたいに普通に可愛く思ってそう。


★林勇輔さんの チコ

エレーヌ同様すごいインパクトのある存在だった。
林さんはもともととても台詞の強さがある方で、大体後から舞台を振り返るとよみがえるのは林さんの声だったりする。←今でも月の子のセツの98%は林さんの声でよみがえる。←あとの2%は芳樹さん。

で、見終わった今、何故か一番残っているのはチコだったりした・・・何故・・・。
「お客のコートは見つかったかい?」とか「三度キスしてやんな」とか。

何かこちらもエレーヌとは違った意味で、一挙手一投足から目が離せない独自路線な人だった。


★船戸慎士さんの アレクス

あのシャツのボタンの外し方の無駄なセクシィさがもう大好き!!!(笑)。

とってもイタリアンな雰囲気漂うアレクスなんだけど、本当はパリの人??
何かもうすべてが好きです。船戸さん。
スーツもお似合い。かっこいいッス。

他人には情け容赦なくて、でも身内にはベタ甘で、それが何の違和感も無く同居しているアレクス。
あと、メッシュに対しては全然何の思いも無いのね・・・と思ったのは、家に連れてこさせた時はすごい手荒に扱っている割に、次に会ったときは何事も無かったかのように、めちゃめちゃ普通にポールの話をしみじみしている所。

何か不思議な感覚なんだけど、でもアレクスはこういう人だろうなーと納得。
この時の、突き放した言い方しているんだけれども、でも、ポールの事は自分が守るしかないと当然のように思ってる感じが根底に流れてるところがすごく好き。


★牧島進一さんの ポール

ポールの「気持ち悪さと哀れさとせつなさ」の絶妙のバランスが素晴らしい。
メッシュを前にした時の、勝手に思い増幅中な様子の怖さとか、思い込みの激しさと弱さとか、何されてもメッシュを追いかける気持ち悪さとか・・・私の中ではかなりパーフェクトなポール。

あと、それってもしかしてヘルベルト??な髪型も妙にはまっていて好き。


★藤原啓児さんの ボス・バン

その髪型ちょっと面白くないですか藤原さん・・・と思った。ごめんなさい。
藤原さんはこういう役だとさらりと流れて終わっちゃう気が(泣)。
うーん藤原さんならでは!!な役をこのあたりでひとつばーんと見たいのですが。



★☆ その他妙に好きな方々。

★ワンポイントモデルの吉田さん

靴の履き方とか、そういう細かいところが毎回いちいち可愛い吉田さんは一体何者だろうと思う今日この頃(笑)。
「あら、ご友人?」って台詞も妙に可愛い。


★同じくワンポイントモデルの関戸さん

すっごい可愛い。やっぱり関戸さんは可愛げのある女子がすっごいはまる。
メッシュに「いかすメッシュね!」とか言いつつお尻をぽーんとぶつけていくのがまた可愛い。
なんか、関戸さんの可愛い女子は、観客につい「お友達になって説教したい」と思わせる存在(笑)。


★宗村蔵人さんの パリ市警の警部

今回(も?)いつもテンパっている宗村さん。
大忙しのパリ市警の中で、ユフィルが重要人物であることを知らない部下にキレる場面が妙に好き。


★同じく宗村さんの 警官

ここでもやっぱりテンパりぎみな宗村さん。「指紋は変わりません!!!」と言う場面が妙に好き。
そしてこの後、シラノ・エレーヌ・ミロンが言い合いしているのを、何故かずっと笑顔(それは素??)で見守っている姿も妙に好き。


★同じく宗村さんの バーの客

クジ売りが男だと知って唐突に逆ギレする姿が妙に好き。


★同じくバーの客の 寺岡さん

最初からすごい面白かったけど、とくに去り際、ちょっと満足そうに、うれしそうに微笑むのが好き(笑)。
あと変な流し目なのが、なつかしのWHITEプレイボーイを思い出した。ステキ。


★同じくバーの客の 小野さん

このお客もすごい面白かったけど、寺岡さんよりも全然気持ち悪い(笑)。何か粘着系??怖い。
メッシュが「ダメ、帰りたい」と思うの納得(笑)。


★不良少年たち 荒木健太郎さん 他

あんまり悪く見えないんですが・・・。
何となく、真面目にダンスの練習とか始めそうな感じ。

そして予想外にものすごい可愛かった。ちびっこ感満載。それ故メッシュがすごいお兄さんになってしまい、ちょっと微妙でした・・・。


★吉田さんの 警官

吉田さんが普通に男性で普通に大人スーツ着てる!!!

・・・それだけなんだけど(笑)。ってこれ前に舟見さんの時も同じ事言ったけど。
何かもう吉田さんと言えば女役イメージだったからちょっとびっくり。ちょっとうれしい。

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