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Daisy Pulls It Off デイジー プルズ イット オフ 再演 その1


★☆ 2007年3月10日 マチネ ブラックベリー(松本深山林石飛組)千秋楽
☆★ 2007年3月10日 ソワレ ワイルドストロベリー(舟見三上岩ア山本組)千秋楽

その1.全体感想を舟見さんに大混乱しながら語る。

その2.色々印象的だったことをのんびり語る。 >>
その3.個人感想をさくさく語る。 >>


★初演と再演はほぼ似たような位置から見ている。
初演は、1回目に最後列の通路脇(L列)、2回目に2列目の通路脇、3回目に後ろから2列目の1番。
今回は、1回目に最後列(S列)の下手、2回目に3列目の通路側。

ライフの再演はいつも同じ感想を言っている気がするのだけれど、「再演で劇場が広くなった事と、見る側が2度目なのとで冷静になる分、初演は勢いで押し切れた微妙な点や矛盾、疑問点が浮かび上がる」舞台だった気もした。
・・・いや、初演の時点でもツッコミどころは満載なんだけど。

★今回1回目に見た時。
初演は「明るくて元気でのんびりした少女小説(児童文学という意味でも、昔のコバルト文庫みたいな意味でも)のような楽しいお話」という印象だった。「楽しくてのんびり」。
個人的にとても哀しい出来事が続けてあった直後だったので、「お正月に見るのがデイジーで楽しくて本当によかった」と思った。

でも今回見ていて、多分1回目は「遠い」事が一番の要因で、「こんなにデイジーが追い詰められる話だっけ?」「結構ひどいことされてる…」とちょっとびっくりした。
何で初演あんなに「楽しい」だけで終われたんだろう??

2回目に見た時。
主に舟見デイジーのリアルすぎる打ちのめされっぷりにものすごくびっくりして、今度は多分それが一番の要因で「この話って実はかなり酷い話だよな・・・。ラストこんなに能天気に終わっちゃって大団円でいいんだろうか」と思った。
校長先生が「これから色々あるだろうけど、その時にはこのデイジープルズイットオフを思い出して」みたいな事を言うのだけど「この話を思い出しちゃっていいのかなあ」と思ったり。


★うーん。されている「意地悪」。
黒板消しとかマンガとか、告げ口まではまあ範囲内。
でも、デイジーを陥れるために「カンニングペーパーを作る」というかなり労力がいる事をする事や、詩のサインを書き換えて盗作を装う行為は、明らかにやりすぎだと思う。もう「イジワル」レベルではなくなってる。
初演は全然気にならなかったのに、今回こういう行為は愛すべきおばかさんであるシビルとモニカが仕掛ける「イジワル」に全然なじまない気がして、かなり違和感があった。

何ていうか・・・。多分シビルとモニカは「公立校の子が出て行ってくれたらいいのに」で始めた事がどういう意味を持つかあまり考えてないと思われる。短絡的。
「カンニングしたのがバレたらきっと出て行ってくれるかも」とか、「トリクシーの作品にデイジーの名前を書けば、二人が仲違いするかも。しかもバレたら大問題だから退学になってくれるかも」位であまり深く考えずに色々やってる感じがする。「人の作品を自分のものと偽る」事の重大さを全然分かってない子。実際シビルはトリクシーの作品にデイジーの名前を書いた分、デイジーの作品に自分の名前を書いちゃってるし。

でも、初演ではこの辺りが「典型的なイジワルっ子にイジワルされてピンチに陥るけど、ある事件が起きてヒロインとイジワルっ子は仲良しに♪」という感じでさらっと流していけたんだけど・・・今回はここに妙に激しく引っかかってしまった。

シビルがしている行為によって(本人は無意識で効果が高そうなイジワルをやってるだけなんだけど)、デイジーは何に追い詰められるかというと、「お金が無く教養もない(と思われている)人にはモラルも無い」という裕福な人々が無意識に持っている「前提」に対しての自分の無力さ。奨学生第一号として「庶民」を否応なく代表させられているプレッシャーと孤独。
初演だとこの辺りはあまり前面に出てこなくて、あくまで背後に流れる程度で「イジワルっ子VSデイジー&トリクシー」の攻防、に見えてた。
でも今回は個人対個人の攻防ではなく、デイジーに無言で押し迫る、彼女が憧れて入った世界の根底に流れる偏見。に見えて、デイジーの追い詰められ感や可哀想度が激しくアップ。

初演では全く思わなかったんだけど、今回「誰も悪意は持っていないのにも関わらず結果として人を追い詰める集団の意志」みたいなものの怖さを妙に感じたのは何でなんだろう・・・。今の時代の気分の反映なのかな・・・。

初演とあまりにも見え方が異なっていてびっくりした。


★何でここまで違うのか考えてみる。
☆一番は多分すごく個人的な事で「どのキャストをどの席で見たか」。
違うキャストを逆の席で見たら、もしかしたら初演も再演もまた全然異なる事を思ったかもしれない。

私の場合は、初演は「文化祭で演劇をやるぞ。がんばるわ!」というどこまでも作りこんだ安定したデイジー川原田&トリクシー深山ペアを2列目で見たこと。
今回は、リアルに反応しまくる舟見デイジー&デイジーに見守られる妹キャラ三上トリクシーペアを3列目で見たこと。
役者さんの持ち味によって、初演は「色々あっても負けないわ!」と安定したデイジーに対して、見ている側は安心して最後まで「可愛い♪がんばって」と思って終われたけど、今回はあまりにリアルに反応するデイジーに、見ている側の深刻度がどこまでもアップしてしまったのだと思う。


☆初演に比べて観客が受け取る情報量が減った事。
・単純に劇場が広くなった分、反対側で起きている事が見えない。(初演は全体が一応見渡せた)
・後方席では、細かな表情等が受け取れなくなっている。(初演は一番後ろの席でも拾える範囲内)
・あと、初演の方が席が前の場合でも比較的全員がちゃんと見えた気がする。今回は前の席になると舞台上の人が被ってしまい、朝礼中や授業中死角に入る人がかなりいた。(私の席は授業中シビルに被ってドーラが見えない!!朝礼中はアリス先輩もベリンダも見えない!!号泣)
・通路が狭いのと後ろが使えないのとで、生徒は観客に対するアピールを殆どしない。
・初演に比べて朝礼中や授業中の遊びが少ない。名無し生徒たちが大人しい。

・・・といった色々な要因で、初演であった色々な遊び部分がかなり無くなっている。もしかしたら同じようにやっているのかもしれないが、少なくとも観客が受け取れる情報は減っている。

だから、初演に比べてデイジー、トリクシー、シビル、モニカ以外の印象が薄くなった。
個人的には特にベリンダ。こんなに目立たない役だった??と驚いた。

あと、本来はプラス材料である「見た目が明らかに初演よりみんな可愛い」事も実はマイナスなのかも(笑)。

初演は結構「笠原御大の見た目が怖い」とか(笑)の見えているビジュアルに対するびっくり度とか、名無し生徒が異常にラブリーな川原田さんの細かすぎる小芝居とか、授業中延々小芝居を続けるトリクシーダブルの名無し生徒たちとか、割とメイン以外にきょろきょろ目を奪われながら見ていた。
結果メインストーリーは結構どうでもよく(ごめんなさい・・・)、でも正統派で王道な展開を安心してのんびり楽しめたと思う。

でも今回は周りの遊び部分が減った分メインストーリーに意識が集中していき、その結果初演では気にならなかった、または気になったけど「ま、それはそういう事で」と流せた矛盾点や疑問点にいちいち引っかかり、トータルで謎が深まった気がする。


★デイジーペアとシビルペア(Wチーム=舟見三上岩ア芳樹組)のバランスについて。

舟見さんを、今回は3列目で、初演は最後列で見ているので、今回と見え方が全く違う。だから、初演と同じなのか違うのか分からないのだけど、舟見さんのデイジーに大混乱。

前半は「文化祭でがんばってデイジー役を演じるわ!」という明るく元気な「今の」舟見さんらしい表情とかしぐさとかがたくさん見られる少女。快活で前向き。
「劇中劇」をかなり意識した動き方をしている。

なんだけど、後半になるとものすごく不安定になってきて、すごい泣いてるし不安定だし、「デイジーってこんな子だったっけ??こんなに追い詰められてるんだ!」とすごく驚いた。・・・と同時に、あらためて彼女の身に起きている事を考えたら、すごいひどい事されてる事に気づいて、デイジーがものすごくかわいそうでこの子は立ち直れるのかしら・・・と心配に。

と同時に、長年見てる弊害が出てきて・・・段々「初期の舟見さんがよくしていた(近年は殆ど見せなくなっていた)」不安定な時に浮かべる表情とか、焦点を結ばず彷徨う視線とか、役者さんなのに後ろへ後ろへ引いていってしまう存在の仕方とかetc.フレッシュさんに戻っちゃったみたいな初期の演技の癖が総動員されているように見えて・・・これは「デイジーの追い詰められ感」を表現すべく選択したものなのか、ではなくて、人は追い詰められると一番最初の癖がそのまま出てくるから、入り込みすぎて感情のコントロールを失って舟見さん本人が追い詰められちゃってるのか分からなくなってきて、段々「デイジー」ではなくて「舟見さん本人」が心配にすらなり始め、何か泣いてるし手震えてるし大丈夫なのかこの子は!(「この子」ってデイジーなのか舟見さんなのか両方なんだけど!)

・・・大混乱。


この子を助けてあげてトリクシー!と思ってトリクシーを見ると・・・一度「デイジー」ではなく「舟見さん」を意識してしまったため、「トリクシー」と同時に「三上さん」を意識してしまい・・・トリクシーほんっとうにいい子で健気で可愛い子なんだけど、三上さん本人はいっぱいいっぱいだからデイジーを助けられない・・・。

舟見さん明らかに三上さんに対する態度が「可愛がってる」だし。「お姉さん」だし。
このペアの場合、トリクシーはデイジーを浮上させる程の力は持っていなくて、デイジーは一人で何とかがんばらないとダメなんだなと思って、余計に舟見さんの追い詰められ印象度アップ。


そして可愛くて元気でいたずら好きで可憐で友達思いな所はすごくよかったんだけど、三上さんのいっぱいいっぱい部分が妙に突出して印象に残ってしまう。

一番は「泣いてるデイジーに対する反応」。
普通親友が明らかに泣いてたら絶対何らかの反応(台詞はなくても、表情とかしぐさとか)を見せるはずなんだけど、三上さんは「涙は見てない」「無かったこと」という演技展開をしている。多分まだ反応できないんだと思う。
だから余計に「本来ここは泣かない設定なんだけど舟見さん勢いで泣いちゃってるんだけどまあ泣かなかったって方向で!」みたいに見えて、舟見さん現在暴走中疑惑がさらにアップ。

あとひとつはこれはハプニング(と思われる)。
ディクショナリーゲームの後、湯たんぽを片付けて部屋に入る場面。トリクシー、何度拾ってもひとつ落ちちゃってなかなか部屋に入れなかった。
トリクシーを気にしつつ会話を続けていたデイジーとアリス先輩。

結局デイジーが湯たんぽ拾ってあげて「トリクシー」と声をかけた。
多分声をかけられた事に混乱したんだと思うんだけど、その瞬間に三上さん「今すぐ部屋に入る」以外の何かをしなくちゃいけなかった私??みたいになったのか、思考停止したみたいで「ここはどこ??私は誰??」みたいな「ぽよ??」て顔してアリス先輩を見た。

その途方にくれた顔がめっちゃくちゃ可愛かったんだけど、一瞬訳が分からなくなっちゃったのかな〜と。
アリス先輩はそれを見て、具体的に次の行動を言ってあげないと!と思ったのか「トリクシー、もう行っていいわよ。私はデイジーに話があるの」と非常に分かりやすく不自然ではない(三上さんに対しての)説明台詞を言って、無事に部屋に入っていったんだけど。(吉田さん偉い!)

確かこの時にデイジーがトリクシーをいい子いい子してたと思うんだけど、気持ちがすごい分かった。可愛い。ものすごく可愛い。お母さんのような気持ちに。
・・・でもトリクシーは本来デイジーのフォロー役でいてくれないとダメなんだよう。デイジーがいい子いい子してたらいかん。


★そしてここまでデイジーを追い詰めてる人って誰だ?酷いヤツだ〜と目を向けると・・・どれだけイジワルっ子でも何故か「いい子」にしか見えない岩アさんと、一人別次元で作り込み過ぎな芳樹さんが登場する。
・・・激しく違和感。



Daisy Pulls It Offは、一番の基本ラインとして、この4人の「劇中劇である事の意識」「作り込み度合い」が同じ位の位置にいてくれないとバランスが取れないお芝居なんだと思う。

このチームは明らかにバランスがおかしい気がする。
例えて言うなら、「のだめカンタービレ」という漫画が基本ラインとしてあって、そこに後半突然「トーマの心臓」のユリスモールが歩いていて(←これが後半のデイジー)、そしてクラスメイトの中に「ちびまる子ちゃん」の花輪君(←これがモニカ)が普通に闊歩している感じの違和感。それぞれ素敵な作品だけど、絵柄もシリアス度も全然かみ合わない感じの。

「文化祭でちょっと悪乗りして熱演中」ラインを最後まで崩さない芳樹モニカ。「イジワルっ子を楽しくがんばって演じてるけど本来のいい子っぷりがどうにもブレーキ」な岩アシビル。二人はあくまで劇中劇の中で作り込んだキャラクターのまま劇場を闊歩する。

対する舟見デイジーは冒頭は「文化祭がんばるぞ〜」な演技展開で登場するが、後半ものすごくシリアスな反応を始める。そして三上トリクシーは可愛くて癒されるけど、正直ただもうその可愛さのみが突出してアピールされただけで終わってしまい、デイジーをフォローする所まではまだ出来ない。

舟見ペアのシリアスさと、その原因を作っているはずの岩アペアの戯画的作り込みが噛み合っていない気がする。

・・・結論。4チーム作ったのが悪い。
多分この4役は一番最初から一緒にスタートしないとダメな気がする。
それぞれのキャラクターが出来上がってから合わせてみて微調整、ではどうにもならないレベルにみんな違う方向へ行ってる感じが。

舟見さんの印象がとにかく強かったため、それに引っぱられている所もあると思うけど・・・このチームの4人に対しては、4人とも「本人の持ち味が最もストレートにそのまま役に反映されている」印象。


★自分の感情が舟見さんに引っぱられた分、岩アさんがちょっと怖かった。
岩アさんは、時々彼の真っ直ぐさがいいのか悪いのかよく分からない所に着地する。今回もいい方に転んでいるのか悪い方に転んだのか正直分からない。

舟見さんがシリアスすぎるので、対するイジワルっ子シビルが本当にイジワルそうに見えたり一緒にシリアスになっちゃうと救いがなくなってしまう。この点岩アシビルはやたら清冽に見えたり可愛げがあったため、変に深刻にならずにすんでよかった。やってる事はせこくてしかも深刻な結果を呼ぶ事なのにも関わらず。
その一方でいまいちどの子ともかみ合っていない印象もあって微妙・・・。(周りがやり過ぎなため、普通に反応する彼がかえって浮くように思える)

彼は良くも悪くもマイナスの感情が出ないのが基本特徴の役者さんで、だから人間の弱い部分とかずるい部分とか、グレーゾーンの複雑な感情を出すのを正直苦手としていると思う。
あと、ひとつの感情が割と強く表に出るタイプなので、その真っ直ぐさがかえって周りを追い詰める時があるように見える。今回の岩アシビルはデイジーに対してどう影響を与えているのか正直分かりにくかった・・・。


シビルは単純な子だけど感情は結構複雑で、デイジーに対して持っている感情は色々あって、その中には「イジワルな気持ち」も当然ある。と思うんだけど、岩アシビルは何故か分からないけど「悪意は全く無い」ように見える。
「お嬢様としての誇り」といった観点からはちょっと岩アさん遊びすぎ?な行動を取ってるけど、根本的には「育ちが良さそう」に見えるから、シビルという役に微妙に違和感。
シビルはお嬢様が思いつきそうもない悪意あるイジワルを結構する子だから。岩アシビルが何でああいうイジワルを思いつくのかがちょっと分からない。

何か小学生みたいな子でもある。「本能的に自分の世界を侵食する異物を排除したい」みたいな感じ。
「イジワルされた事に対するデイジーの反応」には別に興味がなくて「退学になる」とかの結果に興味がある。
教室で作文インクで汚れ事件の時とか、朝礼中にデイジー盗作疑惑が発生した時とか、自分がした行為が上手くいったor行かなかった事に対してうれしそうだったり残念そうだったりするんだけど、デイジー本人にどういうダメージがあるかについては興味なさそうな反応の仕方をする。

デイジーでこういう底意地の悪い思考してる自分がちょっとイヤだけど(笑)、「イジワルっ子」は大体やってる内に「イジワル行為そのものが楽しくなって」きたりとか、「イジワルをされた子の反応が楽しくなって」きたりして歯止めがきかなくなったり、逆に「イジワルされた子の反応を見て自分のイジワルさに気づき」反省したりする気がするんだけど、岩アさんのシビルはそういう感じがしない。

何でだろう・・・。
あ、書いていて思ったのだが、岩アさんはシビルがしたイジワルが発覚した時に、デイジーの反応を見ない。いつもグランヴィル先生だったり、校長先生だったりの反応を見ている事が多い気がする。
だから「デイジーが嫌い」ではなくて「出て行ってくれる事」という結果にしか興味がないように見えたのかも。

前述したように、本人はあまり何も考えずに「出て行ってくれそうな」イジワルを色々仕掛けてみるのだけど、それがどういう意味合いを持つのかは分かっていない。分かってないからやれるというのもあると思うけど。

こういう子どもみたいな子によって、結果として一番デイジーにダメージを与える方向に話が進んでしまう事がちょっと怖かった。本人は何にも考えてないだろう所が。
実際の現実もこんな感じなのでは等と突然現実世界に思いを馳せてみたり。
実際に何らかの悪意のある行為とか偏見は、それを最初にコントロールしていた人にとっては全然意図していなかった方向へ動いて結果として出てくる気がして。



★この作品は基本的に女学生は全員ペアで出てくるのだが、デイジーが物事に突っ込んで行きトリクシーがフォロー、シビルが突っ込みモニカがフォロー、クレアが突っ込みアリスがフォロー、と関係性は決まっていて、これがうまく機能しないと違和感があちこちに出てくるのかもとちょっと思った。

舟見デイジーは三上トリクシーをフォローする位置にいるから、デイジー孤独感がUP。
どうせシャッフルするなら、深山さんとも組ませてあげたかった気が。三上さんがどう、ではなくて、トリクシーがフォロー位置にこられないとやっぱり辛いな〜と。


岩アシビルと芳樹モニカは、何故この二人が親友なのか分からない・・・。
モニカはシビルの腰巾着、みたいな役なんだけど、この二人の場合はシビルがモニカのことをすごく好きそうに見える。モニカは自分が一番好きであまりまわりに興味なさそうに見える・・・。

シビルの台詞をよく聞いていると(と言いつつ忘れちゃったんだけど!)、「自分」の事を言えばいい時にも「わたしたち」とか、モニカが込みになっている事が多い。
考え方の基点に結構モニカがいるんだなと思って、あ〜シビルってモニカの事かなり大好きなんだ。自分で気づいていないかもしれないけど。と。

ラストの崖脱出も「私たちを助けてくれてありがとう」と言う。
別に「私たちを」はなくても通じる。「助けてくれてありがとう」でいい。でも「私たち」が入った事で、シビルにとってモニカは「身内」で守ろうと思ってる子なんだなと思った。
いや、本当は単にイギリスの戯曲だから、訳したら当然主語が入ってます。というだけかもしれないが・・・。

あと単純に岩アさんの持ち味で「お友だちが好き」という設定だと本当にものすごく大好きそうに見えるので、シビルの方がよりモニカの事を大好きに見えたのかもしれない。
怪演芳樹さんの「ハイ シビル」に対して、必ず「ハイ」と答えるのも律儀な感じがして好き。可愛い。「何?」とか「どうしたの?」ではなくて、いちいち「ハイ」と返事し返してるのが。

岩アさんは何の役をやっても「真っ直ぐ育っていそう」という印象を与える人なんだけど・・・それは一言でまとめると、人に対してと物に対して、きちんと向き合う姿勢というか、何に対してもぞんざいにならない所から来る印象なのかもと今回思った。


★今回舟見さんにあまりに印象が引っぱられているのがあるんだけど、ふなみ〜も岩アさんも「一番最初に彼らを見た時」と同じ印象だった。

舟見さんは、正直やり過ぎだと思う。デイジープルズイットオフという作品においてあんなに激しく感情的になるべきではないと思う。シリアスになりすぎると、この作品が背景に背負っている現実が前面に出すぎてしまいバランスが取れない。

分からないのは、舟見さんが何でこんなにはまり込みシリアス演技をしているのか。
毎日いつでもそうだったのか、本来は違うんだけど私が見た日にはまっていたのか、毎日そうなんだけど私が見た日が特にはまりぎみだったのか。どうなんだろう。
一番後ろで見たとは言っても、初演の方が舟見さんは軽やかな演技をしていた気がする。
何をどうして今回このデイジーになったんだろう。
全編シリアスな訳ではなくて、後半一人の時に追い詰められて突然感情大暴走を始めるので、本当にびっくりした。

舟見さんのデイジーは、本来明るく元気な子なんだけど色々あって落ち込んでいるのではなくて、明るく元気でいようと思ってがんばっているんだけど、色々あって一人になると本来の引っ込み思案な部分や不安定な部分が出てきちゃった、みたいに見える。

初演の「お父さん!」場面。
何だか唐突だな。と思ったし、藤原さんだったから「ミュラー?」と思ったし、そんなに感動の名場面という訳ではなかった、自分の中で。

でも今回はあまりに追い詰められたデイジーに現れた救いで、見ていて本当に心からほっとした。
前田さんがお父さんでよかった。すごく安心した。



★芳樹さんモニカは独自路線すぎてどうしていいのか分からない・・・。
でも、もしかすると、意外とヘビーないじめっぷりをあくまで劇中劇としてカラっと押すために、あえてこういうモニカを選択しているのかもしれず、何ともいえない・・・。

根本的には初演楢原さんと出発点は同じなんだと思うんだけど。「臆病な女の子」。
到達点は全然違うけど・・・(笑)。
常に挙動不審な斜め目線。友だちだけど丁寧語。話すときはまず「ハイ」と挙手。興奮するとフガフガ鼻呼吸。分かりやすすぎるイジワル仕掛けっぷり。

自分大好きというか他に関心なさそうなんだけど、でもシビルと居ると、いつもいざという時はシビルを盾にして逃げられそうないい位置にちょこんと立っている。結構ちゃっかり世の中を渡って行けそうなキャラ。

でもやっぱりこれはふなみ〜とは逆方向にやり過ぎだと思うけど。芳樹さん基本的にキャラクターは暴走するけど演技的には暴走せずに相手に柔軟に合わせていく人でもあると思うので、もう少し岩アさんとの調和を図ってほしかった・・・。
岩アさんも舟見さん同様、無意識に出てきちゃう部分でガンガン押した結果微妙なキャラクターになっていたと思うので、そこをフォローしてほしかった感じがする。

岩アさん、こんなに変なお友だちに対して、自然に受け入れて普通に反応していてしかも大好きそう、という何かよく分からない子になってたし・・・。←誰が来てもこういう態度を取れるのはある意味岩アさんのいい所でもあるかもだが。


★色々楽しい所や切ない所やツッコミ所もたくさんあって、トータルでは充分楽しんだのだが、今回はとにかく「舟見さんにびっくりした」に印象が集約される気がする。
舟見さんに引っぱられてその他の人々の印象も変わっているし。
デイジーという作品が背景に持っている実は結構深い闇にすとーんと落ちてしまいびっくりした。


その2.色々印象的だったことをのんびり語る。 >>
その3.個人感想をさくさく語る。 >>

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