12月3日、神戸入管で初めて再入国許可証の発給を受けました。
申請の際には外国人登録証が必要とされていますが、これまで私の家族も
含めて外登証を持っていかなくても外国人登録記載事項証明書を提出すれば
発給を受けることができました。

 今回私は窓口で記載事項証明書を提出し、「自分の登録証は90年に海部
総理大臣宛(当時)に返上し、現物は法務省にある」とはっきり言いました。しば
らく待たされた後、上司らしき人に中へ招き入れられ、返上の事実の確認をされ
ました。その後また待たされましたが(おそらく上部機関と対応を協議したのだろう
と思います)無事発給を受けました。
 入管が外登証の返上という明らかな法律
違反を黙認して発給に応じたことの意味はけっして小さいものではありません。

 法務省は情勢判断により強硬な姿勢を控えているということもあるかもしれません。
しかし指紋拒否者を逮捕までして運動潰しを図った、かってのような弾圧手法はか
えって反対運動の昂揚をもたらしかねないので、外登法の現行のままでの温存を
考えるなら黙殺するほうが得策だと判断しているのでしょう。国連規約人権委員会の
勧告という外からの目も意識しているはずです。はっきり言って法務省は返上運動に
対してお手上げ状態だと言っても過言ではないと思います。

 かってロン・フジヨシの再入国許可申請に対し、指紋押捺拒否を理由に発給を
拒否したのが神戸入管でした。当時、ロンさんの25日間にわたる抗議の大ハンスト
闘争を支援した一人として何度も押しかけたところです。その頃のことを思い出すと、
外登証を返上していることを公然と表明しても再入国許可証が発給されたことに隔世
の感をもちながらも、一方で在日朝鮮人がいまだに再入国許可をもらわなければ外国
旅行ができないなどという無茶苦茶な制度が生きていることに対する怒りをあらため
て噛み締めました。

 いまいちど、返上運動への参加を広く呼びかけるための動きを作り出し
ていきたいと思います。      

金成日 2002年12月5日

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