コンピュータ・ブラウジングについての解説

LANなどのネットワークで繋がっている、「ファイルを共有しているコンピュータの一覧が見えるしくみ」を”コンピュータ・ブラウジング”といいます。

コンピュータ・ブラウジングの基本

WindowsXPでファイルの共有をすると、Server、Workstation、Computer Browserサービスが開始されます。

  • Serverサービス - ファイルやプリンタを公開します。

  • Workstationサービス - ファイルやプリンタを公開しているServerサービスに接続します。

  • Computer Browserサービス - Serverサービスが開始されているPCを一覧表示します。


Serverサービスを開始しているPCが集まると、Computer Browserサービスは、話し合ってリーダー、サブリーダーになるPCを決めます。

リーダーになったComputer Browserサービスをマスタ・ブラウザ(Master Browser)といいます。
サブリーダーになったComputer Browserサービスをバックアップ・ブラウザといいます。


OSには、あらかじめレベルが設定されており、レベルが高い順に優先してリーダー、サブリーダーになれることができます。
OSのレベルが高い順
  1. Windows NT/2000/2003 Server(ドメイン・コントローラ),
  2. Windows NT/2000/2003 Server(メンバー・サーバー,またはスタンドアロン・サーバー),
  3. Windows NT Workstation , 2000/XP Professional
  4. Windows9x/Me , XP Home Edition

各PCのServerサービスは、NetBIOSブロードキャストによりマスタブラウザを探し、自分自身をマスタブラウザに登録します。

マスタブラウザは、各PCのServerサービスが登録した一覧表を持っています。この一覧表をブラウズ・リスト(Browse List)といいます。

ブラウズ・リストには、登録されたPCのNetBIOS名などが載っています。

ブラウズ・リストの詳細

クライアントがマイネットワークを開くと、Computer Browserサービスは、NetBIOSブロードキャストによりマスタ・ブラウザを探し、 マスタ・ブラウザから最新のブラウズ・リストを取得します。

ブラウズ・リストが取得されると、マイネットワーク上にServerサービスを開始しているPCの一覧が表示されます。
おまけ

WindowsMe/XPには、マイネットワークのローカルネットワークに共有フォルダや共有プリンタへのショートカットを自動で検索して登録する機能("ネットクロール" 機能)がありますが、ショートカットなので、一度登録されるとオンラインやオフラインに関係なく表示されます。

今回説明している話はマイネットワークのネットワーク全体のMicrosoft Windows Network、または、ワークグループのコンピュータを表示するを開いた時の挙動についてです。


クライアントがブラウズリストを取得し、マイネットワークのドメインまたはワークグループ上のサーバ(共有フォルダを公開している(Serverサービスを実行しているPC))を開くと、クライアントは選択されたサーバのNetBIOS名からサーバのIPアドレスを探します。

サーバのIPアドレスを見つける(名前解決に成功する)と、サーバから共有資源の一覧を取得し表示します。

サーバのIPアドレスをみつけられなかった場合は、ネットワークパスが見つかりませんというエラーが表示されます。

クライアントに適切なアクセス権が与えられていると、サーバの共有資源にアクセスすることができます。


セグメントを越えたブラウジング

基本事項の説明で、PCが集まって1つのグループになるとリーダー、サブリーダーが決まると説明しました。このリーダー、サブリーダーは各プロトコルごと(例、NetBEUI、TCP/IP)、各セグメントごと(例、192.168.1.0/24)、各ドメインやワークグループごとにいます。

* 例外としてTCP/IPプロトコルで同一セグメントの場合は異なるワークグループも表示されます。

各グループのリーダーは、それぞれ独立しており交流はありません。

このようにネットワークセグメントで区切られた構成においては、異なるセグメントのPCをネットワークコンピュータに表示させることはできません。


おまけ

但し、名前解決が出来ており、139/TCPまたは445/TCPのポートで接続できるのであればエクスプローラのアドレスバーにUNC(例、\\<サーバ名>、または、\\< IPアドレス>)を指定してのファイル共有は可能。

そこで、各グループのリーダーを束ねるボスの存在が必要になります。


各グループのリーダーを統率するボス

異なるセグメントも含めた各グループのリーダーを統率するボスの名前をDMB(ドメイン・マスタ・ブラウザ)といいます。DMBになれるのは、PDC(プライマリ・ドメイン・コントローラ)またはPDCエミュレータ、それとSAMBAサーバのPDCオプションを設定をしたnmbdだけです。

各グループのリーダーは、ローカルしか把握できないので、LMB(ローカル・マスタ・ブラウザ)といいます。

DMBは、Windows Serverの場合、ドメインサーバのPDCしかなれないので、必然的にドメインの構成になります。SAMBAサーバのリモートアナウンス機能を使えばワークグループでの運用も可能。

図のような構成において3つの異なるセグメントにまたがってWindowsドメインを構築した場合、DMBは、各LMBから定期的に最新のブラウズリストを集めて、セグメントを越えた大きなブラウズリストを作成します。

各LMBは、定期的にDMBから大きなブラウズリストを取得してクライアントに提供します。

こうして、クライアントはセグメントを越えたPCのリストを見ることができるようになります。そして、名前解決ができており、適切なアクセス権があれば、セグメントを越えたPCへのアクセスが可能になります。


おまけ

この時、全てのPCがドメインに参加する必要はなく、各セグメントのLMBがDMBとブラウズリストの交換ができればドメインに参加していないPCも異なるセグメントのPCを見ることができます。


あとがき

以上でマスタ・ブラウザの役割についての基本事項、LMBとDMBについては終わりです。

まだ他にも、マスタブラウザの選定手順、名前解決の種類と方法やその手順等々色々と言い足りないことはあるのですが、 基本事項さえ抑えておけば、VPNで起こりえるWindowsの基本的なトラブルシューティングはできると思います。

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