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PHOTO ALBUM  灰色の街 大阪

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---夜、幾つかの色あざやかな光彩が その周りに林立するとき、川は実像から無数の生あるものを奪い取る黯い鏡と化してしまう--- 

田舎から出てきたばかりの学生時代に読んだ 宮本 輝 『道頓堀川』の一節。 川沿いの猥雑な街並みにある喫茶リバーに住み着いた青年の苦悩を描いている。 失った何かを探し求める 多彩な人びと そして三本足の犬。 ---粘りつくような光沢を放つ腐った運河---道頓堀川とともに 彼らは生きている。ストーリーは失念したが、背景に登場する 灰色の街 大阪 が生き生きと心に映し出され 憧れをもったことをはっきり覚えている。

ひとが犇めく(ひしめく) 大都会。 遠く離れたこの丘からも その一部を望むことができる。街の灯火一つ一つにひとがいて 一生のうちの 半分を照らし出し その間を縫うように いくつもの河が 海へ海へと流れ込んでいる。

まもなく この街灯りとも あえなくなる。

 

 

No.88 2005.12.10

 

 

 

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