☆女中が暇をとることを妻が夫に話している。

「あのう、あんさん」

「何だす」

「こないだからもうしあげようと存じてやしたんでごあっけど、女子衆(おなごし)のお竹の親が参じやして、えろうええ縁談がごあすのやそうで」

「へええ・・・」

「ほいでまあ、この月限りでお暇を頂戴したいと申して参りやしたんでごあっけど」

「そらめでたいこっちゃおまへんか。・・・・」

                            <香村菊男「船場物語」より>

☆ご寮さん(女主人)同士の挨拶

「おうちさん、どなたさんもお変わりござりまへんか」

「へえ、おおきに。有難うさんでござります。まあ、昨年の暮に、わたしが風邪でニ、三日休みましたぐらいで、みな息災にいたしております」

「そら何より結構でごあんがな。わたしとこでは、隠居が神経痛で寝込んでしまいなはるし、連れ合いの喘息がまたぶりかえして参りやすし、そんな最中にこどもが二階のだんばしごから落ち やして、怪我をするやら骨を折るやらで、ほんまに泣き面に蜂でごあしたわ」

「へええ、そらまあえらいことでごあしたなあ。ちっとも存じませんで、鈍なことでごあしたわ。ちょっとお電話いただきやしたら、女子衆でもお手伝いに上がらせやしたのに」

<三田純市「おおさかののろけ」>

ここで船場弁が聞けますよ♪