猫なで日記

ー私の創作ノートー

メイキング・オブ・ノベルス。なのに、どうしてこんなに楽しく読めてしまうのだろう。

小説家の”舞台裏”すら、(読み手にとっては)

人生を楽しむ参考書にしてしまう田辺先生の

プロ意識と力量にはただ感動するしかない気がします。

私が特に好きなのは、『主人公の名前』『ヒロインの名前』『タイトルについて』の項。

私はまずタイトルと腰巻に書いてあるコピーで”酔わせて頂戴”な人間なので、

田辺作品のみならず、他の文学作品のタイトル、

主人公の名前の持つ魅力についてのレクチャーはとても面白かったです。

ちなみに私が田辺作品の中で好きな主人公の名前は、『おかあさん疲れたよ』の倉本あぐり。

決して主婦にはなれない名前。可憐な乙女のまま、年老い、死んでいった女性の名前。

しかし決してお姫様ではなく、たくましく生き、働き、激動の時代を戦い抜いてきた女の名前。

”あぐり”という響きの中に、ヒロインの人生が精一杯、込められている気がします。

これは田辺先生はかなりこだわられたのでは、と想像しています。

あと、好きなのが『小説家の手帖』の項。

あの美しい『新源氏物語』のサブタイトルはこうして生まれたのですね。

全部並べて読むと、まるで絵巻物のようで、涙が出るほど素敵です。

源氏の世界をこれほど的確に、端的に表しているコピーはないと思います。

※『小説家の休暇』の項は一般BBSに書いたのでここでは略します。

が、文句なしに楽しいお話であることは、間違いないと思います。

(by たんぽぽさんー2004.3.22−)

※美容院帰りの田辺さん、ショッピングを楽しもうとするが、財布の中身が2100円・・・さて?というお話。(UTA注)