typhoon

子供の頃から何故か台風が来るとワクワクして家の中で大暴れでした。

年に何度も来るようなものじゃないし、ちょっとしたイベントみたいなものだと思っていたんでしょう。

そこに来て母親が外に出ると怒るし、尚更パワーが有り余りますよね。子供なんてエネルギーの塊ですから。

平日よりも日曜日に台風が来ると凄く嬉しかったです。平日は学校があって登下校が辛くなるだけだったんで。

いつの年だかは覚えてませんが小学生の頃、多分3年生位だったと思うのですが、風速20mを超えるような大型の台風が来た年がありました。夏の終わり際だったような。外に出ちゃダメという母親の目を盗んで、はやる気持ちを抑えられず父親の大きな傘を持って初めて外に出ました。

当時は260世帯程が集まった県営団地に住んでいて、すぐ目の前に公園がありました。

雨脚はそれほどでも無いし風がかなり強かったんで、風に乗れるかどうか挑戦しようかと思っていたような。

ともあれ、階段を降り外に出ると全く誰も居ませんでした。台風の日に出歩こうなんて人はあまり居ないんで当たり前なんですが。

でも、その頃って人が居ない時間帯、深夜とかに外に出た事が無く、人が一杯居るはずの団地で外に誰も居ない事が酷く新鮮に思えました。

駐車場に行き、傘を広げて飛行テスト。飛べましたよ、3m位。痩せチビだけの特権ですね。

で、段々テンションが上がってきて何度も何度も飛んでうちに傘を壊してしまったので、ふと公園に行ってみました。

普段、毎日友達と遊び慣れている公園なのに、誰もいないだけでなんか凄く違和感が有ったのですが、自分だけの公園みたいな気がして凄く嬉しくなって公園内を一人で走り回ってました。

アリの巣を覗いてみたり、滑り台の下を塞き止めて水溜めたり、そこに笹舟浮かべたり、気に入っていた椿を見に行ったり、ボイラー室の上に登ってみたり、犬とか猫とかどうしてるか気になってアッチコッチの家を見て回ったり。

やっぱり似たような事を考えてる子も居る訳で、知らない子が別の公園でやっぱり傘で飛ぼうと頑張っていて思わず見てたら、向こうもこっちを発見していつの間にやら一緒に遊んでました。

とにかく、ここぞとばかりに遊んだ気がします。何をやるにも何故か新鮮で楽しくて仕方ありませんでした。

その子が帰っちゃったんで近隣を散歩してたら、母親が探し回っていたらしく、まさに引きずられるように家に帰る事になりました。

子供の頃はかなり体が弱かったのに、ビチョビチョになりながら3時間位外に居ましたからね。

大目玉です。マジで。怒られて当然ですけどね。オヤジにはゲンコツを戴きました。

多分その出来事から、台風がもっと好きになったと思います。翌年も翌年も台風が来ると暴風域に福島が入るのを願ってました。

親の前で、台風来ないかな〜なんて言うと「不幸になる人が一杯居るんだから!」と説教されましたが、それでもやっぱり台風は来て欲しかったですね。

今でも台風が来ると何故かワクワクします。バイク便の頃は流石にちょっとワクワクは小さかったですが。命に関わりますからね。

今でも、「あの時凄く楽しかったなぁ」と思います。いっちょ童心に返って遊んでみたい気になります。


2004/05/22 : 台風直撃の予報が外れピーカンだった日の夜に。