テキスト ボックス: Z.ウエットシステムからドライシステムへ

厨房の作業環境として、ドライシステムとウエットシステムがあります。
ウエットシステムは、床に水を撒く、常に床が水で濡れている状態である。
但し、床の傾斜度が悪く、水溜まりや食品カスの放置、水を放置したままにすると細菌の増殖に繋がります。
ドライシステムは、常に床を乾かしておく。つまり、水を必要以上に流さない。流したら、スクィージーで水分を取り除き、床を乾かす。こうした行為を維持することにより・・・。

フローチャート : 代替処理:  @安全な作業環境の確保
・労災事故が減少
・高温多湿でない為、健康上にも良い。
    A 細菌の増殖防止
・ 床面がいつでも乾燥した状態で使用する為、厨房内の湿度が常に低く保たれ細菌の繁殖を抑えることが出来ます。
・ 床面に水が流れないので、跳ね水による汚染や食材からの二次汚染を防止できる。
     ・ 環境・判断力が良くなり、食中毒防止に対する集中力も高まる。
   B作業の軽減
調理員が軽装で作業する為に作業効率が上がり、疲労が軽減される。
C作業動線明確化。
D設備の老朽化防止(サビの防止)
E経費節減による省エネ・省資源(節水)

※@ 高さ50pから落とした水は・・・40pまで跳ね上がる。 高さ1mから落とした水は・・・上60p     ・横1m前後に飛び散る。

※B ゴム前掛け、ゴムの長靴使用だと約3sの重さを身に付けての作業となる。 湿度によって
      不快指数も上がる。また、蒸し暑さによって注意力も落ちる。

  ※長靴は運動靴(短靴)に・ゴム前掛けは、布製前掛けにする。ウェットシステムの現場は場所や     状況によっては、長靴を使用しても良い。労災が起きないよう注意をしてください。

  ※長いホースは清掃時以外は、水はね防止のため使用しない。
  ※バケツ、洗剤など床に直接物を置かないこと。

★『洗う』から『拭く』へ

・卵割り、肉をこねる、オーブン・揚げ物に使用する食材の整形には、ラップを有効に使用する。

★『流す』から『拾う』へ

調理開始時(午前中)の水撒きはしない。

(野菜の切りくずなどは素手で拾わない、専用のほうき・ちりとりを用意する。使用後は必ず手洗いをする。)

・調理中熱湯をかけて、洗浄消毒したつもりの作業はしない。

  また熱湯消毒の回数を極力減らし、食物添加用アルコールやピューラックスを使用。
(ピューラックスの効果は2時間位・)

・野菜洗浄時に流しいっぱい野菜を入れないようにして、洗浄水をあふれさせない洗浄方法の工夫。

・同じ釜に入れる野菜を切る時は、過剰な器具の消毒はしない。

『水を垂らさない』

 ・ザルの下にタライなどを下請にする。そうする事によってザルから水が落ちても床に垂れる事がありません(跳ね水による二次汚染防止)。特に、キャベツ・青菜などの葉物類は、水分を含んでいるので注意すること。この方法は、ボイルした野菜を釜から取り出す時も有効です。(水で冷ます食材は、一旦取り出して釜・シンクの中へ戻すのも一つの方法です。

 

◆注意点
「水をこぼさない・使わない」ことに過敏になりすぎて作業効率を低下させたり、清掃や消毒が不十分になり、かえって不衛生にならないように細心の注意と指導が必要です。過剰にドライを意識することで返って衛生を低下させたり、調理員の就業環境の低下(布前にし、水がはね風邪を引いてしまう)などのことがないようその施設にあったドライ運用をすることが必要です。
ドライシステムのマニュアルをそのままウェットシステムの現場に反映することは避け、現場の作業の理解を深くしなければ難しいです。

ウェット施設で午後の戦場も、ドライ運用を実践している学校もありますが、ある程度決まりを決めウェット運用をするべき場面を決める必要もあります。
また床や台車も週1回程度熱湯洗浄で、油分等の洗浄をし衛生を保つ必要があります。
決して栄養士(基本マニュアル)だけの視点で考えず、実際の現場の声を取り入れながら進めることが必要です。

ドライシステムの利点とウェットシステムのドライ化(一施設編)
ドライシステムは衛生管理の面で優れています。

☆床面がいつも乾燥した状態で使用するため、ウェットシステムよりも室内湿度 が低く保たれ、細菌の 繁殖を抑えることができる。

☆床面に水が流れていないので、はね水による汚染や食材からの二次汚染を防止できること。

☆調理員が軽装で作業をするために作業効率が上がり疲労が軽減される。高温・多湿ではないため健康上も良好
(長靴は運動靴に、ゴムの重い着衣ではなく軽装になる)
長靴・・・短靴 ゴム前・・・布前 (午後は長靴・ゴム前:体調への配慮)

☆作業動線がしっかりする。

☆環境がよくなり判断がよくなり、食中毒防止に対する集中力も高まる

現状
私の勤務したいた学校では、まだウェットシステム。では何でそんないいシステムをまだ導入しないんだという声もあるでしょう。 これは財政面やスペースの関係からでしょう。
ドライシステムに改造するには排水溝の問題があったり、また平釜が回転式で流すと水が床に溢れ出してくる場合は施設の全面改修を要したりします。(莫大なコストがかなりかかります)
 作業方法の工夫
★調理開始時(午前中)の水撒きはしない。

★調理中熱湯をかけて、洗浄消毒したつもりの作業はしない。
 また熱湯消毒の回数を極力減らし、食物添加用アルコールやピュ−ラックスの最低限の使用。
★野菜洗浄時に流しいっぱい野菜を入れないようにして、洗浄水をあふれさせない洗浄方法の工夫。シンクの中にたらいを置きオーバーフローさせる。

★同じなべに入れる野菜を切る時は、まな板など過剰な器具の消毒はしない。

★床に物を落とさないようにし、もし落ちたら専用のほうきで素早くはきとる。(衛生状態を常に保つ)

★専用のポリシャーでの学期1回の床の清掃。週1回のウェット洗浄
熱湯消毒したものを移動調理台に移し、
排水の上で水を流す工夫をしている。
施設の改善
☆野菜が入ってるを、ざるを釜のほうから持ち上げてざる受け台に置く際に、水受けの水が床面にこぼれないよ うにする(アルマイトたるで代用)。(右写真参照)
☆シンクは水が床に落ちない構造のシンクにする。 
(水がこぼれないドライ仕様の移動調理台)
上写真参照
☆フードカッターを水受けつきの台車にのせる。
☆ごみは水で流さないため専用のちりとりほうきを用意する。
☆水やほこり異物混入を防ぐため調理作業中の食材にはすべてカバーをする。
関係資料
学校給食広報平成11年9月号
トマトさんのHP(ドライシステムを導入されている高知の栄養士さん
HACCPについて月間HACCP
資料提供:鞄。江
 


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