タイトル

 作  家  達 .

アマデイ  カラーチェ  ラヴィトラーノ  マチョッキ  メツァカーポ  ムニエル  武井 守成  ジュリアーニ  ソ ル  タルレガ 


アメディオ・アマデイ  Amedeo Amadei (1866-1935)

 マンドリン音楽を語るとき、アマデイの存在は抜きにできません。 彼自身は陸軍の軍楽隊長から指揮者、教授などを勤め、管弦楽、吹奏楽、合唱曲、歌曲など、マンドリンに限定しない幅広い分野に作品を残しているそうです。 様々な賞も得、「海の組曲」 では皇太后 マルゲリータより大金牌を得たそうです。

 彼の音楽の特徴は的確な描写とその奥行きだと思います。 マンドリン音楽をよく知り、奇をてらうことなくそのあるべき姿を深いところから引き出しており、それが我々日本人特有の自然感などの感覚にも通じたものとなっていて、上記の 「海の組曲」 の他に、「スプレーン」、「降誕祭」、「降誕祭の印象」、 「セレナータ・ガランテ」、「アンダルーザの唄」 、「コンキータ」 などを通じて日本人の中に "アマデイ好き" の人が多い要因となっているのではないでしょうか。

 こうした点を 「海の組曲」 で言えば、"海" を題材にした曲は例えば ドビュッシーの 「海」 をはじめ数多くありますが、この曲には 洋の東西の違いはあるものの 宮城道雄の 「春の海」 にも近い感覚をもっており、そうした意味からも、日本人には特に親しみを感じさせるものとなっいると思います。


 ラファエル・カラーチェ  Raffaele Calace (1863-1934)

 祖父の代よりの マンドリン・ギターの楽器製造の家系に生まれた カラーチェは、作曲家としても演奏家としても有名で、彼自身 三男四女の子宝に恵まれ、長女の マリア・カラーチェも マンドリニストとして活躍しました。 マンドリン 作品は 「パヴァーナ」、「小さなガヴォット」、「ロンド」、「ボレロ」、「春の宵」、「妖精の踊り」、ガヴォット 「尊敬」、「小人の踊り」、「踊りと歌」 など、マンドリンの独奏曲で巾のある作品を残しており、自作の曲を自演した CDも復刻版として発売されています。

 彼は三女の 駐日イタリア大使館付きの スタッフとの結婚を機に、大正13年(1924年)に来日し、東京・大阪・名古屋などで演奏会も催し、当時皇太子で摂政であった昭和天皇の前でも演奏しています。

 なお カラーチェ家の マンドリン製作は現在でも脈々と受け継がれておりますが、実はこの ホームページの マンドリンの写真は 1964年製の カラーチェです。


 ジャチント・ラヴィトラーノ  Giacinto Lavitrano (1875-1938)

 イタリアの イスキア島に生まれ、パリへ出て フランスに帰化し、諸作品を作曲して数々の賞も獲得し、その後 アルジェリアに住み、そこで没しました。

作品は、今でも大学マンドリン・クラブなどでよく演奏される 「レナータ」、「」、「ローラ」 の、彼の三代表作といわれる曲をはじめ、「すべては去りぬ」、「晩年に」 などが知られています。


 マリオ・マチョッキ  Mario Maciocchi (1874-1955)

 既に 18才の頃には ローマの マンドリン五重奏団の主導的地位を占めるほど 幼い頃より音楽の才に長じ、マンドリン・オーケストラ曲の他、ピアノ曲、管絃楽曲、室内楽曲,歌曲 チェロ曲など、その数、種類とも多くの作品を残しています。

 ローマの 聖セチリア音楽院において、作曲、ヴァイオリン、チェロ、ピアノを学び、1905年に フランスヘ移住し、パリで プレクトラム音楽 (マンドリンや ギターなどの撥弦楽器の音楽) の教育指導にあたり、その普及向上に努力しました。

 1907年に マンドリン音楽誌 「L’Estudiantina」 を発刊して オリジナル作品の発表を行い、マンドリン音楽の進歩に大いに貢献しました。 彼の マンドリン作品は 800曲にのぼると言われ、 日本の多くの マンドリニスト達にも親しまれている、序曲 「ミルタリア」、「闘牛場にて」、「ミレーナ」、「演奏会用 タランテラ」、「セヴィラの空」、「ファニタ」、「マドリッドの夜」、「朝焼け」、「麦祭り」、「嘆きの天使」 などがあります。


 エドゥアルド・メツァカーポ  Edouard Mezzacapo (18??-1942)

イタリア・ナポリ生まれ。19世紀末に パリに移住し、マンドリンを教授し、 Pablo Francescoの ペンネームももつそうです。

 彼の 「アンダンテとポロネーズ」 や 「ボニータ」、「ナポリ <タランテラ>」、「セレナーデ・バルカローレ」、「夢うつつ」 などは最も マンドリン音楽らしいお勧めの曲であり、また 「佳人」 や ポルカ「マドモアゼル」、「マンドリニストの行進」、「メヌエット」 などは楽しく親しみのある曲です。


 カルロ・ムニエル  Carlo Munier (1859-1911)

1892年 ジェノバで開催された 国際コンクールで1等受賞して以来、マンドリニストとして脚光を浴び始め、フィレンツェを中心に演奏家、作曲家、指導者として活躍。 生涯を マンドリンに捧げ、作品も独奏、重奏、合奏など 300ほどあり、"マンドリンの父" と呼ばれます。

 彼の 「スペイン風綺想曲」 や 「演奏会用円曲」、「演奏会用マズルカ」、「ト長調 コンチェルト」、「ヴェニスの謝肉祭」、「スペインの思い出」、「舟唄」、「感傷のマズルカ」、「マズルカ・セレナータ」 などは最も マンドリン音楽らしいお奨めの曲です。


 武井 守成  Morishige Takei (1890 -1949)

日本の マンドリン・ギター音楽の育ての親ともいうべき存在で、日本マンドリン界を啓蒙し指導的役割を果たしました。 宮内省楽部長・式部長官、男爵。 東京外国語学校 イタリア語科卒。

 1916年 (大正5)年に 田中常彦 (慶大マンドリン・クラブ創設者) らとわが国最初の社会人による本格的マンドリン合奏団 : 「シンフォニア・マンドリニ・オルケストラ」 (後に 「オルケストラ・シンフォニカ・タケヰ」) を創立、多くの本邦初演曲を紹介しました。 また、マンドリン・ギター研究誌の発行や 作曲コンクールなどの開催などのかたわら マンドリン合奏曲や ギター独奏曲など (140曲ほど) を残しました。

 彼の 「微風」 や 「落葉の精」、「踊る小花」、そして ギター曲の 「大利根」などは、いずれも日本人ならではの感覚に満ちた曲だと思います。



 マウロ・ジュリアーニ  Mauro Giuliani (1780-1840)

ギター

 イタリア・ボローニャに生まれ、幼い頃から才能を発揮し、20才頃には イタリア第1の ギタリストの地位を得ていたといわれたそうです。 30才近くの頃から ウィーンに定住し、ベートーヴェンや シューベルトなどとも交友があったそうで、晩年は ボローニャに帰りましたが、ロンドン滞在の時に ソルと楽風の違いから、ソル派・ジュリアーニ派と別れ対立し、ソルの死の翌年、 ウィーンで亡くなりました。

 「華麗なるソナタ」、「大序曲」、「ソナチネ」、「アレグロ イ短調」、「アレグロ ニ長調」、「アレグロ・ヴィヴァーチェ」、「ラ・メランコニア」、「庭の千草」、「スペインのフォリアによる主題と変奏」、「ヘンデルの主題による変奏曲」 などの曲があります。


 フェルナンド・ソル  Fernando Sor (1778-1839)

 CDにも 「ソル・ギター全集」 がありますが、「モーツァルトの主題による変奏曲」 や 「グラン・ソロ」、「幻想曲」 、「練習曲ホ短調」、「月光」、「アンダンテの主題と変奏」、「メヌエット 第5番」、「メヌエット 第6番」、「パストラール」、「円舞曲ホ長調」、「ラ・カッチア」、「はげまし」、「パイジェルロの主題による幻想曲」 などの有名な曲をはじめ、18世紀末から19世紀はじめにかけて活躍した ソルは "ギターの ベートーヴェン、あるいは モーツァルト" と言われる存在です。

 5才の頃から ギターや ヴァイオリンを奏き始め、アルバ公爵夫人などの庇護も受けながら、オペラ、交響曲など様々な ジャンルの作曲をしたそうです。 パリや ロンドンにも住みながら スペイン、ドイツ、ロシアなど各地で活動し、特に ロンドン時代の名声は大いに上がったとのことです。

 イギリスにおける ジュリアーニとの芸術的対立や パリでの アグアドとの心暖まる交友などが知られていますが、晩年は貧困、病苦、愛娘の死など悲惨だったようです。


 フランシスコ・タルレガ  Francisco Tarrega (1852-1909)

 「アルハンブラ宮殿の思い出」 や 「アラビア風奇想曲」、「グランホタ」 、「タンゴ」、「アデリータ」、「ロジイタ」、「パヴァーナ」、「マズルカ」 などの有名な曲をはじめ、ギター音楽を語るとき、タルレガ の存在は抜きにできません。

 スペインの ヴァレンシア州の貧しい家に生まれ、8才の時に マヌエル・ゴンサレスに最初の ギターの指導を受けて以後、マドリット国立音楽院を卒業。 スペイン はもとより パリ、ロンドン等にも演奏活動の幅を広げたそうです。

 彼は ギターの作曲、演奏の両面で徹底的な改革を行い、左手の運指法、右手の弾弦法、色彩の豊富な変化等、今日でも彼の影響を受けていない者はないとのことです。


ホ ー ム

★ Copyright (C) 1996.9.5. - Ikemy (Japan) : All Rights Reserved ★